ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム
『ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム』(英語: The Beatles' First)は、1964年8月にアナログLPとして日本で発売されたトニー・シェリダンおよびビートルズのアルバムである。ここでは、英国盤・米国盤・『ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム』以降にポリドールから発売された日本編集アルバムについても記載する。
ポリドール・セッション解説
[編集]英EMI(傘下のパーロフォンレーベル)との契約以前、ビートルズは独ポリドールとの正式契約に基づいて、1961年6月および1962年5月にトニー・シェリダンのバック・バンドとして少なくとも次の9曲の録音を行った。
- My Bonnie (1961年6月22、23日録音)
- The Saints (1961年6月22、23日録音)
- Why (1961年6月22、23日録音)
- Cry for a Shadow (1961年6月22、23日録音)
- Nobody's Child (1961年6月22、23日録音)
- Ain't She Sweet (1961年6月22、23日録音〈6月24日説あり〉)
- If You Love Me Baby (1961年6月22、23日録音〈6月24日説あり〉)
- Sweet Georgia Brown (1962年5月24日バック演奏、6月7日ヴォーカル録音)
- Swanee River (1962年5月24日バック演奏、6月7日ヴォーカル録音)
これら9曲のうち、「スワニー川(英語: Swanee River)」の録音テープはリリース前に紛失し、現存しない(リリースされているものはすべて非ビートルズ・セッションである)。また、「いい娘じゃないか(英語: Ain't She Sweet)」と「クライ・フォー・ア・シャドウ(英語: Cry for a Shadow)」の2曲はビートルズのみのパフォーマンスであり、商業的な録音としてはEMIからのデビュー前には唯一の例である。独ポリドールは1965年まで公式に、トニー・シェリダンのバック・バンドに対してメンバーとは関わりなく「ビート・ブラザーズ(英語: The Beat Brothers)」という名称を与えており、トニー・シェリダンとビート・ブラザーズのクレジットで数多くのレコーディングが行われたが、上記9曲以外にはビートルズは関与していない。また、独ポリドール時代、ビートルズのドラムスはピート・ベストが担当しており、加入前のリンゴ・スターはセッションに参加していない。上記8曲(音源の存在しない「スワニー川」を除く)のレコーディングを収録したアルバムのほとんどはビートルズが参加していないビート・ブラザーズの曲目をも含んでおり、一般的にはビートルズの公式盤とは考えられていない。
英国盤 "The Beatles' First"
[編集]『The Beatles' First』 | |||||
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ビートルズ の コンピレーション・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 | 1961年6月22日 – 24日 | 、1962年5月24日 、6月7日||||
ジャンル | ロック | ||||
レーベル | ポリドール | ||||
ビートルズ U.K. 年表 | |||||
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収録曲
[編集]アナログA面
[編集]- いい娘じゃないか - Ain't She Sweet
- ビートルズ・セッション。リード・ヴォーカルはジョン・レノン。
- クライ・フォー・ア・シャドウ - Cry for a Shadow
- ビートルズ・セッション。ジョン・レノンとジョージ・ハリスンの合作。インストルメンタル・ナンバーである。
- レッツ・ダンス - Let's Dance
- マイ・ボニー - My Bonnie
- ビートルズ・セッション。
- イフ・ユー・ラヴ・ミー・ベイビー - If You Love Me Baby
- ビートルズ・セッション。
- ホワッド・アイ・セイ - What'd I Say
アナログB面
[編集]- スウィート・ジョージア・ブラウン - Sweet Georgia Brown
- ビートルズ・セッション。
- 聖者の行進 - The Saints
- ビートルズ・セッション。
- ルビー・ベイビー - Ruby Baby
- ノーボディーズ・チャイルド - Nobody's Child
- ヤ・ヤ - Ya Ya
米国盤 "The Beatles with Tony Sheridan and Guests"
[編集]『The Beatles with Tony Sheridan and Guests』 | |||||
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ビートルズ の コンピレーション・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 | 1961年6月22日 – 24日 | }、1962年5月24日 、6月7日||||
ジャンル | ロック | ||||
レーベル | MGM | ||||
ビートルズ U.S. 年表 | |||||
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解説
[編集]英・日より先んじてポリドール・セッションの一部がアルバム化されたが、他のアーティスト(タイタンズ)との混合収録でのリリースとなった。
収録曲
[編集]アナログA面
[編集]- マイ・ボニー - My Bonnie
- ビートルズ・セッション。
- クライ・フォー・ア・シャドウ - Cry for a Shadow
- ビートルズ・セッション。
- ジョンソン・ラグ - Johnson Rag
- タイタンズ("Titans")のパフォーマンス。
- スワニー川 - Swanee River
- フライング・ビート - Flying Beat
- タイタンズのパフォーマンス。
- ザ・ダークタウン・ストラッターズ・ボール - The Darktown Strutters' Ball
- タイタンズのパフォーマンス。
アナログB面
[編集]- 聖者の行進 - The Saints
- ビートルズ・セッション。
- ライ・ビート - Rye Beat
- タイタンズのパフォーマンス。
