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バイロン・バクストン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バイロン・バクストン
Byron Buxton
ミネソタ・ツインズ #25
2019年4月7日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ジョージア州バクスリー
生年月日 (1993-12-18) 1993年12月18日(30歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 中堅手
プロ入り 2012年 MLBドラフト1巡目
初出場 2015年6月14日
年俸 $15,142,857(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

バイロン・ケイロン・バクストンByron Keiron Buxton , 1993年12月18日 - )は、アメリカ合衆国ジョージア州バクスリー出身のプロ野球選手外野手)。右投右打。MLBミネソタ・ツインズ所属。愛称はバック[2]

経歴

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プロ入り前

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ジョージア州の田舎町で生まれ、6歳で野球を始める。バスケットボールアメリカンフットボールも平行してプレーしていたが、バスケットボールは高校2年目を最後に辞めている[3]アメリカンフットボールは高校卒業まで続けており、クォーターバックワイドレシーバーディフェンシブバックを兼任していた[4]

アプリング・カウンティ高校時代は中堅手投手としてプレー。2011年打率.594、17二塁打、10本塁打の成績でオールアメリカンに選出された。翌2012年には打者として打率.513、17二塁打、3本塁打、38盗塁をマークし、投手としても81イニングで154個の三振を奪った[5]マット・ケンプや、B.J.ジャスティンのアップトン兄弟などと比較され、あるナ・リーグのスカウトからは「アンドリュー・マカッチェンよりも上」と絶賛された[3]

プロ入りとツインズ時代

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全米で最高の逸材と言われ、2012年のMLBドラフトで全体1位指名の最有力候補であったが[4]、全体1位指名権を持つヒューストン・アストロズプエルトリコ出身のカルロス・コレアを指名し、バクストンはミネソタ・ツインズから全体2位で指名された[6]。同年6月12日に契約金600万ドルで入団。2001年に全体1位指名で入団したジョー・マウアーの510万ドルを超える球団史上最高額の契約金となった[7]

2012年6月22日にルーキー級ガルフ・コーストリーグ・ツインズでプロデビュー[8]。8月7日にルーキー級のエリザベストン・ツインズに昇格[9]。昇格前は打率.218と苦しんでいたが、昇格後は打率.286と調子を上げた。トータルでは打率.248、5本塁打、20打点、11盗塁OPS.792だった。オフにはベースボール・アメリカの有望株ランキングにおいて、ツインズ内でミゲル・サノに次ぐ2位[10]、全体では10位にランクインした[11]

2013年はA級シーダーラピッズ・カーネルズで開幕を迎え、68試合に出場。8本塁打55打点32盗塁、打率.341だった。6月下旬からA+級フォートマイヤーズ・ミラクルに昇格。57試合に出場し4本塁打22打点23盗塁、打率.326の好成績を残した。9月11日にはベースボール・アメリカの2013年度「ベースボール・アメリカ・マイナーリーグ年間最優秀選手賞」を受賞[12]。10月22日にはJ.G.テイラー・スピンク賞の「Topps/Minor League Player of the Year」を受賞した[13]

2014年1月9日、スプリング・トレーニングに参加することが発表された[14]。1月23日に発表されたMLBの2014年度プロスペクトでは1位に選ばれた[15][16]

2015年6月14日にメジャー契約となり25人枠入りした。同日の対テキサス・レンジャーズ戦に「9番・センター」でスタメン出場し、メジャーデビューを果たした[17]。2試合目で初安打を記録したが、10試合出場後に親指の突き指で故障者リスト入りした。8月10日に復帰後はまずまずのペースで出番を得て、最終的には46試合でプレーし、打率.209・2本塁打・6打点・6四球・44三振という成績に終わった。

2016年は開幕からセンターのレギュラー格で起用されたが、最初の17試合で打率.156と苦しみ、4月25日にロースターから外れた。シーズン中盤に再昇格してからは試合に出続け、前年から倍増となる92試合に出場した。打率.223・10本塁打・38打点と満足いく成績ではなかったが、スプリントスピードは30.8ft/秒でMLB最速を記録した[18]

