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ウカシュ・ファビアンスキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウカシュ・ファビアンスキ
ポーランド代表でのファビアンスキ(2018年)
名前
ラテン文字 Łukasz Fabiański
基本情報
国籍 ポーランドの旗 ポーランド
生年月日 (1985-04-18) 1985年4月18日(39歳)
出身地 コストシン・ナド・オドロン
身長 190cm
体重 83kg
選手情報
在籍チーム イングランドの旗 ウェストハム・ユナイテッドFC
ポジション GK
背番号 1
利き足 右足
ユース
1999-2000 ポーランドの旗 ポロニア・スウビツェ
2000-2001 ポーランドの旗 MSPシャモトゥウィ
2001-2002 ポーランドの旗 ルブシャニン・ドレズデンコ
2002-2003 ポーランドの旗 スパルタ・ブロドニツァ
2003-2004 ポーランドの旗 ミェシュコ・グニェズノ
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2005-2007 ポーランドの旗 レギア・ワルシャワ 53 (0)
2007-2014 イングランドの旗 アーセナル 32 (0)
2014-2018 ウェールズの旗 スウォンジー・シティ 149 (0)
2018- イングランドの旗 ウェストハム・ユナイテッド 182 (0)
代表歴2
2006-2021 ポーランドの旗 ポーランド 56 (0)
1. 国内リーグ戦に限る。2024年5月20日現在。
2. 2021年6月1日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

ウカシュ・ファビアンスキポーランド語: Łukasz Marek Fabiański, 発音: [ˈwukaʂ faˈbʲaɲskʲi], 1985年4月18日 - )は、ポーランドルブシュ県コスチン・ナド・オドロン出身のサッカー選手プレミアリーグウェストハム・ユナイテッドFC所属。元ポーランド代表。ポジションはゴールキーパー

経歴

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クラブ

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レギア・ワルシャワ

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コストシン・ナド・オドロンに生まれ、ポロニア・スウビツェ英語版でキャリアを開始したファビアンスキは、14歳の時に独立したサッカーアカデミーであるMSPシャモトゥウィで技術を磨き[1]、その後、様々なクラブでプレーする中で2004年夏にイングランド1部アーセナルFCの訓練に招待されて参加した[2][3]

アーセン・ヴェンゲル監督に感銘を与えたものの、最終的に母国へ戻ることを決め[4]、2004年9月1日にレフ・ポズナンと契約[5]し、それから約4ヶ月後の12月30日には、アルトゥール・ボルツの後継者候補としてレギア・ワルシャワと4年半の契約を締結した[6]。加入1季目こそ、そのボルツの存在から出場機会を得られなかったが、シーズン終了後にボルツがセルティックFCへ移籍したことで2005年7月24日のアルカ・グディニャ戦でエクストラクラサ初出場を飾り[7]、同2005-06シーズンのリーグ戦に全試合出場を果たして優勝に貢献。さらに同シーズン[8]と翌2006-07シーズンの2季連続でCanal+が選定するPiłkarskie Oscaryの最優秀ゴールキーパーに選出された[9]

アーセナル

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控えの日々

アーセナルFCとレギア・ワルシャワで移籍金で合意した後、2007年5月8日にロンドンで医療検査を受けていることが報告され[10]、5月11日にヴェンゲル監督もこの動きを認めた[11]。5月26日に正式に長期契約を締結した[12]後、9月25日のニューカッスル・ユナイテッドFCとのフットボールリーグカップで初出場を飾る[13]と、10月31日のシェフィールド・ユナイテッドFC戦 (3-0) で初主将を務める[14]等、主にカップ戦で出場機会を得て4月28日のプライド・パーク・スタジアムでのダービー・カウンティFC戦で念願のリーグ戦初出場を飾った[15]。続くエヴァートンFC戦 (1-0) 、サンダーランドAFC戦 (1-0) と連続で先発を務めて最初のシーズンを終了した。

アーセナルでは、イェンス・レーマンマヌエル・アルムニアの存在のみならず、2008年1月22日のトッテナム・ホットスパーFC戦 (1-5) でロビー・キーンの正面からのシュートを掴めず得点を許す場面[16]や2010年2月17日のFCポルトとのUEFAチャンピオンズリーグ 2009-10 (1-2) では、シルヴェストレ・ヴァレラのクロスを自陣のゴールに弾く失態で先制点を献上し、さらに味方DFソル・キャンベルのバックパスを手で拾ってしまい間接フリーキックを与えると、素早い再開に対応出来ずラダメル・ファルカオに得点を決められてしまう[17]等、自身の不安定さから多くの出場機会を得られずにいた。また、2010年1月24日のFAカップストーク・シティFC戦でも力を示すことが出来ずチームは敗退したものの、ヴェンゲル監督から「最高のGKの1人なることが出来ると考えている」と公に語られる程に能力を買われていた[18]。そのような状況の中、2009-10シーズン終盤にアルムニアが手首を負傷したことで最後の4試合に連続出場し、ウィガン・アスレティックFC[19]ブラックバーン・ローヴァーズFC[20]で自身の失態により敗北を喫した一方、ホームに迎えたマンチェスター・シティFC戦とフラムFC戦では無失点に抑えて勝ち点獲得に貢献した。

