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ナルシスノワール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナルシスノワール
欧字表記 Narcisse Noir[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 1986年4月26日[1]
死没 2010年7月27日(24歳没)
スティールハート[1]
セレーザ[1]
母の父 トウショウボーイ[1]
生国 日本の旗 日本北海道門別町[1]
生産者 新井峯吉[1]
馬主 粟田政[1]
調教師 田之上勲栗東
福島信晴栗東
[1]
競走成績
生涯成績 34戦7勝[1]
獲得賞金 3億3508万200円[1]
勝ち鞍
GII スプリングS 1989年
GII スワンS 1990年
GIII 東京新聞杯 1992年
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ナルシスノワール(欧字名:Narcisse Noir1986年4月26日 - 2010年7月27日)は、日本の競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に1989年スプリングステークス1990年スワンステークス1992年東京新聞杯

半弟に、1998年プロキオンステークスを制したテンパイがいる。

経歴

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3歳時(1988年)

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1988年12月10日阪神競馬場第3Rの新馬戦にて、田之上幸男を鞍上にデビューする。ここでは3着に敗れるも、同月の新馬戦に再び出走し1着となる。

4歳時(1989年)

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1989年1月15日シンザン記念より始動し、9番人気で挑むもファンドリポポの9着に敗れる。その2週間後にはつばき賞に挑むも失格となった。ここで武豊に乗り替わりとなり、こぶし賞に挑むと5番人気から1着を掴む。だが、次走のペガサスステークスでは武がシャダイカグラに騎乗するため、ナルシスノワールは芹沢純一を鞍上に同レースに参戦するも、武とシャダイカグラの2着に敗れた。しかし、勢いは決して衰えておらず、再び乗り替わり菅原泰夫と参戦したスプリングステークスは、後の皐月賞を制するドクタースパートを3着に下して勝利。初重賞制覇を飾った。その皐月賞には6番人気で挑むも、精彩を欠き9着に敗れた。

その後は菖蒲ステークス1着のあと、およそ5ヶ月休養を挟む。これ以降は古馬混合戦に出走するが、復帰後初戦となるスワンステークスでは13着、マイルチャンピオンシップでは14着と惨敗が続く。この敗戦により、年末のCBC賞は10番人気での出走となるが、再び手綱を取った田之上とのタッグで3着となった。

5歳時(1990年)

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1990年は仁川短距離ステークスより、武豊鞍上で始動し1着。さらにマイラーズカップ5着、コーラルステークス4着と掲示板に入る堅実な走りを見せる。さらに、再び田之上に乗り替わった阪急杯では、フルゲート18頭立て9番人気の低評価であったが3着となり、続くCBC賞では2番人気に支持されたが、ここではパッシングショットバンブーメモリーダイユウサクらの7着に敗れてしまった。そしてセントウルステークスの4着を挟み、今度は安田隆行に乗り替わりになると、初戦のスワンステークスで次走のマイルCSを制するパッシングショットを破って優勝する。しかし、ナルシスノワールも同じく出走したマイルCSは15着の惨敗に終わる。その後、スプリンターズステークスでは再び菅原とのコンビで出走し、結果は1着に0.5秒差の4着ではあったが、翌年からマイルCSを2連覇するダイタクヘリオスを1.1/2馬身の5着に退けている。

6歳時(1991年)

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1991年はマイラーズカップより、南井克巳鞍上で始動し5着。ブービーの15番人気での参戦となった安田記念でも5着になったのち、6月2日の阪急杯で出走を取り消すとおよそ5ヶ月間の休養となる。

11月17日のマイルCSはテン乗りの角田晃一を鞍上に、13番人気で挑み12着となる。そして次走となるスプリンターズステークスには、昨年の同レース振りに菅原が騎乗し11番人気で参戦した。レース中に1番人気のケイエスミラクルが競走中止するというアクシデントがあったが、結果的にダイイチルビーの4馬身差2着となる。

7歳以降(1992-1993年)

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安田隆行による昨年の安田記念以来となる騎乗で、オープン戦・洛陽ステークスにて6番人気で6着となる。しかし翌月、馴染みの菅原と4番人気で参戦した東京新聞杯では2着に1.1/2馬身差で勝利。重賞3勝目を挙げた。その後マイラーズカップ5着を挟み、生涯唯一の重賞1番人気となったダービー卿チャレンジトロフィーでは柴田善臣を鞍上に参戦し3着。続く安田記念、札幌記念ではどちらも2桁着順の惨敗となり、再びの乗り替わり、テン乗りとなった西浦勝一と12番人気で年末のスプリンターズステークスに挑むと、1番人気のダイタクヘリオス、3番人気のサクラバクシンオーを下して3着になり、2年連続でこのレースで大穴を空けた。

