マルコ・ベロッキオ
マルコ・ベロッキオ Marco Bellocchio | |||||||||||||||||||||||
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2010年 | |||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1939年11月9日(85歳) | ||||||||||||||||||||||
出生地 | イタリア ピアチェンツァ県ボッビオ | ||||||||||||||||||||||
職業 | 映画監督、脚本家 | ||||||||||||||||||||||
ジャンル | 映画、テレビ映画 | ||||||||||||||||||||||
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マルコ・ベロッキオ (Marco Bellocchio, 1939年11月9日 - )は、イタリアの映画監督、脚本家である。
来歴
[編集]1939年11月9日、ピアチェンツァ県ボッビオで生まれる。ミラノで哲学を学んでいたが、映画に転向。1959年からローマ国立映画実験センターで映画製作を学んだ[1]。
1965年、『ポケットの中の握り拳』で映画監督としてデビュー。1967年の『中国は近い』は第28回ヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞と国際映画批評家連盟賞を受賞した。1968年にはイタリア共産党に入党している。
その後、精神科医のマッシモ・ファジョーリと知り合い[2]、作風を精神分析的なものへと変貌させる。マルーシュカ・デートメルスを起用してレイモン・ラディゲの同名小説を大胆な解釈で映画化した『肉体の悪魔』(1986年)やベアトリス・ダルが自身を魔女と称す女性を演じた『サバス』(1988年)、日常的な会話を止め、舞台言語だけを話す男を描いた『蝶の夢』(1994年)がその代表作である[1]。また、1991年には『La Condanna』が第41回ベルリン国際映画祭で審査員グランプリを受賞している[3]。
2000年代からは作風を再び社会的・政治的なものに戻し、1978年に赤い旅団が起こしたアルド・モーロ元首相の誘拐殺人事件を扱った『夜よ、こんにちは』(2003年)やベニート・ムッソリーニの最初の妻イーダ・ダルセルを描いた『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』(2009年)といった作品を発表し、いずれも高い評価を得ている[2]。
2011年、第68回ヴェネツィア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞。2012年、尊厳死について扱った『眠れる美女』を発表。同作は第69回ヴェネツィア国際映画祭や第25回東京国際映画祭で上映された。
2015年、『私の血に流れる血』を発表。また、同年、第68回ロカルノ国際映画祭にて名誉豹賞を受賞した[4]。
2016年、ジャーナリストのマッシモ・グラメッリーニによる自伝的小説を原作とする『甘き人生』を発表。同作は第69回カンヌ国際映画祭監督週間のオープニング作品として上映される。
2019年、実在のマフィアであるトンマーゾ・ブシェッタの生涯を描く『シチリアーノ 裏切りの美学』が第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品される[5]。
2022年、再びアルド・モーロ誘拐殺人事件を題材とした『夜の外側 イタリアを震撼させた55日間』を発表。同作は6つのエピソードからなるミニシリーズとして製作されたが、イタリアでは前後編からなる長編映画として劇場でも公開された[6]。
2023年、ユダヤ人の両親のもとに生まれながら6歳で異端審問所警察によって連れ去られ、カトリック教徒として育てられて長じて司祭となったエドガルド・モルターラの生涯を題材とした『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』を発表。同作は第76回カンヌ国際映画祭コンペティションに出品される[7]。
フィルモグラフィー
[編集]長編劇映画
[編集]公開年 | 邦題
原題 |
クレジット | 備考 | |
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監督 | 脚本 | |||
1965 | ポケットの中の握り拳
I pugni in tasca |
Yes | Yes | |
1967 | 中国は近い
La Cina è vicina |
Yes | Yes | |
1969 | 議論しよう、議論しよう
Discutiamo, discutiamo Discutiamo, discutiamo |
Yes | Yes | オムニバス映画
『愛と怒り』より |
1972 | Nel nome del padre | Yes | Yes | |
Sbatti il mostro in prima pagina | Yes | |||
Pianeta Venere | Yes | |||
1976 | Marcia trionfale | |||
1977 | Il gabbiano | テレビ映画 | ||
1979 | Armonica a bocca | Yes | ||
1980 | 虚空への跳躍
Salto nel vuoto |
Yes | Yes | |
1982 | Gli occhi, la bocca | Yes | Yes | |
1984 | エンリコ四世
Enrico IV |
Yes | Yes | |
1986 | 肉体の悪魔
Il diavolo in corpo |
Yes | Yes | |
1988 | サバス
La visione del sabba |
Yes | Yes | |
1991 | La condanna | Yes | Yes | |
1994 | 蝶の夢
Il sogno della farfalla |
Yes | 別題『新・肉体の悪魔』 | |
1995 | Sogni infranti | Yes | Yes | テレビ映画 |
1997 | Il principe di Homburg | Yes | Yes | |
