ファンディーナ
ファンディーナ | ||||||
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欧字表記 | Fan Dii Na[1] | |||||
品種 | サラブレッド | |||||
性別 | 牝 | |||||
毛色 | 青鹿毛 | |||||
生誕 | 2014年3月10日(10歳) | |||||
抹消日 | 2018年7月11日[2] | |||||
父 | ディープインパクト | |||||
母 | ドリームオブジェニー | |||||
母の父 | Pivotal | |||||
生国 | 日本(北海道浦河町) | |||||
生産者 | 谷川牧場 | |||||
馬主 | (有)ターフ・スポート | |||||
調教師 | 高野友和(栗東) | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 7戦3勝 | |||||
獲得賞金 | 5173万5000円 | |||||
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ファンディーナ(Fan Dii Na[1])は、日本の競走馬。主な勝ち鞍は2017年のフラワーカップ(GIII)。馬名の意味は「良い夢を(タイ語)。母名より連想」[3]。
戦績
[編集]デビュー前
[編集]2014年3月10日、北海道浦河町の谷川牧場で誕生[4]。牧場時代のファンディーナの様子について、谷川貴英代表は「本当におとなしくて人懐っこかった。同じ放牧場に若駒が14頭いるなかでファンディーナだけは息の入りが早かった。これは走るな、と確証を得たような感じでした」と述懐している[5]。一口馬主法人「ターファイトクラブ」から総額4,500万円(1口9万円×500口)で募集された[6]。
3歳(2017年)
[編集]デビュー前から同厩舎の実力馬レーヴミストラルと併せ馬を行い、仕上がりの良さが注目されていた。1月22日の新馬戦で岩田康誠を背にデビューし、逃げて直線は持ったまま9馬身差で大楽勝する衝撃の走りを見せた[7]。2戦目のつばき賞(500万下)では、岩田が同日のフェブラリーステークス(GI)でエイシンバッケンに騎乗するため川田将雅が代役を務めた。単勝1.3倍の断然人気に推され、スローペースから逃げ込みを図るタガノアスワドを上がり3F33秒0の豪脚で交わし去り、最後は抑える余裕を見せてデビューから2連勝を飾った[8]。
3戦目のフラワーカップ(GIII)は2番手を追走し、4コーナーで先頭に立つとほぼ持ったままで後続に5馬身差をつける圧巻の走りを見せ、デビュー3連勝での重賞初制覇となった[9]。勝ち時計1分48秒7は2006年にキストゥヘヴンがマークした1分48秒9を0秒2更新するレースレコードだった。桜花賞(GI)は中2週となるため回避し中3週で牡馬相手の皐月賞(GI)に出走することが決まった[4]。
皐月賞へのクラシック登録がなかったため、追加登録料200万円を払っての出走となったが[10]、ヒデヒカリ以来69年ぶりの牝馬による皐月賞制覇が期待され、単勝2.4倍の1番人気に支持された。しかし直線で失速し7着に敗れた。レース後、調教師の高野友和は「今後は順調ならばダービーへ」とコメントしていたが[11]、5月3日にはオークス(GI)に出走するか休養に入るかの二択であることが発表され[12]、5月5日に馬体の回復の遅れからオークスには向かわず休養することが決まった[13]。
秋はローズステークス(GII)で復帰し、馬体重がプラス22kgと太め残りながらも1番人気に支持されたが、直線半ばで失速して6着に敗れた[14]。秋華賞(GI)ではデビュー以来初めて1番人気の座を譲り、アエロリットに次ぐ2番人気となる。レースでは積極的に先行して逃げるカワキタエンカの後の2番手を追走するが、4コーナー手前でモズカッチャンに交わされるとズルズル後退し、13着と大敗した。レース後、鞍上の岩田は「反応がなかった。追ってからスッと行ってくれなかった。馬場もこたえたのか」とコメントした[15]。続く一戦には初のマイル戦となるリゲルステークス(OP)を選択したが、またも直線で失速して9着に沈んだ。同レース後に右後肢を痛めていることがわかっていたが、12月20日になって右腸骨を骨折していることが判明し、長期休養に入った[16]。
4歳(2018年)
[編集]7月11日、復帰を断念して現役を引退することが発表された。絶大な期待を寄せられながらも皐月賞以降は結果を残せず、無念の引退となったことについて高野調教師は「これからの人生で、後悔の感情が心の奥底にずっと残りそうです。本当に申し訳ない思いです」とコメントした。引退後は生まれ故郷の谷川牧場で繁殖牝馬となる[17]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.comの情報[18]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2017. 1.22 | 京都 | 3歳新馬 | 芝1800m(良) | 15 | 4 | 7 | 1.8 (1人) | 1着 | 1:50.0(34.3) | -1.5 | 岩田康誠 | 54 | (ブルークランズ) | 516 | |
2.19 | 京都 | つばき賞 | 500万下 | 芝1800m(良) | 9 | 7 | 7 | 1.3 (1人) | 1着 | 1:50.6(33.0) | -0.3 | 川田将雅 | 54 | (タガノアスワド) | 512 |
3.20 | 中山 | フラワーC | GIII | 芝1800m(良) | 13 | 8 | 12 | 1.3 (1人) | 1着 | 1.48:7(34.9) | -0.8 | 岩田康誠 | 54 | (シーズララバイ) | 508 |
4.16 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(良) | 18 | 4 | 8 | 2.4 (1人) | 7着 | 1:58.3(34.8) | 0.5 | 岩田康誠 | 55 | アルアイン | 504 |
9.17 | 阪神 | ローズS | GII | 芝1800m(良) | 18 | 8 | 17 | 2.9 (1人) | 6着 | 1:46.2(34.9) | 0.7 | 岩田康誠 | 54 | ラビットラン | 526 |
10.15 | 京都 | 秋華賞 | GI | 芝2000m(重) | 18 | 8 | 16 | 5.6 (2人) | 13着 | 2:02.5(38.9) | 2.3 | 岩田康誠 | 55 | ディアドラ | 518 |
