コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

松山駅 (愛媛県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
JR松山駅前停留場から転送)
松山駅
まつやま
Matsuyama
地図右はJR松山駅前停留場
所在地 愛媛県松山市南江戸・宮田町
所属事業者 四国旅客鉄道(JR四国・駅詳細
伊予鉄道駅詳細
テンプレートを表示

松山駅(まつやまえき)は、愛媛県松山市南江戸一丁目にある、四国旅客鉄道(JR四国)予讃線。駅案内パネルのコメントは「坊っちゃん、マドンナと道後温泉の駅」。駅番号はY55U00

伊予鉄道大手町線JR松山駅前停留場(ジェイアールまつやまえきまえていりゅうじょう、駅番号:05)についてもここで記述する。

歴史

[編集]
開業当時の松山駅
2代目駅舎(1988年)
2代目駅舎(三角屋根の新設後) (2015年)

1927年に高松方面から延びてきた予讃線の駅として開業したが、松山市内には既に1888年に開業していた伊予鉄道の松山駅が存在していた。国有鉄道を当時運営していた鉄道省では伊予鉄道に駅名改称を要求し、伊予鉄道は国鉄駅の名前を「伊予松山駅」とすればよいと反発した。鉄道省は伊予鉄の運輸課長を東京の本省に呼び出して圧力を掛けるなどし、結局伊予鉄側が折れて伊予鉄の駅を松山市駅に改称して松山駅の名前を国鉄に譲った[1]。しかし国鉄の駅は市街地から離れていて、その後も松山における中心駅としての地位は松山市駅が占め続け、国鉄(→JR)の駅は長距離客のみ使用するものという雰囲気が形成され、現在に至る。また現在JR線上に存在する都道府県代表駅(46駅)で最後に開業した駅となっている。

松山駅の所在地である南江戸一丁目(1926年までは温泉郡朝美村大字南江戸)は低湿地帯で、大量の土砂による埋め立て工事が必要となったため、駅予定地西側の大峰ヶ台東側斜面から運ばれた土で整地を行った[2]。松山駅開業にあわせて大通り(大手町通り)が整備されたが、開業後10年以上経過してもなお駅周辺には耕地や空き地が至る所に見られた[3]

戦後も駅東側の駅舎と駅前広場は1953年(昭和28年)の改築後から大きく変わっておらず、駅西側は開発が遅れた状態が続いたため、後述の高架化事業が行われることとなった[4]

JR四国

[編集]

伊予鉄道

[編集]
  • 1927年昭和2年)4月3日:鉄道省松山駅の開業と同時に古町 - 松山間の連絡線が地方鉄道法による鉄道として開通[6]
  • 1936年(昭和11年)5月1日:古町 - 国鉄駅前(現在のJR松山駅前) - 西堀端間が軌道法による軌道として開業。古町 - 松山間の連絡線廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:JR発足に伴い、停留場名を国鉄駅前から松山駅前に変更。
  • 時期不明:案内上の呼称がJR松山駅前に変更。
  • 2023年(令和5年):停留場名がJR松山駅前に変更[19][20]

駅構造

[編集]

JR四国

[編集]
JR 松山駅
高架化後の西口(2024年9月)
まつやま
Matsuyama
Y54 三津浜 (3.7 km)
(3.5 km) 市坪 U01
所在地 愛媛県松山市南江戸一丁目14-1
北緯33度50分25.4秒 東経132度45分5秒 / 北緯33.840389度 東経132.75139度 / 33.840389; 132.75139 (松山駅)座標: 北緯33度50分25.4秒 東経132度45分5秒 / 北緯33.840389度 東経132.75139度 / 33.840389; 132.75139 (松山駅)
駅番号 Y55・U00
所属事業者 四国旅客鉄道(JR四国)
所属路線 予讃線
キロ程 194.4 km(高松起点)
電報略号 マツ
駅構造 高架駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
5,502人/日(降車客含まず)
-2022年-
乗降人員
-統計年度-
11,004人/日
-2022年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月3日[5]
備考 直営駅管理駅
みどりの窓口
みどりの券売機プラス設置駅
テンプレートを表示