1998 | Alfabeto italiano: La religione della storia | Yes | Yes | テレビ映画 |
1999 | 乳母
La balia |
Yes | Yes | |
2002 | 母の微笑
L'ora di religione |
Yes | Yes | 別題『L'ora di religione - Il sorriso di mia madre』
イタリア映画祭2003にて上映[8] |
2003 | 夜よ、こんにちは
Buongiorno, notte |
Yes | Yes | |
Radio West | Yes | |||
2006 | 結婚演出家
Il regista di matrimoni |
Yes | Yes | |
2009 | 愛の勝利を ムッソリーニを愛した女
Vincere |
Yes | Yes | |
2010 | Rigoletto a Mantova | Yes | テレビ映画
オペラ『リゴレット』の映画化 | |
2012 | 眠れる美女
Bella addormentata |
Yes | Yes | |
2015 | 私の血に流れる血
Sangue del mio sangue |
Yes | Yes | 第28回東京国際映画祭にて上映[9] |
2016 | 甘き人生
Fai bei sogni |
Yes | Yes | イタリア映画祭2017上映時タイトル『スイート・ドリームス』[10] |
2019 | シチリアーノ 裏切りの美学
Il traditore |
Yes | Yes | |
2022 | 夜の外側 イタリアを震撼させた55日間
Esterno notte |
Yes | Yes | イタリア映画祭2023上映時タイトル『夜のロケーション』[11] |
2023 | エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命
Rapito |
Yes | Yes | 第36回東京国際映画祭上映時タイトル『KIDNAPPED』[12] |
短編映画
[編集]公開年 | 邦題
原題 |
備考 |
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1961 | Abbasso il zio | |
La colpa e la pena | ||
1962 | Ginepro fatto uomo | |
1993 | L'uomo dal fiore in bocca | |
1997 | Elena | |
1999 | Nina | |
2000 | L'affresco | |
Un filo di passione | ||
2001 | Il maestro di coro | |
2002 | Oggi è una bella giornata | |
Appunti per un film su Zio Vania | ||
2016 | 道化師
Pagliacci |
イタリア映画祭2017にて上映[10] |
2017 | Per una rosa | |
2018 | 戦闘
La lotta |
イタリア映画祭2020にてオンライン配信[13] |
2021 | 差し出がましいのですが
Se posso permettermi |
イタリア映画祭2023にてオンライン配信[11] |
ドキュメンタリー
[編集]公開年 | 邦題
原題 |
備考 |
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1969 | Il popolo calabrese ha rialzato la testa | |
Viva il 1º maggio rosso proletario | ||
1975 | Matti da slegare | シルヴァーノ・アゴスティ、サンドロ・ペトラリア、ステファノ・ルッリとの共同監督 |
1979 | La macchina cinema | シルヴァーノ・アゴスティ、サンドロ・ペトラリア、ステファノ・ルッリとの共同監督 |
1980 | Vacanze in Val Trebbia | |
2002 | Addio del passato | |
La primavera del 2002 - L'Italia protesta, l'Italia si ferma | ||
2021 | マルクスは待ってくれる
Marx può aspettare |
イタリア映画祭2022にて上映[14] |
脚注
[編集]- ^ a b “マルコ・ベロッキオ”. 22 August 2014閲覧。
- ^ a b “マルコ・ベロッキオについて”. 22 August 2014閲覧。
- ^ “Berlinale: 1991 Prize Winners”. Berlinale. 22 August 2014閲覧。
- ^ “Marco Bellocchio” (英語). Locarno Film Festival. 2023年6月3日閲覧。
- ^ “第72回 カンヌ国際映画祭(2019年)”. 映画.com. 2023年6月3日閲覧。
- ^ (英語) Esterno notte (TV Series 2022) - Trivia - IMDb 2023年6月3日閲覧。
- ^ “第76回 カンヌ国際映画祭(2023年)”. 映画.com. 2023年6月3日閲覧。
- ^ “asahi.com : 朝日新聞社 - 「イタリア映画祭2003」”. www.asahi.com. 2023年6月3日閲覧。
- ^ “第27回東京国際映画祭|私の血に流れる血 | 10/23 11:00- | 10/25 11:20- | 10/28 18:00-”. 2015.tiff-jp.net. 2023年6月3日閲覧。
- ^ a b “イタリア映画祭2017 作品情報”. 朝日新聞社. 2023年6月3日閲覧。
- ^ a b “イタリア映画祭2023”. 朝日新聞デジタル. 2023年6月3日閲覧。
- ^ “【KIDNAPPED(英題)】|第36回東京国際映画祭(2023)”. 2023.tiff-jp.net. 2024年1月29日閲覧。
- ^ “イタリア映画祭2020”. 朝日新聞デジタル. 2023年6月3日閲覧。
- ^ “イタリア映画祭2022”. 朝日新聞デジタル. 2023年6月3日閲覧。