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ブラッド・ハンド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブラッド・ハンド
Brad Hand
ワシントン・ナショナルズ時代
(2021年4月16日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ミネソタ州カーバー郡チャスカ英語版
生年月日 (1990-03-20) 1990年3月20日(34歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
220 lb =約99.8 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2008年 MLBドラフト2巡目
初出場 2011年6月7日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ブラッドリー・リチャード・ハンドBradley Richard Hand, 1990年3月20日 - )は、アメリカ合衆国ミネソタ州カーバー郡チャスカ英語版出身のプロ野球選手投手)。左投左打。フリーエージェント(FA)。愛称はブローBro)、ブロタートBrotato[1]

経歴

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プロ入りとマーリンズ時代

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2008年MLBドラフト2巡目(全体52位)でフロリダ・マーリンズから指名され、6月19日に契約。この年は傘下のルーキー級ガルフ・コーストリーグ・マーリンズとA-級ジェームズタウン・ジャマーズ英語版でプレー。A-級ジェームズタウンでは3試合に先発登板して1勝2敗、防御率3.00、12奪三振を記録した。

2009年はA級グリーンズボロ・グラスホッパーズでプレーし、26試合に先発登板して7勝13敗、防御率4.86、122奪三振を記録した。

2010年はA+級ジュピター・ハンマーヘッズとAA級ジャクソンビル・サンズでプレー。A+級ジュピターでは26試合に先発登板して8勝8敗、防御率3.33、134奪三振を記録した。

2011年は開幕からA+級ジュピターとAA級ジャクソンビルでプレーした。6月6日にマーリンズとメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし[2]、翌7日のアトランタ・ブレーブス戦でメジャーデビュー。6回を投げ、1安打1失点6奪三振に抑えたが、打線の援護がなく、メジャー初黒星を喫した[3]。その後2試合に先発したが、いずれも敗戦投手となり、6月20日にAA級ジャクソンビルへ降格した[4]。7月2日に再昇格し[5]、7日のヒューストン・アストロズ戦で7回を2安打無失点に抑え、メジャー初勝利を挙げた[6]。試合後にAA級ジャクソンビルへ降格し、7月27日にメジャーへ再昇格した[7]。3試合に登板後、8月10日にAA級ジャクソンビルへ降格し[8]、9月2日に再昇格した。この年メジャーでは12試合に先発登板して1勝8敗、防御率4.20、38奪三振を記録した。

2012年3月18日にAAA級ニューオーリンズ・ゼファーズへ配属され、そのまま開幕を迎えた。8月3日にダブルヘッダーでロースター枠が空いたためメジャーへ昇格し、同日のワシントン・ナショナルズ戦に登板したが、4回途中6安打7失点、6四球の乱調で敗戦投手となり[9]、翌4日にAAA級ニューオーリンズへ降格した。その後メジャーへ昇格することはなく、この年は1試合の登板にとどまった。

2013年2月20日にマーリンズと1年契約に合意した[10]。3月11日にAAA級ニューオーリンズへ配属され、そのまま開幕を迎えた。4月30日にメジャーへ昇格[11]。リリーフとして1試合に登板し、5月2日にAAA級ニューオーリンズへ降格した[12]。その後、9月2日に再昇格した。この年は7試合(先発2試合)に登板して1勝1敗、防御率3.05、15奪三振を記録した。

2014年は開幕ロースター入りし、主にリリーフとして16試合に登板していたが、5月24日に右足首の故障で15日間の故障者リスト入りした[13]。7月2日に復帰した[14]。復帰後は先発として投げるようになり、最終的には32試合に登板、うち16試合に先発登板した。3勝8敗と大きく負け越したものの、防御率4.38、FIP4.20、WHIP1.36というまずまずの数字を記録した。

マイアミ・マーリンズ時代
(2015年7月19日)

2015年も先発とリリーフを兼任し、38試合中12試合に先発登板した。4勝7敗と2年連続で負け越したが、この年は各数値も芳しくなく、防御率5.30、WHIP1.49という内容だった。

2016年4月3日にDFAとなった。

パドレス時代

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サンディエゴ・パドレス時代
(2016年6月21日)

2016年4月8日にウェイバー公示を経てサンディエゴ・パドレスへ移籍した。この年はリリーフ専任となり、両リーグ最多となる82試合に登板。4勝4敗1セーブ、21ホールド、防御率2.92と、ブルペンの柱として活躍した。

2017年ブランドン・マウラーの移籍後はクローザーとして起用された。自身初めてオールスターに選出された。最終的に72試合で3勝4敗21セーブ、防御率2.16と前年に続き好成績を記録した。

2018年1月13日に2020年までの3年総額1975万ドルで契約延長した(2021年は1000万ドルの球団側オプション)[15]。シーズンでは2年連続2度目のオールスター選出を果たした。

インディアンス時代

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クリーブランド・インディアンス時代
(2018年8月5日)

2018年7月19日にフランシスコ・メヒアとのトレードで、アダム・シンバーと共にクリーブランド・インディアンスへ移籍した[16]。この年は2チーム合計で69試合に登板し、2勝5敗32セーブ、防御率2.75という成績であった。

