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LOVE SONG BLUE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『LOVE SONG BLUE』
玉置浩二スタジオ・アルバム
リリース
録音 ソニー信濃町スタジオ
ジャンル ロック
ポップス
AOR
時間
レーベル Sony Records
プロデュース 玉置浩二
須藤晃
星勝
チャート最高順位
玉置浩二 アルバム 年表
安全地帯/玉置浩二 ベスト
(1994年)
LOVE SONG BLUE
(1994年)
玉置浩二ベスト・ソングス・フォー・ユー
(1995年)
EANコード
玉置浩二関連のアルバム 年表
安全地帯 アナザー・コレクション -アルバム未収録曲集-
(1994年)
LOVE SONG BLUE
(1994年)
安全地帯 テーマソングス
(1995年)
『LOVE SONG BLUE』収録のシングル
  1. LOVE SONG
    リリース: 1994年11月11日
  2. 正義の味方ヒーロー
    リリース: 1995年6月21日
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LOVE SONG BLUE』(ラブソングブルー)は、日本のミュージシャンである玉置浩二の4枚目のオリジナル・アルバム

1994年12月12日にSony Recordsからリリースされた。前作『カリント工場の煙突の上に』(1993年)より約1年3ヶ月ぶりとなるオリジナル・アルバムである。作詞はほぼ全曲で玉置と田村コウが担当、作曲は全て玉置が担当、プロデューサーは玉置と須藤晃が担当している。

レコーディングは日本国内で行われ、サウンド・プロデューサーとして星勝が『安全地帯VII〜夢の都』(1990年)以来でプロデュース業として参加している。音楽性は前作に続きアコースティックな音使いをメインとしているが、ロック調のアップテンポの曲が前作よりも多く収録されており、またほぼ全曲に亘って玉置が作詞を行っている事を特徴としている。

先行シングルとしてリリースされ、日本テレビ系テレビドラマ『おれはO型・牡羊座』(1994年)の主題歌として使用された「LOVE SONG」を収録している。

背景

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前作『カリント工場の煙突の上に』(1993年)リリース後、玉置は前年に引き続き俳優業として映画や単発テレビドラマに多数出演しており、11月20日公開のビートたけし原作の映画『教祖誕生』に出演した[2]他、12月27日放送の関西テレビテレビドラマ『愛の降る街・領収書物語2』の一話「愛が言った」に出演[3]、1994年2月21日放送の関西テレビテレビドラマ『愛と疑惑のサスペンス』の一話「夢の帰る場所」に出演、同ドラマでは劇伴を玉置が担当し、エンディングテーマとして本作収録曲「SACRED LOVE」が使用された[4]

この時期にライブツアーは行われていなかったが、坂本九のプロデューサーであった金子洋明から「あなたは絶対に歌わなきゃだめだ」と後押しされた事から再びライブを行う事を決意し、また金子から「まずレコードじゃなく、コンサートからやるんだ。とにかくあなたの声を聴かせろ」と言われた事を切っ掛けにアルバム『カリント工場の煙突の上で』や『あこがれ』(1993年)の収録曲を中心としたライブを開催する事となった[5]。玉置と金子との出会いはかつて玉置が敬愛していた坂本を追悼した曲「星空におちた涙」(安全地帯の6枚目のオリジナルアルバム『安全地帯VI〜月に濡れたふたり』(1988年)に収録)を坂本の妻であった柏木由紀子に贈った事が縁となり、1991年8月8日に行われた七回忌の席上で坂本のプロデューサーであった金子と邂逅する事となった[6]。玉置はその席上で前田憲男によるオーケストラ・アレンジにて「星空におちた涙」を歌唱した[6]。これらの出来事が切っ掛けとなり、1993年頃に玉置が安全地帯としての活動を休止し音楽活動に対して強い疑念を抱いていた時期に、玉置自身が金子にアプローチした事から前述のプライベートでの接触へと繋がった[7]

