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ルーカス・ジオリト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルーカス・ジオリト
Lucas Giolito
ボストン・レッドソックス #54
シカゴ・ホワイトソックス時代
(2019年7月9日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州サンタモニカ
生年月日 (1994-07-14) 1994年7月14日(30歳)
身長
体重
6' 6" =約198.1 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2012年 MLBドラフト1巡目
初出場 2016年6月28日
年俸 $18,000,000(2024年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ルーカス・フロスト・ジオリトLucas Frost Giolito, 1994年7月14日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタモニカ出身のプロ野球選手投手)。MLBボストン・レッドソックス所属。右投右打。

経歴

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プロ入りとナショナルズ時代

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VRを試すジオリト
(2016年2月27日)

2012年3月、高校3年時に右肘を故障したが[1][2]、6月にはMLBドラフト1巡目(全体16位)でワシントン・ナショナルズから指名を受け、プロ入り[3][4][5][6][7]。契約直後、トミー・ジョン手術を受けた。[8]2012年は、大半を手術のリハビリに充て、ルーキー級ガルフ・コーストリーグ・ナショナルズで1試合の登板のみに終わる。

2013年はルーキー級ガルフ・コーストリーグ・ナショナルズとA+級ポトマック・ナショナルズの2球団合計で11試合に先発して防御率1.96の成績を記録した[7]

2014年はA級ヘイガーズタウン・サンズ英語版でプレー。10勝2敗、防御率2.20、110奪三振という好成績を残し、オールスター・フューチャーズゲームにもアメリカ合衆国選抜として選出された[9]

2015年は、A+級ポトマックとAA級ハリスバーグ・セネターズでプレーした[10]

2016年、シーズン初めはAA級ハリスバーグでスタートし、スティーブン・ストラスバーグの故障に伴い、メジャーに初昇格。6月28日のニューヨーク・メッツ戦でメジャーデビューを果たし、4回を1安打2四球無失点と好投した[11]。しかし以後の登板では毎回2失点以上を喫し、6試合中4試合に先発登板して防御率6.75、1敗、WHIP1.78、FIP8.21という成績に終わった。マイナーでは、A級ヘイガーズタウン、AA級ハリスバーグ、AAA級シラキュース・チーフスの3球団合計で22試合に先発登板して防御率2.97、6勝5敗、WHIP1.28、115.1イニングで116三振を奪う好投を見せた。

ホワイトソックス時代

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2016年12月8日にアダム・イートンとのトレードで、レイナルド・ロペスデーン・ダニングと共にシカゴ・ホワイトソックスに移籍した[12]

2017年は開幕から傘下のAAA級シャーロット・ナイツでプレーし、5月25日のシラキュース戦で球団史上4人目となるノーヒットノーランを達成した[13]。8月後半に昇格し、同27日のデトロイト・タイガース戦で7回無失点に抑えて初勝利を挙げた。この年は7先発中5回でクオリティ・スタートを記録する投球を見せ、防御率2.38だった。

2018年はシーズン通じてローテーションを守り、32先発で10勝13敗、防御率6.13だった。173.1イニングを投げたが、WHIPと自責点、与四球はリーグワーストで、死球や暴投数も上位と制球に苦しんだ。

2019年は4月こそ防御率5.38だったが、5月は5勝0敗、防御率1.74、初完封も記録してピッチャー・オブ・ザ・マンスに初めて選ばれた[14]。前半戦を11勝3敗、防御率3.15で折り返し、オールスターゲームに初選出された。8月にも完封を記録していたが、9月16日に利き腕の軽度の張りのためにシーズンを終了した。最終成績は29先発(176.2イニング)を14勝9敗、防御率3.41、228奪三振だった。

2020年は自身初めて開幕投手を務めた。8月25日のピッツバーグ・パイレーツ戦でノーヒットノーランを達成した[15]。1四球のみの準完全試合であった。

2021年4月1日のエンゼルスとの開幕戦で2年連続2度目の開幕投手を務めた[16]。このシーズンは31試合に先発登板し、11勝を記録した。チームも地区優勝を果たし、ヒューストン・アストロズと対戦したALDSの第2戦に先発登板した。翌2022年シーズンも11勝を挙げた。

