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大阪マラソン

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大阪マラソン
大阪マラソン2014 (中之島
開催地 日本の旗大阪府大阪市
開催時期 10月または11月
種類 公道コース
距離 マラソン
最高記録 男子 2:07:47 (2019)
エチオピアの旗アセファ・テフェラ
女子 2:26:29 (2019)
エチオピアの旗アベル・メクリア・ゼネベ
創立 2011年
スポンサー ケイ・オプティコム
公式サイト www.osaka-marathon.com

大阪マラソン(おおさかマラソン、英語: Osaka Marathon)は、2011年10月30日に大阪府大阪市第1回大会が開催された、大規模な市民参加型マラソン大会である。定員は32,000人で、制限時間は7時間。フルマラソンのほか、車いすマラソンも実施される[1]。これは日本国内では東京マラソンに次ぐ規模で、世界六大マラソンにも匹敵する大規模な大会である[2]

概要

車いすの部

大阪府内では複数のマラソン大会が開催されており、その中でも『大阪国際女子マラソン』と『KIX泉州国際マラソン』の2つが有名であるが、いずれも市民ランナーにとって参加しにくい大会であった[注釈 1]。その一方で、2007年から開催された『東京マラソン』が、国内最大の市民マラソン大会として人気を集めているため、当時の橋下徹大阪府知事は「市民ランナーが気楽に参加できる大会を開きたい」として、東京マラソンをモデルとした市民参加型の大規模なマラソン大会の開催を提唱した[3]。2009年8月には大阪マラソン開催準備委員会が設立され、2011年10月から12月にかけての第1回大会の開催を目指すこととなった。共催新聞社は、公募の結果2010年2月に読売新聞大阪本社に決定した[4]。その後2010年9月10日に発表があり、第1回の開催は2011年10月30日と決定した。大阪マラソン組織委員会も設立される運びとなった。テーマは「チャリティー」。大阪城難波御堂筋中之島通天閣といった「なにわの名所」を凝縮したコースである[5]。ランナーはチャリティー参加とグループ枠参加がある。特にグループ枠参加は都市型大規模市民マラソンでは初の試みである。

大阪マラソン組織委はワールドマラソンメジャーズの一つである『シカゴマラソン』との提携準備を進めていた。シカゴは大阪市の姉妹都市であり、大阪マラソンに日本国外在住ランナーを多く招待したいという考えがある[2]。2015年現在では両大会は正式な提携関係にあり、シカゴマラソン関係者が大阪の組織委員会会長らへ表敬訪問に訪れるなど、各種の交流が始められている[6]

テレビ中継は、MBSテレビ読売テレビが午前と午後に分担し関西ローカルで放送される[注釈 2][注釈 3]。また、大会の特別協賛社であるケイ・オプティコムが運営するeo光テレビのコミュニティチャンネルにおいて7時間半の生中継が行われる[7]

参加枠

  • 2015年大会
    • 市民アスリート枠 1000人 … 過去2年のフルマラソンにおいて設定された基準タイム以上を上げている選手を対象とし、先着で出走権を確保できる。
    • 連続落選者枠 1000人 … 過去2大会連続で出走権を得られなかった応募者は、一般抽選前にこの枠の抽選を受けることができる。これで落選した場合は一般抽選に回る。
    • チャリティ枠 350人 … 7万円以上のチャリティーを行った応募者は先着で参加できる。
    • 一般枠(フルマラソン) … 市民アスリート枠を除き、連続落選者・チャリティを含め29000人が定員となり超過の場合は抽選。
    • 一般枠(チャレンジラン) 2000人

チャリティー

出場者全員が1口500円(最低2口)を募金する独自の仕組みを採用。他国のマラソン大会でもチャリティーを兼ねる大会は多いが、全員が参加するケースは都市型大規模市民マラソンでは初めてである[2]。寄付先は応募時に「医療」「環境」などをテーマにした7分野(2013年まではそれに加え復興(虹色))から希望分野を3つまで選択することができ、当選時に通知される。寄付金の透明性を確保するため運営会計とチャリティー事業会計は区分される。

2015年より、7色それぞれをチームに見立て、フルマラソンの平均タイムが最も良い色の参加者のうち抽選500人に次回大会の出場権が与えられる「なないろチーム対抗戦」が実施される。

チャリティープログラム一覧[8]
分野 テーマ 寄付先
1 環境 森林をよみがえらせ、育てていこう moreTrees:一般社団法人 モア・トゥリーズ
2 障害 障がいのあるアスリートを応援しよう 日本障害者スポーツ協会スペシャルオリンピックス日本
3 医療 病気に苦しむ子どもと家族を励まそう 難病のこども支援全国ネットワーク
4 医療 がんを撲滅する活動を支援しよう NPO法人ジャパン・ウェルネス
5 環境 景観を守り、美化する活動を広げよう greenbird グリーンバード
6 子供 子どもたちの心と体づくりを支えよう 子どもたちのための国際NGO:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
7 きれいな水を飲める世界をめざそう 国連UNHCR協会
8 復興 復興に向け、ひとつになろう 社会福祉法人 読売光と愛の事業団

