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ボリス・ディアウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボリス・ディアウ
Boris Diaw
サンアントニオ・スパーズてのディアウ (2016年)
ルヴァロワ・メトロポリタンズ
ポジション SF
役職 球団社長
基本情報
愛称 "3D",Bobo
フランス語 Boris Babacar Diaw-Riffiod
国籍 フランスの旗 フランス
生年月日 (1982-04-16) 1982年4月16日(42歳)
出身地 イル=ド=フランス地域圏の旗イル=ド=フランス地域圏
ヴァル=ドワーズ県
コルメイユ=ザン=パリジ
身長(現役時) 203cm (6 ft 8 in)
体重(現役時) 104kg (229 lb)
ウィングスパン(現役時) 208cm  (6 ft 10 in)
キャリア情報
出身 フランスの旗 ÉBポー・オルテッズ
ドラフト 2003年 1巡目 21位 ホークス
選手経歴
2001-2003
2003-2005
2005-2008
2008-2012

2012-2017
2017-2018
ポー・オルテッズ ÉBポー・オルテッズ
アトランタ・ホークス アトランタ・ホークス
フェニックス・サンズ フェニックス・サンズ
シャーロット・ボブキャッツ シャーロット・ボブキャッツ
サンアントニオ・スパーズ サンアントニオ・スパーズ
ユタ・ジャズ
フランスの旗 ルヴァロワ・メトロポリタンズ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ フランスの旗 フランス 2003-
獲得メダル
男子バスケットボール
フランスの旗 フランス
ユーロバスケット
2005 セルビア&モンテネグロ 大会ベスト5
2011年リトアニア 男子
2013年スロベニア 男子

ボリス・ディアウBoris Diaw)ことボリス・ババカル・ディアウ=リフィオーBoris Babacar Diaw-Riffiod,1982年4月16日-)はフランスの元プロバスケットボール選手NBAサンアントニオ・スパーズなどで活躍した。ヴァル=ドワーズ県コルメイユ=ザン=パリジ出身。ナチュラルポジションはスモールフォワードだがすべてのポジションをこなせるユーティリティープレーヤー。身長203cm、体重104kg。

略歴

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フランス国内ジュニア

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パリの国立体育・スポーツ研究センター(INSEP)に入り、トニー・パーカーロニー・トゥリアフらと出会った。フランスの男子プロバスケットボールリーグLNBの1部、通称「Pro A」で経験を積んだ後、また2000年のジュニア・ヨーロッパ選手権では優勝を果たした。

NBA

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サンアントニオ・スパーズでのディアウ (2014年)

2003年のNBAドラフトアトランタ・ホークスから全体21位指名を受けてNBA入りした。ホークスでは2003-04シーズンから2年間プレイしたが、チームが低迷していたこともあり、好成績を残すようなことはなかった。

2005年8月、ジョー・ジョンソンとのサイン・アンド・トレードの一環でフェニックス・サンズへ移籍。2005-06シーズンは81試合の出場のうち、70試合で先発出場。平均出場時間は35分に急増し、得点、アシスト、リバウンドなど、ほとんどのカテゴリで成績が急上昇した。特に攻守にわたる活躍と、複数のポジションをそつなくこなすプレイは高く評価され、ユーティリティプレイヤーとしてNBAファンにその名を知らしめた(本来センターであるはずのアマレ・スタウダマイアーカート・トーマスは怪我で戦線離脱した)。ディアウは自身初となるプレイオフにも出場し、カンファレンス決勝での敗戦まで活躍は続いた。シーズンオフにはMIP(最も成長した選手)を受賞するなど、飛躍のシーズンになった。この間の12月26日、ミネソタ・ティンバーウルブズとの対戦でキャリアハイとなる31得点を記録した[1]。その後スタウダマイアーが先発復帰すると、ディアウは主にシックスマンとして活躍した。

2008年シーズン途中、ラジャ・ベルと共にシャーロット・ボブキャッツに移籍し、翌シーズン、ジェラルド・ウォーレススティーブン・ジャクソンらと、ラリー・ブラウンヘッドコーチの下、チーム創設6年目にして、初のプレーオフ進出に貢献した。