- ユー・アー・マイ・サンシャイン - You Are My Sunshine
- サマータイム・ビート - Summertime Beat
- タイタンズのパフォーマンス。
- ホワイ - Why
- ビートルズ・セッション。
- ハッピー・ニュー・イヤー・ビート - Happy New Year Beat
- タイタンズのパフォーマンス。
日本編集盤
[編集]『The Beatles' First』 | |||||
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ビートルズ の コンピレーション・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 | 1961年6月22日 – 24日 | 、1962年5月24日 、6月7日||||
ジャンル | ロック | ||||
レーベル | ポリドール | ||||
ビートルズ 日本 年表 | |||||
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解説
[編集]『ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム』は日本編集盤で、1964年8月21日に発売された。ジャケットのデザインは1964年4月に独ポリドールから発売された『The Beatles' First』と同じであるが、ビートルズ参加セッション8曲を収録したドイツ盤『The Beatles' First』とは異なり、「ホワイ(英語: Why)」と「クライ・フォー・ア・シャドウ(英語: Cry for a Shadow)」の2曲と音源が失われた「スワニー川(英語: Swanee River)」を除く6曲が収録されている。
『若き日のビートルズ』は日本編集盤で、1970年4月21日に発売された。ジャケットのデザインはビートルズの4人の顔写真を持つ子どもたちで、ビートルズ参加セッションからは「マイ・ボニー(英語: My Bonnie)」「いい娘じゃないか(英語: Ain't She Sweet)」「クライ・フォー・ア・シャドウ(英語: Cry For A Shadow)」「聖者の行進(英語: The Saints)」の4曲が収録されている。
『ビートルズ 1961』はドイツ編集盤で、1973年9月21日に発売された。ジャケットのデザインは何度か変更されたが、曲目は1970年5月に独ポリドールから発売された『In The Beginning』、つまりドイツ盤『The Beatles' First』と同じである。ただし、「スウィート・ジョージア・ブラウン(英語: Sweet Georgia Brown)」はビートルズによる演奏でないバージョンなので、ビートルズ参加セッションは7曲が収録されていることになる。
『ビートルズ・オールディーズ』は2枚組の日本編集盤で、1981年12月1日に発売された。ビートルズ参加セッションの全8曲が収録されている。
収録曲
[編集]ザ・ビートルズ・ファースト・アルバム
[編集]アナログA面
[編集]- いい娘じゃないか - Ain't She Sweet
- ビートルズ・セッション。
- スウィート・ジョージア・ブラウン - Sweet Georgia Brown
- ビートルズ・セッション。
- スワニー川 - Swanee River
- イフ・ユー・ラヴ・ミー・ベイビー - If You Love Me Baby
- ビートルズ・セッション。
- レッツ・ダンス - Let's Dance
- ユー・アー・マイ・サンシャイン - You Are My Sunshine
アナログB面
[編集]- マイ・ボニー - My Bonnie
- ビートルズ・セッション。
- 聖者の行進 - The Saints
- ビートルズ・セッション。
- ルビー・ベイビー - Ruby Baby
- ノーボディーズ・チャイルド - Nobody's Child
- ビートルズ・セッション。
- ホワッド・アイ・セイ - What'd I Say
- ヤ・ヤ - Ya Ya
若き日のビートルズ
[編集]アナログA面
[編集]- マイ・ボニー - My Bonnie
- ビートルズ・セッション。
- いい娘じゃないか - Ain't She Sweet
- ビートルズ・セッション。
- ホワッド・アイ・セイ - What'd I Say
- マイ・ベイブ - My Babe
- レッツ・ダンス - Let's Dance
アナログB面
[編集]- クライ・フォー・ア・シャドウ - Cry for a Shadow
- ビートルズ・セッション。
- 聖者の行進 - The Saints
- ビートルズ・セッション。
- ユー・アー・マイ・サンシャイン - You Are My Sunshine
- スワニー川 - Swanee River
- ホール・ロッタ・シェイキン・ゴーイング・オン - Whole Lotta Shakin' Going On
- ルビー・ベイビー - Ruby Baby
ビートルズ 1961
[編集]アナログA面
[編集]- いい娘じゃないか - Ain't She Sweet
- ビートルズ・セッション。
- クライ・フォー・ア・シャドウ - Cry for a Shadow
- ビートルズ・セッション。
- レッツ・ダンス - Let's Dance
- マイ・ボニー - My Bonnie
- ビートルズ・セッション。
- イフ・ユー・ラヴ・ミー・ベイビー - If You Love Me Baby
- ビートルズ・セッション。
- ホワッド・アイ・セイ - What'd I Say
アナログB面
[編集]- スウィート・ジョージア・ブラウン - Sweet Georgia Brown
- 聖者の行進- The Saints
- ビートルズ・セッション。
- ルビー・ベイビー - Ruby Baby
- ホワイ - Why
- ビートルズ・セッション。
- ノーボディーズ・チャイルド - Nobody's Child
- ビートルズ・セッション。
- ヤ・ヤ - Ya Ya
参考文献
[編集]- Gottfridsson, H. O. (1997), "The Beatles - From Cavern to Star-Club"
- Gottfridsson, H. O. (2001), "The Beatles with Tony Sheridan - Beatles Bop - Hamburg Days"
- インガム, ピーター (1986), 『THE BEATLES 日本盤 DISCOGRAPHY』
- Krasker, E. (2003), "Les Beatles - Enquête sur un Mythe (1960-1962)"