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グレイシー・ゴールド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
グレイシー・ゴールド
Gracie Gold
フィギュアスケート選手
生誕 (1995-08-17) 1995年8月17日(29歳)
アメリカ合衆国マサチューセッツ州ニュートン
身長 168センチメートル
選手情報
代表国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カテゴリー 女子シングル
コーチ
所属クラブ Ice Works Skating Club
ISUサイト バイオグラフィ
ISUパーソナルベストスコア
+5/-5 GOEシステム
総合138.892022年ネーベルホルン杯
SP45.082022年ネーベルホルン杯
FS93.812022年ネーベルホルン杯
+3/-3 GOEシステム
総合211.292016年世界選手権
SP76.432016年世界選手権
FS137.412015年スケートアメリカ
獲得メダル
オリンピック
2014 ソチ 団体戦
世界国別対抗戦
2012 東京 団体戦
2013 東京 団体戦
2015 東京 団体戦
世界ジュニア選手権
2012 ミンスク 女子シングル

グレース・エリザベス・"グレイシー"・ゴールド英語: Grace Elizabeth "Gracie" Gold, 1995年8月17日 - )は、アメリカ合衆国ニュートン出身のフィギュアスケート選手(女子シングル)。

Goldはドイツ語で「ゴルト」と読み、ドイツでは「Goldman」「Goldberg」「Goldwich」などと並びかなり一般的な姓である。

2014年ソチオリンピック団体戦銅メダリスト。2014年、2016年全米選手権優勝。

人物

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7歳でスケートを始めた。カーリーという名前の二卵性双生児の妹がおり、彼女もフィギュアスケート選手である[1]

キム・ヨナのファンであることをインスタグラムで公言している[要出典]。また、幼い頃からミシェル・クワンが永遠の憧れであると語っている[2]

2016年には、日本のテレビドラマ『せいせいするほど、愛してる』に本人役で出演した。

技術

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5種類の3回転ジャンプを跳ぶことができる。

3回転-3回転のコンビネーションジャンプは3回転ルッツ-3回転トウループを跳ぶことができる。その一方で、フリップは比較的苦手で、エッジエラー判定を受けることが多い。

経歴

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2011-2012シーズン、初参戦となったジュニアグランプリシリーズのJGPタリン杯で優勝。2012年に行われた全米選手権ジュニアクラスでも優勝する。世界ジュニア選手権では初出場で2位に入った。その成績から国別対抗戦のメンバーに選出され、初めてシニアクラスで試合に出場することとなった[3]

2012-2013シーズン、グランプリシリーズに参戦。スケートカナダでは7位に留まったが、ロステレコム杯では銀メダルを獲得した。全米選手権ではSP9位と出遅れるが、FSでは会心の演技を披露し1位、総合では2位に順位を上げ四大陸選手権世界選手権の代表に選出された。

2013-2014シーズン、アレクサンドル・オーリアシェフとの師弟関係を解消した。その後ミシガン州のカントンでマリナ・ズエワとオレグ・エプスタインの元で3週間の間練習した後、カリフォルニア州ロサンゼルスに移りフランク・キャロルとトライアウトを行った[4]USインターナショナルクラシックでは非公式練習時にスケート靴のかかとのネジが外れるトラブルに見舞われたが、前年と同じく2位になった[5]。その後正式に、フランク・キャロルをコーチに迎えた[6]。全米選手権では初優勝。ソチオリンピックの団体戦ではFSに進出し自己ベストを更新し2位。アメリカの銅メダル獲得に貢献した。個人戦のFSで3回転フリップを転倒しながらも自己ベストを更新し、4位入賞を果たした。世界選手権のSPでは初の70点台を出し5位につけるも、ジャンプの失敗により順位を上げることはできなかった。

2014-2015シーズン、スケートアメリカで3位、NHKではグランプリシリーズ初優勝を果たす。しかし、 左足の疲労骨折によりグランプリファイナルへの出場は見送った[7]。全米選手権では2位。世界選手権ではSPでコンビネーションジャンプを跳ぶことができず8位と出遅れた。FSでは2位で総合では自己最高の4位へと順位を上げた。

