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数学において、虚数単位 i の i 乗(i の i じょう)すなわち ii とは、ある可算無限個の正の実数である。ネイピア数 e と円周率 π を用いて、
と書ける(n は任意の整数)。n = 0 としたとき、ii は主値
を取る(オンライン整数列大辞典の数列 A49006)。
まず i の偏角は(ラジアンで) π/2 + 2nπ(n は任意の整数)であることに注意する。
ただし log は複素対数函数(多価関数)であり、log i は
そして指数関数 ex は、冪級数
等により定義され、虚数乗も計算できる。
ここで ln は実数値関数の自然対数であり
と計算される。n = ... , −2, −1, 0, 1, 2, ... とおくと
となる。主値は冒頭の通り n = 0 のときの e−π/2 である。
ii の取る値はどれも正の実数であるが、e−(π/2 + 2nπ) の整数 n を適当に小さくとれば、どんな実数よりも大きな数になり、逆に n を大きくとれば、どんな正の実数よりも小さな数になる。したがって ii には最大値も最小値も存在しない。
ii の主値 e−π/2 は
であるから、ゲルフォント=シュナイダーの定理より、超越数であるため、無理数である。同様に他の ii の値も超越数である。
なお (−i)−i も
なので、(−i)−i = ii である。
テトレーション の極限は実数ではない複素数に収束する (Macintyre 1966)。
ただし、W はランベルトのW関数である。
- Weisstein, Eric W. "i". mathworld.wolfram.com (英語).