コース

2019年2月12日、大阪マラソン組織委員会は新コースを発表し[9]、大阪城公園がフィニッシュとなる。さらに8.8kmのチャレンジランが廃止されることになった。

2019年大会以降

大阪府庁前→ 上町筋 →京阪東口交差点→ 土佐堀通 片町交差点→ 市道赤川天王寺線 東野田町交差点→ 曽根崎通 南森町交差点→ 天神橋筋 天神橋交差点→ 土佐堀通 難波橋 中之島通 中央公会堂大江橋南詰交差点→大阪市役所前→ 御堂筋 難波交差点→ 千日前通 大正橋交差点→ 府道173号 京セラドーム大阪→伯楽橋西詰交差点(折り返し)→ みなと通 →市岡元町3交差点(折り返し)→幸町1交差点→ なにわ筋 岸里交差点(折り返し)→ 千日前通 →下寺町交差点→ 松屋町筋 公園北口交差点(折り返し)→ 千日前通 →下味原交差点→ 玉造筋 →勝山4交差点→ 勝山通 五條宮前交差点→ 上町筋 →北河堀交差点(折り返し)→ 勝山通 大池橋交差点→ 今里筋 →鴫野東2交差点→ 城見通 城見1西交差点→大阪城公園

2018年大会以前

スタート地点は大阪府庁大阪城公園(大阪市中央区)の間の公道である。御堂筋道頓堀中之島通天閣などの大阪の名所や旧跡を通過点とし、フィニッシュはベイエリアのインテックス大阪住之江区)。

増田明美によると全体的にフラットなコースであるため初心者にも自己ベストを目指す人にも走りやすいコースであるとしている[2]。高低差がある部分は上町台地にある大阪城公園から森ノ宮駅までの下り坂、5km地点手前の鶴橋交差点付近から難波までの最大25mのアップダウン、37km地点の南港大橋がある[10]

大阪城公園前(府庁前交差点)→ 上町筋 馬場町交差点→ 本町通 →城南交差点→ 中央大通 森ノ宮駅前交差点→ 玉造筋 鶴橋駅前(下味原交差点)→ 千日前通 難波交差点→ 御堂筋 淀屋橋交差点→ 土佐堀通 →片町交差点(第1折返し)→北浜1交差点→ 堺筋 難波橋 中之島通 中央公会堂大阪市役所前(チャレンジランフィニッシュ)→大江橋南詰交差点→ 御堂筋 →難波交差点→ 千日前通 大正橋交差点→ 府道173号 京セラドーム大阪→千代崎橋西詰交差点(第2折返し)→大正橋交差点→ 千日前通 →難波交差点→ 御堂筋 →大国交差点→ 国道25号 通天閣前(恵美須交差点。第3折返し)→塩草2交差点→ なにわ筋 →長橋交差点→ 国道26号 玉出交差点→ 南港通 →北加賀屋交差点→ 新なにわ筋 住之江公園前交差点→ 住之江通 南港大橋(全区間において最大角度を誇る急坂)→インテックス大阪


ギャラリー

優勝者

 -数字- は優勝回数、      は(当時の)大会記録。

フルマラソン
開催日 男子選手 記録 女子選手 記録 対抗戦
1 2011年10月30日  エリジャ・サング (KEN) 2時間12分43秒  リディア・シモン (ROU) 2時間32分48秒
2 2012年11月25日  セルオド・バトオチル (MNG) 2時間11分54秒  リディア・シモン (ROU) -2- 2時間33分14秒
3 2013年10月27日  ジャクソン・リモ (KEN) 2時間12分06秒  モニカ・ジェプコエチ (KEN) 2時間39分23秒
4 2014年10月26日  ジャクソン・リモ (KEN) -2- 2時間11分43秒  マリーナ・ダマンツェビッチ (BLR) 2時間33分04秒
5 2015年10月25日  ダニエル・コスゲイ (KEN) 2時間13分46秒  マリーナ・ダマンツェビッチ (BLR) -2- 2時間32分28秒
6 2016年10月30日  ガンドゥ・ベンジャミン (KEN) 2時間12分47秒  坂本喜子 (JPN) 2時間36分02秒
7 2017年11月26日  カレアブ・ギラガブル (ERI) 2時間12分03秒  木下裕美子 (JPN) 2時間34分38秒
8 2018年11月25日  チャールズ・ムネキ (KEN) 2時間14分11秒  サウド・カンブシア (MAR) 2時間31分19秒
9 2019年12月1日  アセファ・テフェラ (ETH) 2時間07分47秒  アベル・メクリア・ゼネベ (ETH) 2時間26分29秒
10 2020年11月29日        
車いすの部
開催日 男子選手 記録 女子選手 記録
1 2011年10月30日  廣道純 (JPN) 1時間33分43秒  正中かおり (JPN) 2時間17分20秒
2 2012年11月25日  山本浩之 (JPN) 1時間28分16秒  土田和歌子 (JPN) 1時間53分47秒
3 2013年10月27日  花岡伸和 (JPN) 1時間35分28秒
4 2014年10月26日  西田宗城 (JPN) 1時間29分40秒
5 2015年10月25日  西田宗城 (JPN) -2- 1時間27分04秒
6 2016年10月30日  伊藤尚弘 (JPN) 1時間35分02秒
7 2017年11月26日  吉田高志 (JPN) 1時間33分02秒
8 2018年11月25日  西田宗城 (JPN) -3- 1時間27分42秒
9 2019年12月1日  山本浩之 (JPN) -2- 1時間30分54秒