愛媛県の県庁所在地でもある松山市の代表駅で、2024年9月29日完成の高架化事業により、島式ホーム2面4線のホームを有する高架駅となった[16](高架化事業の詳細は「高架化事業」の節を参照)。ホーム長は178mで8両編成に対応[21]

かつて駅構内にはホーム西側に車両基地松山運転所)が併設されていたが、駅周辺の高架化事業により2020年3月14日に南伊予駅に隣接した場所に移転した。現在の駅施設は車両基地の跡地に設けられている。みどりの窓口や自動券売機、自動改札機が設置されている。事務管コードは▲701452を使用している[22]

伊予市 - 伊予大洲間で伊予灘沿いの予讃線旧線を経由して宇和島方面に向かう列車は、同区間の愛称である「愛ある伊予灘線・伊予長浜経由(行先駅名)行き」と案内される。

2011年4月19日より、列車接近メロディが「瀬戸の花嫁」から「この街で」に変更されている。これは松山市とのパートナーシップ協定の一環であり、当日には協定締結式がホームにて行われた。なおこのメロディが採用されたのは松山市「ことばのちから」イベントで生まれた歌であることから。

2015年5月15日より、松山市とJR四国が「瀬戸内・松山」構想の協定締結を行った取り組みの一つとして、「この街で」から「春や昔」に変更されている[23][24]

高架化前までは単式ホーム1面1線・島式ホーム1面2線の地上駅で、駅舎は1953年に改築されたものである。エントランスの三角屋根は小説『坊っちゃん』における旧制松山中学や初代松山駅をイメージしたもので、2000年のリニューアルの際に新設されたものである。リニューアルにあわせて他にも改札口付近を木目調に改修、駅前にガス灯を設置するなどしており、レトロな雰囲気を漂わせていた[9]

のりば

[編集]
のりば 路線 方向 行先 備考
1 予讃線 下り 八幡浜宇和島方面 特急「宇和海」(7号のみ)
上り 今治高松岡山方面 特急「しおかぜ」・「いしづち」・普通
2 下り 八幡浜・宇和島方面 特急「宇和海」(7号以外)・普通(1本のみ)
上り 今治・高松・岡山方面 普通(2本のみ)
3・4 下り 八幡浜・宇和島方面 普通のみ
上り 今治・高松・岡山方面 普通のみ
付記事項
  • 駅高架化後、1・2番のりばは主に特急列車が使用し、3・4番のりばは普通列車のみが使用するように振り分けている。特急「しおかぜ」「いしづち」は1番のりば発着、特急「宇和海」は2番のりば発着(7号を除く)に統一し、両列車は同一ホームでの対面乗り換えとなった[25]
    • 駅高架化後も9:07発「宇和海」7号と9:15発「いしづち」・「しおかぜ」12号が1番線で縦列停車を行っているという記述が見られるが[26]、実際の運用は「宇和海」発車後に「いしづち」・「しおかぜ」が入線しているものであり、同時に縦列停車を行っているものではない。
  • 地上駅時代は、特急は原則として単式ホームの1番のりばを使用し、岡山・高松方面と宇和島方面の特急同士を同一ホームで縦列停車させることで、改札口への移動、乗り換え時の移動の負担を軽減させていた。ただし、宇和島方面の一部は2番のりばも使用していた。
    • 非電化時代の1番のりばの有効長は175mであったが、北側に岡山・高松発着の「しおかぜ」・「いしづち」、南側に宇和島発着の「宇和海」を縦列停車させるために250mへと延長工事を行った[27]。2014年ダイヤ改正までは、下り基準で「しおかぜ」編成の前側と「宇和海」の後ろ側は自由席がメインで、指定席・グリーン車を利用しての「しおかぜ」「宇和海」相互の乗り換えには時間と距離を要していたが、同改正で「しおかぜ」は編成が逆転し前側がグリーン車・指定席となったため、指定席利用客の乗り換えが便利になるように改善された。2016年ダイヤ改正では、下り基準で「宇和海」の指定席が後側に変更されるため、指定席同士の乗換えが更に便利になった。駅高架後は対面乗り換えとなったため、再度指定席の位置を入れ替えている。
    • 伊予市方面の普通列車は主に島式ホームの2・3番のりばを使用していたが、今治方面の普通列車のホームは固定されていなかった。

