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クエンティン・タランティーノの映画ランキング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

クエンティン・タランティーノの映画ランキング(クエンティン・タランティーノのえいがランキング)は、ある時期、ある括りなどの条件において、かつてクエンティン・タランティーノにより公表[1]された映画ランキングの一覧である。

タランティーノによる発表の形態が様々であり一定の形式による一覧表示が不可能なため、公表されたもののみをそのまま記載する。

年間ベスト

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その年に公開された映画でタランティーノが観た作品の中から、自身で選出した上位作品を発表している。(“年間ランク”ではあるが、正規の公開時期とタランティーノの鑑賞時期との違いに関係なくタランティーノの公表にのみ基づいている)

2005年

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ナイト・ウォッチ』「『ロード・オブ・ザ・リング』公開後、われわれを魅了するほかの映画など想像できなかったが、ティムール・ベクマンベトフリドリー・スコットのような、とてつもない映像作家。これは驚異的パワーを持つ長編大作」

2006年

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ワイルド・バレット』「アクション映画の最高傑作が誕生した!俺が待ち望んだのはコレだ!!」
グエムル-漢江の怪物-』「強烈ですごいと感じた」

2008年

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ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』「何年経っても、最高傑作!」

2009年ベスト8

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12月時点で米TV番組内のコメントで明かされた暫定ランキング。この時まだ未見であった『アバター』、『ラブリーボーン』、『ハート・ロッカー』にも興味を示していた。

順位 タイトル
1位 スター・トレック Star Trek
2位 スペル Drag Me to Hell
3位 素敵な人生の終り方 Funny People
4位 マイレージ、マイライフ Up in the Air
5位 チョコレート・ファイター ช็อคโกแลต
6位 オブザーブ・アンド・レポート Observe and Report
7位 プレシャス Precious: Based on the Novel "Push" by Sapphire
8位 17歳の肖像 An Education

2009年ベスト11

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暫定以後に発表された最終的な2009年の確定版。『マイレージ、マイライフ』は急落。『プレシャス』はランク外へ。

順位 タイトル
1位 アバター Avatar
2位 スター・トレック Star Trek
3位 スペル Drag Me to Hell
4位 素敵な人生の終り方 Funny People
5位 ゾンビランド Zombieland
6位 チョコレート・ファイター ช็อคโกแลต
7位 オブザーブ・アンド・レポート Observe and Report
8位 ハート・ロッカー The Hurt Locker
9位 ジュリー&ジュリア Julie & Julia
10位 マイレージ、マイライフ Up in the Air
11位 第9地区 District 9

2010年ベスト20

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順位 タイトル
1位 トイ・ストーリー3 Toy Story 3
2位 ソーシャル・ネットワーク The Social Network
3位 アニマル・キングダム Animal Kingdom
4位 ミラノ、愛に生きる Io sono l'amore
5位 塔の上のラプンツェル Tangled
6位 トゥルー・グリット True Grit
7位 ザ・タウン The Town
8位 ベン・スティラー 人生は最悪だ! Greenberg
9位 僕の大切な人と、そのクソガキ Cyrus
10位 エンター・ザ・ボイド Enter The Void
11位 キック・アス Kick-Ass
12位 ナイト&デイ Knight and Day
13位 伝説のロックスター再生計画! Get Him to the Greek
14位 ザ・ファイター The Fighter
15位 英国王のスピーチ The King's Speech
16位 キッズ・オールライト The Kids Are All Right
17位 ヒックとドラゴン How to Train Your Dragon
18位 ロビン・フッド Robin Hood
19位 煽情 Amer
20位 ジャッカス3D jackass 3D

因みに、この年タランティーノはヴェネチア国際映画祭で審査員長を務め、『SOMEWHERE』を絶賛。同作を金獅子賞とした。しかし年間ベスト発表後、『SOMEWHERE』がランキングに無い事に対する世間の反応が予想以上に大きかったため、彼は誤解を解くための同じ説明を何度もするハメになった。要約すると「僕は『SOMEWHERE』を既に一度、公の場で高く評価し、それを伝え終えていたから、あえて年間ベストの対象から除外し別枠にしていたまでであり、間違いなくベスト10に入る」というのが彼の弁である。

