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スピーク・ライク・ア・チャイルド (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『スピーク・ライク・ア・チャイルド』
ハービー・ハンコックスタジオ・アルバム
リリース
録音 1968年3月6日(#1, #2, #3)、3月9日(#4, #5, #6) ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1]
ジャンル ジャズハード・バップ
時間
レーベル ブルーノート・レコード
プロデュース デューク・ピアソン
専門評論家によるレビュー
ハービー・ハンコック アルバム 年表
欲望
(1966年)
スピーク・ライク・ア・チャイルド
(1968年)
ザ・プリズナー
(1969年)
テンプレートを表示

スピーク・ライク・ア・チャイルド』(Speak Like a Child)は、アメリカ合衆国ジャズ・ミュージシャン、ハービー・ハンコック1968年に録音・発表した、サウンドトラックを除けば6作目のスタジオ・アルバム

背景

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「ザ・ソーサラー」と「ライオット」は、当時ハンコックが在籍していたマイルス・デイヴィス・クインテットに提供した曲の再演である[2]。前者はデイヴィスのリーダー・アルバム『ソーサラー』(1967年発売)に提供され、デイヴィスのヴァージョンは1967年5月17日に録音された[3]。また、後者はデイヴィスのアルバム『ネフェルティティ』(1968年発売)に提供され、デイヴィスのヴァージョンは1967年7月19日に録音された[4]。なお、「スピーク・ライク・ア・チャイルド」もデイヴィスのグループのリハーサルで録音されており、当時のテイクは1998年発売のボックス・セット『Miles Davis Quintet 1965-'68』で発表された[5]

「ファースト・トリップ」は、ロン・カーターが自分の息子に捧げた曲で[2]、本作の録音に先がけて、1967年9月27日に行われたジョー・ヘンダーソンのリーダー・セッション(カーターも参加)でも録音され、後にヘンダーソン名義のアルバム『テトラゴン』で発表された[6]

ハンコックは、本作におけるハーモニーに関して、クレア・フィッシャー英語版ハイ・ローズに提供したアレンジを筆頭に、ビル・エヴァンスモーリス・ラヴェルギル・エヴァンスからも影響を受けたという[2]

反響・評価

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Stephen Thomas Erlewinaはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「『処女航海』と同様、寛げる内容かつメロディックで、実に美しいが、この2作には際立った違いがある。タイトル曲を筆頭に、ハンコックの手によるメロディやテーマは、以前よりも簡素かつ覚えやすくなっているが、即興演奏の余地を狭めてはいない」と評している[7]。なお、ハーヴィー・メイソンのアルバム『ウィズ・オール・マイ・ハート』(2004年)には、ハンコック本人も参加した「スピーク・ライク・ア・チャイルド」のカヴァーが収録され[8]、ハンコックはこの時の演奏で、第47回グラミー賞において最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・ソロ賞を受賞した[9]

収録曲

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特記なき楽曲はハービー・ハンコック作曲。

  1. ライオット - "Riot" - 4:40
  2. スピーク・ライク・ア・チャイルド - "Speak Like a Child" - 7:50
  3. ファースト・トリップ - "First Trip" (Ron Carter) - 6:01
  4. トイズ - "Toys" - 5:52
  5. グッドバイ・トゥ・チャイルドフッド - "Goodbye to Childhood" - 7:06
  6. ザ・ソーサラー - "The Sorcerer" - 5:36

2005年リマスターCDボーナス・トラック

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  1. ライオット(別テイク) - "Riot (First Alt. Tk)" - 4:55
  2. ライオット(2nd 別テイク) - "Riot (Second Alt. Tk)" - 4:40
  3. グッドバイ・トゥ・チャイルドフッド(別テイク) - "Goodbye to Childhood (Alt. Tk)" - 5:49

参加ミュージシャン

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脚注

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  1. ^ Herbie Hancock Catalog”. Jazz Discography Project. 2021年11月14日閲覧。
  2. ^ a b c Speak Like A Child”. herbiehancock.com. 2021年11月14日閲覧。
  3. ^ Sorcerer”. milesdavis.com. Sony Music Entertainment. 2021年11月14日閲覧。
  4. ^ Nefertiti”. milesdavis.com. Sony Music Entertainment. 2021年11月14日閲覧。
  5. ^ Miles Davis - Miles Davis Quintet 1965-'68 (1998, CD) - Discogs
  6. ^ Joe Henderson Catalog”. Jazz Discography Project. 2021年11月14日閲覧。
  7. ^ Erlewine, Stephen Thomas. “Speak Like a Child - Herbie Hancock”. AllMusic. 2021年11月14日閲覧。
  8. ^ Harvey Mason: With All My Heart album review”. All About Jazz (2004年7月8日). 2021年11月14日閲覧。
  9. ^ Herbie Hancock - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2021年11月14日閲覧。

外部リンク

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