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トム・ゴードン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トム・ゴードン
Tom Gordon
ヤンキース時代(2005年)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州セブリング
生年月日 (1967-11-18) 1967年11月18日(57歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1986年 ドラフト8巡目でカンザスシティ・ロイヤルズから指名
初出場 1988年9月8日
最終出場 2009年5月3日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

トーマス・ゴードンThomas Gordon, 1967年11月18日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州セブリング出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

ニックネームは「フラッシュ(Flash)」(アメリカの人気漫画「フラッシュ・ゴードン」から)。長男は、盗塁王を3度獲得したディー・ゴードン。次男はミネソタ・ツインズに所属するニック・ゴードン

2023年現在、MLBで唯一の「100勝・100セーブ・100ホールド」を達成した投手である。

経歴

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1986年に、MLBドラフト6巡目(全体157位)でカンザスシティ・ロイヤルズから指名を受け、プロ入り。

プロ3年目となる1988年にメジャーデビューを果たした。1988年は5試合の登板に留まったが、15.2イニングで18奪三振を記録。1989年は、先発とリリーフを併用され、17勝を挙げた。その後、1995年までは先発、リリーフどちらもこなす投手としてロイヤルズで投げ続けた。

1996年からボストン・レッドソックスでプレー。1996年は自己最多の34試合に先発し、215.2イニングを投げたが、リーグワーストの134自責点を喫した。1997年も先発投手として起用されたが、シーズン途中にクローザーのヒースクリフ・スローカムのトレード移籍に伴い、監督のジミー・ウィリアムズはゴードンをクローザーとして起用することにした[1]8月20日にシーズン初セーブを記録してから閉幕までに11セーブを記録。

1998年にはオールスターに初選出を果たした。46セーブを記録し、最多セーブのタイトルを獲得。9月24日には4月19日からの42試合連続セーブでトレバー・ホフマンロッド・ベックのメジャー記録を更新[2]。その後、連続セーブ記録は1999年5月31日にかけて54まで伸ばした(エリック・ガニエが後に更新)[1]。しかし、1999年はヒジの故障で21試合にしか登板できず、シーズン終了後の12月にトミー・ジョン手術を受けた[1]2000年は1試合も登板せずにシーズンを終え、シカゴ・カブスへ移籍。

カブス及びヒューストン・アストロズでプレーしていた時期は、故障の影響などで満足な成績を挙げる事が出来なかったが、2003年シカゴ・ホワイトソックスに移ってからは復活。7月12日には史上14人目の100勝・100セーブを達成[2]。同年オフにFAとなり、12月23日ニューヨーク・ヤンキースへ2年契約で移籍[2]

2004年は開幕から前年オフに加入したポール・クアントリルと共に、マリアノ・リベラへ繋ぐセットアッパーとして活躍。自己最高の80試合に登板。

2005年も、リベラへのセットアッパーとして79試合に登板。同年オフにFAとなり、12月1日ビリー・ワグナーの後釜を探していたフィラデルフィア・フィリーズへ3年1,800万ドルで移籍(4年目は球団オプション)[3]

2006年は、前半戦で21セーブ、防御率2.17を挙げる活躍を見せ、オールスターに選出された。しかし、7月下旬に2試合連続で被弾、8月半ばには右肩痛のために故障者リスト入りを余儀なくされた。ゴードン不在の間は、マリナーズ・アスレチックス時代にクローザー経験のあったアーサー・ローズが代役を務めたものの、2連続でセーブに失敗するなど安定感を欠いた。

2007年は右肩痛に悩まされ、開幕からの11セーブ機会中5度失敗と精彩を欠き、先発投手のブレット・マイヤーズがクローザーに転向したため、自身はセットアッパーに降格となった。その後、右肩の状態が悪化し、5月から7月中旬までDL入りと長期離脱を余儀なくされてしまう。

2008年はMLB史上初となる「100勝・100セーブ・100ホールド」を記録した[4]