2011年ベスト11

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ベスト10ではない。しかも10位タイで全12作品だがベスト12でもない。あくまでベスト11。

順位 タイトル
1位 ミッドナイト・イン・パリ Midnight in Paris
2位 猿の惑星: 創世記 Rise of the Planet of the Apes
3位 マネーボール Moneyball
4位 私が、生きる肌 La piel que habito
5位 X-MEN:ファースト・ジェネレーション X-Men: First Class
6位 ヤング≒アダルト Young Adult
7位 アタック・ザ・ブロック Attack the Block
8位 レッド・ステイト Red State
9位 ウォーリアー Warrior
10位 アーティスト The Artist
我が家のおバカで愛しいアニキ Our Idiot Brother
11位 三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 The Three Musketeers

2012年ベスト

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この年は自身の映画製作(『ジャンゴ 繋がれざる者』)に多くの時間を費やし、ベストを発表できるほど多くの作品鑑賞ができなかった為、発表そのものが行われなかったとされている。なお、2012年当時、今年は発表しないのか?の問いに対し「映画界への影響が商業的な意味で大きすぎるからやらないんだ」と答えていた。しかし2013年のランキング発表の際には「去年は自分の映画で忙しかったからね」とコメントしている。

2013年ベスト10

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2013年の10月5日時点で発表された暫定TOP10[2]。順位付けなし。アルファベット順で発表。

連番 タイトル
A 午後3時の女たち Afternoon Delight
B ビフォア・ミッドナイト Before Midnight
B ブルージャスミン Blue Jasmine
C 死霊館 The Conjuring
D ドリンキング・バディーズ 飲み友以上、恋人未満の甘い方程式 Drinking Buddies
F フランシス・ハ Frances Ha
G ゼロ・グラビティ Gravity
K キック・アス/ジャスティス・フォーエバー Kick-Ass 2
T ローン・レンジャー The Lone Ranger
T ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日 This is the End

暫定ベスト10発表後、タランティーノはジョハンナ・レイから「ポン監督に会わせてあげるから釜山に行かないか」と誘いを受け、審査員でも招待者としてでもなく第18回釜山国際映画祭を訪れる。10月11日に急遽ポン・ジュノ監督とトークセッションの予定も組まれ、作品上映後の質疑応答では、自身発表のベスト10を覆し『オオカミは嘘をつく』を「今年のBEST1だ」と発言した。

2013年以降

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年明けに、暫定ではない正規の年間ランク発表が予想されていたが、『ヘイトフル・エイト』に係わる問題等のため、実現しなかった。『ヘイトフル・エイト』は製作中止が発表され、後にプロジェクトは修正を加えて再始動した。
年間ベストの発表は2013年暫定の発表以降行われていないが、自身のサイト内アーカイブに気に入った作品を随時書き連ねている。

2013年お気に入り映画

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連番 タイトル
A 午後3時の女たち Afternoon Delight
A アメリカン・ハッスル American Hustle
B ビフォア・ミッドナイト Before Midnight
B オオカミは嘘をつく מי מפחד מהזאב הרע
B ブルージャスミン Blue Jasmine
B ブルー・リベンジ Blue Ruin
D ドリンキング・バディーズ 飲み友以上、恋人未満の甘い方程式 Drinking Buddies
F フルートベール駅で Fruitvale Station
G ゼロ・グラビティ Gravity
I アイム・ソー・エキサイテッド! Los amantes pasajeros
K キック・アス/ジャスティス・フォーエバー Kick-Ass 2
S スノーピアサー Snowpiercer
T 死霊館 The Conjuring
T ローン・レンジャー The Lone Ranger
T ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日 This Is The End
W ワールド・ウォーZ World War Z

『死霊館』を暫定時はアルファベットC、フェイバリットではTに並べているタラ。
ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』にも「確実に笑えてノドが乾く!」とコメントを寄せた。

2014年お気に入り映画

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連番 タイトル
I インターステラー Interstellar
I イット・フォローズ It Follows
T キングスマン Kingsman: The Secret Service
T グランド・ブダペスト・ホテル The Grand Budapest Hotel
T Re:LIFE〜リライフ〜 The Rewrite
T 奪還者 The Rover

