オータム'67 – スプリング'68
『オータム'67 – スプリング'68』 | ||||
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ザ・ナイス の コンピレーション・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1967年10月~1968年4月、1972年 | |||
ジャンル | サイケデリック・ロック、プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | カリスマ・レコード | |||
プロデュース | ザ・ナイス | |||
ザ・ナイス アルバム 年表 | ||||
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『オータム'67 – スプリング'68』 (Autumn '67 – Spring '68) は、イングランドのロック・バンドのザ・ナイスの編集アルバム。解散後、1972年4月にイギリスで発表された[注釈 1]。
解説
[編集]経緯
[編集]ザ・ナイスが1970年4月に解散した後、カリスマ・レコードが『ファイヴ・ブリッジズ』(1970年)、『エレジー』(1971年)に続いて発表したアルバム。解散時にマネージャーだったトニー・ストラットン・スミス[注釈 2]が企画して、彼等がカリスマ・レコードに移籍する前にイミディエイト・レコードで1967年10月から1968年4月までの間に録音した楽曲[1]を、元メンバーのリー・ジャクソンがリミックスして編集した[2]。「何処から来たのだろう」のみ、ジャクソンと元メンバーのキース・エマーソンによる新しい録音を含んでいる[2]。
内容
[編集]「ダイアモンド・ハード・ブルー・アップルズ・オブ・ザ・ムーン」は1968年7月に発表されたシングル『アメリカ』[3]のB面に収録された[注釈 3][注釈 4]。
「何処から来たのだろう」は2作目のアルバム『少年易老学難成』に収録されたもの[注釈 5]と異なり、ジャクソンがリード・ヴォーカルと父親の声、エマーソンがコーラスと息子の声を担当している。また同アルバムの製作中に解雇されたデヴィッド・オリストによるギター演奏が含まれていることから、本アルバムの編集に際して、ジャクソンとエマーソンが1作目『ナイスの思想』の製作時に録音された未発表音源[1][4]に新たにヴォーカルと声を加えた[2]ものと考えられる。
収録曲
[編集]- LP
- CD
Autumn '67 – Spring '68 (CD) 『オータム'67 - スプリング'68』[注釈 6]
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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1. | 「The Thoughts of Emerlist Davjack (ナイスの思想)」 | Keith Emerson, David O'List | |
2. | 「Flower King of Flies (フラワー・キング・オブ・フライズ)」 | Emerson, Lee Jackson | |
3. | 「Bonnie K (ボニー・K)」 | Jackson, O'List | |
4. | 「America (アメリカ)」 | Leonard Bernstein, Stephen Sondheim | |
5. | 「Diamond Hard Blue Apples Of The Moon (ダイアモンド・ハード・ブルー・アップルズ・オブ・ザ・ムーン)」 | Emerson, Jackson | |
6. | 「Dawn (夜明け)」 | Davison, Emerson, Jackson | |
7. | 「Tantalising Maggie (じれったいマギー)」 | Emerson, Jackson | |
8. | 「Cry of Eugene (ユージンの叫び)」 | Emerson, Jackson, O'List | |
9. | 「Daddy, Where Did I Come From? (何処から来たのだろう)」 | Emerson, Jackson | |
10. | 「Azrael (アズリアル)」 | Emerson, Jackson | |
11. | 「Diary of an Empty Day (ダイアリー・オブ・アン・エンプティ・デイ (空虚な日々の想い出))」 | Emerson, Jackson | |
合計時間: |
参加ミュージシャン
[編集]- ザ・ナイス
- Keith Emerson – ピアノ、オルガン
- Lee Jackson – ベース・ギター、ヴォーカル
- Brian Davison – ドラムス、パーカッション
- David O'List – ギター、トランペット
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ a b アメリカでは1973年にAutumn to Springとして、異なるジャケットで発表された。
- ^ カリスマ・レコードの設立者でもある。ザ・ナイスのマネージャーとしては、イミディエイト・レコードの所有者でもあったアンドリュー・ルーグ・オールダムに続く二代目に当たる。
- ^ ストリングスをメロトロンによって再生したような音色が聴こえる。エマーソンがメロトロンを演奏した例は殆どない。詳細不明。
- ^ リー・ジャクソンとブライアン・デヴィソンが1974年にパトリック・モラーツと結成したレフュジーのコンサートで取り上げられた。1974年7月16日にニューキャッスル・シティ・ホールで開かれたレフュジーのコンサートの音源が『ライヴ・イン・コンサート:ニューキャッスル・シティ・ホール・1974』に収録された。
- ^ エマーソンがリード・ボーカル、スミスが父親の声、デヴィソンの甥が息子の声を担当した。
- ^ UICY-77292、ユニバーサルミュージック、SKU: 4988031100363。
出典
[編集]- ^ a b Macan (2006), pp. 659–660.
- ^ a b c Hanson (2014), p. 170.
- ^ “Discogs”. 2024年3月2日閲覧。
- ^ Hanson (2014), p. 97.
引用文献
[編集]- Hanson, Martyn (2014). Hang on to a Dream: The Story of the Nice. London: Foruli Classics. ISBN 978-1-905792-61-0
- Macan, Edward (2006). Endless Enigma: A Musical Biography of Emerson, Lake and Palmer. Chicago and La Salle: Open Court. ISBN 978-0-8126-9596-0