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ウィニペグ (フリゲート)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィニペグ
RIMPAC 2022に参加するためパールハーバーに入港する「ウィニペグ」
RIMPAC 2022に参加するためパールハーバーに入港する「ウィニペグ」
基本情報
建造所 セントジョン造船所英語版
運用者  カナダ海軍
艦種 フリゲート
級名 ハリファックス級フリゲート
モットー Unum Cum Virtute Multorum
母港 エスクィマルト基地英語版
艦歴
起工 1993年3月20日
進水 1994年6月25日
就役 1995年6月23日
現況 就役中
要目
基準排水量 4,795 トン
満載排水量 5,032 トン
全長 134.2 m
16.5 m
吃水 7.1 m
機関 CODOG
主機 GE LM2500(23,750 shp) 2基
SEMT ピルスティク 20 PA6 V280(11,780 bhp) 1基
推進器 2軸
速力 30 ノット
航続距離 9,500海里
乗員 225名(航空要員含む)
搭載機 CH-124 シーキング 1機
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ウィニペグ(HMCS Winnipeg, FFH 338)は、カナダ海軍フリゲートカナダ哨戒フリゲート計画英語版により建造されたハリファックス級フリゲートの9番艦で、1995年に就役した。

概要

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カナダ海軍の太平洋海上軍(MARPAC)に配備されており、エスクィマルト基地英語版を母港とする。

カナダ海軍の同名の艦艇としては、第二次世界大戦中に就役したアルジェリン級掃海艇英語版ウィニペグ(HMCS Winnipeg, J337)[1]に続いて2隻目である。

艦歴

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ニューブランズウィック州セントジョンセントジョン造船所英語版1993年3月20日に起工され、1994年6月25日に進水、その後、1995年6月23日に就役した。

2010年8月12日スリランカからタミル人難民を運んでいたタイ王国船籍の貨物船MV Sun Seaブリティッシュ・コロンビアの沿岸で検挙した[2]

2012年4月、18ヵ月間かけてHCM/FELEX(Halifax Class modernisation programme / frigate life extension)計画に基づいた中間寿命改修および近代化を行うため、シースパン・マリン・コーポレーション英語版のビクトリア造船所に引き渡された。2013年4月10日、改修を終えてエスクィマルト基地に戻ったが、4月23日アメリカン・シーフード・カンパニー英語版の大型トロール船American Dynastyに衝突され、6名が負傷した[3]。その後、運用試験を経て、2014年に運用状態となった。

2014年10月、同型艦のカルガリー(HMCS Calgary, FFH 335)、キングストン級哨戒艇ブランドン(Brandon, MM 710)およびイエローナイフ(HMCS Yellowknife, MM 704)とともにサンフランシスコ・フリート・ウィークおよび米海軍とのタスクグループ演習(TGEX2014)に参加した[4]

2015年1月、中央アメリカ周辺海域およびカリブ海諸国における違法人身売買に対する多国籍共同作戦であるカリブ作戦英語版に参加するため、東太平洋に配備された[5]。 その後、6月に北大西洋条約機構(NATO)のに参加するため、パナマ運河を通過して地中海へ展開した[6]2016年1月、最初のカナダ海軍の艦艇として初めてペナンへ寄港、シンガポールにも寄港した後、2月23日に帰還した[7][8][9]

2020年10月から、国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船舶の「瀬取り」を含む違法な海上活動に対し、東シナ海を含む日本周辺海域において警戒監視活動を実施[10]。11月17日、九州西方において海上自衛隊護衛艦しまかぜ」と日加共同訓練(KAEDEX20)を実施した[11]

2021年9月中旬から、国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船舶の「瀬取り」を含む違法な海上活動に対し、東シナ海を含む日本周辺海域において警戒監視活動を実施した[12]

同年11月9日、九州西方海域において日加共同訓練(KAEDEX21)に参加。海上自衛隊護衛艦じんつう」と各種訓練を実施。「じんつう」艦長は、「今回の共同訓練を通じて、本艦の戦術技量の向上及び加海軍との連携の強化を図りました。カナダ海軍は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現という同じ目標を共有するアジア太平洋地域の重要なパートナーであり、日加海軍種は、機会を捉えて共に活動しています。」と述べた[13]

2022年6月29日から8月4日にかけて、「バンクーバー」とともにハワイ諸島及び同周辺海空域等において実施された米海軍主催多国間共同訓練(RIMPAC2022)に参加し[14]対艦ミサイルハープーンミサイル)発射訓練等を実施した。同年8月9日、海上自衛隊護衛艦「いずも」・「たかなみ」、ニュージーランド海軍補給艦「アオテアロア」と日加新共同訓練を実施した[15]。9月21日から23日には、マレーシア沖からシンガポール沖に至る海空域において「いずも」・「たかなみ」と日加共同訓練(KAEDEX22)を実施し[16]、引き続き9月23日から10月1日にかけては南シナ海海空域において、「いずも」・「たかなみ」に加え、海自潜水艦、米海軍駆逐艦「ヒギンズ」、補給艦「ビッグ・ホーン」と日米加共同訓練(ノーブル・レイヴン22‐2)を実施した[17]