テーマソング

2014年の第4回大会で、人気デュオ「コブクロ」が制作することが発表された[11]。テーマソングのタイトルは「42.195km」(作詞・作曲:小渕健太郎 編曲:コブクロ)。コブクロとしては初めて関西弁の歌詞となっており、「参加するランナーの方の練習期間に気軽に聴いていただきたい」という小渕の考えで2014年10月1日から10日までの10日間限定でのフリーダウンロードが行われていた。また10月1日から10月25日までの間には大阪市営地下鉄全線、全駅の駅構内と列車内放送で小渕のコメントと共にこの曲が流されていた。大阪市営地下鉄の列車内で音楽が流れるのは、開業以来初めてであった。その後2015年大会でも前年同様に車内で小渕のコメントと共にテーマソングが流れた。

関連団体

主催
共催
主管
  • 大阪陸上競技協会
運営協力
  • 大阪パラ陸上競技協会
後援
メインスポンサー
オフィシャルスポンサー
サポーター

関連項目

近畿地方開催の都市型市民参加型マラソン
  • 奈良マラソン - 2010年12月5日に第1回大会が開催された、1万8000人が参加する大規模な市民マラソン大会。
  • 神戸マラソン - 2011年11月20日に第1回大会が開催された、2万人が参加する大規模な市民マラソン大会。
  • 京都マラソン - 2012年3月11日に第1回大会が開催された、1万6000人が参加する大規模な市民マラソン大会。

脚注

注釈
  1. ^ 前者は過去1年以内に日本陸上競技連盟の公認大会で、一定の記録(フルマラソン3時間15分以内など)を収めた女子選手(もしくは陸連が招待した選手)に限り、出場が許可される。後者は、市民参加型ではあるが、制限時間が短い(5時間以内、2011年までは4時間30分以内)。
  2. ^ 原則として西暦奇数年は午前にMBSテレビ、午後に読売テレビで、偶数年は午前に読売テレビ、午後にMBSテレビで放送される。ただし、2019年は西暦奇数年ながら午前に読売テレビ、午後にMBSテレビで放送された(TV放映情報 - 第9回大阪マラソン公式サイト)。
  3. ^ 2015年は毎日放送制作部分のみ、11月1日にBS-TBSで録画放送された。
出典
  1. ^ “大阪マラソンは来年10月30日開催 コースは御堂筋、通天閣など”. 産経新聞. (2010年9月10日). オリジナルの2011年1月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110117042046/http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/438806/ 2011年2月14日閲覧。 
  2. ^ a b c d 読売新聞2011.2.15大阪版朝刊 20頁~22頁
  3. ^ 橋下知事“力こぶ”「大阪マラソン」へ準備委 スポーツニッポン(2009年8月5日)
  4. ^ 大阪マラソン、読売新聞大阪本社が共催…来年10?12月 3万人規模目指す 読売新聞(2010年2月12日)
  5. ^ “陸上橋下府知事が大阪マラソン参戦…10・30開催!コース正式決定”. スポーツ報知. (2011年1月25日). オリジナルの2011年1月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110128143344/http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20110125-OHO1T00101.htm 2011年2月16日閲覧。 
  6. ^ 大阪市ウェブサイト. “大阪市民の方へ 姉妹都市 (シカゴ)”. 2015年2月12日閲覧。
  7. ^ "「大阪マラソンEXPO 2015」および大会当日の取り組みについて" (Press release). ケイ・オプティコム. 14 October 2015. 2015年10月18日閲覧
  8. ^ チャリティ|大阪マラソン2011
  9. ^ 「第9回大阪マラソン」新コースが決定”. 大阪府 (2019年2月12日). 2019年2月12日閲覧。
  10. ^ <大阪マラソン>本紙記者試走記 読売新聞 2011年2月16日
  11. ^ “コブクロが公式テーマ曲制作…大阪マラソン”. YOMIURI_ONLINE. (2014年6月10日). http://www.yomiuri.co.jp/running/news/20140610-OYT8T50017.html 2014年8月15日閲覧。 

外部リンク

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