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トーマス・ミッチェル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トーマス・ミッチェル
Thomas Mitchell
Thomas Mitchell
生年月日 (1892-07-11) 1892年7月11日
没年月日 (1962-12-17) 1962年12月17日(70歳没)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ニュージャージー州エリザベス
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州ビバリーヒルズ
民族 アイルランド系アメリカ人[1]
身長 178 cm[2]
職業 俳優劇作家
ジャンル 舞台映画テレビドラマ
活動期間 1916年 - 1962年
活動内容 1916年:ブロードウェイで俳優としてデビュー
1923年:映画初出演
1936年:映画俳優として本格的にデビュー
配偶者 レイチェル・バーンズ・ハーツェル(1937年 - 1939年)※離婚
アン・ステュアート・ブリューワー・ヒアー(1941年 - 1962年)※死別
主な作品
失はれた地平線』(1937年)
受賞
アカデミー賞
助演男優賞
1939年駅馬車
エミー賞
プライムタイム・エミー賞主演男優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)
1952年
トニー賞
ミュージカル主演男優賞
1953年Hazel Flagg
その他の賞
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トーマス・ミッチェルThomas Mitchell1892年7月11日1962年12月17日)は、アメリカ合衆国俳優劇作家

生涯

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1892年にニュージャージー州エリザベスアイルランド移民[1]の家庭に生まれる。地元のデイリー・ジャーナルの新聞記者から劇作家となり、1913年には俳優になることを決意する。名優チャールズ・コバーンとの出会いによりシェイクスピア作品で舞台経験を積み、1916年にブロードウェイで俳優としてデビューする[2]。その後、自作がブロードウェイで上演されたのをきっかけに、自ら演出も手がけるようになる。フロイド・ディールと組んで何本かの脚本を書き、その中の作品『Little Accident[3]』(1928年)が1930年に映画化[4]されたのを機に、脚本家として映画界に入り、フレドリック・マーチ主演の『わたしのすべてを英語版』(1934年)をはじめ、いくつかの脚本を発表したのち、コロムビア映画社と契約、映画俳優として1936年の『クレイグの妻』でデビューする(厳密にはフォックス・フィルム製作の1923年のサイレント映画文明病英語版』が映画初出演作品であるが、その後『クレイグの妻』まで映画には出演していない)。

その後も『失はれた地平線』や『ハリケーン』といった大作に印象的な脇役として出演。そして1939年には、『駅馬車』の飲んだくれのブーン医師を演じてアカデミー助演男優賞を受賞したのをはじめ、『スミス都へ行く』の新聞記者、『コンドル』のリチャード・バーセルメスと対するパイロット、『風と共に去りぬ』のヴィヴィアン・リー扮するスカーレット・オハラの父親といった脇ながらも重要な役を演じ、俳優としてこの年は当たり年となる。

以降も小柄ながら堂々とした押し出しとアイリッシュ系の味わい深い演技で、映画、舞台、テレビと息の長い活躍を見せた。テレビでは1952年度のエミー賞の主演男優賞を受賞。ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームには映画分野とテレビ分野で星を持っている。また刑事コロンボを演じた最初の俳優としても知られる。

1953年には主演舞台『Hazel Flagg』でトニー賞ミュージカル主演男優賞を受賞し、アカデミー賞エミー賞と合わせ、3つの賞を受賞した最初の俳優となる[2]

1962年の舞台『殺人処方箋』でジョゼフ・コットン演じる犯人を追い詰めるコロンボ刑事を演じ、主役であったコットンを喰ってしまうぐらいの人気ぶりだったという[要出典]。テレビドラマが計画されたが、死去のためにピーター・フォークが代わりに起用され、こちらも本家に負けずに人気を得た。同年12月17日にフィラデルフィアの公演先で倒れ、のためビバリーヒルズの自宅で死去した。ウォルター・ブレナンと並びハリウッド黄金時代の名脇役として活躍したが、その私生活はあまり知られていない。