つかの間の正守護神
2010年、アーセナルでのファビアンスキ

昨季と変わらずにアルムニアに次ぐ2番手として開始した2010-11シーズンは、2010年9月21日にホワイト・ハート・レーンでのリーグカップのトッテナム・ホットスパーFC戦 (4-1) でシーズン初出場を飾って勝利を収めるも、ロビー・キーンの長距離シュートによる同点弾を防ぐことが出来ずに各メディアから批判の対象となる[21]不安定なものだった。しかし、アルムニアの負傷によりシーズン2試合目となった1週間後のパルチザン・ベオグラードとのUEFAチャンピオンズリーグ 2010-11 (3-1) では、後半にクレオの2度目のペナルティーキック、試合終了間際のイヴィツァ・イリエフの至近距離からのシュートを防ぐ活躍を見せる[22]と、試合終了後にヴェンゲル監督から「申し分ない」とパフォーマンスを称賛され[23]、クラブの公式サイトではファン投票により同試合の最優秀選手にマルアーヌ・シャマフと共に選出される[24]満足のいく結果となった。続く、リーグ戦初出場となった10月3日のチェルシーFC戦 (2-0) [25]、10月24日のマンチェスター・シティ戦 (3-0) で無失点を達成して公式サイトのファン投票で再度最優秀選手に選出される[26]等、リーグ戦でも高いパフォーマンスを示すと、マンチェスター・シティ戦終了後にヴェンゲル監督からアルムニアに取って代わって正GKを任せる可能性を示唆された[27]。その一方でパルチザン戦から数試合好調を見せている中、11月7日のニューカッスル戦 (0-1) でジョーイ・バートンフリーキックを掴めずにアンディ・キャロルに決勝点を挙げられ、「フラッピー・ハンドスキ」 (Flappy Handski) と不名誉な愛称で呼ばれた[28][29]。しかし、次のウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC戦では、試合終了間際のシュートを防いで、そこからロングスローによるカウンター攻撃の起点となって味方の得点に繋げる[30]と、さらに次のエヴァートンFC戦でSky Sports選定の最優秀選手に選出される活躍を見せていた[31]。重要なマンチェスター・ユナイテッドFC戦こそ負傷により欠場となったが、同様に重要な試合である12月27日のチェルシーFCとのビッグロンドン・ダービー (3-1) で復帰すると決定機を防ぐ活躍で勝利に貢献した[32]。しかし、2011年1月5日のマンチェスター・シティ戦前のウォーミングアップで肩を負傷する思わぬ事態となった。試合に出場したものの、同試合を最後に負傷の影響から同胞ヴォイチェフ・シュチェスニーにポジションを奪われる形となり[33]、その後、肩の手術をするために2月3日を以ってチームから離脱することが決定した[34]

再び控えの日々

2011-12シーズンは、シュチェスニーの安定感あるプレーからカップ戦での出場のみに留まったものの、それでも正守護神の座を諦めることがなかったファビアンスキは、肩の負傷も癒えたことで翌2012-13シーズンはシュチェスニーとの定位置争いに挑戦することを口にした[35]。その後、シーズン終盤になりシュチェスニーの負傷によって2013年3月13日のバイエルン・ミュンヘンとのUEFAチャンピオンズリーグ 2012-13第2戦 (2-0) という重要な局面で先発を務め、得点機を何度も阻む活躍で無失点での勝利に貢献する[36]と、続く3月16日のスウォンジ・シティAFC (2-0) 戦でも再度無失点を達成し、レディングFC戦、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンFC戦、ノリッジ・シティFC戦と連続でリーグ戦に出場した。この活躍にクラブの伝説的なGKデビッド・シーマンから「シュチェスニーが復帰しても、すんなりと正GKに戻れるかどうか分からない程にファビアンスキは良くやっている」と称賛される[37]充実した日々を過ごしていた。しかし、2013年4月19日に肋骨にひびが入ってることで治療に専念することが決定し、またしてもシュチェスニーにポジションを譲ることとなった[38]。以後はシュチェスニーの控えとして地位が確立してしまい、翌2013-14シーズンはカップ戦での出場にとどまっていたことで、2014年2月19日に出場機会を求めて退団することを示唆した[39]

スウォンジー・シティ

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2014年5月28日、自由契約でスウォンジー・シティAFCに移籍した[40]。2015年7月チームとの契約を2019年まで延長した[41]。2016-17シーズンはプレミアリーグで最多の69ゴールを許したが、チームのプレミアリーグ残留に貢献した。

ウェストハム・ユナイテッド

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2018年6月20日、スウォンジーの降格に伴いウェストハム・ユナイテッドFCと3年契約を締結したことが発表された[42]。同シーズンはリーグ戦全試合に出場、148本のシュートをセーブし、チームの危機を救った。

2019-20シーズンも正守護神を務めたが、第7節のAFCボーンマス戦で負傷し、4ヶ月間の離脱を余儀なくされた[43]