同年には国連UNESCOの呼びかけによって奈良県東大寺仏殿前庭にて開催されたライブイベント「GME '94 〜21世紀への音楽遺産をめざして〜 AONIYOSHI」に、5月20日、21日、22日の3日間に亘って参加した[8]。7月19日、20日にはグランドプリンスホテル新高輪内の宴会場「飛天」にて「MID-SUMMER CONCERT IN HITEN '94 玉置浩二 LOVE~昨日から明日まで~」と題した二夜限定のスペシャルライブを敢行[9]、同ライブには安全地帯のドラムスである田中裕二が参加した[10]。田中は玉置から要請があった際にライブへの参加に躊躇していたが、玉置より渡されたデモテープに収録されていた「星になりたい」の一節「約束したよね」という部分を聴いて参加を決心した[10]

リリース

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1994年12月12日にSony RecordsよりCDMDの2形態でリリースされた。

2018年8月15日には紙ジャケット、SHM-CD仕様にて再リリースされた[11][12]

プロモーション

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メディアでの使用
  • 「LOVE SONG」 - 日本テレビ系テレビドラマ『おれはO型・牡羊座』の主題歌として使用された。
  • 「星になりたい」 - 日本テレビ系テレビドラマ『おれはO型・牡羊座』の挿入歌として使用された。

ツアー

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本作を受けてのライブツアーは「正義の味方ヒーローツアー」と題して1995年6月10日に開始され41都市全43公演が行われた[13]。本ツアーには安全地帯から前述の通り田中が参加した他に、ベース担当の六土開正も参加する事となった[13]。本ツアーの内、7月17日、18日の2日間公演となった東京厚生年金会館の模様を収録したライブ・アルバム『T』が1995年9月21日にリリースされた[14]。また本ツアーにはバックバンドのキーボーディストとして安藤さと子が参加しており、玉置は1998年6月6日に当時妻であった薬師丸ひろ子と離婚し、1999年12月12日に安藤と入籍する事となった[15](2007年12月1日に離婚[16])。

批評

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専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
CDジャーナル肯定的[17]
TOWER RECORDS ONLINE肯定的[18]
  • 音楽情報サイト『CDジャーナル』では、当時の玉置がアコースティックなサウンドで落ち着いたアダルトなイメージが強かった事を指摘した上で、本作ではイメージ通りの曲の他に「どちらかというとロックなはじけた作品が多い」と指摘、さらに「応援歌的、メッセージ的な楽曲もあったりして、ちょっと驚く」と意外性が高い事を肯定的に評価した[17]
  • 音楽情報サイト『TOWER RECORDS ONLINE』では、全10曲の内9曲の作詞に玉置が携わっている事を指摘した上で、「シンガー・ソングライターとしての幅もさらに広がった作品」と肯定的に評価した[18]

チャート成績

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オリコンチャートでは最高位18位、登場回数は5回となり、売り上げ枚数は6.1万枚となった。

収録曲

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全作曲: 玉置浩二、全編曲: 玉置浩二、星勝
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.正義の味方ヒーロー玉置浩二玉置浩二
2.いい顔で玉置浩二、田村コウ玉置浩二
3.愛してるよ玉置浩二玉置浩二
4.ふたりなら玉置浩二、田村コウ玉置浩二
5.SACRED LOVE玉置浩二玉置浩二
6.ROOTS玉置浩二、田村コウ玉置浩二
7.最高でしょ?玉置浩二、田村コウ玉置浩二
8.愛してんじゃない田村コウ玉置浩二
9.LOVE SONG玉置浩二、田村コウ玉置浩二
10.星になりたい玉置浩二玉置浩二
合計時間:

