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チシマアマナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チシマアマナ
岩手県早池峰山 2015年6月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
: ユリ目 Liliales
: ユリ科 Liliaceae
: チシマアマナ属 Lloydia
: チシマアマナ L. serotina
学名
Lloydia serotina (L.) Rchb.[1]
シノニム
和名
チシマアマナ(千島甘菜)[3][4][5]

チシマアマナ(千島甘菜、学名:Lloydia serotina )は、ユリ科チシマアマナ属多年草[3][4][5][6]。別名チシマソウ[1]

特徴

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地下にある鱗茎は細長く長さ4-7cmになり、灰黒色の繊維に包まれる。根出葉はふつう2万個で、形は線形で長さ7-20cm、幅1cmになり、横断面は半円形になる。葉腋から花茎を出し、高さ7-15cmになり、2-4個の茎葉がまばらに互生する。茎葉は線形または線状披針形で、長さ0.5-3.5cm、幅1-2mmになり、基部は茎を抱き、上部につくものほど小さくなる[3][4][5][6]

花期は6-8月で、花茎の先にふつう1個の白色のをつけ、花は径1.5cmの広鐘形となる。花被片は6個で、狭い長楕円形で長さ10-15mmになり、内側の基部近くに黄赤色の腺体がある。雄蕊は6個あり、花被片のほぼ半分の長さとなる。子房は楕円体で、花柱は子房より短い。果実蒴果で、3稜がある広い楕円体になり、長さは7mmになり、熟すと裂開する。種子は長さ3mmになり3稜がある[3][4][5][6]

分布と生育環境

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日本国内では、北海道、本州中部地方以北(早池峰山八幡平谷川岳至仏山、中部地方)に分布し、高山帯の乾いた草地、岩礫地に生育する[3][4]。国外では、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国大陸、ヒマラヤ、コーカサス、北アメリカ、ヨーロッパなど北半球の寒帯に広く分布する[5][6]

名前の由来

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和名チシマアマナは千島甘菜の意で、アマナ Amana edulis に似た植物であり、最初に千島列島ウルップ島で採集されたことによる[3][5]

近縁種

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脚注

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  1. ^ a b チシマアマナ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ チシマアマナ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  3. ^ a b c d e f 『山溪カラー名鑑 日本の高山植物』p.562
  4. ^ a b c d e 『山溪ハンディ図鑑8 高山に咲く花』p.407
  5. ^ a b c d e f 『新牧野日本植物圖鑑』p.863
  6. ^ a b c d 『日本の野生植物 草本I 単子葉類』pp.37-38

参考文献

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