2015-2016シーズン、スケートアメリカで2位、エリック・ボンパール杯でSP1位(当大会はFSが中止となったため、SPのみの大会となった)となりグランプリファイナルに進出するも5位に留まった。全米選手権ではSPで3回転ルッツが1回転になるミスを犯し、1位のポリーナ・エドモンズに7.69の差をつけられた。最終滑走のFSでは1つのマイナス評価もない完璧な演技で逆転し、2年ぶり2度目の優勝を果たした。世界選手権では、SPで自己ベストを更新し首位に立った。しかし、FSでは3回転ルッツの失敗が響き4位に順位を落とした。

2016-2017シーズン、スケートアメリカで5位、フランス杯で8位。全米選手権では6位となり、初めて表彰台を逃した。大会後、フランク・キャロルとの師弟関係を解消した。2月にはマリナ・ズエワとオレグ・エプスタインに師事し、ミシガン州カントンで練習することを発表した[8]

2017-2018シーズン、鬱病不安障害摂食障害のため全試合を欠場した[9]

2018年の春からはフランス人のヴァンサン・レステンクールと練習を始めた[10]

2018-2019シーズン、ロステレコム杯で試合復帰したがFSは棄権。「調子は30%程だが、これからの4年間に向け調子を上げていきたい」と語った[11][12]。全米選手権も棄権し、1月25日のニューヨーク・タイムズのインタビューで、鬱病から自殺願望と闘っていたことを告白。全米フィギュアスケート協会が支援する形で摂食障害の入院治療プログラムを受けた[13]

主な戦績

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大会/年 2009-10 2011-12 2012-13 2013-14 2014-15 2015-16 2016-17 2018-19 2019-20 2020-21 2021-22 2022-23
冬季オリンピック 4
世界選手権 6 5 4 4
四大陸選手権 6 4 5
世界国別対抗戦 5 3
全米選手権 4 N 1 J 2 1 2 1 6 12 13 10 8
GPファイナル 5
GPスケートアメリカ 3 2 5 12 6
GPフランス杯 1[14] 8
GP NHK杯 4 1
GPスケートカナダ 7 3
GPロステレコム杯 2 棄権
CSアイスチャレンジ 9
CSゴールデンスピン 6
CSネーベルホルン杯 3 12
USクラシック 2 2
フィラデルフィアサマー 3
世界Jr.選手権 2
JGPタリン杯 1

