オニャンコポン (競走馬)
この記事は現役競走馬を扱っています。 |
オニャンコポン | ||||||
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2022年日本ダービー | ||||||
欧字表記 | Onyankopon[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡→騸[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2019年2月11日(5歳)[1] | |||||
父 | エイシンフラッシュ[1] | |||||
母 | シャリオドール[1] | |||||
母の父 | ヴィクトワールピサ[1] | |||||
生国 | 日本(北海道千歳市)[1] | |||||
生産者 | 社台ファーム[1] | |||||
馬主 | 田原邦男[1] | |||||
調教師 | 小島茂之(美浦)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 19戦3勝[1] | |||||
獲得賞金 |
9152万5000円[1] (2024年11月10日現在) | |||||
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オニャンコポン(欧字名:Onyankopon、2019年2月11日 - )は、日本の競走馬[1]。2022年の京成杯の勝ち馬である。
戦績
[編集]デビューまで
[編集]2019年のセレクトセールで、800万円のリザーブ価格(最低落札価格)で田原邦男が購入、「オニャンコポン」と命名される[2]。
2歳(2021年)
[編集]2021年9月11日、中山競馬場の新馬戦(芝2000m)において菅原明良鞍上でデビューし1着[1]。続いて東京競馬場の1勝クラス競走、百日草特別(芝2000m)に出走し連勝[1]。
その後はホープフルステークスに出走、道中好位の外を進むも、直線で失速し11着に敗れる[1][3]。
3歳(2022年)
[編集]2022年1月16日、中2週で京成杯に出走。直線で馬群の半ばから末脚を伸ばし、2着のロジハービンに1.1/4馬身差をつけて優勝した[4]。エイシンフラッシュ産駒として重賞初制覇、かつ父との親子制覇となった[4]。
4月17日、皐月賞に単勝19.0倍の8番人気で出走し、中団後方から追い上げるも6着[5]。その後は5月29日、東京優駿に続けて出走するも8着に終わった[6]。小島茂之調教師は「冷静に考えて力負けですね。でも、やれることをやったし、みんな納得の競馬でした」と評価し、秋は中距離路線に向かう見通しを示した[7]。
秋初戦としてセントライト記念(GII)に出走。4番人気で迎えたが、7着に敗れた。続く福島記念(GIII)では、2番人気に推されるも4着に敗れた。鞍上の菅原は「最近ラストがあまり良くなかったので、よりじっくり行って終いを弾けさせようと思った。もうちょっとペースが流れてくれれば違ったのかな」と振り返った[8]。
4歳(2023年)
[編集]4歳初戦として中京競馬場で行われた初のマイル戦となる京都金杯(GIII)に出走し、6着。
4月、調教中に右前肢管骨を骨折していたことが判明した[9]。
5歳(2024年)
[編集]骨折療養後、2月10日の洛陽ステークス(リステッド競走)から戦線に復帰。主にマイル・中距離戦線を使われ、5月18日のメイステークス(オープン)で2着に好走し久しぶりに馬券圏内に入るも、以降は凡走が続いた。年間8走目となるオーロカップ(リステッド競走)では初めて芝1400mを使われたが9着に終わった。その後「年齢とともに気性難が徐々に顕在化した」ことから陣営は去勢を提案し、田原オーナーも了承したため、11月中に去勢手術が行われた[10]。
競走成績
[編集]以下の内容はnetkeiba.com[11]、JBISサーチ[1]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2021. 9.11 | 中山 | 2歳新馬 | 芝2000m(良) | 12 | 7 | 10 | 32.0 (6人) | 1着 | 2:04.2(34.4) | -0.3 | 菅原明良 | 54 | (スリーエクスプレス) | 466 | |
11. 7 | 東京 | 百日草特別 | 1勝 | 芝2000m(良) | 8 | 7 | 7 | 7.1 (4人) | 1着 | 2:02.7(33.7) | 0.0 | 菅原明良 | 55 | (ホウオウプレミア) | 470 |
12.28 | 中山 | ホープフルS | GI | 芝2000m(良) | 15 | 7 | 12 | 17.3 (6人) | 11着 | 2:01.7(36.8) | 1.1 | 菅原明良 | 55 | キラーアビリティ | 474 |
2022. 1.16 | 中山 | 京成杯 | GIII | 芝2000m(良) | 16 | 5 | 10 | 13.2 (6人) | 1着 | 2:01.3(34.7) | -0.2 | 菅原明良 | 56 | (ロジハービン) | 466 |