同年10月21日、「バンクーバー」とともに海上自衛隊呉基地に寄港した。2隻はこれまで日本の近海で自衛隊やアメリカ軍と共同訓練を行ったほか、北朝鮮の船舶が洋上で物資を積み替える、「瀬取り」などの違法な海上活動の監視にあたってきた。今回は親善も兼ねて呉に24日まで寄港した[18]。その後、「バンクーバー」とともに海上自衛隊横須賀基地に入港し、海上自衛隊が実施した令和4年度国際観艦式に伴う「フリートウィーク」に参加し、一般公開を行い、11月6日には相模湾において挙行された令和4年度国際観艦式に参列した[19]

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ 1943年7月29日就役、1946年11月1日退役
  2. ^ “Tamil migrant ship boarded by Canadian officials”. CBC. (12 August 2010). オリジナルの15 August 2010時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100815071625/http://www.cbc.ca/canada/british-columbia/story/2010/08/12/bc-tamil-ship-sri-lanka-rcmp.html 12 August 2010閲覧。 
  3. ^ HMCS Calgary, Winnipeg, Brandon and Yellowknife set sail for U.S. exercise”. Defence Watch. Ottawa Citizen (9 October 2014). 12 October 2014閲覧。
  4. ^ Pugliese, David (9 October 2014). “HMCS Calgary, Winnipeg, Brandon and Yellowknife set sail for U.S. exercise”. Ottawa Citizen. http://ottawacitizen.com/news/national/defence-watch/hmcs-calgary-winnipeg-brandon-and-yellowknife-set-sail-for-u-s-exercise 12 October 2014閲覧。 
  5. ^ Pugliese, David (27 January 2015). “HMCS Winnipeg in Eastern Pacific as part of Operation CARIBBE 2015”. Defence Watch (Ottawa Citizen). http://ottawacitizen.com/news/national/defence-watch/hmcs-winnipeg-in-eastern-pacific-as-part-of-operation-caribbe-2015 28 January 2015閲覧。 
  6. ^ Canadian Navy’s HMCS Winnipeg to join Nato operation reassurance”. naval-technology.com (4 June 2015). 11 June 2015閲覧。
  7. ^ Nambiar, Predeep (17 January 2016). “Canadian warship HMCS Winnipeg visits Penang”. New Straits Times. http://www.nst.com.my/news/2016/01/122598/canadian-warship-hmcs-winnipeg-visits-penang 18 January 2016閲覧。 
  8. ^ Shushan, Lam (21 January 2016). “Canada's HMCS Winnipeg docks in Singapore as part of strategic engagement”. Channel News Asia. http://www.channelnewsasia.com/news/singapore/canada-s-hmcs-winnipeg/2444272.html 22 January 2016閲覧。 
  9. ^ Dickson, Louise (24 February 2016). “HMCS Winnipeg is home, HMCS Protecteur is leaving for final journey”. Times Colonist. http://www.timescolonist.com/news/local/hmcs-winnipeg-is-home-hmcs-protecteur-is-leaving-for-final-journey-1.2182897 24 February 2016閲覧。 
  10. ^ 「瀬取り」を含む違法な海上活動に対するカナダによる警戒監視活動”. 外務省 (2020年10月13日). 2021年11月10日閲覧。
  11. ^ 日加共同訓練(KAEDEX20)について (PDF)
  12. ^ 「瀬取り」を含む違法な海上活動に対するカナダによる警戒監視活動”. 外務省 (2021年9月9日). 2021年11月10日閲覧。
  13. ^ 日加共同訓練(KAEDEX21)について”. 自衛艦隊 (2021年11月9日). 2021年11月10日閲覧。
  14. ^ “多国間軍事演習「リムパック」開始 台湾は不参加”. 日本経済新聞. (2022年6月30日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN300CH0Q2A630C2000000/ 2022年9月22日閲覧。 
  15. ^ 日加新共同訓練について 海上幕僚監部(2022年8月11日)
  16. ^ 日加共同訓練(KAEDEX22)について 海上幕僚監部(2022年9月26日)
  17. ^ 日米加共同訓練(ノーブル・レイヴン22-2)について 海上幕僚監部(2022年10月3日)
  18. ^ カナダ海軍艦艇 3年ぶりに海上自衛隊呉基地に寄港”. NHK広島 NEWS WEB (2022年10月21日). 2022年10月22日閲覧。
  19. ^ “7年ぶり開催! 海上自衛隊「観艦式」出席のカナダ艦2隻とそれだけじゃない来日目的”. 乗りものニュース. (2022年10月28日). https://trafficnews.jp/post/122595 2023年9月4日閲覧。 

外部リンク

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