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Visual Studio Code

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Visual Studio Code
Windows 11上で動作するVisual Studio Code
開発元 マイクロソフト
初版 2015年4月29日 (9年前) (2015-04-29)
最新版
1.95.3[1] ウィキデータを編集 / 15 11月 2024
最新評価版
1.96-insiders[2] ウィキデータを編集 / 31 10月 2024
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
対応OS [3]
プラットフォーム
対応言語 [4]
サポート状況 開発中
種別 ソースコードエディタデバッガ
ライセンス
公式サイト
テンプレートを表示

Visual Studio Code(ビジュアルスタジオ・コード、VS Code)はMicrosoftが開発しているWindowsLinuxmacOSWeb用のソースコードエディタである[7]Electronをベースにしており、デバッグ、埋め込みGitコントロールとGitHub連携、シンタックスハイライトインテリジェントなコード補完スニペット、コードリファクタリングのサポートが含まれる。カスタマイズ性が高く、テーマやキーボードショートカット、環境設定を変更できたり、機能を追加する拡張機能をインストールすることができる。ソースコードはフリーかつオープンソースで、寛容なMITライセンスの下でリリースされている[8]。コンパイルされたバイナリはプロプライエタリソフトウェアである[9]

Stack Overflow 2024 Developer Surveyでは、Visual Studio Codeが最も使用されている統合開発環境(エディタを含む)としてランクインし、複数回答ありで73.6%が使用していると回答した[10]

歴史

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Visual Studio Codeは、マイクロソフトの開発者会議Build 2015(2015年4月29日)にて公開され、プレビュー版がリリースされた[11]

2015年11月18日、Visual Studio Codeはリリースされ、その一部ソースコードGitHubMIT Licenseのもとで公開された。その際、拡張機能のサポートも追加された[12]

機能

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Visual Studio Codeのソースコードエディタの機能は、以下の一覧に示されるように、プログラミング言語ごとにサポートの有無が異なっている。プラグインによって他の言語もサポートできる[13]

プログラミング言語ごとのサポートされる機能[13]
機能 プログラミング言語
シンタックスハイライト
スニペット
インテリセンス
リファクタリング
デバッグ

Visual Studio Codeの機能の多くはメニューユーザーインタフェースを通して公開されていない。代わりに、コマンドパレット(例: スニペットの挿入)あるいは.json設定ファイル(例: ショートカットキーの設定)を経由してアクセスする。コマンドパレットはキャラクタユーザインタフェースの一種である。

ディレクトリを開くことで、そのディレクトリに含まれる複数のファイルがツリー状に表示される。開いたファイルはタブにも表示され、タブを切り替えながら複数のファイルを並行して編集できる。ただしWeb版の場合、Google ChromeMicrosoft Edgeなど一部のChromium系ブラウザでしかディレクトリを開くことはできない。これは、Visual Studio CodeがFile System Access APIというAPIを使用してディレクトリを操作するためである[14]

また、テキストエディタの基本的な機能として、文書の保存時にコードページを変更したり、改行コードを統一することもできる。対応する括弧の表示、複数カーソル、矩形選択、ブロック単位の選択拡張と折り畳み、Gitリポジトリと比較しての変更行の表示などの機能を持つ[15]

その他に、ウィンドウ内で統合された端末を開くことや、ウェブ上に公開された機能拡張ダウンロードしインストールすることもできる。

リモート開発

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Microsoftが提供する拡張機能パック「Remote Development[※ 1]」(2020年2月26日現在Preview版)を導入することで、リモート環境での開発が可能になる。対応するリモート環境は以下の3つである[16]

コンテナ

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拡張機能「Visual Studio Code Remote - Containers」を利用することでDockerコンテナ内での開発が可能になる[17]

Docker Desktop 2.0+ あるいはDocker CE/EE 18.06+がインストールされたホストマシンからコンテナ内の開発環境を操作できる。ホストマシンにプログラミング言語実行環境をインストールしなくてもコンテナ内でコーディング支援・デバッグ等が利用可能になる。

コンテナを利用する場合、いくつかの方法が存在する。そのうちの1つはGitリポジトリから直接コンテナを生成する方法である。開発環境コンテナとしての設定がdevcontainer.jsonに記述されたGitリポジトリは、VS Code上で明示的なClone無しにコンテナ化が可能である[18]。この「Repositoryコンテナ」生成時にはGitリポジトリがDockerのVolumesへ保存される[19](bind mountsではない。参考: Docker#永続化)。

この機能はコンテナ内にVS Code Serverを建てることで実現されている[20]。ローカルでVS Codeを実行するのと同様にコンテナ内でVS Code(Server)が立ち上がっており(/root/.vscode-server)、クライアント(ローカル)側でおこなったVS Code UI操作をコンテナへ送信することで透過的にコンテナ内開発を行うことができる。

生成された開発環境(volume)はVS Code の Remote Explorer タブから管理(アクセス・削除)が可能である。実体は Docker の Containers および Volumes であるため、Docker 側からの削除も可能である。

