ヒューゴー賞とネビュラ賞の共同受賞者一覧
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サイエンス・フィクションやファンタジー文学の作品に毎年贈られる、ヒューゴー賞とネビュラ賞の両方を受賞した作品の一覧である。ヒューゴー賞は、ワールドサイエンス・フィクション大会(ワールドコン)でファンによって投票される。アメリカSFファンタジー協会(SFWA)の会員投票によって与えられるネビュラ賞は1966年に始まり、初年度に共同受賞者が出た。
カテゴリは、次のように単語数で定義される。
- 長編小説部門:40,000語以上
- 中長編小説部門 :17,500〜39,999語
- 中編小説部門:7,500〜17,499語
- 短編小説部門:7,500語未満
長編小説部門
[編集]- 1966年/1965年:フランク・ハーバート - 『デューン』[1] [2]
- 1970年/1969年:アーシュラ・K・ル=グウィン - 『闇の左手』[3] [4]
- 1971年/1970年:ラリー・ニーヴン - 『リングワールド』[5] [6]
- 1973年/1972年:アイザック・アシモフ - 『神々自身』[7] [8]
- 1974年/1973年:アーサー・C・クラーク - 『宇宙のランデブー』[9] [10]
- 1975年/1974年:アーシュラ・K・ル=グウィン - 『所有せざる人々』 [11] [12]
- 1976年/1975年:ジョー・ホールドマン - 『終りなき戦い』[13] [14]
- 1978年/1977年:フレデリック・ポール - 『ゲイトウエイ』[15] [16]
- 1979年/1978年:ヴォンダ・マッキンタイア - 『夢の蛇』[17] [18]
- 1980年/1979年:アーサー・C・クラーク - 『楽園の泉』[19] [20]
- 1984年/1983年:デイヴィッド・ブリン - 『スタータイド・ライジング』[21] [22]
- 1985年/1984年:ウィリアム・ギブスン - 『ニューロマンサー』[23] [24]
- 1986年/1985年:オーソン・スコット・カード - 『エンダーのゲーム』[25] [26]
- 1987年/1986年:オーソン・スコット・カード - 『死者の代弁者』[27] [28]
- 1993年/1992年:コニー・ウィリス - 『ドゥームズデイ・ブック (小説)[29] [30]
- 1999年/1998年:ジョー・ホールドマン - 『終わりなき平和』[31]
- 2003年/2002年:ニール・ゲイマン - 『アメリカン・ゴッズ』[32]
- 2005年/2004年:L・M・ビジョルド - 『影の棲む城』[33]
- 2008年/2007年:マイケル・シェイボン - 『ユダヤ警官同盟』[34] [35]
- 2010年/2009年:パオロ・バチガルピ - 『ねじまき少女』[36] [37]
- 2011年/2010年:コニー・ウィリス - 『ブラックアウト/オール・クリア』[38] [39]
- 2012年/2011年:ジョー・ウォルトン - 『図書室の魔法』[40] [41]
- 2014年/2013年:アン・レッキー - 『叛逆航路』[42] [43]
- 2018年/2017年:N・K・ジェミシン - 『輝石の空』[44] [45]
- 2019年/2018年:メアリ・ロビネット・コワル - 『宇宙へ』
- 2021年:マーサ・ウェルズ - 『ネットワーク・エフェクト』
中長編小説部門
[編集]- 1971年/1970年:フリッツ・ライバー - 『凶運の都ランクマー』
- 1976年/1975年:ロジャー・ゼラズニイ - 『ハングマンの帰還』
- 1977年/1976年:ジェイムズ・ティプトリー・Jr. - 『ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか?』
- 1978年/1977年:スパイダー・ロビンスンとジーン・ロビンスン - 『スターダンス』
- 1979年/1978年:ジョン・ヴァーリイ - 『残像』
- 1980年/1979年:バリー・B・ロングイヤー - 『わが友なる敵』
- 1982年/1981年:ポール・アンダースン - 『The Saturn Game』
- 1985年/1984年:ジョン・ヴァーリイ - 『PRESS ENTER■』
- 1989年/1988年:コニー・ウィリス - 『最後のウィネベーゴ』
- 1990年/1989年:L・M・ビジョルド - 『喪の山』
- 1991年/1990年:ジョー・ホールドマン - 『ヘミングウェイごっこ』
- 1992年/1991年:ナンシー・クレス - 『ベガーズ・イン・スペイン』
- 1995年/1994年:マイク・レズニック - 『オルドヴァイ渓谷七景』
- 2002年/2001年:ジャック・ウィリアムスン - 『The Ultimate Earth』
- 2003年/2004年:ニール・ゲイマン - 『コララインとボタンの魔女』
- 2012年:キジ・ジョンスン - 『霧に橋を架ける』
- 2016年:ンネディ・オコラフォー - 『ビンティ 調和師の旅立ち』
- 2017年:ショーニン・マグワイア - 『不思議の国の少女たち』
- 2018年:マーサ・ウェルズ - 『システムの危殆』
- 2020年:アマル・エル=モフタール、マックス・グラッドストーン - 『こうしてあなたたちは時間戦争に負ける』
中編小説部門
[編集]- 1968年/1967年:フリッツ・ライバー - 『Gonna Roll the Bones』
- 1973年/1972年:ポール・アンダースン - 『Goat Song』
- 1977年/1976年:アイザック・アシモフ - 『バイセンテニアル・マン』
- 1980年/1979年:ジョージ・R・R・マーティン - 『サンドキングズ』
- 1983年/1982年:コニー・ウィリス - 『見張り』
- 1984年/1983年:グレッグ・ベア - 『ブラッド・ミュージック』