『奪還者』を「元祖『マッドマックス』以来の世紀末映画の最高傑作」とした。

2015年お気に入り映画

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連番 タイトル
G グリーンルーム Green Room
M マッドマックス 怒りのデス・ロード Mad Max: Fury Road
S ボーダーライン Sicario
T Tab Hunter Confidential (原題)
T マイ・インターン The Intern

8月『VULTURE』誌のインタビューで「自身の映画製作であまり映画を観ていない」としながら『キングスマン』と『イット・フォローズ』が今年観た中で良かったと語った。
12月に「2015年ベスト映画は、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』」とコメント。

2017年お気に入り映画

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連番 タイトル
B ベイビー・ドライバー Baby Driver
D ダンケルク Dunkirk
G ゲット・アウト Get Out
O オクジャ/okja 옥자
T マイティ・ソー バトルロイヤル Thor: Ragnarok

2018年お気に入り映画

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連番 タイトル
J Jane Fonda in Five Acts (原題)
S サスペリア Suspiria
U アンダー・ザ・シルバーレイク Under the Silver Lake

『ローライフ』(2017年作品、2018年鑑賞)は、タランティーノ自身が「タランティーノ・エスク(“Tarantino-esque”)」と表現した一作。その熱中ぶりは、劇場に赴いた際、自前のルチャマスクを持参したほど。 『サスペリア』は、鑑賞の際、タランティーノが目に涙した作品。

2019年お気に入り映画

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連番 タイトル
C クロール -凶暴領域- Crawl
D ドクター・スリープ Doctor Sleep
J ジョーカー Joker
T アイリッシュマン The Irishman

2021年お気に入り映画

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タイトル
スウィート・シング Sweet Thing
ウエスト・サイド・ストーリー West Side Story
PIG/ピッグ Pig

『スウィート・シング』は2021年鑑賞だが2020年作品。

2022年お気に入り映画

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タイトル
ガンパウダー・ミルクシェイク Gunpowder Milkshake
トップガン マーヴェリック Top Gun: Maverick

ベストランキング

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タランティーノの人生におけるベスト。が、ランキングは頻繁に入れ替わる事でも有名。「多過ぎて選べない」「その時は忘れていた(思い出さなかった)」「感性の変化」が主な理由だが、気分も大きく影響している。下記の『キャリー』は、すべて1976年製作のデ·パルマ版。

砂漠に持っていく3本(1993年時点)

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「もし何もない砂漠で映画を3本だけ持てるなら?」というセレクト。

連番 タイトル
1 ミッドナイトクロス Blow Out
2 リオ・ブラボー Rio Bravo
3 タクシードライバー Taxi Driver

自分の店に置く10本(1995年時点)

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連番 タイトル
1 リオ・ブラボー Rio Bravo
2 ミッドナイトクロス Blow Out
3 タクシードライバー Taxi Driver
4 キャリー Carrie
5 続・夕陽のガンマン Il buono, il brutto, il cattivo
6 コフィー Coffy
7 ヒズ・ガール・フライデー His Girl Friday
8 北京オペラブルース 刀馬旦/Peking Opera Blues
9 片目のジャック One-Eyed Jacks
10 はなればなれに Bande à part
11 座頭市喧嘩旅

オールタイムベスト(2002年時点)

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英BFI発行の「サイト&サウンド」誌が、10年に1度実施する「Greatest Films of All Time」アンケートの2002年版による。ランキングではなく順不同。

連番 タイトル
1 続・夕陽のガンマン Il buono, il brutto, il cattivo/The Good, the Bad and the Ugly
2 リオ・ブラボー Rio Bravo
3 タクシードライバー Taxi Driver
4 ヒズ・ガール・フライデー His Girl Friday
5 ローリング・サンダー Rolling Thunder
6 ニューヨークの恋人たち They All Laughed
7 大脱走 The Great Escape
8 キャリー Carrie
9 コフィー Coffy
10 バッド・チューニング Dazed and Confused
11 キング・ボクサー 大逆転 天下第一拳
12 Hi Diddle Diddle (原題)

オールタイムベスト(2005年時点)