4.17 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(良) | 18 | 6 | 11 | 19.0 (8人) | 6着 | 2:00.1(34.3) | 0.4 | 菅原明良 | 57 | ジオグリフ | 468 |
5.29 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 4 | 7 | 24.2 (6人) | 8着 | 2:23.0(35.0) | 1.1 | 菅原明良 | 57 | ドウデュース | 468 |
9.19 | 中山 | セントライト記念 | GII | 芝2200m(稍) | 13 | 5 | 6 | 6.3 (4人) | 7着 | 2:13.2(36.1) | 1.4 | 菅原明良 | 56 | ガイアフォース | 464 |
11.13 | 福島 | 福島記念 | GIII | 芝2000m(良) | 16 | 6 | 12 | 4.7 (2人) | 4着 | 2:00.8(35.7) | 0.6 | 菅原明良 | 54 | ユニコーンライオン | 464 |
2023. 1. 5 | 中京 | 京都金杯 | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 7 | 13 | 10.4 (6人) | 6着 | 1:33.0(34.5) | 0.3 | 菅原明良 | 56 | イルーシヴパンサー | 466 |
2.11 | 阪神 | 洛陽S | L | 芝1600m(良) | 11 | 4 | 4 | 5.9 (4人) | 6着 | 1:33.5(34.3) | 0.4 | 岩田望来 | 57 | ジャスティンスカイ | 468 |
3.26 | 阪神 | 六甲S | L | 芝1600m(重) | 15 | 8 | 14 | 7.9 (4人) | 2着 | 1:35.8(34.7) | 0.3 | 亀田温心 | 58 | サヴァ | 468 |
2024. 2.10 | 京都 | 洛陽S | L | 芝1600m(良) | 18 | 2 | 4 | 21.7 (8人) | 11着 | 1:33.4(34.6) | 0.8 | 秋山真一郎 | 57 | ドゥアイズ | 478 |
3. 3 | 阪神 | 大阪城S | L | 芝1800m(良) | 15 | 6 | 11 | 12.2 (6人) | 5着 | 1:45.8(34.4) | 0.4 | 長岡禎仁 | 57 | ステラヴェローチェ | 478 |
3.24 | 阪神 | 六甲S | L | 芝1600m(重) | 15 | 5 | 9 | 6.5 (2人) | 9着 | 1:34.7(35.0) | 0.4 | 亀田温心 | 58 | ボルザコフスキー | 474 |
5.18 | 東京 | メイS | OP | 芝1800m(良) | 16 | 6 | 11 | 10.5 (5人) | 2着 | 1:45.1(34.0) | 0.0 | 菅原明良 | 57 | プレサージュリフト | 482 |
6.30 | 函館 | 巴賞 | OP | 芝1800m(良) | 16 | 7 | 14 | 6.5 (4人) | 4着 | 1:47.2(34.8) | 0.4 | 菱田裕二 | 58 | ホウオウビスケッツ | 488 |
7.14 | 函館 | 函館記念 | GIII | 芝2000m(良) | 16 | 1 | 2 | 13.2 (8人) | 13着 | 2:00.7(36.4) | 1.5 | 菱田裕二 | 57 | ホウオウビスケッツ | 486 |
8.11 | 新潟 | 関屋記念 | GIII | 芝1600m(良) | 18 | 8 | 16 | 22.1 (9人) | 11着 | 1:33.7(33.4) | 0.8 | 菅原明良 | 57 | トゥードジボン | 476 |
11.10 | 東京 | オーロC | L | 芝1400m(良) | 18 | 4 | 7 | 12.2 (7人) | 9着 | 1:21.0(33.7) | 0.3 | 吉田豊 | 57 | ゴールデンシロップ | 480 |
- 競走成績は2024年11月10日現在
馬名について
[編集]日本中央競馬会への馬名申請においては、馬名の意味を「偉大な者」としているが、猫の別称(にゃんこ)や漫画・アニメ『進撃の巨人』に登場する同名のキャラクターを想起させることから、珍名馬と扱われる場合もある[12][13]。田原邦男オーナーは命名の理由として「偉大な者」の他に、
などを挙げている[2]。
重賞初制覇となった京成杯の結果確定直後、先述の馬名の由来のほか[12][13]、アニメ『進撃の巨人』の公式Twitterアカウント[14]が当馬の勝利を祝福するような内容のアニメ放映告知をしたことが話題となった[15][16]。
血統表
[編集]オニャンコポンの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | キングマンボ系 (ミスタープロスペクター系) |
[§ 2] | ||
父 エイシンフラッシュ 2007 黒鹿毛 北海道千歳市 |
父の父 *キングズベストKing's Best 1997 鹿毛 アメリカ |