伊予鉄道

[編集]
伊予鉄道 JR松山駅前停留場
JR松山駅前電停(2015年)
JR まつやまえきまえ
JR Matsuyama Station
06 宮田町 (0.4 km)
(0.3 km) 大手町駅前 04
所在地 愛媛県松山市宮田町
駅番号 05
所属事業者 伊予鉄道
所属路線 大手町線
キロ程 0.8 km(古町起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
3,961人/日
-2019年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月3日
テンプレートを表示

愛媛県道19号松山港線上に千鳥式に配置された2面2線の安全地帯が設けられている電停である。市内電車(松山市内線)の1、2、5号線が使用する。本電停を境に古町方は単線、西堀端方は複線となっている。それぞれ、松山市駅・道後温泉方面行きと、古町・木屋町方面行きとなっている。後者については5号線が当駅を終着とするため、継続電車と当駅終着電車で停車位置を分けている。

2022年までの『鉄道要覧』における停留場名は「JR」のつかない「松山駅前」であったが、遅くとも2007年時点では案内上の呼称が「JR松山駅前」となっていた[28]。その後令和5年(2023年)度版の同要覧において、正式に停留場名が変更されている[19][20]

のりば

[編集]
ホーム 路線 行先
1 1号線(環状) 木屋町上一万方面
2 2号線(環状) 松山市駅行き
5号線 大街道道後温泉行き

市内電車の延伸

[編集]

松山駅が高架化したため、今後は地上駅時代の施設・設備を撤去した上で電停を予讃線付近に移設する予定[29]。さらに、松山駅下を潜って将来の市内電車による松山空港乗り入れを視野に入れ、南江戸地区までの約700mが延伸されることも決定している[30]

旧貨物駅

[編集]
旧JR貨物松山駅(2010年)
旧JR貨物松山駅(2010年)
旧JR貨物松山営業所(2008年)
旧JR貨物松山営業所(2008年)

2020年3月13日まで、駅舎の南側にJR貨物の施設が存在していた。コンテナホーム2面、荷役線3本が設置され、駅の着発線と荷役線は市坪駅方面に伸びる引き上げ線を介して接続していた。また、駅構内には営業窓口のJR貨物松山営業所も置かれていた。松山駅付近連続立体交差事業の貨物駅機能移転により、貨物駅は3月14日をもって廃止となり、南伊予駅付近にて松山貨物駅として開業した[12]

取り扱っていた貨物の種類

[編集]

貨物列車

[編集]

2014年3月改正時点での貨物列車は、1日1往復高松貨物ターミナル駅方面との間に高速貨物列車が運行されていた。なお、当駅終着の下り列車は高松貨物ターミナル駅始発だが、当駅始発の上り列車は大阪貨物ターミナル駅まで直通していた[31]

駅弁

[編集]
醤油めし

2018年4月2日、弁当製造販売の有限会社鈴木弁当店(1870年料亭として創業、1938年から当駅にて駅弁販売開始、1960年4月有限会社設立)が事業停止となり、当駅の駅弁は途絶えることになった[32]

しかしながら「醤油めし」の消滅を惜しむ声が多いことからJR四国の子会社である四国キヨスクとステーションクリエイト東四国が岡山駅の駅弁業者である三好野本店に依頼し「醤油めし」を復活させた[33]。復活に際し鈴木弁当店のレシピを受け継いでいるという。