詳細

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2021-2022 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2022年1月5日 - 10日 2022年 全米フィギュアスケート選手権テネシー州 6
67.61
12
104.31
10
171.92
2020-2021 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2021年1月9日 - 21日 2021年 全米フィギュアスケート選手権ラスベガス 12
53.88
13
95.17
13
149.05
2020年10月23日 - 25日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカラスベガス 12
46.36
12
81.46
12
127.82
2019-2020 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2020年1月20日 - 26日 2020年 全米フィギュアスケート選手権グリーンズボロ 13
54.51
12
107.24
12
161.75
2018-2019 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2018年11月16日 - 18日 ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯モスクワ 10
37.51
- 棄権
2016-2017 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2017年1月14日 - 22日 全米フィギュアスケート選手権カンザスシティ 5
64.85
9
114.77
6
179.62
2016年12月7日 - 10日 ISUチャレンジャーシリーズ ゴールデンスピンザグレブ 7
54.04
5
104.98
6
159.02
2016年11月11日 - 13日 ISUグランプリシリーズ フランス杯パリ 10
54.87
8
111.02
8
165.89
2016年10月21日 - 23日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカシカゴ 3
64.87
5
119.35
5
184.22
2015-2016 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2016年4月22日 - 24日 2016年コーセー・チームチャレンジカップスポケーン 4
71.34
4
142.00
[15]
2016年3月26日 - 4月3日 2016年世界フィギュアスケート選手権ボストン 1
76.43
6
134.86
4
211.29
2016年2月16日 - 21日 2016年四大陸フィギュアスケート選手権台北 9
57.26
3
121.13
5
178.39
2016年1月15日 - 24日 全米フィギュアスケート選手権セントポール 2
62.50
1
147.96
1
210.46
2015年12月9日 - 13日 2015/2016 ISUグランプリファイナルバルセロナ 5
66.52
5
128.27
5
194.79
2015年11月13日 - 15日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯ボルドー 1
73.32
中止 1
2015年10月23日 - 25日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカミルウォーキー 2
65.39
1
137.41
2
202.80
2015年10月3日 2015年ジャパンオープンさいたま - 6
114.53
2
団体
2014-2015 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2015年4月16日 - 19日 2015年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 1
71.26
5
124.29
1
団体
2015年3月23日 - 29日 2015年世界フィギュアスケート選手権上海 8
60.73
2
128.23
4
188.96
2015年2月9日 - 15日 2015年四大陸フィギュアスケート選手権ソウル 2
62.67
5
113.91
4
176.58
2015年1月17日 - 25日 全米フィギュアスケート選手権グリーンズボロ 2
67.02
2
138.52
2
205.54
2014年11月28日 - 30日 ISUグランプリシリーズ NHK杯門真 1
68.16
1
123.00
1
191.16
2014年10月24日 - 26日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカシカゴ 3
60.81
3
118.57
3
179.38
2014年9月24日 - 27日 ISUチャレンジャーシリーズ ネーベルホルン杯オーベルストドルフ 3
61.82
2
120.49
3
182.31
2013-2014 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2014年3月24日 - 30日 2014年世界フィギュアスケート選手権さいたま 5
70.31
7
124.27
5
194.58
2014年2月6日 - 22日 ソチオリンピックソチ 4
68.63
5
136.90
4
205.53
2014年2月6日 - 22日 ソチオリンピック 団体戦(ソチ - 2
129.38
3
団体
2014年1月5日 - 12日 全米フィギュアスケート選手権ボストン 1
72.12
1
139.57
1
211.69
2013年11月8日 - 10日 ISUグランプリシリーズ NHK杯東京 4
62.83
3
114.98
4
177.81
2013年10月25日 - 27日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダセントジョン 1
69.45
3
117.20
3
186.65
2013年9月11日 - 15日 2013年USインターナショナルクラシックソルトレイクシティ 1
58.49
3
106.19
2
164.68
2012-2013 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2013年4月11日 - 14日 2013年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 3
60.98
3
127.05
3
188.03
2013年3月10日 - 17日 2013年世界フィギュアスケート選手権ロンドン 9
58.85
5
125.40
6
184.25
2013年2月6日 - 11日 2013年四大陸フィギュアスケート選手権大阪 5
60.36
6
106.30
6
166.66
2013年1月20日 - 27日 全米フィギュアスケート選手権オマハ 9
54.08
1
132.49
2
186.57
2012年11月9日 - 11日 ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯モスクワ 1
62.16
2
112.87
2
175.03
2012年10月26日 - 28日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダウィンザー 9
52.19
6
99.38
7
151.57
2012年9月12日 - 16日 2012年USインターナショナルクラシックソルトレイクシティ 2
59.37
1
111.78
2
171.15
2011-2012 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2012年4月19日 - 22日 2012年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 4
59.07
5
110.58
5
169.65
2012年2月27日 - 3月4日 2012年世界ジュニアフィギュアスケート選手権ミンスク 2
58.00
2
113.85
2
171.85
2012年1月22日 - 29日 全米フィギュアスケート選手権 ジュニアクラス(サンノゼ 1
60.21
1
118.71
1
178.92
2011年10月12日 - 16日 ISUジュニアグランプリ タリン杯タリン 1
60.18
1
112.51
1
172.69
2009-2010 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2010年1月14日 - 24日 全米フィギュアスケート選手権 ノービスクラス(スポケーン 6
38.59
4
85.02
4
123.61

プログラム使用曲

[編集]
シーズン SP FS EX
2021-2022 エデンの東』より

振付:ジェレミー・アボット
バレエ『ダフニスとクロエ』より

振付:ジェレミー・アボット
2020-2021 サヴァイヴァー
曲:デスティニーズ・チャイルド
振付:ジェレミー・アボット
ウォー・イン・マイ・マインド
曲:ベス・ハート
振付:ジェレミー・アボット
2018-2020 アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー
曲:スクリーミン・ジェイ・ホーキンズ
振付:ジェレミー・アボット
シー・ユースド・トゥ・ビー・マイン
曲:サラ・バレリス
振付:ジェレミー・アボット
2017-2018[16] Assassin's Tango 映画『Mr.&Mrs. スミス』より
作曲:ジョン・パウエル
振付:ローリー・ニコル
バレエ『ダフニスとクロエ』より
作曲:モーリス・ラヴェル
振付:ローリー・ニコル
ベスト・ミステイク
曲:アリアナ・グランデ
バン・バン
曲:ジェシー・J、アリアナ・グランデ、ニッキー・ミナージュ
振付:ミーシャ・ジー
2015-2016[17] エル・チョクロ
作曲:アンヘル・ビジョルド
振付:ローリー・ニコル
バレエ『火の鳥』より
作曲:イーゴリ・ストラヴィンスキー
振付:ローリー・ニコル
I Was Here
ボーカル:ビヨンセ
Maybe This Time
ボーカル:クリスティン・チェノウェスリア・ミシェル
2014-2015[18] ピアノ協奏曲
作曲:エドヴァルド・グリーグ
振付:ローリー・ニコル
ミュージカル『オペラ座の怪人』より
ファンタジア
Wishing You Were Somehow Here Again
作曲:アンドルー・ロイド・ウェバー
ボーカル:サラ・ブライトマン
振付:ローリー・ニコル
シェイク・イット・オフ
ボーカル:テイラー・スウィフト
レット・イット・ゴー
ボーカル:イディナ・メンゼル
I Was Here
ボーカル:ビヨンセ
2013-2014[19][20][21] 3つの前奏曲
作曲:ジョージ・ガーシュウィン
振付:マリナ・ズエワ