Kingmanbo | Mr. Prospector | |
Miesque | ||||
Allegretta | Lombard | |||
Anatevka | ||||
父の母 *ムーンレディMoonlady 1997 黒鹿毛 ドイツ |
Platini | Surumu | ||
Prairie Darling | ||||
Midnight Fever | Sure Blade | |||
Majoritat | ||||
母 シャリオドール 2013 栗毛 北海道千歳市 |
ヴィクトワールピサ 2007 黒鹿毛 北海道千歳市 |
ネオユニヴァース | *サンデーサイレンス | |
*ポインテッドパス | ||||
*ホワイトウォーターアフェア | Machiavellian | |||
Much Too Risky | ||||
母の母 *サプレザ2005 鹿毛 アメリカ |
Sahm | Mr. Prospector | ||
Salsabil | ||||
Sorpresa | Pleasant Tap | |||
Dubiously | ||||
母系(F-No.) | (FN:11-a) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Mr.Prospector 4×5・4, Kris 5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “オニャンコポン”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2023年2月11日閲覧。
- ^ a b “JRA重賞勝ちのオニャンコポン。天空神、猫、おニャン子クラブ…馬名に込められた意図をオーナーに聞く(花岡貴子) - 個人”. Yahoo!ニュース. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “【ホープフルS】連勝中オニャンコポン初黒星11着「今後に期待」”. 極ウマ. 日刊スポーツ (2021年12月28日). 2022年1月20日閲覧。
- ^ a b “【京成杯結果】オニャンコポンが巻き返して父エイシンフラッシュと親子制覇!”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2022年1月16日). 2022年1月16日閲覧。
- ^ “第82回皐月賞 (G1)”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年6月6日閲覧。
- ^ “第89回東京優駿 (G1)”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年6月6日閲覧。
- ^ “日本ダービー8着のオニャンコポン、秋は中距離路線が濃厚 小島師「個人的には2200メートルまでかな」”. サンスポ (2022年5月31日). 2022年6月6日閲覧。
- ^ “【福島記念】オニャンコポンは4着 菅原明「もうちょっとペースが流れてくれれば…” 2023年1月5日閲覧。
- ^ “オニャンコポン、右前肢管骨を骨折 小島師「手術をしてボルトで固定することになる」”. スポニチアネックス (2023年4月15日). 2023年5月8日閲覧。
- ^ “オニャンコポンは去勢手術を無事終了「引き続き応援お願いします」馬主がXで報告/有力馬情報”. 日刊スポーツ (2024年11月24日). 2024年11月24日閲覧。
- ^ “オニャンコポン - 競走馬データ”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2023年3月26日閲覧。
- ^ a b “珍名馬オニャンコポン重賞初Vでネット沸騰「進撃のキャラやん」意味にも注目集まる”. デイリースポーツ (2022年1月16日). 2022年1月16日閲覧。
- ^ a b “オニャンコポン、重賞初制覇!「猫ちゃんが名前の由来ではありません」 実は良血馬【京成杯】”. 中日スポーツ (2022年1月16日). 2022年1月16日閲覧。
- ^ @anime_shingeki アニメ「進撃の巨人」公式アカウント
- ^ “オニャンコポン重賞初制覇の進撃ぶりに「進撃の巨人」公式ツイッターが反応「祝 今夜77話オンエア」”. 中日スポーツ (2022年1月17日). 2022年1月17日閲覧。
- ^ “@anime_shingeki 当該ツイート” (2022年1月17日). 2022年1月17日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|オニャンコポン”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2022年1月16日閲覧。
- ^ “オニャンコポン - 競走馬詳細 - UMATOKU”. 馬トク. 報知新聞社. 2023年1月7日閲覧。
- ^ a b “オニャンコポンの血統表”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年1月16日閲覧。