シラタマノキ
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シラタマノキ | |||||||||||||||||||||
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シラタマノキの果実
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Gaultheria pyroloides Hook.f. et Thomson[1] ex Miq. (1863)[2] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
シラタマノキ(白玉の木・白玉木[4]、学名: Gaultheria pyroloides)はツツジ科の常緑小低木。同属のアカモノの果実は赤く、本種は白い果実をつけることから別名シロモノ[2]とよばれることもある。和名の由来は、9月頃に萼が肥大して果実を覆い、白い玉状になることから名付けられている。
特徴
[編集]日本の北海道と中部地方以北の本州の亜高山帯から高山帯に分布する[4]。日当たりのよい岩地や草地などの、比較的乾燥した場所に生える[4]。
常緑広葉樹の小低木[4]。高さは30センチメートル (cm) 程度。茎はよく分枝し、下部は地面を這うように広がり、上部は斜上する[4]。葉は互生し、楕円形で1.5 - 3 cm、幅0.8 - 2 cm程度の大きさで、質は厚く、縁に鋭い鋸歯がある[4]。
花期は6 - 7月[4]。枝の先に総状花序をつくり、5ミリメートル (mm) 程度のドウダンツツジのような釣鐘型の白い花を下向きに3 - 5個つける[4]。花の先端はつぼまり、浅く5裂し[4]、裂片は反り返る。
果期は8 - 9月[4]。花後は肉質に肥大した萼が蒴果を包み、直径1cmほどの白色で球形の偽果をつくる[4]。果実や枝葉をつぶすと、サリチル酸メチルエステルに由来する爽やかな香りがする[4]。
食用
[編集]熟した果実は食用になる[4]。果実は甘みがあるが、メントールのような香りがして生食には向かず、果実酒にされる[4]。果実酒にすると、他に類を見ないすっきりした味と香りがあり、おいしく仕上がる[4]。
脚注
[編集]- ^ Thomas Thomson (1817-1878) botanist or Carl Gustaf Thomson (1829-1899) entomologist
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Gaultheria pyroloides Hook.f. et Thomson ex Miq. シラタマノキ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月10日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Gaultheria miqueliana Takeda シラタマノキ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 高橋秀男監修 2003, p. 191.
参考文献
[編集]- 高橋秀男監修 田中つとむ・松原渓著『日本の山菜』学習研究社〈フィールドベスト図鑑13〉、2003年4月1日、191頁。ISBN 4-05-401881-5。
外部リンク
[編集]- シラタマノキの標本(宮城県蔵王山で1946年7月27日に採集)(千葉大学附属図書館)
- Gaultheria pyroloides Hook.f. & Thomson ex Miq. (The Plant List)