- 1985年/1984年:オクタビア・E・バトラー - 『血をわけた子供』
- 1989年/1988年:ジョージ・アレック・エフィンジャー- 『シュレーディンガーの子猫』
- 1994年/1993年:チャールズ・シェフィールド - 『Georgia on My Mind (novelette)』
- 1995年/1994年:デイヴィッド・ジェロルド - 『The Martian Child』
- 2002年:テッド・チャン - 『地獄とは神の不在なり』
- 2005年:ケリー・リンク - 『妖精のハンドバッグ』
- 2006年:ピーター・S・ビーグル - 『ふたつの心臓』
- 2008年:テッド・チャン - 『商人と錬金術師の門』
- 2021年:サラ・ピンスカー - 『Two Truths and a Lie』
短編小説部門
[編集]- 1966年/1965年:ハーラン・エリスン - 『「悔い改めよ、ハーレクィン!」とチクタクマンはいった』
- 1976年/1975年:フリッツ・ライバー - 『あの飛行船をつかまえろ』
- 1978年/1977年:ハーラン・エリスン - 『ジェフティは五つ』
- 1981年/1980年:クリフォード・D・シマック - 『踊る鹿の洞窟』
- 1987年/1986年:グレッグ・ベア - 『タンジェント』
- 1991年/1990年:テリー・ビッスン - 『熊が火を発見する』
- 1993年/1992年:コニー・ウィリス - 『女王様でも』
- 2012年:ケン・リュウ - 『紙の動物園』
- 2017年:アマル・エル=モフタール - 『ガラスと鉄の季節』
- 2018年:レベッカ・ローンホース - 『本物のインディアン体験™️へようこそ』
- 2022年:サラ・ピンスカー - 『オークの心臓集まるところ』
映像長編部門
[編集]- 1974年/1975年: ウディ・アレン脚本 - 『スリーパー』
- 1975年/1976年: メル・ブルックス、ジーン・ワイルダー脚本、メル・ブルックス監督 - 『ヤング・フランケンシュタイン』
- 1978年/1978年: ジョージ・ルーカス脚本 - 『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』
- 2000年/2001年: デビッド・ハワード 、ロバート・ゴードン脚本 - 『ギャラクシー・クエスト』
- 2001年/2002年: ジェームズ・シェイマス、ツァイ・クォジュン、ワン・ホエリン脚本 - 『グリーン・デスティニー』
- 2002年/2003年: ピーター・ジャクソン脚本・監督 - 『ロード・オブ・ザ・リング』
- 2003年/2004年: ピーター・ジャクソン脚本・監督 - 『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』
- 2004年/2005年: ピーター・ジャクソン脚本・監督 - 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』
- 2006年/2006年: ジョス・ウェドン脚本・監督 - 『セレニティー』
- 2007年/2008年: ギレルモ・デル・トロ脚本・監督 - 『パンズ・ラビリンス』
- 2009年/2009年: アンドリュー・スタントン、ジム・リアドン脚本、アンドリュー・スタントン監督、アンドリュー・スタントン、ピート・ドクター原案 - 『ウォーリー』
- 2011年/2010年: クリストファー・ノーラン脚本・監督 - 『インセプション』
- 2014年/2013年: アルフォンソ・キュアロン、ホナス・キュアロン脚本、アルフォンソ・キュアロン監督 - 『ゼロ・グラビティ』
- 2015年/2014年: ジェームズ・ガン、ニコール・パールマン脚本、ジェームズ・ガン監督 - 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
- 2017年/2016年: エリック・ハイセラー脚本、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、テッド・チャン原作 - 『メッセージ』
- 2019年/2018年: ロドニー・ロスマン、フィル・ロード脚本、ボブ・ペルシケッティ、 ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマン監督 - 『スパイダーマン:スパイダーバース』
映像短編部門
[編集]- 2012年/2011年:ニール・ゲイマン脚本、リチャード・クラーク監督 - 『ドクター・フー』より「ハウスの罠」
- 2021年:マイケル・シュア脚本・監督 - 『グッド・プレイス』より「いつでもどうぞ」
ヤングアダルトフィクション
[編集]- 2019年ロードスター賞/アンドレ・ノートン賞:トミ・アデイェミ - 『オリシャ戦記 血と骨の子』
- 2021年ロードスター賞/アンドレ・ノートン賞:アーシュラ・ヴァーノン(T・キングフィッシャー名義) - 『パン焼き魔法のモーナ、街を救う』
複数のカテゴリー
[編集]- 1967年中編小説部門/1966年中長編小説部門:ジャック・ヴァンス - 『最後の城』
- 1972年中長編小説部門/1971年中編小説部門:ポール・アンダースン - 『空気と闇の女王』
- 1970年短編小説部門/1969年中編小説部門:サミュエル・R・ディレイニー - 『時は準宝石の螺旋のように』
- 1971年短編小説部門/1970年中編小説部門:シオドア・スタージョン - 『時間のかかる彫刻』
- 2021年ビデオゲーム/ゲームライティング部門:『HADES』
補足
[編集]- 1960年、ダニエル・キイスは短編小説『アルジャーノンに花束を』でヒューゴー賞を受賞した。その後発表した長編版で、1966年にネビュラ賞長編小説部門を受賞した。
- 2020年、ニール・ゲイマン脚本、ダグラス・マッキノン監督、ニール・ゲイマン、テリー・プラチェット原作のテレビシリーズ『グッド・オーメンズ』がヒューゴー賞映像長編部門を、エピソード「不和」がネビュラ賞を受賞した。