2012年3月21日、ポール・サイラスヘッドコーチの構想から外れ、バイアウトで放出されると[2]、2日後にシーズンの残りをサンアントニオ・スパーズと契約した[3]。 2012年7月12日、2年920万ドルで、スパーズとの契約を延長した[4]2013-14シーズンは、ユーロ選手権で優勝した際の好調さをそのまま維持し、スパーズのチームバスケットの重要な起点として活躍し、マイアミ・ヒートとの2年連続の対決となったNBAファイナルでは、第3戦からティアゴ・スプリッターに代わり先発出場。平均35分をプレーし、チーム最高の23アシスト、ティム・ダンカンに次ぐ43リバウンドを挙げ[5] 、更にマッチアップしたクリス・ボッシュを平均11.3得点に抑え、レブロン・ジェームズドウェイン・ウェイドの "スリーキングス" を分断することに成功。ディアウが先発に入ったスパーズは3連勝を飾り、2014年6月15日、ヒートを4勝1敗で下し、自身初のチャンピオンシップを獲得。最高のシーズンを締めくり、ディアウは "陰のMVP" と称された。

2016年7月5日、ユタ・ジャズ2015年のNBAドラフトの2巡目で指名したオリヴィエ・ハンランの交渉権との引き換えでジャズに移籍[6]。2017年7月13日に解雇された[7]

母国フランスへ

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2017年9月13日、ルヴァロワ・メトロポリタンズと契約した[8]。2018年に引退を表明した。

フランス代表

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フランス代表でのディアウ(2015年)

2006年日本で開催された、世界選手権にフランス代表として出場。当初サンアントニオ・スパーズに所属するトニー・パーカーがキャプテンだったが、骨折により開幕直前に離脱。そのためチームはディアウをキャプテンに任命した。グループA(仙台市で開催)のフランスは3勝2敗の2位でファイナルラウンド進出を果たしたが、2回戦でギリシャに敗北。最終的には5位で大会を終えた。ディアウは通算11.9得点、6リバウンド、2.4アシストの成績を残した。2005年ヨーロッパ選手権で銅メダル、2011年ヨーロッパ選手権で銀メダル、2013年ヨーロッパ選手権では、トニー・パーカーニコラス・バトゥムナンド・デ・コロらとともに金メダルを獲得した。 2010年世界選手権、2012年ロンドンオリンピック、2014年FIBAワールドカップ、2016年リオデジャネイロオリンピックにも出場。

代表成績

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Tournament Games played Points per game Rebounds per game Assists per game
2003 EuroBasket 6 4.7 4.5 0.7
2005 EuroBasket 7 13.7 5.3 3.4
2007 EuroBasket 9 9.3 5.8 1.2
2009 EuroBasket 8 7.5 4.2 3.8
2010年バスケットボール世界選手権 6 8.5 5.7 3.7
2011 EuroBasket 11 8.0 4.7 2.5
2012年オリンピック 6 7.7 6.0 4.3
2013 EuroBasket 11 10.4 4.6 3.4

個人成績

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略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ