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ランキング形式。

順位 タイトル
1位 続・夕陽のガンマン Il buono, il brutto, il cattivo
2位 リオ・ブラボー Rio Bravo
3位 タクシードライバー Taxi Driver
4位 ヒズ・ガール・フライデー His Girl Friday
5位 ローリング・サンダー Rolling Thunder
6位 ニューヨークの恋人たち They All Laughed
7位 大脱走 The Great Escape
8位 キャリー Carrie
9位 コフィー Coffy
10位 キング・ボクサー 大逆転 天下第一拳

オールタイムベスト(2008年時点)

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ランキング形式。

順位 タイトル タラのコメント
1位 続・夕陽のガンマン Il buono, il brutto, il cattivo
2位 リオ・ブラボー Rio Bravo 2~4位は入れ替えも可。
3位 ミッドナイトクロス Blow Out
4位 タクシードライバー Taxi Driver
5位 ヒズ・ガール・フライデー His Girl Friday
6位 キング・ボクサー 大逆転 天下第一拳
7位 パンドラの箱 Die Büchse der Pandora
8位 キャリー Carrie
9位 殺人幻想曲 Unfaithfully Yours
10位 熱砂の秘密 Five Graves to Cairo
11位 ジョーズ Jaws

オールタイムベスト(2012年時点)

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BFI発行の「サイト&サウンド」誌が、10年に1度実施する「Greatest Films of All Time」アンケートの2012年版による。順不同(『続・夕陽のガンマン』以外はアルファベット順)。

連番 タイトル
1 続・夕陽のガンマン Il buono, il brutto, il cattivo
2 地獄の黙示録 Apocalypse Now
3 がんばれ!ベアーズ The Bad News Bears
4 キャリー Carrie
5 バッド・チューニング Dazed and Confused
6 大脱走 The Great Escape
7 ヒズ・ガール・フライデー His Girl Friday
8 ジョーズ Jaws
9 課外教授 Pretty Maids All in a Row
10 ローリング・サンダー Rolling Thunder
11 恐怖の報酬 Sorcerer
12 タクシードライバー Taxi Driver

カテゴリー別ランキング

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お気に入りの殺戮シーン

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2007年のもの。

順位 タイトル タラのコメント
1位 シャドー Tenebre 餌食となる女が腕を切り落とされると、壁がみるみる血に染まっていくんだ。
2位 ジェイソンX 13日の金曜日 Jason X アイツは女の顔面を液体窒素に漬けてカチンコチンに凍結させると、それをカウンターに叩きつけてガラスのように粉々にしたんだよ。
3位 ローズマリー The Prowler 彼女はシャワーの最中で、彼氏はベッドに腰掛けている。そこへ不審者が現れ、彼氏の頭のてっぺんから顎に突き抜けるように銃剣を刺す。これがゆっくりと刺さっていくんだ。それから次はバスルームに行き、シャワー中の彼女を農業用フォークで突き刺す。不審者は泣きわめく彼女を突き刺したままフォークで壁に持ち上げていくんだ。

最高にかっこいい映画

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2007年のもの。

順位 タイトル
1位 リオ・ブラボー Rio Bravo
2位 タクシードライバー Taxi Driver
3位 ミッドナイトクロス Blow Out

1992~2009年のベスト20

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レザボア・ドッグス』で長編映画監督デビューした1992年以降から最新作『イングロリアス・バスターズ』を撮った現在=2009年(当時)までを振り返り、それまでで公開された映画から20作を厳選。2位以降は順位を付けておらずアルファベット順に発表されている。

連番 タイトル タラのコメント
1位 バトル・ロワイアル 1位は別格
A 僕のニューヨークライフ Anything Else
A オーディション
B ブレード/刀 The Blade
B ブギーナイツ Boogie Nights
D バッド・チューニング Dazed and Confused
D ドッグヴィル Dogville 脚本が素晴らしい。
F ファイト・クラブ Fight Club
F friday Friday
G グエムル-漢江の怪物- 괴물
I インサイダー The Insider
J JSA 공동경비구역 JSA
L ロスト・イン・トランスレーション Lost in Translation
M マトリックス The Matrix 以前は『バトル・ロワイアル』に次いで2位だったが続編が作られたことで全体としてつまらなくなった。2と3は要らなかった。
M 殺人の追憶 살인의 추억
P ポリス・ストーリー3 警察故事3 超級警察 ジャッキー・チェンのスタントは素晴らしい。
S ショーン・オブ・ザ・デッド Shaun of the Dead
S スピード Speed
T チーム★アメリカ/ワールドポリス Team America: World Police
U アンブレイカブル Unbreakable ブルース・ウィリスは最高の演技をみせている。