しかし、1993年になると、8歳という高齢もあり一気に精彩を欠き、マイラーズカップとダービー卿CTに挑むもどちらも10着に敗れる。このダービー卿CTを最後に競走馬を引退することになり、種牡馬入りした。

引退後

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種牡馬としては5頭の産駒を残したが、地方で2勝を挙げたスタンドバイミー以外の2頭は中央でデビューするも未勝利、2頭は未出走に終わっている。1995年11月13日付で用途変更となり[2]、僅か2年で種牡馬も引退した。

その後はえりも町エクセルマネジメント(旧えりも農場)で功労馬として繋養されていたが、2010年7月27日に死亡した[3]。24歳没。

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.comの情報[4]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り4F)/(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
1988.12.10 阪神 3歳新馬 芝1200m(良) 14 2 2 014.10(6人) 03着 R1:11.9(48.1) -0.4 0田之上幸男 54 ダイイチポーラ 470
0000.12.24 阪神 3歳新馬 芝1400m(良) 13 1 1 002.10(1人) 01着 R1:24.3(49.6) -0.4 0田之上幸男 54 (ミスファンドリ) 466
1989.01.15 京都 シンザン記念 GIII 芝1600m(良) 16 1 2 019.70(9人) 09着 R1:37.9(49.1) -0.5 0田之上幸男 55 ファンドリポポ 460
0000.01.29 京都 つばき賞 400万下 芝2000m(稍) 13 8 13 011.30(5人) 失格 R2:04.8(50.8) -1.0 0田之上幸男 55 タマモベイジュ 462
0000.02.19 京都 こぶし賞 400万下 芝1600m(稍) 14 6 9 009.60(5人) 01着 R1:37.5(49.5) -0.7 0武豊 55 (ナナヨーアトラス) 460
0000.03.05 阪神 ペガサスS GIII 芝1600m(重) 14 7 11 027.00(9人) 02着 R1:37.7(50.7) -0.2 0芹沢純一 55 シャダイカグラ 458
0000.03.26 中山 スプリングS GII 芝1800m(良) 14 8 13 011.20(5人) 01着 R1:49.8(36.6) -0.1 0菅原泰夫 56 (ドースクダイオー) 464
0000.04.16 中山 皐月賞 GI 芝2000m(不) 20 8 20 013.50(6人) 09着 R2:06.4(39.8) -1.2 0菅原泰夫 57 ドクタースパート 466
0000.05.06 東京 菖蒲S OP 芝1400m(良) 9 5 5 004.10(3人) 01着 R1:23.6(48.6) -0.2 0菅原泰夫 58 (オンワードチエ) 474
0000.10.29 京都 スワンS GII 芝1400m(良) 16 3 5 015.80(7人) 13着 R1:23.9(49.3) -2.2 0芹沢純一 56 バンブーメモリー 466
0000.11.19 京都 マイルCS GI 芝1600m(良) 17 7 12 062.8(10人) 14着 R1:36.9(49.5) -2.3 0松永幹夫 55 オグリキャップ 466
0000.12.17 中京 CBC賞 GIII 芝1200m(良) 16 3 5 017.3(10人) 03着 R1:09.4(36.3) -0.3 0田之上幸男 55 ミスティックスター 468
1990.02.04 阪神 仁川短距離S OP 芝1200m(不) 10 8 9 002.10(1人) 01着 R1:10.3(47.2) -0.0 0武豊 56 (タイレグルス) 478
0000.02.25 阪神 マイラーズC GII 芝1600m(重) 12 4 4 003.40(2人) 05着 R1:37.0(49.6) -0.4 0武豊 56 メジロワース 478
0000.03.24 阪神 コーラルS OP 芝1400m(良) 11 1 1 005.20(3人) 04着 R1:22.8(48.5) -0.1 0武豊 58 ラッキーゲラン 470
0000.06.03 阪神 阪急杯 GIII 芝1400m(良) 18 1 2 016.20(9人) 03着 R1:22.5(48.5) -0.2 0田之上幸男 57 センリョウヤクシャ 470
0000.06.24 中京 CBC賞 GII 芝1200m(良) 16 8 16 007.30(2人) 07着 R1:09.4(35.8) -1.1 0田之上幸男 57 パッシングショット 460
0000.09.09 阪神 セントウルS GIII 芝1200m(良) 11 7 8 009.60(4人) 04着 R1:08.6(34.6) -0.1 0田之上幸男 58 エーコーシーザー 476
0000.10.28 京都 スワンS GII 芝1400m(良) 16 6 12 007.40(5人) 01着 R1:21.4(46.5) -0.1 0安田隆行 58 (パッシングショット) 476
0000.11.18 京都 マイルCS GI 芝1600m(良) 18 2 3 014.70(6人) 15着 R1:35.3(48.4) -1.7 0安田隆行 57 パッシングショット 478
0000.12.16 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 6 9 016.80(8人) 04着 R1:08.3(35.9) -0.5 0菅原泰夫 57 バンブーメモリー 472
1991.02.24 中京 マイラーズC GII 芝1700m(良) 13 5 6 004.50(2人) 05着 R1:42.3(37.3) -1.1 0南井克巳 57 ダイタクヘリオス 482
0000.05.12 東京 安田記念 GI 芝1600m(良) 16 8 17 105.9(15人) 05着 R1:34.2(36.3) -0.4 0安田隆行 57 ダイイチルビー 484
0000.06.02 阪神 阪急杯 GIII 芝1400m(不) 14 6 11 出走取消 0安田隆行 59 ジョーロアリング 計不
0000.11.17 京都 マイルCS GI 芝1600m(良) 15 2 3 159.7(13人) 12着 R1:36.9(48.6) -2.1 0角田晃一 57 ダイタクヘリオス 476
0000.12.15 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 4 7 053.8(11人) 02着 R1:08.3(35.6) -0.7 0菅原泰夫 57 ダイイチルビー 474
1992.01.12 京都 洛陽S GI 芝1600m(良) 16 5 9 016.10(6人) 06着 R1:35.2(47.6) -0.7 0安田隆行 60 エイシンウイザード 484
0000.02.09 東京 東京新聞杯 GIII 芝1600m(良) 10 4 4 012.20(4人) 01着 R1:34.4(35.3) -0.2 0菅原泰夫 58 ダイナマイトダディ 484
0000.03.01 阪神 マイラーズC GII 芝1600m(良) 11 3 3 006.20(3人) 05着 R1:37.5(50.2) -1.3 0安田隆行 58 ダイタクヘリオス 482
0000.04.05 中山 ダービー卿CT GIII 芝1200m(不) 9 2 2 002.50(1人) 03着 R1:11.7(37.7) -1.2 0柴田善臣 58 トモエリージェント 476
0000.05.17 東京 安田記念 GI 芝1600m(良) 18 7 15 029.80(9人) 12着 R1:35.0(37.5) -1.2 0柴田善臣 57 ヤマニンゼファー 490
0000.07.05 札幌 札幌記念 GIII 芝2000m(良) 13 4 5 013.50(8人) 11着 R2:03.1(39.6) -2.9 0村本善之 58 サンエイサンキュー 482
0000.12.20 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 2 3 045.3(12人) 03着 R1:08.0(35.0) -0.3 0西浦勝一 57 ニシノフラワー 476
1993.02.28 阪神 マイラーズC GII 芝1600m(良) 12 7 10 025.70(5人) 10着 R1:38.6(50.2) -2.2 0西浦勝一 58 ニシノフラワー 490
0000.04.04 中山 ダービー卿CT GIII 芝1200m(良) 11 3 3 007.30(5人) 10着 R1:10.4(36.2) -1.6 0西浦勝一 58 トモエリージェント 484