2017年は7月まで打率.219と良くなかったが、8月は打率.324・8本塁打・8盗塁と浮上した。8月18日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦ではスタットキャスト史上最速となる13.85秒でのホームインによる、ランニングホームランを記録[19]。同27日のトロント・ブルージェイズ戦では3本塁打を放った。最終成績は打率.253・16本塁打・51打点・29盗塁。守備は高評価を受け、中堅手のゴールドグラブ賞や優秀守備選手賞・最優秀守備選手賞(Wilson Defensive Player of the Year Award)、そしてフィールディング・バイブル・アワードを受賞した[20][21]

2018年も開幕から打率1割台の不調が続き、4月中旬には片頭痛のため戦線を離脱。約1か月後に復帰したが、打率はさらに低迷。5月下旬にマイナーに降格すると、そのままメジャーに復帰することなくシーズンを終えた[22]

2019年は肩と手首の故障で離脱したが、それ以外では正中堅手として出場し、打率.262・10本塁打・46打点・OSP.827を記録した。

2020年新型コロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなった。38試合に出場して打率.254・13本塁打・27打点・OSP.844を記録した。規定回には達していないがDRS+11はリーグトップだった。

2021年5月3日に4月のプレイヤー・オブ・ザ・マンスを受賞した[23]。5月7日にグレード2の右股関節の張りで故障者リスト入りした[24]。オフの12月1日にツインズと7年総額1億ドルで契約延長した[25]

プレースタイル

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卓越した打撃センスに加え、右打席から一塁まで3.89秒(3.75秒という情報もある)という俊足も併せ持ち[3][4]投手として93~94mph(149.7~151.3km/h)を計測していた強肩を誇る。

まだ荒削りな面も残す素材型の選手であり、特にパワーは未知数であるが、育てば25本塁打程度の長打力を持つ5ツールプレイヤーになれるとされている[26]。メディアやアナリストからは、2014年ア・リーグMVPに輝いたマイク・トラウト以来の逸材と評価されている[27]

俊足が大きな武器であり、スタットキャストが導入された2015年から2019年まで一塁到達速度でリーグ最速を記録している[28]。2017年8月18日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦ではスタットキャスト史上最速となる13.85秒でのホームインによる、ランニングホームランを記録[19]。また、2017年5月24日から2019年4月22日まで33盗塁連続で成功しており、これはツインズ史上最長記録のことだった[29]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2015 MIN 46 138 129 16 27 7 1 2 42 6 2 2 2 0 6 0 1 44 1 .209 .250 .326 .576
2016 92 331 298 44 67 19 6 10 128 38 10 2 4 3 23 0 3 118 2 .225 .284 .430 .714
2017 140 511 462 69 117 14 6 16 191 51 29 1 5 2 38 2 4 150 1 .253 .314 .413 .728
2018 28 94 90 8 14 4 0 0 18 4 5 0 1 0 3 0 0 28 1 .156 .183 .200 .383
2019 87 295 271 48 71 30 4 10 139 46 14 3 2 1 19 1 2 68 3 .262 .314 .513 .827
2020 39 135 130 19 33 3 0 13 75 27 2 1 0 2 2 0 1 36 2 .254 .267 .577 .844
2021 61 254 235 50 72 23 0 19 152 32 9 1 0 0 13 0 6 62 0 .306 .358 .647 1.005
2022 92 382 340 61 76 13 3 28 179 51 6 0 0 1 34 0 7 116 0 .224 .306 .526 .833
2023 85 347 304 49 63 17 1 17 133 42 9 0 0 4 35 2 4 109 3 .207 .294 .438 .731
2024 102 388 355 62 99 27 3 18 186 56 7 2 0 2 20 1 11 99 3 .279 .335 .524 .859
MLB:10年 772 2875 2614 426 639 157 24 133 1243 353 93 12 14 15 193 6 39 830 16 .244 .304 .476 .780
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