2023ー24シーズンは、アルフォンス・アレオラが正GKに定着したため、自身の出場は主にカップ戦に限られ、同年のリーグ戦の出場は加入後最低の10試合にとどまった。

代表

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U-21代表でレギュラーを務めた後、クラブでの活躍から2006年3月28日のサウジアラビアとの親善試合でA代表初出場を飾る[44]と、同年の2006 FIFAワールドカップのメンバー入りを果たして第3GKを務め、UEFA EURO 2008でも控えだった。UEFA EURO 2012では、当初メンバーに選出されていたものの、2012年5月26日のスロバキア戦前に肩を負傷したことで本大会欠場が発表され、グジェゴシュ・サンドミエルスキ (en) に譲ることとなった[45]2018 FIFAワールドカップではグループリーグの第3戦の日本戦に出場して無失点に抑えた。

人物

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弟のアルカディウシュ (Arkadiusz) も同じくサッカー選手でゴールキーパーである[46]

タイトル

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クラブ

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レギア・ワルシャワ
アーセナルFC

個人

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  • エクストラクラサ年間最優秀GK:2回 (2005-06, 2006-07[47])
  • ウェストハム・ユナイテッド年間最優秀選手賞:1回 (2018-19)

脚注

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  1. ^ "Fabiański: Podobnych przeżyć nikomu nie życzę"
  2. ^ "Fabianski issues Lehmann warning"
  3. ^ "Fabianski sets sights on Arsenal No 1 spot"
  4. ^ "Fabiański w Arsenalu za 3 miliony euro"
  5. ^ "Łukasz Fabiański w Lechu"
  6. ^ "Fabiański w Legii"
  7. ^ "Fabiański zadowolony z debiutu"
  8. ^ "Piłkarskie Oscary 2006"
  9. ^ "Piłkarskie Oscary dla Kuby i Clebera"
  10. ^ "Arsenal closing in on Fabianski"
  11. ^ "TV Online exclusive: Fabianski is set to sign"
  12. ^ "Fabianski completes Arsenal move"
  13. ^ "Carling Cup Arsenal 2-0 Newcastle " arsenal.com
  14. ^ "Sheff Utd 0-3 Arsenal" BBCスポーツ
  15. ^ "Fabianski - My thoughts on League debut"
  16. ^ "Tottenham 5-1 Arsenal" BBCスポーツ
  17. ^ "ファルカオの決勝点でポルトが先勝"
  18. ^ "Arsenal boss Wenger Fabianski can be among the best"
  19. ^ "アーセナル、土壇場でまさかの逆転負け"
  20. ^ "Blackburn 2 - 1 Arsenal" BBCスポーツ
  21. ^ "Wenger - Don't blame Fabianski for Keane goal"
  22. ^ "Partizan Belgrade 1 - 3 Arsenal" BBCスポーツ
  23. ^ "'We saw the Fabianski we see in training'"
  24. ^ "MOM v Partizan - Chamakh and Fabianski"
  25. ^ "Man of the Match v Chelsea - Fabianski" Arsenal.com
  26. ^ "Man of the Match against Man City - Fabianski" Arsenal.com
  27. ^ "Arsene Wenger admits Lukasz Fabianski could displace Manuel Almunia as Arsenal’s first-choice goalkeeper"
  28. ^ "Arsenal 0 Newcastle United 1: match report" テレグラフ
  29. ^ "Arsenal 0-1 Newcastle: Daily Mirror match report" デイリー・ミラー
  30. ^ "Chamakh brace sinks Wolves"
  31. ^ "Gunners survive fightback"
  32. ^ "Arsenal 3 - 1 Chelsea" BBCスポーツ
  33. ^ "Op to sideline Fabianski for season"
  34. ^ "Arsenal keeper Lukasz Fabianski out for rest of season"
  35. ^ "シュチェスニーに挑戦するファビアンスキ"
  36. ^ "アーセナル、敵地での勝利も報われず"
  37. ^ "David Seaman's unsure over whether Arsenal keeper Wojciech Szczesny will reclaim No1 spot"
  38. ^ "アーセナル、ファビアンスキが肋骨負傷で当面離脱"
  39. ^ "ファビアンスキ、アーセナルからの移籍を示唆"
  40. ^ "アーセナル退団のファビアンスキはスウォンジーへ"
  41. ^ Fabianski signs 4 year deal”. BBC Sport. 6 July 2015閲覧。
  42. ^ West Ham United capture Poland goalkeeper Lukasz FabianskiWest Ham United Official Website 2018年6月20日
  43. ^ ファビアンスキ、アドリアン、アリソン…。GKをめぐる明と暗J sports 2019年10月2日
  44. ^ "Polska wygrała, Sosin bohaterem!"
  45. ^ "ファビアンスキ、負傷でEURO欠場"
  46. ^ "Arkadiusz Fabiański - Starszy brat jest dla mnie wzorem"
  47. ^ ""Piłkarskie Oscary" - z piłkarskiego tunelu na czerwony dywan"

外部リンク

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