主な駅弁は下記の通り[34]

  • 松山名物 醤油めし

利用状況

[編集]

人口50万人を抱える四国最大の県庁所在地の代表駅としてはホームの数が少ないなど駅の規模が小さい。これは当駅が松山市街地の西端に位置することや、長距離客は飛行機や船、高速バスの利用が中心であり、市内や近郊も伊予鉄グループのバスや電車の方が利便性が良いことが理由として挙げられる。このため松山市駅が市の実質的な中心駅としての機能を担っている。

年度 1日平均
乗車人数[36]
2000年 8,461
2001年 8,205
2002年 7,907
2003年 7,718
2004年 7,461
2005年 7.368
2006年 7,282
2007年 7,245
2008年 7,593
2009年 7,090
2010年 7,125
2011年 7,238
2012年 7,287
2013年 7,373
2014年 7,179
2015年 7,258
2016年 7,135
2017年 7,172
2018年 6,982
2019年 6,871
2020年 4,784
2021年 4,879
2022年 5,502
2023年 5,800
1日平均乗車人員(単位:人/日)


  • 伊予鉄道 JR松山駅前停留場 - 2019年度の1日平均乗降人員3,961人であった[37]

駅周辺

[編集]
松山駅前(東側、2024年8月)

前述のとおり、当駅は市街地の西側の外れに位置しているため、松山市の中心市街地は当駅周辺ではなく、より松山城に近い伊予鉄道松山市駅大街道周辺であり、街の中心部へは伊予鉄道の市内電車(路面電車)でアクセスが可能である。

バス路線

[編集]

駅前には伊予鉄バスとJR四国バスのバスのりばが設置されている。

一般路線バス

[編集]
のりば 停留所名 運行事業者 路線 路線番号・行先
伊予鉄① JR松山駅前 伊予鉄バス ⑩番線 :津田団地前
勝岡線 (62):勝岡・運転免許センター
松山観光港リムジン 松山観光港 / 道後温泉駅
伊予鉄② ⑧番線 :道後温泉駅前
勝岡線 (62)松山市駅
伊予鉄③ ⑩番線 久米駅
松山空港線 (52):道後温泉駅前 / 奥道後湧ヶ淵 / 湯の山ニュータウン
(53):松山市駅
伊予鉄バス
瀬戸内運輸
新居浜特急線 (80)新居浜駅
伊予鉄④ 伊予鉄バス 松山空港線 (52)(53)松山空港
伊予鉄⑤ 松山空港リムジン 松山空港 / 道後温泉駅前
伊予鉄南予バス 東予港連絡バス 東予港
松山 JR四国バス 久万高原線 久万高原
上浮穴高校

高速バス

[編集]
停留所名 運行事業者 愛称 行先
JR松山駅 JR四国バス
伊予鉄バス
四国高速バス
坊っちゃんエクスプレス 高松駅
JR四国バス
伊予鉄バス
徳島バス
吉野川エクスプレス 徳島駅
JR四国バス なんごくエクスプレス号 高知駅・はりまや橋
伊予鉄バス
とさでん交通
ホエールエクスプレス 高知駅・はりまや橋
JR四国バス
伊予鉄バス
下電バス
両備バス
マドンナエクスプレス 岡山駅西口
JR四国バス
西日本JRバス
松山エクスプレス大阪号
京阪神ドリーム松山号
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン / 京都駅中央口
JR四国バス
JR東海バス
オリーブ松山号 名古屋駅
松山駅東 琴平バス コトバスエクスプレス
(愛媛シャトル)
名古屋 / 新宿・東京ディズニーランドコトバスステーション鳴門インター乗り継ぎ)

琴平バスの乗り場は、当駅から大手町駅方向へ少し進んだところにあるホテルニューカジワラの隣接地にある。

高架化事業

[編集]
高架化工事(2024年5月)
JR松山駅南西側の水田(2024年8月)