スパゲッティ・ウェスタン トップ20

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2009年のもの。スパゲッティ・ウェスタンとは、厳密にはイタリアで制作された西部劇をいう。(マカロニ・ウェスタン

順位 タイトル 制作国
1位 続・夕陽のガンマン Il buono, il brutto, il cattivo/The Good, the Bad and the Ugly イタリア/スペイン/西ドイツ/アメリカ
2位 夕陽のガンマン Per qualche dollaro in piu イタリア/スペイン/西ドイツ
3位 続・荒野の用心棒 Django イタリア/スペイン
4位 豹/ジャガー Il Mercenario/The Mercenary イタリア/スペイン/アメリカ
5位 ウエスタン C'era una volta il West/Once Upon a Time in the West イタリア/アメリカ
6位 荒野の用心棒 Per un pugno di dollari イタリア
7位 怒りの荒野 I giorni dell'ira イタリア/ドイツ
8位 新・夕陽のガンマン/復讐の旅 Da uomo a uomo イタリア
9位 さすらいのガンマン Navajo Joe イタリア/スペイン
10位 続・荒野の1ドル銀貨 Il ritorno di Ringo イタリア/スペイン
11位 復讐のガンマン La Resa Dei Conti イタリア/スペイン
12位 夕陽の用心棒 Una pistola per Ringo イタリア
13位 さすらいのデスペラード El Desperado イタリア/スペイン
14位 殺しが静かにやって来る Il Grande silenzio/Le Grand Silence イタリア/フランス
15位 怒りのガンマン 銀山の大虐殺 Il Grande Duello イタリア
16位 生者を殺せ、そして死者に祈れ Prega il Morto e Ammazza il Vivo イタリア
17位 復讐無頼 狼たちの荒野 Tepapa イタリア/スペイン
18位 ガンクレイジー El Precio De Un Hombre イタリア/スペイン
19位 皆殺しのジャンゴ/復讐の機関砲 Preparati la bara! イタリア
20位 脱獄の用心棒 Quel caldo maledetto giorno di fuoco イタリア/スペイン

『ガンクレイジー』は1966年公開のもの。また、『続・荒野の用心棒』『新・夕陽のガンマン/復讐の旅」『続・荒野の1ドル銀貨』以外にも『新・脱獄の用心棒』などが存在するが、いずれも続編ではない。

グラインドハウス・フィルム トップ20

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2009年のもの。グラインドハウスとは、エクスプロイテーション映画B級映画2本立てなどで上映していた昔の映画館を指す。よってグラインドハウス・フィルムは、グラインドハウスにて上映された、若しくは、いかにもされてそうな作品(笑えるホラー映画など)をいう。大抵は低予算であり、内容が下品、特殊メイクやCGが陳腐、表現が過激で生々しい、無駄にエロ演出が盛り込んである等、独特な要素があるのが特徴。

順位 タイトル タラのコメント
1位 悪魔のいけにえ The Texas Chainsaw Massacre
2位 ゾンビ Dawn of the Dead
3位 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド Night of the Living Dead
4位 ハロウィン Halloween
5位 コフィー Coffy
6位 ローリング・サンダー Rolling Thunder
7位 キング・ボクサー 大逆転 天下第一拳
8位 The Mack (原題)
9位 The Girl from Starship Venus (米題)
10位 鮮血の美学 The Last House on the Left
11位 片腕カンフー対空とぶギロチン 獨臂拳王大破血滴子
12位 ザ・ボス 暗黒街の標的 Il boss
13位 激突! 殺人拳
殺人拳2
逆襲! 殺人拳
3つでひとセットと考えるべきでしょう。
14位 ルチオ・フルチのザ・サイキック Sette note in nero
15位 赤いドレスの女 The Lady in Red
16位 ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ〜血まみれの天使〜 Thriller
17位 サスペリア Suspiria
18位 吼えろ!ドラゴン 起て!ジャガー 龍虎鬥
19位 七人の無法者 The Savage Seven
20位 高校生活 The Pom Pom Girls

