あの娘におせっかい
「あの娘におせっかい」 | ||||
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ウイングス の シングル | ||||
初出アルバム『ヴィーナス・アンド・マース』 | ||||
B面 | 歌に愛をこめて | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチシングル | |||
録音 | 1975年1月~3月 | |||
ジャンル | ロック、ポップ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
パーロフォン キャピトル 東芝EMI | |||
作詞・作曲 |
ポール・マッカートニー リンダ・マッカートニー | |||
プロデュース | ポール・マッカートニー | |||
チャート最高順位 | ||||
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ウイングス シングル 年表 | ||||
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「あの娘におせっかい」(原題:Listen to What the Man Said)は、1975年にウイングスが発表した楽曲、および同曲を収録したシングルである。ウイングスの4枚目のアルバム『ヴィーナス・アンド・マース』に収録。またコンピレーション・アルバム『オール・ザ・ベスト』『夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー〜』『ピュア・マッカートニー』に収録されている。
解説
[編集]「あの娘におせっかい」1975年1月から始まったニューオリンズでのレコーディングセッション中に録音した曲である[1][2][3]。だが録音の最中、突然ドラマーのジェフ・ブリトンが脱退してしまった。急遽新聞広告で募集をかけ、応募してきたジョー・イングリッシュを加入させ、セッションを続けた。この曲は1月31日と2月20日にレコーディングをしたが、イメージ通りの仕上がりではないと思ったポールは、3月になってロサンジェルスでデイヴ・メイソンのギターをオーバーダブするなど、試行錯誤を重ねた。しかしそれでも満足できなかったポールはサックスを入れることを思いつき、すぐにスタジオに来ることができる有名ミュージシャンということでトム・スコットが呼ばれた。試奏の後、数テイク録音したが、なかなか満足いくものができなかった。しかし、たまたま録音していた試奏のテイクが一番良いということになり、採用された[4]。
新生ウイングスのニューアルバム『ヴィーナス・アンド・マース』の先行シングルとして同年5月16日にリリースされると[5]、アメリカのビルボード誌では、1975年7月19日に週間ランキング第1位を獲得。ビルボード誌1975年年間ランキングは第36位。キャッシュボックス誌では、6月12日付けで第1位を獲得し、年間ランキングでは第45位を記録した。日本でも1位。イギリスでは6位にとどまった[6]。
アルバム・ヴァージョンでは冒頭にポールによる、アメリカのファンクバンド、ミーターズのギタリスト、レオ・ノセンテッリの語りの物真似があるが、このシングル・ヴァージョンではカットされている。また次の曲「トリート・ハー・ジェントリー〜ロンリー・オールド・ピープル」とのメドレーになっているが、ここではフェイドアウトされている[7]。また、この曲はライブアルバム「ウイングスU.S.A.ライヴ!!」およびライブ映画『Rock Show』にも若干アップテンポになって収録されている。
B面収録の「歌に愛をこめて」は、1974年11月にロンドンのEMIレコーディング・スタジオで行われた『ヴィーナス・アンド・マース』のための初めてのレコーディング・セッションで収録された。
収録曲
[編集]# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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1. | 「あの娘におせっかい」(Listen to What the Man Said) |
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2. | 「歌に愛をこめて」(Love in Song) |
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合計時間: |
演奏者
[編集]ウイングス
[編集]- ポール・マッカートニー - リード & バッキング・ボーカル、ベースギター (#1、2)、アコースティック・ギター 、エレクトリック・ギター、クラビネット、エレクトロニックピアノ、モーグ・シンセサイザー (#1)、ハンドベル、ピアノ (#2)
- リンダ・マッカートニー - バッキング・ボーカル (#1、2)、ハンドベル、モーグ・シンセサイザー (#2)
- デニー・レイン - バッキング・ボーカル、エレクトリック・ギター (#1、2)、ボンゴ (#1)、ピアノ (#2)
- ジミー・マカロック - エレクトリック・ギター (#1)、12弦ギター (#2)
- ジョー・イングリッシュ - ドラムス、パーカッション (#1)
- ジェフ・ブリトン - ドラムス、ミルク・ボトル (#2)
ゲスト
[編集]- シド・シャープ・ストリングス - チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリン (#1、2)、コントラバス (#2)
- ゲイル・レヴァント - ハープ
- デイヴ・メイソン - エレクトリック・ギター (#1)
- トム・スコット - サクソフォーン (#1)
- トニー・ドーシー - ストリングス・アレンジメント
脚注
[編集]- ^ Mason, S.. “Listen to What the Man Said”. Allmusic. 2011年10月13日閲覧。
- ^ Madiger, C. & Easter, M. (2000). Eight Arms to Hold You. 44.1 Productions. p. 205. ISBN 0-615-11724-4
- ^ Blaney, J. (2007). Lennon and McCartney: Together Alone: A Critical Discography of Their Solo Work. Jawbone Press. pp. 107–108. ISBN 978-1-906002-02-2
- ^ “40 Years Ago: Paul McCartney and Wings Release Uneven but Ultimately Charming 'Venus and Mars'”. Ultimate Classic Rock (2015年5月27日). 2021年3月14日閲覧。
- ^ 45cat - Wings - Listen To What The Man Said / Love In Song - Capitol - UK - R 6006
- ^ チャートはイギリスが『ミュージック・ウィーク』、日本が「TBS今週のポップスベスト10」での最高位を示す。
- ^ コンピレーション・アルバム『オール・ザ・ベスト』『夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー〜』にはシングル・ヴァージョンが収録されている。『ピュア・マッカートニー』では冒頭の台詞が挿入されているがメドレーにならずに曲末でフェイドアウトする。ただしフェイドアウトのタイミングと速さはシングル・ヴァージョンと異なっている。
書籍
[編集]- 『Paul McCartney: Recording Sessions (1969-2013)』 Luca Perasi著 出版社:L.I.L.Y. Publishing 2013年10月 ISBN 978-88-909122-1-4