2023年6月現在、松山駅では高架化事業が進んでいる[38]。2008年に都市計画決定および事業計画決定がなされ、同年より先行買収に着手した。先行買収は2011年度中に終了している。また、並行して埋蔵文化財の調査も行われている。

経緯

[編集]

当駅は松山市の玄関口のひとつであるが、1953年に建築され老朽化した駅舎が現役である。2000年に駅本屋をレトロ調に改装したものの、駅舎の西方に運転所が併設されている関係で西口が設置できないなど、旧態依然とした構造ゆえに利用者に不便を強いている。くわえて、予讃線により当駅付近の中心市街地・主要道路が南北に分断されており、朝夕のラッシュ時には踏切により交通が遮断されるなど、都市生活にも支障を来しており、高架化による改良が決定された。

また、当駅は松山市街の中心(大街道や松山市駅など)からはずれた中心市街地西端に位置している。これは、全国的に同様の事例がいくつかあったようだが、国鉄線開業が昭和に入ってからと遅かったため松山市が市街中心部への鉄道引き込みを拒否したためである[要出典]。結果、当時の温泉郡南江戸村(現・松山市南江戸1丁目)の田園地帯に駅をすることになり、周辺部に市街化調整区域が点在する状況にある。道路も狭隘で、市街地として抜本的な改良が待たれる。そのため、土地区画整理事業を行うことも決定された。これは高架化とあわせて市街地としての再生も目指すものである。

事業概要

[編集]
移転した松山運転所
複線化された石手川橋梁
整備中の西口駅前広場(2024年8月)

高架化(連続立体交差化)に当たっては、旅客ホームを含む延長2.4kmの高架化と8か所の踏切除去を行ったほか、松山環状線の南側から市坪駅までの1.7kmの区間で行き違い線(市坪駅の構内扱い)を整備し、事実上複線化した。さらに、駅に隣接していた貨物駅および車両基地(松山運転所)を、転車台を含め北伊予駅 - 伊予横田駅間に新設された南伊予駅の隣接地に移転させた。

また、駅舎を高架下に設けたことに併せて、西口駅前広場を整備し、東口駅前の再開発等を実施。加えて、伊予鉄道大手町線を駅前広場前で引込み、松山西部環状線付近まで軌道延長を実施。周辺道路では、サクラメント通りのアンダーパス区間の埋め戻しを行っている。

高架化後の駅舎はエレベーター、エスカレーター設置など大幅なバリアフリー化を図ったほか、東西2カ所に出入口を設け、愛媛県内のJR四国の駅では初めて自動改札機、ウオークイン改札も設置した[39]。また、高架下には商業エリアが設けられ、飲食店や食物販などの店舗が入居している[15][40]

当初、完成は愛媛県で国民体育大会が開催される2017年度を予定していたが、事業計画の遅れにより2020年度に変更された。その後、用地取得の長期化、さらには高架橋の設計ミス[14]により、2024年度の秋季以後に再変更された[41]。その後は工事が進捗したことから、JR四国は高架ホームへの切り替えを2024年9月29日とすることで関係各所と調整していることが伝えられ[15]、8月2日に正式に9月29日と発表された。なお、高架化当日の列車の運行は初発からではなく、午前6時ごろからとなった(そのため、午前5時台の初発の列車については運休とし、代行バスを運行した)[16]

松山市駅との関係

[編集]

松山市内には、前述の通り伊予鉄道の松山市駅もある。こちらは「市駅」と略して呼ぶことが多い。特に区別を要する場合、松山駅は「JR松山駅」と呼ばれる。路線の関係から、JR松山駅は主として県内外の主要都市と結ぶ足のやや長い交通、伊予鉄道の方は松山平野内の交通と棲み分けている。