2023年1月13日に1年総額1040万ドルで契約を結んで、調停を回避した[17]

エンゼルス時代

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2023年7月27日にカイ・ブッシュエドガー・クエロとのトレードで、レイナルド・ロペスと共にロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した[18]。エンゼルスでは6試合に先発登板したが、1勝5敗、防御率6.89という成績に終わった。

ガーディアンズ時代

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2023年8月31日にウェイバー公示を経て、クリーブランド・ガーディアンズへ移籍した[19]レイナルド・ロペスマット・ムーアも同時にガーディアンズ移籍となり、レイナルド・ロペスとはナショナルズ入団以来3回目の同時移籍となった。オフの11月3日にFAとなった[20]

レッドソックス時代

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2024年1月3日にボストン・レッドソックスと1年契約を結んだ[21]。3月に右肘の手術を行い、早くも今期の出場は絶望的となった[22]

選手としての特徴・人物

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投球フォームはオーバースロー。平均球速94mph・最高球速は97.7mph[23](約157.2km/h)のストレート(フォーシームツーシーム)を中心に平均球速80mph程度のスライダー、平均75mph程度のカーブに加え、決め球として80mph〜85mphのチェンジアップを投げる。緩急を使った投球で打者を打ち取る。投球の際、テークバックが小さく打者から見えづらい。

母親は女優のリンゼイ・フロスト。祖父に俳優のウォーレン・フロスト。叔父に脚本家、映画監督のマーク・フロストがいる[24]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2016 WSH 6 4 0 0 0 0 1 0 0 .000 101 21.1 26 7 12 0 1 11 1 1 18 16 6.75 1.78
2017 CWS 7 7 0 0 0 3 3 0 0 .500 179 45.1 31 8 12 0 3 34 2 0 14 12 2.38 0.95
2018 32 32 0 0 0 10 13 0 0 .435 775 173.1 166 27 90 2 15 125 13 0 123 118 6.13 1.48
2019 29 29 3 2 1 14 9 0 0 .609 705 176.2 131 24 57 1 4 228 6 0 69 67 3.41 1.06
2020 12 12 1 1 0 4 3 0 0 .571 288 72.1 47 8 28 0 2 97 3 0 31 28 3.48 1.04
2021 31 31 1 0 1 11 9 0 0 .550 720 178.2 145 27 52 1 2 201 12 0 74 70 3.53 1.10
2022 30 30 0 0 0 11 9 0 0 .550 698 161.2 171 24 61 1 4 177 3 0 92 88 4.90 1.44
2023 21 21 0 0 0 6 6 0 0 .500 507 121.0 106 20 42 0 6 131 2 0 55 51 3.79 1.22
LAA 6 6 0 0 0 1 5 0 0 .167 149 32.2 33 10 15 2 3 34 0 0 28 25 6.89 1.47
CLE 6 6 0 0 0 1 4 0 0 .200 138 30.2 30 11 16 0 0 39 3 0 27 24 7.04 1.50
'23計 33 33 0 0 0 8 15 0 0 .348 794 184.1 169 41 73 2 9 204 5 0 110 100 4.88 1.31
MLB:8年 180 178 5 3 2 61 62 0 0 .496 4260 1013.2 886 166 385 7 40 1077 45 1 531 499 4.43 1.25
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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投手(P)












2016 WSH 6 1 3 0 0 1.000
2017 CWS 7 2 3 1 0 .833
2018 32 14 15 1 0 .967
2019 29 4 15 0 1 1.000
2020 12 2 5 1 0 .875
2021 31 1 10 0 0 1.000
2022 30 5 12 0 1 1.000
2023 21 1 3 0 1 1.000
LAA 6 0 1 0 0 1.000
CLE 6 0 1 0 0 1.000
'23計 33 1 5 0 1 1.000
MLB 180 30 68 3 3 .970
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

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記録

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MiLB
MLB

背番号

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  • 44(2016年)
  • 27(2017年 - 2023年途中)
  • 24(2023年途中 - 同年終了)