スタッフ・クレジット

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参加ミュージシャン

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スタッフ

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  • 中山大輔 - レコーディング・エンジニア
  • 大川正義 - レコーディング・エンジニア
  • 伊豫部富治 - レコーディング・エンジニア
  • 飯泉“toppy”俊之 - レコーディング・エンジニア
  • 後藤昌司 - レコーディング・エンジニア
  • 橋本仁司 - アシスタント・エンジニア
  • 藤原成文 - アシスタント・エンジニア
  • 小林真司 - アシスタント・エンジニア
  • トマト畑 - マネージメント・オフィス
  • 恩田裕子 - マネージメント
  • 渋谷博 - マネージメント
  • 大野祥孝 - ミュージシャン・コーディネート
  • 高原宏 - アート・ディレクション
  • そごいちろう - デザイン
  • 大山千賀子 - 写真撮影
  • 三浦憲治 - 写真撮影
  • 遠山直樹 - スタイリスト
  • 関口功 - ヘアー&メイク・アップ
  • 内田久喜(ソニーレコード) - プロモーション・スタッフ
  • 金子洋明 - スペシャル・サンクス
  • MIYASHITA-KUN - スペシャル・サンクス
  • KAMISAMA - スペシャル・サンクス
  • ISHIMARU-CHAN - スペシャル・サンクス
  • KŌCHŌ - スペシャル・サンクス
  • N-FAMILY - スペシャル・サンクス
  • HAZE-CHAN - スペシャル・サンクス
  • INAGAKI-SAN - スペシャル・サンクス
  • 中沢慎太郎 - スペシャル・サンクス
  • 金子章平 - スペシャル・サンクス

リリース履歴

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No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1994年12月12日 Sony Records CD
MD
SRCL-3093
SRYL-7176
18位
2 2018年8月15日 GT music Blu-spec CD2 MHCL-30521 - 紙ジャケット仕様

脚注

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  1. ^ ORICON STYLE”. オリコン. 2013年5月17日閲覧。
  2. ^ 教祖誕生”. Movie Walker. ムービーウォーカー. 2020年1月2日閲覧。
  3. ^ 愛の降る街・領収書物語(2) 「重役の恋」「愛が言った」「よろしくサンタさん」 - ドラマ詳細データ”. テレビドラマデータベース. キューズ・クリエイティブ. 2019年12月30日閲覧。
  4. ^ 夢の帰る場所 - ドラマ詳細データ”. テレビドラマデータベース. キューズ・クリエイティブ. 2019年12月30日閲覧。
  5. ^ 志田歩 2006, p. 144- 「第8章 歌をつなぐ者」より
  6. ^ a b 志田歩 2006, p. 141- 「第8章 歌をつなぐ者」より
  7. ^ 志田歩 2006, p. 142- 「第8章 歌をつなぐ者」より
  8. ^ GME'94~21世紀への音楽遺産をめざして~AONIYOSHI@東大寺 (奈良県) (1994.05.21)”. LiveFans. SKIYAKI APPS. 2019年1月26日閲覧。
  9. ^ MID-SUMMER CONCERT IN HITEN '94 『玉置浩二 LOVE~昨日から明日まで~』”. LiveFans. SKIYAKI APPS. 2020年1月2日閲覧。
  10. ^ a b 志田歩 2006, pp. 181–182- 「第12章 21世紀の安全地帯」より
  11. ^ mio (2018年5月24日). “玉置浩二 オリジナルアルバム 紙ジャケットコレクション発売”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2019年9月7日閲覧。
  12. ^ 玉置浩二のソロアルバム13作品を紙ジャケ再発”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2018年8月15日). 2019年9月7日閲覧。
  13. ^ a b 志田歩 2006, pp. 182–183- 「第12章 21世紀の安全地帯」より
  14. ^ 志田歩 2006, p. 128- 「第7章 生きていくんだ!」より
  15. ^ 志田歩 2006, p. 153- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
  16. ^ 玉置浩二が歌手安藤さと子と離婚”. Nikkansports.com. 日刊スポーツ新聞社 (2007年12月2日). 2020年1月2日閲覧。
  17. ^ a b 玉置浩二 / ラヴ・ソング・ブルー”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年12月30日閲覧。
  18. ^ a b JMD (2018年6月4日). “玉置浩二/ラブ ソング ブルー<完全生産限定盤>”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2019年12月30日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 志田歩『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』雲母書房、2006年4月30日、141 - 183頁。ISBN 9784876722006 

外部リンク

[編集]