スンダ語
スンダ語 | |
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Basa Sunda(ᮘᮞ ᮞᮥᮔ᮪ᮓ,)Bahasa Sunda | |
話される国 | インドネシア |
地域 | ジャワ島 |
話者数 | 3,000万人(2000年) [1] |
言語系統 |
オーストロネシア語族
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表記体系 | ラテン文字、スンダ文字 |
公的地位 | |
公用語 | 西ジャワ州、バンテン州(地域言語) |
言語コード | |
ISO 639-1 |
su |
ISO 639-2 |
sun |
ISO 639-3 |
sun |
ジャワ島の言語分布 スンダ語 |
スンダ語(スンダご、スンダ語: Basa Sunda、インドネシア語: Bahasa Sunda、英: Sundanese language)はインドネシアのジャワ島の西部で話されている言語である。オーストロネシア語族のマレー・ポリネシア語派の西語群に属する。話者は3000万人[1]でインドネシアの人口の15%に当る。
方言
[編集]バンテン方言(Banten)、ボゴル方言(Bogor)、プリアガン方言(priangan)、チレボン方言(Cirebon)の四つがあり、その内分布する範囲の広いプリアガン方言が共通語の母体である。
- ボゴル方言 Bogor (sun-bog) - 西ジャワ州ボゴール
- プリアガン方言 Priangan (sun-pri) - 西ジャワ州プリアガン
- バンテン方言 Banten (sun-ban) - バンテン州
- チレボン方言 Cirebon (sun-cir) - 西ジャワ州チルボン
文字
[編集]十二世紀か十三世紀までアラビア文字表記、十七世紀までジャワ文字表記だった。十九世紀中ごろから、ラテン文字が用いられるようになった。スンダ文字も存在するが、現在では使われていない。
音韻
[編集]七つの短母音と二十の子音からなる。
母音
[編集]- a [a]
- i [i]
- u [u]
- e(éとも書く)[e]
- o [o]
- e [ə]
- eu(oに近い曖昧母音)[ɤ]
子音
[編集]- m [m]
- p [p]
- b [b]
- w [w]
- (f,v) [f]
- n [n]
- t [t]
- d [d]
- s [s]
- (z)[z]
- r [r]
- l [l]
- ny [ɲ]
- c [tʃ]
- j [dʒ]
- y [j]
- ng [ŋ]
- k [k]
- g [ɡ]
- h [h]
スンダ語では一般に、f,v,zは外来語にのみ用いられる。 インドネシア語の借用語では f->p, v->p, sy->s, sh->s, z->j, kh->h のように置き換わる
文法
[編集]基本語順
[編集]- 主語→動詞→目的語
- 被修飾語→修飾語
動詞
[編集]スンダ語には人称、時制、アスペクトによる動詞の活用が存在しない。時制やアスペクトは動詞の前にそれを表す語をおくことで表す。
- 未来 arékまたはbadé+動詞
Taro ngapalkeun basa Sunda. (太郎はスンダ語を勉強する。) → Taro arék ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語を勉強するでしょう。)
- 過去、完了 enggeusまたはparantos+動詞
Taro enggeus ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語をもう勉強した。)
- 進行形 keunまたはnuju+動詞
Taro keur ngapalkeun basa Sunda. (太郎はスンダ語を勉強している。)
- 経験 kungsi+動詞
Taro kungsi ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語を勉強したことがある。)
- 開始 kakara+動詞
Taro kakara ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語を勉強したばかりだ。)
その他
[編集]受動態
[編集]受動態は接頭辞ka-を用いて表される。 bawa(運ぶ)→kabawa(運ばれる)
助動詞
[編集]助動詞は動詞の直前に置かれる。
- 可能 bisaまたはtiasa+動詞「~できる」
- 意思 hayangまたはhoyong+動詞「~したい」
- 義務 kuduまたはkedah+動詞「~しなければならない」
- 許可 meunangまたはkénging+動詞「~してよい」
関係節
[編集]関係節は先行詞→anuまたはnuで表される。 buku(本)nu kudu(~しなければならない) baca(読む) →読まなければならない本
あいさつ表現
[編集]- おはようございます。Wilujeng enjing
- こんにちは。Wilujeng siang.
- こんばんは。Wilujeng wengi
- ありがとうございます。Hatur nuhun.
- いいえ、どういたしまして。Sawangsulna./Sami-sami.
- お許しください。Hapunten.
参考文献
[編集]森山幹弘・降幡正志『スンダ語文法』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2003年)
森山幹弘・降幡正志『スンダ語語彙集』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2003年)