ギャラリー

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主な出演作品

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公開年 邦題
原題
役名 備考
1936 クレイグの妻
Craig's Wife
ファーガス・パスモア
マンハッタン夜話
Adventure in Manhattan
フィル
花嫁凱旋
Theodora Goes Wild
ジェド
1937 間奏楽
When You're in Love
ハンク・ミラー
失はれた地平線
Lost Horizon
バーナード
明日は来らず
Make Way for Tomorrow
ジョージ・クーパー
ハリケーン
The Hurricane
Dr. Kersaint
1938 貿易風
Trade Winds
ブラックトン
1939 駅馬車
Stagecoach
ドク・ブーン アカデミー助演男優賞 受賞
コンドル
Only Angels Have Wings
キッド・ダブ
スミス都へ行く
Mr. Smith Goes to Washington
ディズ・ムーア
風と共に去りぬ
Gone with the Wind
ジェラルド・オハラ
ノートルダムの傴僂男
The Hunchback of Notre Dame
クロパン
1940 新ロビンソン漂流記
Swiss Family Robinson
ウィリアム・ロビンソン
我等の町
Our Town
ギブス
紐育(ニューヨーク)の天使
Angels Over Broadway
ジーン・ギボンズ
果てなき航路
The Long Voyage Home
ドリスコル
1942 パリのジャンヌ・ダーク
Joan of Paris
アントワン神父
夜霧の港
Moontide
タイニー
純愛の誓い
This Above All
モンティ
運命の饗宴
Tales of Manhattan
ジョン・ハロウェイ
海の征服者
The Black Swan
トミー・ブルー
1943 ならず者
The Outlaw
パット・ギャレット
肉体と幻想
Flesh and Fantasy
セプティムス
1944 西部の王者
Buffalo Bill
ネッド・バントライン
ウィルソン
Wilson
ジョセフ・タマルティ
黒い河
Dark Waters
シドニー
王國の鍵
The Keys of the Kingdom
ウィリー
1945 旋風大尉
Captain Eddie
アイク・ハワード
冒険
Adventure
マッジン
1946 夢みる少女
Three Wise Fools
テレンス
暗い鏡
The Dark Mirror
スティーヴンソン
素晴らしき哉、人生!
It's a Wonderful Life
ビリー・ベイリー
1948 賭博の町
Silver River
ジョン・プラート・ベック
1949 夜霧の誘惑
Alias Nick Beal
ジョセフ・フォスター
大車輪
The Big Wheel
アーサー・レッド・スタンリー
1952 真昼の決闘
High Noon
ジョナス・ヘンダーソン
1954 インカ王国の秘宝
Secret of the Incas
エド・モーガン
野郎!拳銃で来い
Destry
レジナルド・T・バーナビー
1956 口紅殺人事件
While the City Sleeps
ジョン・デイ・グリフィス
1961 愛するゆえに
By Love Possessed
ノア・タトル
ポケット一杯の幸福
Pocketful of Miracles
ヘンリー・G・ブレイク

受賞とノミネート

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部門 作品 結果
アカデミー賞 1937年[5] 助演男優賞 ハリケーン ノミネート
1939年[6] 駅馬車 受賞

脚注

[編集]
  1. ^ a b Thomas Mitchell movies, photos, movie reviews, filmography, and biography” (英語). AllMovie. 2013年4月18日閲覧。
  2. ^ a b c Thomas Mitchell (I) - Biography” (英語). IMDb. 2013年4月18日閲覧。
  3. ^ Little Accident” (英語). IBDB. 2013年4月18日閲覧。
  4. ^ The Little Accident (1930)” (英語). IMDb. 2013年4月18日閲覧。
  5. ^ The 10th Academy Awards (1938) Nominees and Winners”. oscars.org. 2011年8月12日閲覧。
  6. ^ The 12th Academy Awards (1940) Nominees and Winners”. oscars.org. 2011年8月12日閲覧。

外部リンク

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