NBAレギュラーシーズン

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2003–04 ホークス 76 37 25.3 .447 .231 .602 4.5 2.4 .8 .5 4.5
2004–05 ホークス 66 25 18.2 .422 .180 .740 2.6 2.3 .6 .3 4.8
2005–06 サンズ 81 70 35.5 .526 .267 .731 6.9 6.2 .7 1.0 13.3
2006–07 サンズ 73 59 31.1 .538 .333 .683 4.3 4.8 .4 .5 9.7
2007–08 サンズ 82 19 28.1 .477 .317 .744 4.6 3.9 .7 .5 8.8
2008–09 サンズ 22 0 24.5 .567 .357 .692 3.8 2.1 .5 .4 8.3
2008–09 ボブキャッツ 59 59 37.6 .495 .419 .686 5.9 4.9 .8 .7 15.1
2009–10 ボブキャッツ 82 82 35.4 .483 .320 .769 5.2 4.0 .7 .7 11.3
2010–11 ボブキャッツ 82 82 33.9 .492 .345 .683 5.0 4.1 .9 .6 11.3
2011–12 ボブキャッツ 37 28 27.5 .410 .267 .630 5.3 4.3 .5 .5 7.4
2011–12 スパーズ 20 7 20.3 .588 .615 .625 4.3 2.4 .7 .3 4.7
2012–13 スパーズ 75 20 22.8 .539 .385 .723 3.4 2.4 .7 .4 5.8
2013–14 スパーズ 79 24 25.0 .521 .402 .739 4.1 2.8 .6 .4 9.1
2014–15 スパーズ 81 15 24.5 .460 .320 .774 4.3 2.9 .4 .3 8.7
2015–16 スパーズ 76 4 18.2 .527 .362 .737 3.1 2.3 .3 .3 6.4
2016–17 ジャズ 73 33 17.6 .446 .247 .743 2.2 2.3 .2 .1 4.6
Career 1064 564 27.0 .493 .336 .717 4.4 3.5 .6 .5 8.6

プレーオフ

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2005–06 サンズ 20 20 39.8 .526 .429 .761 6.7 5.2 .9 1.1 18.7
2006–07 サンズ 10 0 23.5 .475 .000 .667 3.2 3.0 .7 .2 6.6
2007–08 サンズ 5 2 35.6 .547 .000 .500 5.6 4.6 .6 .8 14.6
2009–10 ボブキャッツ 4 4 38.0 .500 .111 .500 5.0 4.0 .3 .8 7.5
2011–12 スパーズ 14 14 24.7 .514 .500 .750 5.2 2.5 .8 .3 6.2
2012–13 スパーズ 16 1 17.1 .444 .385 .857 2.5 1.8 .3 .2 4.1
2013–14 スパーズ 23 3 26.3 .500 .400 .688 4.9 3.4 .6 .1 9.2
2014–15 スパーズ 7 0 28.3 .479 .222 .692 6.1 3.6 .7 .4 11.6
2015–16 スパーズ 9 0 17.7 .457 .333 .750 2.1 2.3 .2 .4 11.6
2016–17 ジャズ 11 9 18.5 .500 .429 .900 1.9 2.0 0.6 0.4 5.7
Career 119 53 26.4 .504 .336 .736 4.4 3.2 .6 .4 9.2

プレイスタイル

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通常はフォワードだが、ポイントガードからセンターまでこなせる万能型である。顕著であったのは2005-06シーズンで、MVPのスティーブ・ナッシュが故障した際に、ポイントガードも受け持ち、プレーオフでは、平均18.7得点, 6.7 リバウンド, 5.2 アシストを記録している。この飛躍したシーズンは平均13.3得点、6.9リバウンド、6.2アシストを記録し、MIPを獲得した。トリプル・ダブルジェイソン・キッドレブロン・ジェームズに次ぐ4回(リーグ3位)だったように、攻守共にチームへの貢献度は非常に高い。また、2012年6月には6度目のトリプルダブルを記録している[9]。 バスケットボールIQが高く、他のプレーヤーを活かすプレーを得意とし、セレクションも適切でフィールドゴール成功率も高く、堅実さも持ち合わせている。特に、ゴール下でのピボットを使ったポンプフェイクからのフィンガーロールが得意である。 2014年に、所属のスパーズから、10月25日に体重245ポンド以下を維持していれば15万ドル、オールスター後も同条件で15万ドル、4月1日時点は同条件で20万ドルの成功報酬(ライクリィ・インセンティブ)が提示されたように、体重を主に体調管理に難があり、体格の仕上がり具合でプレーに差が出やすい傾向がある[10]

その他

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  • ニックネームは、複数のポジションをこなす器用なプレイスタイルを表し、背番号「3」とイニシャルの「D」から「3D」。
  • 父親は、セネガルの元高跳び選手。母親は元バスケットボール選手で、フランスの最も優れたセンターだったと評される人物。
  • 同郷でサンアントニオ・スパーズトニー・パーカーとは旧知の仲。
  • 整った容姿でフランス国内での人気は高い。

脚注

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関連項目

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外部リンク

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