脚注

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  1. ^ Eric Sondheimer (2012年3月7日). “Harvard-Westlake pitcher Lucas Giolito sidelined by elbow injury”. Los Angeles Times. http://articles.latimes.com/2012/mar/07/sports/la-sp-0308-lucas-giolito-injured-20120308 2013年9月8日閲覧。 
  2. ^ How Lucas Giolito's Injury Could Affect Draft”. Baseball America (2012年3月8日). 2013年9月8日閲覧。
  3. ^ Baseball America 2012 Draft: Top 100 Prospects”. Baseball America (2012年5月15日). 2013年9月8日閲覧。
  4. ^ Top 100 draft prospects for 2012”. ESPN (2012年5月8日). 2013年9月8日閲覧。
  5. ^ Jonathan Mayo (2012年5月1日). “MLB.com lines up Top 100 Draft prospects”. MLB.com. 2016年12月8日閲覧。
  6. ^ 2012 MLB Draft Top Prospects with Scouting Grades”. Baseballnewshound.com (2012年6月5日). 2013年9月8日閲覧。
  7. ^ a b James Wagner (2014年2月25日). “Nationals' Lucas Giolito, with surgery in the rearview mirror, flashes 'electric' potential”. Washington Post. https://www.washingtonpost.com/sports/nationals-lucas-giolito-with-surgery-in-the-rearview-mirror-flashes-electric-potential/2014/02/25/784553dc-9e66-11e3-9ba6-800d1192d08b_story.html 2014年2月26日閲覧。 
  8. ^ Adam Kilgore (2012年8月24日). “Lucas Giolito, the Nationals' top draft pick, will undergo Tommy John surgery”. The Washington Post. https://www.washingtonpost.com/blogs/nationals-journal/post/nationals-first-pick-lucas-giolito-to-undergo-tommy-john-surgery/2012/08/23/71683bd0-ed7b-11e1-9ddc-340d5efb1e9c_blog.html 2012年8月24日閲覧。 
  9. ^ Mark Emery (2014年9月25日). “Nats' top prospect Giolito visits Washington”. MiLB.com. 2014年9月27日閲覧。
  10. ^ Top prospect Lucas Giolito promoted to Harrisburg Senators”. The Patriot-News. 2016年6月29日閲覧。
  11. ^ For Nationals' Lucas Giolito, the stage is officially set”. The Washington Post. 2016年6月29日閲覧。
  12. ^ Eaton to Nats; Giolito, 2 more prospects to White Sox” (英語). MLB.com (2016年12月7日). 2016年12月8日閲覧。
  13. ^ Lucas Giolito Tosses Seven-Inning No-Hitter MiLB.com (英語) (2017年5月25日) 2017年5月28日閲覧
  14. ^ リーグ・ワーストの防御率を記録した翌年にサイ・ヤング賞!? 昨シーズンは6点台、今シーズンは2点台”. Yahoo!ニュース 個人. 2019年10月20日閲覧。
  15. ^ ホワイトソックス・ジオリトがノーヒットノーラン - MLB : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2020年8月26日閲覧。
  16. ^ Scott Merkin (April 2, 2021). “Bummer on Opening Day loss: 'That's on me'” (英語). MLB.com. April 9, 2021閲覧。
  17. ^ McDonald, Darragh (January 13, 2023). “White Sox, Lucas Giolito Avoid Arbitration”. MLBTradeRumors.com. https://www.mlbtraderumors.com/2023/01/white-sox-lucas-giolito-avoid-arbitration.html September 13, 2023閲覧。 
  18. ^ Angels Acquire RHP Lucas Giolito & RHP Reynaldo López” (英語). MLB.com. 2023年9月1日閲覧。
  19. ^ GUARDIANS AWARDED RHP LUCAS GIOLITO, RHP REYNALDO LÓPEZ & LHP MATT MOORE ON WAIVER CLAIMS” (英語). MLB.com. 2023年9月1日閲覧。
  20. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 3, 2023). November 8, 2023閲覧。
  21. ^ ジオリトがレッドソックスと26億円で1年契約、26年まで延長の可能性も「最初に声を掛けてくれた」” (2023年1月4日). 2024年1月5日閲覧。
  22. ^ Giolito has UCL surgery, expected to miss '24 season” (2023年3月14日). 2024年4月12日閲覧。
  23. ^ 2019年9月6日、エンゼルス戦で計測
  24. ^ Lucas Giolito's talent too tantalizing for Nationals to pass on”. The Washington Times (2012年6月5日). 2013年9月8日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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