グレミャーシュチイ級フリゲート
20385型警備艦 (グレミャーシュチイ級フリゲート) | |
---|---|
基本情報 | |
艦種 | 警備艦 (フリゲート) |
運用者 | ロシア海軍 |
建造期間 | 2011年 - 建造中 |
就役期間 | 2019年 - 就役中 |
計画数 | 6隻 |
建造数 | 1隻 |
前級 | 20380型 (ステレグシュチイ級) |
次級 | 20386型 |
要目 | |
基準排水量 | 2,500 トン[1][2] |
全長 | 106.0 m (347.8 ft)[3][2] |
最大幅 | 13 m (42.7 ft)[3][2] |
吃水 | 3.7 m (12.1 ft)[2]または5 m (16.4 ft)[3] |
機関方式 | CODAD方式 |
主機 | |
推進器 | スクリュープロペラ×2軸 |
速力 | 26ノット (48 km/h; 30 mph)[2]または27ノット (50 km/h; 31 mph)[3] |
航続距離 | 4,000 nmi (7,400 km; 4,600 mi) / 14ノット (26 km/h; 16 mph)[3] |
乗員 | 100名[2] |
兵装 | |
搭載機 | Ka-27PL哨戒ヘリコプター×1機[2] |
レーダー |
|
ソナー |
|
電子戦・ 対抗手段 |
|
グレミャーシュチイ級フリゲート (グレミャーシュチイきゅうフリゲート、ロシア語: Гремящий - "thunderous") はロシア海軍のフリゲートで、ロシア海軍での正式名は20385型警備艦。ステレグシュチイ級の発展型であり[4]、ステレグシュチイII級フリゲートと呼ばれることもある[2]ほか、日本の統合幕僚監部はステレグシチーII型フリゲートと呼称している[5]。サンクトペテルブルクのアルマース中央海洋設計局で設計され、1番艦は2011年5月26日に起工[6]、起工式が2012年2月1日に挙行された[7]。
計画
[編集]グレミャーシュチイ級は多目的フリゲートであり、ステレグシュチイ級を補完することを意識して設計されている。より長期間の任務に堪えうるよう居住性の改善に意が用いられているほか、巡航ミサイルの運用能力を有する。
グレミャーシュチイ級は主機関としてドイツのMTUフリードリヒスハーフェン製ディーゼルエンジンを搭載する予定であった[8]が、ロシアのクリミア侵攻に対する制裁により、最初の2基以降の輸出は差し止められ、発注もキャンセルされた。この代替として、ステレグシュチイ級で採用した機関が発注された。
2016年5月19日現在、サンクトペテルブルクのセヴェルナヤ造船所に付帯するコロムナ工場が生産するロシア国産の1DDA-12000ディーゼルエンジンに換装されている[9]。
設計
[編集]グレミャーシュチイ級はステレグシュチイ級よりも各部寸法および排水量が拡大されている。
艦体は鋼製で9つの水密区画に分かれており、上部構造には複合材、艦首はバルバスバウを採用している。ヘリコプター格納庫の上に後部マストが設けられておらず、射撃指揮用レーダーと航法レーダーをそれぞれ個別に外部に取り付けるのではなく、単一の統合型メインマストに収められるようになった。多機能レーダーの形状もステレグシュチイ級と異なる[2]。
ソーブラジテルヌイなど20381型が艦首に艦対空ミサイルシステム リドゥートのVLSを12基備えていたのに対し、グレミャーシュチイ級ではカリブルまたはオーニクスを発射可能なUKSK VLSを艦首に8基、リドゥートVLSを艦尾に4基備えている[2]。
同型艦一覧
[編集]名 | 艦番号 | 造船所 | 起工 | 進水 | 就役 | 所属 | 状態 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
グレミャシュチイ [2] | 337 | サンクトペテルブルク セヴェルナヤ造船所 |
2011年 5月26日[6] |
2017年 6月30日[10] |
2020年 12月29日 |
太平洋艦隊 | 就役中 |
プロヴォールヌイ | 2013年 7月25日[11] |
2022年予定 | 建造中 | ||||
ブイヌイ | コムソモリスク・ナ・アムーレ アムール造船所 |
2021年 8月23日[12] |
|||||
ラズームヌイ | 2022年 6月12日 |
||||||
ブィーストルイ | 2022年 7月1日 |
脚注
[編集]- ^ Displacement of the Gremyashchiy corvette, according to Severnaya Verf
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 写真:G.ARRA「ロシアの最新鋭フリゲイト「グレミャシュチイ」を見る!」 『世界の艦船』第911集(2019年11月号) 海人社 P.9-11
- ^ a b c d e Henderson, Keith (13 October 2011). “Russian Corvette Steregushchiy”. Maritime Propulsion. オリジナルの16 July 2016時点におけるアーカイブ。 10 November 2011閲覧。
- ^ “(お知らせ)ロシア海軍艦艇の動向について”. 統合幕僚監部. (2021年11月30日) 2021年12月18日閲覧。
- ^ a b “Russian shipyard lays down new corvette” (26 May 2011). 8 July 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。5 February 2012閲覧。
- ^ “Russia Lays Down New Corvette” (1 February 2012). 19 July 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。5 February 2012閲覧。
- ^ “Russia To Lay Down Two New Project 20380 Corvettes Instead Of Improved Version Project 20385”. Navy Recognition (2015年1月30日). 8 April 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年7月27日閲覧。
- ^ “Gremyashchiy fully equip with engine”. Severnaya Verf Shipyard (19 May 2016). 23 June 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。21 May 2016閲覧。
- ^ "Корвет "Гремящий" спущен на воду" (Press release). Severnaya Verf. 30 June 2017. 2017年11月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月9日閲覧。
- ^ “Russia Lays Down New Stealth Corvette”. スプートニク (25 July 2013). 10 November 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。9 November 2017閲覧。
- ^ “Russia Lays Down New Stealth Corvette”. スプートニク (25 July 2013). 10 November 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。9 November 2017閲覧。