※『赤いドレスの女』は1979年公開作品。

エクスプロイテーション・ムービー トップ7

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エクスプロイテーション・ムービーは、ひとつの要素(大スター、特殊効果、セックス、暴力、恋愛等)に極端に偏ったものを指す。エクスプロイテーション・フィルム、グラインドハウス・フィルム、B級映画は基本的にほぼ同意。呼び方が複数存在するだけともいえる。

順位 タイトル タラのコメント
1位 ローリング・サンダー Rolling Thunder 私はロサンゼルスのすべてのグラインドハウスで最低1回、時にそれ以上、この映画を観ました。最高の復讐ものだし、ラストの決戦シーンがすごい。アクション映画と人物造形の両方がうまく組み合わされている。
2位 コフィー Coffy 大好きなパム・グリアが出演してるし、ブラックスプロイテーション作品としてもお気に入りのひとつ。この映画のバイオレンス・シーンが持つエネルギーは他に類を見ないほどで観客を圧倒します。終盤のシーンには皆、驚愕するでしょう。
3位 ジョン・カーペンターの要塞警察 Assault on Precinct 13 ナポレオン・ウィルソンを演じたダーウィン・ジョストンはまさに完璧で、とても素晴らしい演技を見せてくれました。
4位 ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ〜血まみれの天使〜 Thriller 私がこれまでに観た最も過激な作品。誰もが確実に震え上がることを想像出来てしまう唯一の映画。
5位 キング・ボクサー 大逆転 天下第一拳 史上最高のカンフー映画のひとつ。観客参加型映画。初めてアメリカにカンフーものが輸入され始めた頃の作品のひとつでもあります。
6位 The Bonnie Parker Story (原題) 非行少年の物語を30年代のギャング映画風にしたようなものとは一線を画する素晴らしいギャング映画。
7位 片腕カンフー対空とぶギロチン 獨臂拳王大破血滴子 ジミー・ウォングは香港から出てきた最初の格闘スーパースターだった。この映画は、他のカンフー映画のどれよりもジャック・カービーが描くマーベル・コミックのような雰囲気を持っていた。通算20回くらいは観てる。

トップ10ウェスタン

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2013年、『ShortList Magazine』による。イタリア作品に限定しない、西部劇全般を対象にしての10選。ランキング形式。

順位 タイトル 制作国 タラのコメント
1位 ドル箱三部作 Trilogia del dollaro イタリア 上位はセルジオ・レオーネ三部作。中でも『続・夕陽のガンマン』は大のお気に入りであり、これは映画史で最も偉大な功績です。
2位
3位
4位 怒りの荒野 I giorni dell'ira イタリア 上位3つとは別に、私の好きなもう一つのスパゲッティ・ウエスタン。主演のリー・ヴァン・クリーフの味のある顔が好きですね。彼は本物の男です。私は『キル・ビル Vol.2』において彼に謝意を表しています。
5位 片目のジャック One-Eyed Jacks アメリカ この作品でマーロン・ブランドは役者としても監督としても実際より過小に評価をされた。彼が生涯でたった一度きり監督を担った映画。
6位 さすらいのガンマン Navajo Joe イタリア/スペイン 監督は『ジャンゴ 繋がれざる者』の元となった『続・荒野の用心棒』のセルジオ・コルブッチ。この作品は偉大な復讐ものの一つだし、モリコーネの最も記憶に残る楽曲群を有する映画の一つでもある。
7位 黄金の棺 I crudeli イタリア/スペイン 最も偉大なもの、それはヒーローの登場しない西部劇。この映画には悪者しか出てこない。被害者の中には若い女性なんかも居たりするのだけど、とにかく登場人物全員が異常なのさ。
8位 ウィンチェスター銃'73 Winchester '73 アメリカ アンソニー・マンは私のお気に入り西部劇監督の一人だし、この映画は彼の最高傑作。
9位 小さな巨人 Little Big Man アメリカ 私は本作の大ファン。この映画は私の『ジャンゴ 繋がれざる者』と血の繋がった姉妹のようなもの。
10位 ダンス・ウィズ・ウルブズ Dances with Wolves アメリカ 過去30年間に作られた中でのベスト・ウエスタンだね。