12. 9 | 阪神 | リゲルS | OP | 芝1600m(良) | 13 | 6 | 9 | 5.3 (3人) | 9着 | 1:33.8(34.3) | 0.6 | 岩田康誠 | 53 | レッドアンシェル | 500 |
繁殖成績
[編集]生年 | 馬名 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 厩舎 | 戦績 | 供用 | |
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初仔 | 2020年 | エルチェリーナ | 牝 | 鹿毛 | ハービンジャー | ターフ・スポート | 栗東・高野友和 | 3戦1勝 | (引退) |
2番仔 | 2021年 | パシフィックルート | 牡 | 鹿毛 | ロードカナロア | 3戦1勝 | (現役) | ||
3番仔 | 2023年 | ファンディーナの2023 | 牝 | 黒鹿毛 | エピファネイア | (デビュー前) | |||
4番仔 | 2024年 | ファンディーナの2024 | 牝 | 青鹿毛 | レイデオロ |
- 2024年9月27日現在
血統表
[編集]ファンディーナの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ディープインパクト 2002 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understandin | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 *ウインドインハーヘアWind in Her Hair 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | ||
Lady Rebecca | ||||
Burghclere | Busted | |||
Highclere | ||||
母 *ドリームオブジェニー Dream of Genie 2008 青鹿毛 |
Pivotal 1993 栗毛 |
Polar Falcon | Nureyev | |
Special | ||||
Fearless Revival | Cozzene | |||
Stufida | ||||
母の母 Glia1999 鹿毛 |
A.P. Indy | Seattle Slew | ||
Weekend Surprise | ||||
Coup de Genie | Mr. Prospector | |||
Coup de Folie | ||||
母系(F-No.) | (FN:2-d) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Halo 3×5=15.63%、Northern Dancer 5×5=6.25%、 | [§ 4] | ||
出典 |
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- 母ドリームオブジェニーはフランス産で不出走。イギリスのタタソールズ・ディセンバー繁殖セールを経て谷川牧場に導入された[6]。
- 主な近親にバゴ(凱旋門賞など仏GIを5勝)、マキャベリアン(モルニー賞、サラマンドル賞)、ナムラクレア(阪神カップなど重賞5勝)、シンコウカリド(セントライト記念)。詳細はアルマームード#おもな牝系図を参照。
出典
[編集]- ^ a b ファンディーナ|JBISサーチ(JBIS-Search)
- ^ ファンディーナ号が競走馬登録抹消 日本中央競馬会 2018年7月11日閲覧
- ^ 競走馬登録馬名簿・馬名意味. JRAホームページ. 2018年5月2日閲覧
- ^ a b フラワーC G3 | 重賞ウイナーレポート. 競走馬のふるさと案内所. 2018年5月3日閲覧
- ^ 【ローズS】素質馬ファンディーナを生んだ谷川牧場の「特別な放牧地」. スポーツ報知(2017年9月11日付). 2018年7月25日閲覧
- ^ a b ファンディーナの新馬データ netkeiba.com. 2018年5月2日閲覧
- ^ POG】1番人気ファンディーナが圧巻の9馬身差逃げ切りV!…京都新馬. 競馬ラボ(2017年1月22日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ 断然の1番人気に応えてファンディーナがデビュー2連勝!…つばき賞.競馬ラボ(2017年2月19日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ ファンディーナが5馬身差圧勝! 無傷3連勝で重賞V!/フラワーC. netkeiba.com(2017年3月20日閲覧). 2018年5月2日閲覧
- ^ ファンディーナ皐月賞へ 牝馬69年ぶり快挙&ダービー視野. デイリースポーツ(2017年3月26日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ 【皐月賞】ファンディーナ7着「今日は力負け」ダービーでリベンジへ. 東京スポーツ(2017年4月17日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ ファンディーナがダービー見送り 今後は樫か休養の2択. デイリースポーツ(2017年5月3日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ ファンディーナ休養…オークス出走せず 秋華賞を目標に調整へ. デイリースポーツ(2017年5月6日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ 【ローズS】1番人気ファンディーナ6着、岩田「直線半ばで止まってしまった」. スポーツ報知(2017年9月17日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ 【秋華賞】ファンディーナは13着…積極策もズルズル後退. sponichi annex(2017年10月15日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ ファンディーナ、検査で骨折判明. スポーツ報知(2017年12月20日付). 2018年5月2日閲覧
- ^ ファンディーナが引退 繁殖入り 2017年フラワーC優勝. スポーツ報知(2018年7月11日付). 2018年7月12日閲覧
- ^ “ファンディーナ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2018年5月2日閲覧。
- ^ “ファンディーナの繁殖牝馬情報”. 競馬ラボ. 2021年6月26日閲覧。