血統表

[編集]
ナルシスノワール血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ハビタット系
[§ 2]

*スティールハート
1972 黒鹿毛
父の父
Habitat
Sir Gaylord Turn-to
Somethingroyal
Little Hut Occupy
Savage Beauty
父の母
A.1.
Abernant Owen Tudor
Rustom Mahal
Asti Spumante Dante
Blanco

セレーザ
1979 鹿毛
トウショウボーイ *テスコボーイ Princely Gift
Suncourt
*ソシアルバターフライ Your Host
Wisteria
母の母
ツキフサ
*ティットフォアタット Swaps
Explorer
ツキサダ II *ガーサント
アリゾナホープ
母系(F-No.) プリンセスリタ系(FN:2-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Hyperion 5×5、Nasrullah 5・5(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ [5]
  2. ^ [6]
  3. ^ [5][6]
  4. ^ [5][6]
  • 母の半兄ステイードは青雲賞の勝ち馬で皐月賞3着[7][6]
  • 半弟にテンパイ(父ジェイドロバリー、プロキオンステークス)

脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ナルシスノワール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月6日閲覧。
  2. ^ ナルシスノワール(JPN) - 血統書サービス、2022年4月14日閲覧。
  3. ^ 馬・牧場・施設検索 - 競走馬のふるさと案内所、2022年4月14日閲覧。
  4. ^ "ナルシスノワールの競走成績". netkeiba.com. 2021年8月20日閲覧
  5. ^ a b c ナルシスノワール 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 2021年8月21日閲覧。
  6. ^ a b c d ナルシスノワールの血統表”. netkeiba.com. 2021年8月21日閲覧。
  7. ^ ステイード”. JBISサーチ. 2021年8月21日閲覧。

外部リンク

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