ピアノ協奏曲
作曲:エドヴァルド・グリーグ
振付:ローリー・ニコル
バレエ『眠れる森の美女』より
作曲:ピョートル・チャイコフスキー
振付:マリナ・ズエワ、オレグ・エスプタイン
All That Jazz 映画『シカゴ』より
作曲:ジョン・カンダー
振付:シンディ・スチュアート

レット・イット・ゴー
ボーカル:イディナ・メンゼル
2012-2013 ヘルナンドの隠れ家
作曲:ジェリー・ロス、リチャード・アドラー
振付:スコット・ブラウン
映画『ライフ・イズ・ビューティフル』より
作曲:ニコラ・ピオヴァーニ
振付:スコット・ブラウン
The Show
ボーカル:レンカ
Girl On Fire
ボーカル:アリシア・キーズ
2011-2012 金平糖の精の踊り バレエ『くるみ割り人形』より
作曲:ピョートル・チャイコフスキー
演奏:ディーヴァエーションズ・プロジェクト
映画『ミッション』より
映画『アンタッチャブル』より
作曲:エンニオ・モリコーネ
The Show
ボーカル:レンカ

主な出演

[編集]

テレビドラマ

[編集]

CM

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ アメリカフィギュアスケート協会によるプロファイル”. 2012年4月7日閲覧。
  2. ^ 憧れのスケーターはいますか?
  3. ^ icenetwork.com”. Gold among eight tabbed for World Team Trophy (2012年4月5日). 2012年4月7日閲覧。
  4. ^ Gracie Gold without a coach five months before Olympics
  5. ^ Salt shakers: Gold finds, fixes some loose screws
  6. ^ GOLD ON COACHING MOVE
  7. ^ GOLD WITHDRAWS FROM GRAND PRIX FINAL
  8. ^ Gold commences training under Zoueva, Epstein
  9. ^ [1]
  10. ^ A Nathan Chen Three-peat? Will Alysa Liu Compete Internationally? 10 Figure Skating Storylines For Next Season
  11. ^ 元全米女王ゴールド、笑顔で2季ぶり復帰戦へ― 「自分の家に帰ってきたみたい」”. THE ANSWER. 2018年11月17日閲覧。
  12. ^ Gracie Gold wants to be new skater in comeback event”. NBC Sports. 2018年11月17日閲覧。
  13. ^ 元全米女王ゴールド、うつ病で自殺願望と闘った暗黒の時期を告白”. AFP. 2019年1月27日閲覧。
  14. ^ パリ同時多発テロ事件によるフリー種目の中止でSPの順位が最終結果となった。
  15. ^ 男女シングルSP団体2位、総合団体1位
  16. ^ Wagner, Gold hit Champs Camp in different places
  17. ^ Gold debuts stunning 'Firebird' free at Glacier Falls
  18. ^ Gold looks forward to less pressure-packed season
  19. ^ The Inside Edge: AAC gala brings out glamour
  20. ^ The Season Begins... (7/16/13)
  21. ^ Program swap catapults Gold into ladies lead
  22. ^ “ソチ銅メダルのグレイシー・ゴールド、武井咲主演ドラマにゲスト出演”. ORICON STYLE. (2016年7月10日). https://www.oricon.co.jp/news/2074827/full/ 2016年7月15日閲覧。 
  23. ^ “浅田舞、全米フィギュア女王にメロメロ「直視できない」”. ORICON STYLE. (2016年9月29日). https://www.oricon.co.jp/news/2079178/full/ 2016年9月29日閲覧。 

外部リンク

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