2019年は3年連続3度目のオールスター選出を果たした。

2020年新型コロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなった中で、16セーブを記録し自身初タイトルとなるアメリカンリーグ最多セーブに輝いた。 オフの10月29日にマイナー契約となり[17]、翌日に球団が延長オプションの放棄を発表したため、FAとなった[18]。12月9日に自身初めてオールMLBチームのセカンドチーム中継ぎ投手の1人に選出された[19]

ナショナルズ時代

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2021年1月26日にワシントン・ナショナルズと1050万ドルの単年契約を結んだ[20]。2021年の年俸は400万ドルで、残りの650万ドルは2022年から3年間かけて支払われる。

ブルージェイズ時代

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2021年7月29日にライリー・アダムスとのトレードで、トロント・ブルージェイズへ移籍した[21]。しかし、移籍後は11試合登板で防御率7.27と精彩を欠き[22]、8月31日にDFAとなった[23]

メッツ時代

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2021年9月2日にウェイバー公示を経てニューヨーク・メッツへ移籍した[24]。オフの11月3日にFAとなった[25]

フィリーズ時代

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2022年3月15日にフィラデルフィア・フィリーズと600万ドルの単年契約を結んだ[26]。オフの11月6日にFAとなった[27]

ロッキーズ時代

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2023年3月4日にコロラド・ロッキーズと単年契約を結んだ[28]

ブレーブス時代

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2023年8月1日にアレック・バーガーとの交換トレードでアトランタ・ブレーブスに移籍した[29]。オフの11月3日に契約延長オプションを破棄して、FAとなった[30]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2011 FLA
MIA
12 12 0 0 0 1 8 0 0 .111 263 60.0 53 10 35 1 1 38 0 1 32 28 4.20 1.47
2012 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 23 3.2 6 1 6 1 0 3 0 0 7 7 17.18 3.27
2013 7 2 0 0 0 1 1 0 0 .500 82 20.2 13 2 8 0 0 15 1 0 7 7 3.05 1.02
2014 32 16 0 0 0 3 8 1 0 .273 474 111.0 112 10 39 3 2 67 5 0 56 54 4.38 1.36
2015 38 12 0 0 0 4 7 0 2 .364 408 93.1 107 9 32 1 3 67 2 0 55 55 5.30 1.49
2016 SD 82 0 0 0 0 4 4 1 21 .500 364 89.1 63 8 36 4 1 111 7 0 32 29 2.92 1.11
2017 72 0 0 0 0 3 4 21 16 .429 192 79.1 54 9 20 1 7 104 4 0 20 19 2.16 0.93
2018 41 0 0 0 0 2 4 24 3 .333 186 44.1 33 5 15 1 7 65 1 0 21 15 3.05 1.08
CLE 28 0 0 0 0 0 1 8 7 .000 115 27.2 19 3 13 1 2 41 1 0 7 7 2.28 1.16
'18計 69 0 0 0 0 2 5 32 10 .286 301 72.0 52 8 28 2 9 106 2 0 28 22 2.75 1.11
2019 60 0 0 0 0 6 4 34 0 .600 242 57.1 53 6 18 5 4 84 0 0 21 21 3.30 1.24
2020 23 0 0 0 0 2 1 16 1 .667 86 22.0 13 0 4 0 2 29 1 0 8 5 2.05 0.77
2021 WSH 41 0 0 0 0 5 5 21 0 .500 182 42.2 31 5 18 4 5 42 1 0 22 17 3.59 1.15
TOR 11 0 0 0 0 0 2 0 0 .000 41 8.2 13 3 3 0 0 5 1 0 10 7 7.27 1.85
NYM 16 0 0 0 0 1 0 0 3 1.000 55 13.1 12 1 5 0 1 14 1 0 7 4 2.70 1.28
'21計 68 0 0 0 0 6 7 21 3 .462 278 64.2 56 9 26 4 6 61 3 0 39 28 3.90 1.27
2022 PHI 55 0 0 0 0 3 2 5 13 .600 198 45.0 37 2 23 1 6 38 1 0 18 14 2.80 1.33
2023 COL 40 0 0 0 0 3 1 0 3 .750 157 35.2 35 4 16 1 3 41 3 0 18 18 4.54 1.43
ATL 20 0 0 0 0 2 2 1 2 .500 79 18.0 19 2 6 2 2 18 0 0 15 15 7.50 1.39
'23計 60 0 0 0 0 5 3 1 5 .625 236 53.2 54 6 22 3 5 59 3 0 33 33 5.53 1.42
MLB:13年 579 43 0 0 0 40 55 132 71 .421 3266 772.0 673 80 297 26 46 782 29 1 356 322 3.75 1.26
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • FLA(フロリダ・マーリンズ)は、2012年にMIA(マイアミ・マーリンズ)に球団名を変更

年度別守備成績

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投手(P)