どちらかというと、松山市駅の方が市内中心部に近いことから、両社の相互乗り入れは絶えず課題となっている。ただし架線電圧の違い(JR予讃線は直流1500V、伊予鉄道鉄道線は高浜線が直流600V、横河原線と郡中線が直流750V)など、相互乗り入れには障害も多い。また、JR予讃線西衣山駅を伊予鉄道高浜線西衣山駅に併設して連絡させる計画もあった。

隣の駅

[編集]

※特急「しおかぜ「いしづち」「モーニングEXP松山」宇和海」、観光列車「伊予灘ものがたり」の停車駅は各列車記事を参照。

四国旅客鉄道(JR四国)
予讃線
快速「サンポート」・普通
三津浜駅 (Y54) - 松山駅 (Y55, U00) - 市坪駅 (U01)
伊予鉄道
環状線(1号線・2号線)
大手町駅前停留場 (04) - JR松山駅前停留場 (05) - 宮田町停留場 (06)
5号線
大手町駅前停留場 (04) - JR松山駅前停留場 (05)
坊っちゃん列車
南堀端停留場 (03) - JR松山駅前停留場 (05) - 古町駅 (07)

脚注

[編集]
  1. ^ 武智 恒喜 「伊予鉄道開業120年をめぐって」 鉄道ピクトリアル802号 pp.27-31 電気車研究会 2008年4月
  2. ^ 近藤哲夫 『朝美今昔』 1978年、21-22頁
  3. ^ 池田洋三 『わすれかけの街 まつやま戦後』 愛媛新聞社、1975年、117-119頁
  4. ^ JR松山駅付近の現況 更新日:2019年7月5日 2024年6月26日閲覧。
  5. ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、638頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  6. ^ a b c d e f g h 『週刊 JR全駅・全車両基地』 53号 松山駅・伊予西条駅・下灘駅ほか83駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年8月25日、10頁。 
  7. ^ a b c 交建設計・駅研グループ、1996、『駅のはなし 明治から平成まで』改訂初版、成山堂書店 ISBN 4-425-76032-8 p. 130
  8. ^ 「松山、高知両駅待合室を冷房化」『交通新聞』交通協力会、1973年6月22日、2面。
  9. ^ a b JR四国20年のあゆみ268頁
  10. ^ 「松山駅の構内 便利に JR四国 エレベーター2基完成」『愛媛新聞愛媛新聞社、2008年3月12日、朝刊、7面。
  11. ^ 台鉄松山駅とJR四国松山駅が友好駅協定調印台北駐日経済文化代表処2013年10月15日
  12. ^ a b 2020年3月時刻改正 新しい鉄道貨物輸送サービスのご案内』(PDF)(プレスリリース)日本貨物鉄道、2019年12月13日、2頁。オリジナルの2019年12月24日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20191224235633/https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/a726f63a2ccec2ff0f1a3121c008eb94.pdf2019年12月29日閲覧 
  13. ^ “JR松山駅付近の高架化、設計ミスで半年遅延”. 日本経済新聞. (2023年1月19日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC1964V0Z10C23A1000000/ 2024年8月3日閲覧。 
  14. ^ a b 松山市議会事務局「令和5年3月定例会」『松山市議会』議事録、02巻、2023年2月28日、51頁。2023年6月5日閲覧。
  15. ^ a b c “【独自】新JR松山駅舎9月29日開業へ”. 愛媛新聞 (愛媛新聞社). (2024年6月29日). https://www.ehime-np.co.jp/article/news202406290118 2024年7月1日閲覧。 
  16. ^ a b c 松山駅付近高架線切替の切替工事に伴う代行輸送について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2024年8月2日。オリジナルの2024年8月21日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240821110627/https://jr-shikoku.co.jp/emc_info/609601a97918de2c6e579dfc17fdd33c66d46388.pdf2024年8月21日閲覧 
  17. ^ “新駅舎が1か月前に完成したJR松山駅、記録的大雨で水浸しに…大街道商店街で浸水した店舗も”. 読売新聞オンライン. (2024年11月3日). https://www.yomiuri.co.jp/national/20241102-OYT1T50136/ 2024年11月15日閲覧。 
  18. ^ a b 再評価個表』(PDF)(レポート)愛媛県土木部技術企画室、4頁https://www.pref.ehime.jp/uploaded/attachment/100925.pdf#page=42024年3月30日閲覧 
