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ディアンドル (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ディアンドル
2019年テレビ西日本賞北九州記念
欧字表記 Dirndl[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2016年2月14日[1]
抹消日 2022年2月10日[2]
ルーラーシップ[1]
グリューネワルト[1]
母の父 スペシャルウィーク[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (有)シルクレーシング[1]
調教師 奥村豊栗東[1]
調教助手 小屋敷昭
競走成績
生涯成績 21戦6勝[1]
獲得賞金 1億7988万3000円[1]
勝ち鞍
GIII 福島牝馬S 2021年
重賞 葵S 2019年
Listed マーガレットS 2019年
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ディアンドル(欧字名:Dirndl2016年2月14日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2019年葵ステークス2021年福島牝馬ステークス

馬名の意味は「ドイツの女性用民族衣装」で、母母名より連想[3]

戦績

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デビュー前

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2016年2月14日、北海道安平町ノーザンファームで誕生。一口馬主法人「シルクホースクラブ」から総額1,600万円(1口3.2万円×500口)で募集された[3]。ノーザンファームでの育成開始当初は、村上隆博厩舎長が「早い時期にデビューできそうな雰囲気は無かったですし、何よりもスプリント向きと言えるスピード能力があるようには感じられませんでした」と述べるように目立たない存在であったが、調教を重ねるにつれて筋肉質の馬体となり、気性面の前向きさも発揮されてスピードに乗った走りを見せるようになった[4]

2歳(2018年)

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栗東奥村豊厩舎に入厩。7月15日の新馬戦中京芝1200m)でデビューし、ファンタジストにタイム差なしの2着となる。中1週で臨んだ未勝利戦を勝ち上がると、秋からはカンナステークス、クリスマスローズステークスと1200mのオープン特別を連勝して通算4戦3勝とした[4]

3歳(2019年)

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2月23日のマーガレットステークスから始動し、単勝1.2倍の支持に応えて快勝する。初の重賞挑戦となった葵ステークスではデビューからの6戦で6人目の騎手となる藤岡佑介とのコンビで1番人気に支持され、直線で早めに抜け出すとアスターペガサスの追撃をアタマ差退けて優勝し、破竹の5連勝での重賞初制覇を飾った。管理する奥村豊調教師にとっても開業5年目で初の重賞制覇となった[4]

古馬との初対戦となった北九州記念では、好位からレースを進め、ダイメイプリンセスには差し切られたが2着を確保し、デビューからの連続連対を7に伸ばした[5]。次戦のスプリンターズステークスでも4番人気の支持を集めたが、見せ場を作れないまま13着と初の大敗を喫した[6]

4歳(2020年)

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4か月の休養後、4歳初戦を迎えたシルクロードステークスは14着と前走に続く惨敗に終わる。初の1400となった京都牝馬ステークスも10着と二桁着順に沈む。3か月ぶりとなった安土城ステークスは13着、4か月ぶり初のマイル戦となったポートアイランドステークスは逃げるも12着に終わる。さらに距離延長となったアンドロメダステークスでも先手を取り8着と復調気配を見せる。

5歳(2021年)

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5歳初戦、愛知杯は最低人気で出走し厳しいペースで逃げ10着。次走、団野大成とのコンビで挑んだ小倉大賞典は2番手からレースを進め直線先頭に立つとテリトーリアルボッケリーニに交わされるものの3着を確保する。新潟競馬場で行われた福島牝馬ステークスは再び団野とコンビを組み、逃げの競馬から新潟外回りコースの長い直線を粘りに粘り、いったんドナアトラエンテに交わされるも盛り返しハナ差しのいで1着。葵ステークス以来1年11か月ぶりの勝利で重賞2勝目を飾った[7]。次走はヴィクトリアマイルを選択、前走重賞勝ちながら14番人気と低評価だったが、好位から競馬をすると、勝ったグランアレグリアには離されるも、2着のランブリングアレーに0.1秒差の4着に入った。次走、小倉競馬場で行われた中京記念は果敢に逃げたが8着に敗れる。4か月後、福島記念は好位から馬群に沈み13着に終わった。

6歳(2022年)