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中堅(CF)












2015 MIN 44 115 2 0 0 1.000
2016 92 243 2 4 0 .984
2017 137 389 6 5 1 .988
2018 27 69 1 0 0 1.000
2019 86 217 5 2 2 .991
2020 39 104 1 0 0 1.000
2021 60 179 0 1 0 .994
2022 57 133 3 0 2 1.000
2024 94 204 2 0 0 1.000
MLB 636 1653 22 12 5 .993

表彰

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背番号

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  • 25 (2015年 - )

脚注

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  1. ^ Byron Buxton Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2024年9月30日閲覧。
  2. ^ Twins Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年8月30日閲覧
  3. ^ a b c Buxton's Tools Put Baxley On The Draft Map BaseballAmerica.com
  4. ^ a b c OF Byron Buxton is the nation's most talented MLB prospect SI.com
  5. ^ Twins select Byron Buxton with the second pick twinsbaseball.com
  6. ^ Astros take Carlos Correa No. 1, Twins select Byron Buxton and Mark Appel goes to Pirates MLB.com
  7. ^ Twins' top pick Byron Buxton gets $6M bonus, topping Joe Mauer CBS News
  8. ^ Byron Buxton went 0-for-4 in his pro debut today (but he isn't a bust) StarTribune.com
  9. ^ Nishioka's back at second base; Buxton promoted; Deduno tries to extend Cleveland's losing streak
  10. ^ 2013 Minnesota Twins Top 10 Prospects
  11. ^ Byron Buxton Minor League Statistics & History Baseball-Reference.com
  12. ^ Matt Eddy (September 11, 2013). “2013 Minor League Player Of The Year: Byron Buxton”. Baseball America. January 27, 2014閲覧。
  13. ^ Buxton wins Spink Award as top player”. MiLB.com (October 22, 2013). January 27, 2014閲覧。
  14. ^ Minnesota Twins Announce Spring Training Invites”. MLB.com Twins Press Release (January 9, 2014). January 27, 2014閲覧。
  15. ^ 2014 Prospect Watch”. MLB.com. January 27, 2014閲覧。
  16. ^ Jonathan Mayo (January 23, 2014). “Breaking down the Top 100 Prospects list”. MLB.com. January 27, 2014閲覧。
  17. ^ Top prospect Byron Buxton scores game-winner in debut”. MLB.com. 2019年9月11日閲覧。
  18. ^ Statcast Sprint Speed Leaderboard”. baseballsavant.com. 2019年9月11日閲覧。
  19. ^ a b Statcast's fastest baserunning plays of 2017”. MLB.com. 2019年9月11日閲覧。
  20. ^ Rhett Bollinger (November 7 2017). “Buxton, Dozier win first career Gold Gloves”. MLB.com. March 14 2018閲覧。
  21. ^ Rhett Bollinger (November 10 2017). “Buxton wins Wilson Defensive Player of Year”. MLB.com. March 14 2018閲覧。
  22. ^ かつての “超”有望株…バイロン・バクストンの現在地”. BASEBALL KING. 2019年9月11日閲覧。
  23. ^ David Adler (May 4, 2021). “Acuña, Buxton named April's top players” (英語). MLB.com. May 5, 2021閲覧。
  24. ^ Alyson Footer (May 7, 2021). “Buxton to IL with hip strain; timetable TBD” (英語). MLB.com. May 8, 2021閲覧。
  25. ^ Buxton inks 7-yr. extension to remain a Twin” (英語). MLB.com. 2021年12月2日閲覧。
  26. ^ The Top Tier of the 2012 Draft Project Prospect
  27. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』廣済堂出版、2014年、169頁頁。ISBN 978-4-331-51809-0 
  28. ^ Statcast Sprint Speed Leaderboard”. baseballsavant.com. 2020年10月24日閲覧。
  29. ^ Speedy Buxton chasing Ichiro, Coleman”. MLB.com. 2020年10月24日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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