評価

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2016年のStack Overflowによる調査では、Visual Studio Codeは、13番目に人気のある開発ツールで、46613人のうち、7.2%がこれを使っていた[21]。しかしながら、2019年の調査では、Visual Studio Codeは1位に位置し、87317人の回答者のうち、50.7%がこれを使っていた[22]2021年の調査でも、82,277人の回答者の71.06%が利用していると答え、1位であった[23]

Visual Studio Codeは、JavaJavaScriptGoNode.jsC++など様々な領域でフレキシブルに利用可能である[24]

マイクロソフトによるデータの収集

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Visual Studio Codeは、「Code - OSS」リポジトリの配布物にマイクロソフト独自のカスタマイズを施し、通常のマイクロソフトの製品ライセンスの下でリリースされている[25]。また、Visual Studio Codeは使用状況に関するデータを収集し、マイクロソフトに送信する。ただし、このテレメトリー・レポーティングは無効にすることができる[26]

VSCodiumは、もうひとつのこのソフトウェアのバイナリディストリビューションであり、これはオープンソースの部分のみを使い、マイクロソフトの商標やテレメトリーコンポーネントは除去されている。しかし、他の面においては完全に機能し、互換性がある[27]

関連項目

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注釈

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出典

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  1. ^ October 2024 Recovery 3”. 16 11月 2024閲覧。
  2. ^ Visual Studio Code Insiders (Install) 1.96.0.20241029”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  3. ^ [1], VS Code, "Requirements for Visual Studio Code"
  4. ^ Display Language (Locale)”. 2018年11月30日閲覧。
  5. ^ マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項”. 2017年7月1日閲覧。
  6. ^ LICENSE.txt”. github.com/Microsoft/vscode. マイクロソフト (17 November 2015). 2016年3月24日閲覧。
  7. ^ Lardinois, Frederic (April 29, 2015). “Microsoft Launches Visual Studio Code, A Free Cross-Platform Code Editor For OS X, Linux And Windows”. TechCrunch. https://techcrunch.com/2015/04/29/microsoft-shocks-the-world-with-visual-studio-code-a-free-code-editor-for-os-x-linux-and-windows 
  8. ^ Comment on Menu license links to non Open Source license, VS Code Repository on Github
  9. ^ VS Code FAQ, VS Code, "VS Code is free for private or commercial use."
  10. ^ Technology | 2024 Stack Overflow Developer Survey”. survey.stackoverflow.co. 3 August 2024閲覧。
  11. ^ Montgomery, John (April 29, 2015). “BUILD 2015 News: Visual Studio Code, Visual Studio 2015 RC, Team Foundation Server 2015 RC, Visual Studio 2013 Update 5”. 2016年3月24日閲覧。
  12. ^ “Visual Studio now supports debugging Linux apps; Code editor now open source”. Ars Technica. http://arstechnica.com/information-technology/2015/11/visual-studio-now-supports-debugging-linux-apps-code-editor-now-open-source/ 18 November 2015閲覧。 
  13. ^ a b Language Support in Visual Studio Code”. マイクロソフト. 2016年3月24日閲覧。
  14. ^ Microsoftがブラウザで動作するVisual Studio CodeのVSCode.Devをローンチ”. InfoQ. 2023年2月18日閲覧。
  15. ^ Editing Evolved”. 2016年5月13日閲覧。
  16. ^ Visual Studio Code Remote Development allows you to use a container, remote machine, or the Windows Subsystem for Linux (WSL) as a full-featured development environment. [2]
  17. ^ The Visual Studio Code Remote - Containers extension lets you use a Docker container as a full-featured development environment. Visual Studio Container - Developing inside a Container
  18. ^ You can now work with the repository source code in this isolated environment as you would if you had cloned the code locally. [3]
  19. ^ Repository Containers use isolated, local Docker volumes instead binding to the local filesystem. [4]
  20. ^ (in figure) Remote OS VS Code Server Visual Studio Code - VS Code Remote Development
  21. ^ Developer Survey Results 2016”. Stack Overflow Insights. Stack Exchange. 7 April 2018閲覧。
  22. ^ Developer Survey Results 2019 - Most Popular Development Environments”. StackOverflow Insights. Stack Exchange. 10 April 2019閲覧。
  23. ^ Stack Overflow Developer Survey 2021 - Integrated Development Environment”. 3 January 2022閲覧。
  24. ^ Visual Studio Code: A fast, lightweight, cross-platform code editor
  25. ^ https://code.visualstudio.com/docs/supporting/faq#_what-is-the-difference-between-the-vscode-repository-and-the-microsoft-visual-studio-code-distribution
  26. ^ Visual Studio Code Telemetry”. Visual Studio Code. Microsoft. 2024年10月7日閲覧。 “With the telemetry.telemetryLevel user setting, you can control the different types of telemetry we send with a single setting. Here is a table of the different types of data sent with each value of telemetry.telemetryLevel:”
  27. ^ binary releases of VS Code without MS branding/telemetry/licensing: VSCodium/vscodium, VSCodium, (2019-03-17), https://github.com/VSCodium/vscodium 2019年3月18日閲覧。 

外部リンク

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