コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

オウギカズラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オウギカズラ
オウギカズラ、愛知県新城市にて、2020年5月28日撮影
オウギカズラ、愛知県新城市にて、2020年5月
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : 真正キク類I Euasterids I
: シソ目 Lamiales
: シソ科 Lamiaceae
亜科 : キランソウ亜科 Ajugoideae
: キランソウ属 Ajuga
: オウギカズラ A. japonica
学名
Ajuga japonica Miq.[1]
和名
オウギカズラ
品種
  • シロバナオウギカズラ Ajuga japonica Miq. f. albiflora Honda[2]

オウギカズラ(扇葛、学名: Ajuga japonica Miq.[1])は、シソ科キランソウ属分類される多年草の1[3][4]和名は葉や走出枝の姿に由来する[3]

特徴

[編集]

高さ8-20 cm[3][4]はまばらに多細胞の縮れ毛があり、のあと根もとの節から長く地をはう走出枝を出して広がる[3][4]対生[3]、5角状心形で不ぞろいの浅い切れ込みがあり、鋸歯は粗い波状[5]、長さ2-5 cm、幅1.5-3.5 cm、葉柄は長さ2-5cm[5]、走出枝につく葉はやや小型[4]葉腋の上部にややまばらに、長さ約2.5 cmの薄紫色の花をややまばらにつける[4]は5裂し、裂片は鋭尖頭。花冠に長い筒があり、上唇は2裂し長さ約4 mm、下唇は3裂して開出し、中央裂片は大きく、さらに2裂し長さ約7 mm[4]。白色の花をつける品種として、シロバナオウギカズラ(白花扇葛、学名Ajuga japonica Miq. f. albiflora Honda)が知られている[2]。花期は4-5月[3][4]果実は分果で、倒卵形、長さ約2 mm、裏面に網目模様がある[4]

分布と生育環境

[編集]
山地の木陰に生育するオウギカズラ

日本固有種[6]本州四国九州に分布する[3][4][5]

山地[3]の木陰に生育する[4]

種の保全状況評価

[編集]

日本では環境省によるレッドリストの指定を受けていない[7]。また以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。

脚注

[編集]
  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “オウギカズラ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年1月7日閲覧。
  2. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “シロバナオウギカズラ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年1月7日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h 林 (2009)、202頁
  4. ^ a b c d e f g h i j 佐竹 (1981)、73頁
  5. ^ a b c 青屋 (2002)、40頁
  6. ^ a b 京都府レッドデータブック2015、オウギカズラ”. 京都府. 2021年1月7日閲覧。
  7. ^ 環境省レッドリスト2019の公表について”. 環境省. 2021年1月7日閲覧。
  8. ^ レッドデータブック(植物編)、オウギカズラ” (PDF). 岐阜県. 2021年1月7日閲覧。
  9. ^ 大阪府レッドリスト2014、維管束植物” (PDF). 大阪府. pp. 5. 2021年1月7日閲覧。
  10. ^ 改訂しまねレッドデータブック2013植物編”. 島根県. 2021年1月7日閲覧。
  11. ^ 宮崎県版レッドリスト及びレッドデータブックについて”. 宮崎県 (2020年4月17日). 2021年1月7日閲覧。
  12. ^ 兵庫県版レッドデータブック2020(植物・植物群落)”. 兵庫県. 2021年1月7日閲覧。
  13. ^ 埼玉県レッドデータブック2011 植物編、維管束植物” (PDF). 埼玉県. pp. 148. 2021年1月7日閲覧。
  14. ^ 三重県データブック2015” (PDF). 三重県. pp. 637. 2021年1月7日閲覧。
  15. ^ 和歌山県レッドデータブック「2012年改訂版」、植物” (PDF). 和歌山県. pp. 288. 2021年1月7日閲覧。
  16. ^ レッドデータブック2016改訂版 選定種目録” (PDF). 奈良県. pp. 66. 2021年1月7日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 青屋昌興『鹿児島の暮らし方』南方新社、2002年11月30日。ISBN 978-4931376755 
  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎、亘理俊次、冨成忠夫 編『日本の野生植物 草本Ⅲ合弁花類』平凡社、1981年10月。ISBN 4582535038 
  • 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月。ISBN 9784635090421 

外部リンク

[編集]