パトリオット (2000年の映画)
パトリオット | |
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The Patriot | |
監督 | ローランド・エメリッヒ |
脚本 | ロバート・ロダット |
製作 |
ディーン・デヴリン マーク・ゴードン ゲイリー・レヴィンソン |
製作総指揮 |
ローランド・エメリッヒ ウテ・エメリッヒ ウィリアム・フェイ |
出演者 |
メル・ギブソン ヒース・レジャー ジョエリー・リチャードソン クリス・クーパー チェッキー・カリョ |
音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
撮影 | カレブ・デシャネル |
編集 | デヴィッド・ブレナー |
製作会社 | セントロポリス・エンターテインメント |
配給 |
コロンビア ピクチャーズ SPE |
公開 |
2000年6月28日 2000年9月23日 |
上映時間 | 164分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | 1億1000万US$[1] |
興行収入 | 215,294,342US$[1] |
『パトリオット』(The Patriot)は、2000年公開のアメリカ映画。アメリカ独立戦争を背景とするドラマを描く。
監督はローランド・エメリッヒ、主演はメル・ギブソン。
あらすじ
[編集]1776年、13植民地が次々とイギリス帝国に対する独立戦争に加わる中、ベンジャミン・マーティンが暮らすサウスカロライナ植民地も、開戦か恭順かの選択を迫られていた。
マーティンは、かつてフレンチ・インディアン戦争の英雄であったが、家族を持った今は開戦に反対していた。一方でそんな父親に反発し、長男のガブリエルは大陸軍に志願して戦場へ赴き、次男のトーマスも従軍を希望していた。
1778年、負傷したガブリエルが帰還する。それに伴ってマーティンの住む家のすぐそばまで迫った戦火は、ガブリエルを敵兵の囚われの身とし、トーマスを死に至らしめた。トーマスを失った怒りからマーティンは昔の本能を呼び起こし、ガブリエルを救出した後、再び戦場へと赴く。
そして旧友のバーウェル大佐を頼って大陸軍に就役し、民兵を組織してイギリス軍に襲撃を始める。その神出鬼没な戦い様から、イギリス軍から“ゴースト”の異名を受け、敵軍のタヴィントン大佐から追撃を受ける様になった彼とその仲間達は、さまざまな犠牲を払いながらもアメリカ独立の大義のために戦う。
そしてついに決戦の日が訪れ、マーティン率いる民兵隊は大陸軍の正式な一員と認められて参加。乱戦のさなか、マーティンは宿敵タヴィントン大佐と対峙する。死闘の末、遂に息子2人の仇を取る事に成功した。コーンウォリス将軍はヨークタウンへ退却した。そして、フランス軍の艦隊が到着し、遂に降伏を宣言し、勝利に終わった。
登場人物
[編集]- ベンジャミン・マーティン
- 演 - メル・ギブソン
- フレンチ・インディアン戦争の英雄と言われていた男。階級は大尉→大佐。人当たりはいいが感情の起伏が激しいこともある。妻は亡くなっている。戦争の悲痛を知っており、誰よりも戦争嫌い。戦闘能力は高く、投擲で敵を倒したこともある。次男を殺されてからは冷酷と優しさの間で揺れ動く。大陸軍では民兵部隊を率いている。
- ガブリエル・マーティン
- 演 - ヒース・レジャー
- ベンジャミンの長男。18歳。愛国心が強く、戦争に向かい、大陸軍に所属している。階級は伍長。しかし、伝令文を届けるが負傷し、家に帰り着くがイギリス軍にスパイ容疑をかけられ捕まるが父と息子2人に救出された。しかし、父の反対を押しきり戦地に戻り、民兵に転属した。アンと結婚するが殺された事を知り、弔いする為に立ち向かうがタヴィントンに返り討ちにされ父であるベンジャミンの目の前で息を引き取った。
- シャーロット・セルトン
- 演 - ジョエリー・リチャードソン
- ベンジャミンの妻の妹。
- アン・ハワード
- 演 - リサ・ブレナー
- ガブリエルの幼馴染。ガブリエルと結婚するが村に帰郷した所でタヴィントン率いる騎兵隊により村人達に教会に閉じ込めた上に火をつけられ家族と共に出られぬまま死亡した。
- トーマス・マーティン
- 演 - グレゴリー・スミス
- ベンジャミンの次男。スパイ容疑をかけられたガブリエルを助けようと憲兵に突っかかったが逆にタヴィントンに撃たれて死亡する。