タランティーノが発表したTOP1,2&3『ドル箱三部作』(『Trilogia del dollaro(イタリア語表記)』)はアメリカでは『Dollars Trilogy』として広く認識されている。

第2次世界大戦映画ベスト50

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2014年、情報誌『Time Out』ロンドン版にて発表。あくまで同誌編集部とタランティーノの共同選出によるものである。16位は共にハンフリー・ジェニングス作品で短編と長(中)編。『夜と霧』は1955年公開のもの。『メフィスト』は1981年公開のもの。『戦争と貞操』は1957年公開のもの。『激戦地』は1945年公開のもの。『地獄のバスターズ』は『イングロリアス・バスターズ』脚本の下地となっている。『スターリングラード』は1993年公開のもの。

順位 タイトル
1位 炎628 Иди и смотри
2位 シン・レッド・ライン The Thin Red Line
3位 U・ボート Das Boot
4位 最前線物語 The Big Red One
5位 Went The Day Well? (原題)
6位 地下水道 Kanał
7位 戦争のはらわた Cross of Iron
8位 無防備都市 Roma città aperta
9位 天国への階段 A Matter of Life and Death
10位 火垂るの墓
11位 太平洋の地獄 Hell in the Pacific
12位 特攻大作戦 The Dirty Dozen
13位 生きるべきか死ぬべきか To Be or Not to Be
14位 死刑執行人もまた死す Hangmen Also Die!
15位 SHOAH ショア Shoah
16位 英国に聞け Listen to Britain
Fires Were Started (原題)
17位 攻撃 Attack
18位 影の軍隊 L'Armée des ombres
19位 戦場にかける橋 The Bridge on The River Kwai
20位 プライベート・ライアン Saving Private Ryan
21位 空挺肉弾部隊 Paratroop Command
22位 空軍大戦略 Battle of Britain
23位 シンドラーのリスト Schindler's List
24位 戦略大作戦 Kelly’s Heroes
25位 夜と霧 Nuit et brouillard
26位 女王陛下の戦士 Soldier of Orange
27位 カサブランカ Casablanca
28位 メフィスト[要曖昧さ回避] Mephisto
29位 大脱走 The Great Escape
30位 恐怖の砂 Ice Cold in Alex
31位 ヒトラー 〜最期の12日間〜 Der Untergang
32位 Millions Like Us (原題)
33位 戦争と貞操 Летят журавли
34位 硫黄島からの手紙 Letters From Iwo Jima
35位 Germany, Pale Mother (原題)
36位 荒鷲の要塞 Where Eagles Dare
37位 ヨーロッパ Europa
38位 激戦地 A Walk in the Sun
39位 戦場のピアニスト The Pianist
40位 地獄のバスターズ Quel Maledetto Treno Blindato
41位 パリの灯は遠く Monsieur Klein
42位 脱走山脈 Hannibal Brooks
43位 デイズ・オブ・グローリー Indigènes
44位 暁の出撃 The Dam Busters
45位 太陽の帝国 Empire of the Sun
46位 意志の勝利 Triumph des Willens
47位 終電車 Le Dernier Metro
48位 スターリングラード Stalingrad
49位 ザ・キープ The Keep
50位 勝利への脱出 Escape to Victory

映画祭でのチョイス

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2004年の第57回カンヌ国際映画祭で審査委員長を務め『華氏911』をパルムドール、『オールド・ボーイ』を審査員特別グランプリに選ぶ。(余談であるが、この時柳楽優弥を最優秀男優賞に選出している。)

2008年のサンダンス映画祭で審査委員長を務め『フローズン・リバー』を「今年観た中で、最高にエキサイティングで、息をのむほど素晴らしい」と絶賛。

2010年の第67回ヴェネチア国際映画祭で審査委員長を務め『SOMEWHERE』、『気狂いピエロの決闘』を絶賛。

脚注

[編集]
  1. ^ The Quentin Tarantino Archives”. 2013年11月13日閲覧。
  2. ^ タランティーノが早くも今年の個人的ベスト映画を発表”. 2013年10月9日閲覧。