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6歳初戦となった京都金杯は中団から全く伸びず最下位の16着と大敗した。続く東京新聞杯でも11着に沈み、レース翌日の2月7日に所有するシルクホースクラブが公式サイトで現役引退を発表、2月10日付で競走馬登録を抹消された。引退後は故郷のノーザンファームで繁殖牝馬となる[2]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.comの情報[8]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2018.10.28 中京 2歳新馬 芝1200m(良) 12 2 2 002.20(1人) 02着 R1:09.6(33.9) -0.0 0福永祐一 54 ファンタジスト 478
0000.07.28 小倉 2歳未勝利 芝1200m(良) 8 2 2 001.20(1人) 01着 R1:08.7(35.0) -0.2 0北村友一 54 (ソンリッサ) 474
0000.09.28 中山 カンナS OP 芝1200m(稍) 9 4 4 002.90(2人) 01着 R1:09.5(35.1) -0.4 0J.モレイラ 54 (ホウオウカトリーヌ) 488
0000.12.22 中山 クリスマスローズS OP 芝1200m(良) 14 8 14 001.70(1人) 01着 R1.08.5(34.9) -0.3 0O.マーフィー 54 (ルマーカーブル) 492
2019.02.23 阪神 マーガレットS L 芝1200m(良) 6 5 5 001.20(1人) 01着 R1:09.1(34.2) -0.3 0C.ルメール 55 (イッツクール) 490
0000.05.25 京都 葵S GIII 芝1200m(良) 16 3 6 002.30(1人) 01着 R1:08.0(33.7) -0.0 0藤岡佑介 55 アスターペガサス 490
0000.08.18 小倉 北九州記念 GIII 芝1200m(良) 18 3 5 005.50(3人) 02着 R1:08.4(35.2) -0.2 0北村友一 52 ダイメイプリンセス 486
0000.09.29 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 5 9 008.90(4人) 13着 R1:08.6(35.1) -1.5 0藤岡佑介 53 タワーオブロンドン 488
2020.02.02 京都 シルクロードS GIII 芝1200m(良) 18 7 13 007.50(4人) 14着 R1:10.2(35.6) -1.2 0池添謙一 55 アウィルアウェイ 496
0000.02.22 京都 京都牝馬S GIII 芝1400m(重) 17 6 11 076.2(15人) 10着 R1:24.0(35.1) -0.8 0藤岡佑介 56 サウンドキアラ 494
0000.05.31 京都 安土城S L 芝1400m(良) 17 8 15 048.1(14人) 13着 R1:22.3(34.8) -1.0 0岩田望来 55 エントシャイデン 490
0000.10.04 中京 ポートアイランドS L 芝1600m(良) 16 3 5 061.7(12人) 10着 R1:33.7(35.8) -0.7 0鮫島克駿 57 ドナウデルタ 494
0000.11.21 阪神 アンドロメダS L 芝2000m(良) 15 3 5 065.80(9人) 08着 R1:59.4(36.1) -0.6 0藤岡佑介 54 アドマイヤビルゴ 492
2021.01.16 中京 愛知杯 GIII 芝2000m(良) 18 2 3 118.2(18人) 10着 R2:00.0(37.7) -1.3 0池添謙一 54 マジックキャッスル 504
0000.02.21 小倉 小倉大賞典 GIII 芝1800m(良) 16 8 16 035.0(12人) 03着 R1:45.7(35.9) -0.2 0団野大成 53 テリトーリアル 498
0000.04.24 新潟 福島牝馬S GIII 芝1800m(良) 15 6 11 015.40(7人) 01着 R1:46.9(34.2) -0.0 0団野大成 55 (ドナアトラエンテ) 502
0000.05.16 東京 ヴィクトリアM GI 芝1600m(良) 18 7 14 176.9(14人) 04着 R1:31.8(33.8) -0.8 0団野大成 55 グランアレグリア 496
0000.07.18 小倉 中京記念 GIII 芝1800m(良) 12 7 10 005.90(4人) 08着 R1:47.0(35.5) -0.8 0団野大成 55 アンドラステ 502
0000.11.14 福島 福島記念 GIII 芝2000m(良) 16 3 5 027.5(10人) 13着 R2:01.0(38.5) -1.8 0菅原明良 55 パンサラッサ 504
2022.01.05 中京 京都金杯 GIII 芝1600m(良) 16 3 5 012.20(6人) 16着 R1:34.6(36.2) -1.7 0C.デムーロ 55 ザダル 506
0000.02.06 東京 東京新聞杯 GIII 芝1600m(良) 15 2 3 089.7(15人) 11着 R1:33.7(35.4) -1.4 0石川裕紀人 56 イルーシヴパンサー 496

繁殖成績

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馬名 生年 毛色 馬主 厩舎 戦績
初仔 ディアンドルの2023 2023年 黒鹿毛 キズナ (有)シルクレーシング 美浦・林徹 (デビュー前)
2番仔 ディアンドルの2024 2024年 鹿毛 シルバーステート
  • 2024年9月26日現在

血統表

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ディアンドル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 キングマンボ系
[§ 2]

ルーラーシップ
2007 鹿毛
父の父
キングカメハメハ
2001 鹿毛
Kingmambo Mr. Prospector
Miesque
*マンファス *ラストタイクーン
Pilot Bird
父の母
エアグルーヴ
1993 鹿毛
*トニービン *カンパラ
Severn Bridge
ダイナカール *ノーザンテースト
シャダイフェザー

グリューネワルト
2007 青鹿毛
スペシャルウィーク
1995 黒鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
キャンペンガール マルゼンスキー
レディーシラオキ
母の母
シェーンクライト
1999 鹿毛
*エリシオ Fairy King
Helice
*カロギャル Caro
Delso
母系(F-No.) 4号族(FN:4-n) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer5×5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [9]
  2. ^ [10]
  3. ^ [9]
  4. ^ [9][10]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ディアンドル”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月9日閲覧。
  2. ^ a b ディアンドル競走馬登録抹消、繁殖馬に”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年2月10日閲覧。
  3. ^ a b c ディアンドルの新馬データ”. netkeiba.com. 2019年6月27日閲覧。
  4. ^ a b c 2019年05月25日 葵S(重賞)”. 競走馬のふるさと案内所. 2019年6月27日閲覧。
  5. ^ 競馬 - スプリンターズステークス”. スポーツナビ. 2019年9月28日閲覧。
  6. ^ 【スプリンターズS】4番人気ディアンドルは見せ場なしの13着 藤岡佑「手応えに余裕がなかった」”. サンケイスポーツ (2019年9月29日). 2019年9月29日閲覧。
  7. ^ 【福島牝馬S】ディアンドル ド根性逃げ!団野の手綱で長い直線粘りに粘り重賞2勝目 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年4月27日閲覧。
  8. ^ ディアンドル”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2019年6月27日閲覧。
  9. ^ a b c ディアンドル 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月9日閲覧。
  10. ^ a b ディアンドルの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年9月9日閲覧。

外部リンク

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