- マーガレット・マーティン
- 演 - ミカ・ブーレム
- ベンジャミンの長女。
- ウィリアム・マーティン
- 演 - ローガン・ラーマン
- ベンジャミンの息子。5歳。
- ウィリアム・タヴィントン
- 演 - ジェイソン・アイザックス
- イギリス軍の大佐。敵とみなせば味方であった人物にも容赦がない非情な性格。最終決戦ではベンジャミンと互角に渡り合い劣勢に追い込むが最後は銃剣で喉元を貫かれて戦死した。
- ハリー・バーウェル
- 演 - クリス・クーパー
- 大陸軍の大佐。ベンジャミンの旧友。フレンチイン・ディアン戦争では共に戦い、最終決戦ではイギリス軍に勝利し、戦争終結の3週間前に男の子を儲け、彼の息子と同じ名前をつけた。
- ジャン・ヴィルヌーヴ
- 演 - チェッキー・カリョ
- フランス軍の少佐。民兵の訓練に派遣された将校で妻と2人の娘をイギリス軍に殺された過去を持つ。しかしベンジャミンの実力は認めており、副官として彼を支え、最後まで戦い抜いた。
- チャールズ・コーンウォリス
- 演 - トム・ウィルキンソン
- イギリス軍の将軍。タヴィントンの上官。
- オリバー
- 演 - ルネ・オーベルジョノワ
- 牧師。牧師だけあり野蛮なことを敬遠する。しかし、ベンジャミンの説得により民兵に参加し、銃を取った。しかし、息子のガブリエルと共にタヴィントンに立ち向かうが撃たれて戦死した。
- ピーター・ハワード
- 演 - ジョイ・D・ビエラ
- アンの父親。片耳と片足を戦争で失い、それでいて重税をかける国王に反感を抱いている。片耳を失っていることを逆手に取り、聞こえないふりをすることもある。娘の結婚式に立ち会いが村に帰郷した所でタヴィントン率いる騎兵隊により教会に閉じ込められ火をつけられ家族と共に出られぬまま死亡した。
- ジョン・ビリングス
- 演 - レオン・リッピー
- ベンジャミンの仲間。妻と息子の居る村が焼かれた後に殺され、後を追うように自殺した。
- ジェームズ・ウィルキンス
- 演 - アダム・ボールドウィン
- イギリス軍の大尉。タヴィントンの副官で常に沈着冷静な性格。ベンジャミンを知る1人。最終決戦では返り討ちにあい戦死した。
キャスト
[編集]評価
[編集]レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは137件のレビューで支持率は62%、平均点は6.10/10となった[2]。Metacriticでは35件のレビューを基に加重平均値が63/100となった[3]。
脚注
[編集]- ^ a b “The Patriot (2000)”. Box Office Mojo. 2009年11月13日閲覧。
- ^ “The Patriot (2000)”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年8月19日閲覧。
- ^ “The Patriot Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022年8月19日閲覧。
関連項目
[編集]- フランシス・マリオン - マーティンのモデルとなった軍人。
- バナスター・タールトン - タヴィントンのモデルとなった軍人。
- キャムデンの戦い - コーンウォリスのイギリス軍がゲイツの大陸軍に大勝した戦い。戦場に隣接する家からマーティンとガブリエルが見ていた。
- カウペンスの戦い、ギルフォード郡庁舎の戦い - 終盤、コーンウォリスのイギリス軍がグリーンの大陸軍に大敗した戦いは、この2つの戦いをモデルにしている。マーティンは民兵を率いて大陸軍の中央に位置し、戦術的後退でイギリス軍を誘い出した。
- ヨークタウンの戦い - ワシントンの大陸軍と援軍として到着したフランス艦隊が、ヨークタウンの拠点に篭城したコーンウォリスのイギリス軍を降伏させた戦い。バージニア植民地のイギリス軍はこの戦いで完全に駆逐された。
- ロイヤリスト - 13植民地の人間ながらイギリスからの独立には否定的で、イギリス側に立って戦った人々。劇中に登場するウィルキンス大尉が該当し、劇中で彼自身はサウスカロライナ植民地の会議の場において「アメリカという国は存在しない」と発言したり、イギリス軍に合流後には「フレンチ・インディアン戦争では王党義勇軍に参加していた」と説明されている。
外部リンク
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