2009年2月6日アリゾナ・ダイヤモンドバックスと1年契約。しかしほとんどの期間を故障者リストで過ごし、8月11日にダイヤモンドバックスから解雇された。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
1988 KC 5 2 0 0 0 0 2 0 -- .000 67 15.2 16 1 7 0 0 18 0 0 9 9 5.17 1.47
1989 49 16 1 1 0 17 9 1 -- .654 677 163.0 122 10 86 4 1 153 12 0 67 66 3.64 1.28
1990 32 32 6 1 0 12 11 0 -- .522 858 195.1 192 17 99 1 3 175 11 0 99 81 3.73 1.49
1991 45 14 1 0 0 9 14 1 -- .391 684 158.0 129 16 87 6 4 167 5 0 76 68 3.87 1.37
1992 40 11 0 0 0 6 10 0 -- .375 516 117.2 116 9 55 4 4 98 5 2 67 60 4.59 1.45
1993 48 14 2 0 0 12 6 1 -- .667 651 155.2 125 11 77 5 1 143 17 0 65 62 3.58 1.30
1994 24 24 0 0 0 11 7 0 -- .611 675 155.1 136 15 87 3 3 126 12 1 79 75 4.35 1.44
1995 31 31 2 0 0 12 12 0 -- .500 843 189.0 204 12 89 4 4 119 9 0 110 93 4.43 1.55
1996 BOS 34 34 4 1 1 12 9 0 -- .571 998 215.2 249 28 105 5 4 171 6 1 143 134 5.59 1.64
1997 42 25 2 1 0 6 10 11 -- .375 774 182.2 155 10 78 1 3 159 5 0 85 76 3.74 1.28
1998 73 0 0 0 0 7 4 46 -- .636 317 79.1 55 2 25 1 0 78 9 0 24 24 2.72 1.01
1999 21 0 0 0 0 0 2 11 1 .000 82 17.2 17 2 12 2 1 24 0 0 11 11 5.60 1.64
2001 CHC 47 0 0 0 0 1 2 27 0 .333 187 45.1 32 4 16 1 1 67 2 0 18 17 3.38 1.06
2002 19 0 0 0 0 1 1 0 2 .500 104 23.2 27 1 10 1 1 31 0 0 12 9 3.42 1.56
HOU 15 0 0 0 0 0 2 0 4 .000 77 19.0 15 2 6 2 0 17 0 0 7 7 3.32 1.11
'02計 34 0 0 0 0 1 3 0 6 .250 181 42.2 42 3 16 3 1 48 0 0 19 16 3.38 1.36
2003 CWS 66 0 0 0 0 7 6 12 7 .538 310 74.0 57 4 31 3 4 91 5 0 29 26 3.16 1.19
2004 NYY 80 0 0 0 0 9 4 4 36 .692 342 89.2 56 5 23 5 1 96 3 0 23 22 2.21 0.88
2005 79 0 0 0 0 5 4 2 33 .556 324 80.2 59 8 29 4 0 69 1 1 25 23 2.57 1.09
2006 PHI 59 0 0 0 0 3 4 34 0 .429 253 59.1 53 9 22 4 1 68 3 0 23 22 3.34 1.26
2007 44 0 0 0 0 3 2 6 14 .600 170 40.0 40 7 13 0 2 32 1 0 21 21 4.73 1.33
2008 34 0 0 0 0 5 4 2 13 .556 139 29.2 31 3 17 1 0 26 4 0 19 17 5.16 1.62
2009 ARI 3 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 10 1.2 3 0 2 0 0 0 2 0 4 4 21.60 3.60
通算:21年 890 203 18 4 1 138 126 158 110 .523 9058 2108.0 1889 176 977 57 38 1928 112 5 1016 927 3.96 1.36
  • 2009年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル 

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関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c Stewart, Sheldon Fairchild. “The Ballplayers - Tom Gordon” (英語). BaseballLibrary.com. 2009年5月23日閲覧。
  2. ^ a b c Tom Gordon from the Chronology” (英語). BaseballLibrary.com. 2009年5月23日閲覧。
  3. ^ Associated Press (2005年12月3日). “Gordon passes physical, ready to close for Phillies” (英語). ESPN.com. 2009年5月23日閲覧。
  4. ^ MLB以外では2018年上原浩治がMLBとNPBの通算成績で達成した。

外部リンク

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