2011 FLA
MIA
12 2 10 1 0 .923
2012 1 0 0 0 0 ----
2013 7 1 2 0 0 1.000
2014 32 8 24 0 1 1.000
2015 38 2 18 0 1 1.000
2016 SD 82 2 9 1 1 .917
2017 72 1 5 0 0 1.000
2018 41 0 7 1 0 .875
CLE 28 1 2 0 0 1.000
'18計 69 1 9 1 0 .909
2019 60 0 0 0 0 ----
2020 23 0 1 0 0 1.000
2021 WSH 41 0 6 0 1 1.000
TOR 11 0 1 0 0 1.000
NYM 16 0 1 1 0 .500
'21計 68 0 8 1 1 .889
2022 PHI 55 4 1 1 0 .833
2023 COL 40 1 5 0 1 1.000
ATL 20 0 4 0 0 1.000
'23計 60 1 9 0 1 1.000
MLB 579 22 96 5 5 .959
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • FLA(フロリダ・マーリンズ)は、2012年にMIA(マイアミ・マーリンズ)に球団名を変更

タイトル

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表彰

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記録

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背番号

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  • 52(2011年 - 2018年7月18日、2021年 - 2022年)
  • 33(2018年7月21日 - 2020年)
  • 55(2023年 - 2023年7月)
  • 45(2023年8月 - 同年終了)

脚注

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  1. ^ Padres' Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年8月27日閲覧
  2. ^ Christina De Nicola (June 6, 2011). “Marlins call up Hand to start Tuesday”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  3. ^ Scores for Jun 7, 2011”. ESPN (June 7, 2011). July 29, 2014閲覧。
  4. ^ Christina De Nicola (June 20, 2011). “Marlins' Coghlan placed on 15-day DL”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  5. ^ Todd Wills (July 2, 2011). “Marlins recall Hand to start Saturday”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  6. ^ Scores for Jul 7, 2011”. ESPN (July 7, 2011). July 29, 2014閲覧。
  7. ^ Steven Miller (July 28, 2011). “Marlins make a new friend in dugout”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  8. ^ Joe Frisaro, Christina De Nicola (August 10, 2011). “Infante eyes return on first day of eligibility”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  9. ^ Scores for Aug 3, 2012”. ESPN (August 3, 2012). July 29, 2014閲覧。
  10. ^ Joe Frisaro (February 20, 2013). “Marisnick enjoying new team, first spring camp”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  11. ^ Joe Frisaro (April 30, 2013). “Stanton strains hamstring in 10th, put on DL”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  12. ^ Joe Frisaro (May 2, 2013). “Marlins get Hechavarria back from disabled list”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  13. ^ Joe Frisaro (May 24, 2014). “As Marlins seek middle relief, Hand sent to DL”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  14. ^ Joe Frisaro, Maria Torres (July 3, 2014). “Hechavarria starts Class A rehab Friday”. MLB.com. July 29, 2014閲覧。
  15. ^ パドレスが守護神ハンドと契約延長、牧田と救援形成”. 日刊スポーツ (2018年1月14日). 2018年3月3日閲覧。
  16. ^ Jordan Bastian (July 19, 2018). “Indians deal for ace reliever Brad Hand” (英語). https://www.mlb.com/news/indians-trade-for-reliever-brad-hand/c-286418278 July 19, 2018閲覧。 
  17. ^ Indians Place Brad Hand On Outright Waivers” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年10月29日閲覧。
  18. ^ Indians Decline Options For Carlos Santana, Domingo Santana, Brad Hand; Pick Up Roberto Perez's Option” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年10月31日閲覧。
  19. ^ Anthony Castrovince (December 10, 2020). “Here is the star-studded 2020 All-MLB Team” (英語). MLB.com. November 27, 2021閲覧。
  20. ^ Nationals Sign Brad Hand” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年1月26日閲覧。
  21. ^ Nationals Trade Brad Hand To Blue Jays” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年7月29日閲覧。
  22. ^ “メッツが救援左腕ハンド獲得 ブルージェイズ戦力外、昨季MLB最多セーブ”. 日刊スポーツ. (2021年9月3日). https://www.nikkansports.com/m/baseball/mlb/news/202109030000138_m.html 2021年9月3日閲覧。 
  23. ^ Blue Jays Designate Brad Hand For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年8月31日閲覧。
  24. ^ Mets Claim Brad Hand Off Waivers From Blue Jays” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年9月3日閲覧。
  25. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). MLB Players.com (November 3, 2021). November 5, 2021閲覧。
  26. ^ Press release: Phillies sign Jeurys Familia and Brad Hand”. MLB.com. 2022年3月15日閲覧。
  27. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (November 6, 2022). November 14, 2022閲覧。
  28. ^ Thomas Harding (2023年3月5日). “Rockies add lefty Hand on 1-year deal”. MLB.com. 2023年3月7日閲覧。
  29. ^ Mark Bowman (2023年8月2日). “Braves get lefty reliever Hand from Rockies”. MLB.com. 2023年9月3日閲覧。
  30. ^ 39 Additional Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 6, 2023). November 10, 2023閲覧。
  31. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. November 27, 2021閲覧。

関連項目

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外部リンク

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