  19. ^ a b 『令和4年度 鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.358
  20. ^ a b 『令和5年度 鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.360
  21. ^ JR四国、松山駅の新駅舎を公開 9月29日にオープン”. 日本経済新聞 (2024年8月28日). 2024年10月12日閲覧。
  22. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  23. ^ 松山市・JR四国の連携・協力に関する協定締結式ならびにJR松山駅到着メロディーを「春や昔」の導入について』(プレスリリース)松山市・四国旅客鉄道、2015年5月12日http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/15-05-12/01.htm2015年5月12日閲覧 
  24. ^ “JR四国、松山駅メロディー「春や昔」導入 - 松山市との協定の取組みで実施”. マイナビニュース (マイナビ). (2015年5月14日). https://news.mynavi.jp/article/20150514-a176/ 2015年5月14日閲覧。 
  25. ^ 2024年9月一部ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2024年8月2日。オリジナルの2024年8月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240817010052/https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2024%2008%2002%2005.pdf2024年8月21日閲覧 
  26. ^ 「まだ特急が“縦列駐車”してる!?」 71年ぶり新装の「松山駅」 高架になっても“珍風景”だらけ!?”. 乗り物ニュース (2024年10月11日). 2024年10月11日閲覧。
  27. ^ 宮脇俊三原田勝正 『JR・私鉄全線各駅停車 9 山陽・四国920駅』 小学館、1993年、18-20頁
  28. ^ 路線図から探す”. 伊予鉄道. 2007年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月1日閲覧。
  29. ^ 松山市中心市街地活性化基本計画 (PDF) - 愛媛県 p.6、2021年7月12日閲覧。
  30. ^ 幹線道路・路面電車計画 - 松山市松山駅周辺整備課、2021年7月12日閲覧。
  31. ^ 『貨物時刻表 平成26年3月ダイヤ改正』、鉄道貨物協会、2014年、105頁。 
  32. ^ 愛媛 弁当製造販売(有)鈴木弁当店~駅弁「醤油めし」製造元、松山駅から駅弁消える~TSR速報(大型倒産情報・注目企業動向) 2018年4月4日 東京商工リサーチ
  33. ^ 松山の名物駅弁「醤油めし」復活 伝統の味を継承日本経済新聞
  34. ^ 『JTB時刻表 2024年3月号』JTBパブリッシング、2024年、340頁。 
  35. ^ 2023年度乗車人員順位表”. JR四国. 2024年7月4日閲覧。
  36. ^ 愛媛県統計年鑑、2008年度以降はJR四国の会社概要
  37. ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省
  38. ^ JR松山駅付近連続立体交差事業(愛媛県実施鉄道高架事業) - 松山市松山駅周辺整備課、2021年5月4日閲覧。
  39. ^ 松山新駅舎の設備について”. 四国旅客鉄道株式会社 (2024年8月2日). 2024年10月4日閲覧。
  40. ^ 松山新駅舎の設備について』(PDF)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2024年8月2日。オリジナルの2024年8月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240817010401/https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2024%2008%2002%2004.pdf2024年8月21日閲覧 
  41. ^ 愛媛県『大洲・八幡浜自動車道整備事業(八幡浜道路、夜昼道路)およびJR松山駅付近連続立体交差事業の事業計画変更について』(PDF)(プレスリリース)2017年4月28日http://www.pref.ehime.jp/h41300/jr-press170428/documents/170428yawatahama-jr-pressrelease-new2.pdf2017年4月29日閲覧 

参考文献

[編集]
  • JR四国20年のあゆみ(2007年3月31日、四国旅客鉄道株式会社発行)

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]