2013年のナショナルリーグワイルドカードゲーム
2013年のナショナルリーグ ワイルドカードゲーム | |||||||
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試合情報 | |||||||
開催日 | 10月1日(火) | ||||||
開催球場 | PNCパーク | ||||||
観客動員 | 4万487人 | ||||||
責任審判 | ジョー・ウェスト[1] | ||||||
チーム情報 | |||||||
ピッツバーグ・パイレーツ(PIT) | |||||||
GM | ニール・ハンティントン | ||||||
監督 | クリント・ハードル | ||||||
シーズン成績 | 94勝68敗・勝率.580 中地区2位 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり3万5558.58ドル[2] | ||||||
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シンシナティ・レッズ(CIN) | |||||||
GM | ウォルト・ジョケッティ | ||||||
監督 | ダスティ・ベイカー | ||||||
シーズン成績 | 90勝72敗・勝率.556 中地区3位 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり1万5284.85ドル[2] | ||||||
全米テレビ中継 | |||||||
放送局 | TBS | ||||||
実況 | アーニー・ジョンソン・ジュニア | ||||||
解説 | ロン・ダーリング カル・リプケン・ジュニア | ||||||
ナショナルリーグワイルドカードゲーム
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2013年のポストシーズン
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2013年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月1日に開幕した。ナショナルリーグの第2回ワイルドカードゲーム(英語: 2nd National League Wild Card Game)はその最初の試合として、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグのPNCパークで行われ、ピッツバーグ・パイレーツがシンシナティ・レッズを6-2で下した。この結果、パイレーツが地区シリーズへ進出することになった。
両チームの2013年
[編集]パイレーツは1993年から2012年まで20年連続で負け越しており、特に過去2年はいずれも7月中旬に地区首位となったが、そこから崩れて4位に沈んでいた。この年も、当初は30球団で最初に50勝目を挙げる好調ぶりで[3]、前半戦終了時点では首位セントルイス・カージナルスと1.0ゲーム差の2位につけた。そしてこの年は同じ轍を踏まず、後半戦も引き続きカージナルスと優勝を争った。抜きつ抜かれつの混戦のなか、9月上旬には単独首位に立ってゲーム差を最大2.0に広げ、その後また抜き返されても中旬には首位に並ぶなど粘った。最後はカージナルスに突き放され、27日に地区優勝を奪われたが[4]、翌28日に第1ワイルドカードの座を確保した[5]。投手陣が先発・救援ともに安定した働きを見せ、野手も高い守備力と効果的なシフトで彼らを支えるなど、ディフェンスの良さがチーム躍進の鍵となった[6]。1試合平均得点は3.91でリーグ9位、防御率は3.26で同3位。
そのパイレーツやカージナルスと同じ地区に属するレッズも、開幕から勝利を積み重ねた。しかし地区首位の座にいたのは4月下旬が最後で、それ以降は2位以下の順位を強いられた。前半戦終了時点では首位カージナルスと5.0ゲーム差の3位だった。ただ、リーグのワイルドカード2枠をめぐる争いでは2位以上を維持し、3位ワシントン・ナショナルズ(東地区)に5.0ゲーム差をつけていた。後半戦は、地区優勝をめぐってはカージナルスとパイレーツになかなか追いつけず、その一方でワイルドカード争いではナショナルズに追い上げられた。9月23日にナショナルズを振り切ってポストシーズン進出を決めたが[7]、最後に5連敗を喫して地区優勝をカージナルスに、第1ワイルドカードをパイレーツに譲った。選手それぞれが持ち味を発揮したにもかかわらず、チームとしては中途半端な結果に終わった[8]。1試合平均得点は4.31でリーグ3位、防御率は3.38で同4位。
両チームはこの年、レギュラーシーズンでは計19試合を戦っている。結果は以下の通り[9]。
日付 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 | |
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4月12日(金) | シンシナティ・レッズ | 5-6 | ピッツバーグ・パイレーツ | PNCパーク | |
4月13日(土) | シンシナティ・レッズ | 1-3 | ピッツバーグ・パイレーツ | ||
4月14日(日) | シンシナティ・レッズ | 7-10 | ピッツバーグ・パイレーツ | ||
5月31日(金) | シンシナティ・レッズ | 6-0 | ピッツバーグ・パイレーツ | PNCパーク | |
6月 | 1日(土)シンシナティ・レッズ | 2-0 | ピッツバーグ・パイレーツ | ||
6月 | 2日(日)シンシナティ・レッズ | 4-5x | ピッツバーグ・パイレーツ | ||
6月17日(月) | ピッツバーグ・パイレーツ | 1-4 | シンシナティ・レッズ | グレート・アメリカン・ ボール・パーク | |
6月18日(火) | ピッツバーグ・パイレーツ | 4-0 | シンシナティ・レッズ | ||
6月19日(水) | ピッツバーグ・パイレーツ | 1-2x | シンシナティ・レッズ | ||
6月20日(木) | ピッツバーグ・パイレーツ | 5-3 | シンシナティ・レッズ | ||
7月19日(金) | ピッツバーグ・パイレーツ | 3-5 | シンシナティ・レッズ | グレート・アメリカン・ ボール・パーク | |
7月20日(土) | ピッツバーグ・パイレーツ | 4-5 | シンシナティ・レッズ | ||
7月21日(日) | ピッツバーグ・パイレーツ | 3-2 | シンシナティ・レッズ | ||
9月20日(金) | シンシナティ・レッズ | 6-5 | ピッツバーグ・パイレーツ | PNCパーク | |
9月21日(土) | シンシナティ・レッズ | 2-4 | ピッツバーグ・パイレーツ | ||
9月22日(日) | シンシナティ・レッズ | 11-3 | ピッツバーグ・パイレーツ | ||
9月27日(金) | ピッツバーグ・パイレーツ | 4-1 | シンシナティ・レッズ | グレート・アメリカン・ ボール・パーク | |
9月28日(土) | ピッツバーグ・パイレーツ | 8-3 | シンシナティ・レッズ | ||
9月29日(日) | ピッツバーグ・パイレーツ | 4-2 | シンシナティ・レッズ | ||
ピッツバーグ・パイレーツ[11勝-8勝]シンシナティ・レッズ |
ロースター
[編集]両チームの出場選手登録(ロースター)は以下の通り。
- 名前の横の★はこの年のオールスターゲームに選出された選手を、#はレギュラーシーズン開幕後に入団した選手を示す。
- 年齢は試合開催時点でのもの。
ピッツバーグ・パイレーツ | シンシナティ・レッズ | ||||||||||||
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守備位置 | 背番号 | 出身 | 選手 | 投 | 打 | 年齢 | 守備位置 | 背番号 | 出身 | 選手 | 投 | 打 | 年齢 |
投手 | 45 | ゲリット・コール | 右 | 右 | 23 | 投手 | 54 | アロルディス・チャップマン★ | 左 | 左 | 25 | ||
30 | ジーンマー・ゴメス | 右 | 右 | 25 | 47 | ジョニー・クエト | 右 | 右 | 27 | ||||
39 | ジェイソン・グリーリ★ | 右 | 右 | 36 | 30 | ザック・デューク# | 左 | 左 | 30 | ||||
47 | フランシスコ・リリアーノ | 左 | 左 | 29 | 60 | J.J.フーバー | 右 | 右 | 26 | ||||
32 | ビン・マザーロ | 右 | 右 | 27 | 44 | マイク・リーク | 右 | 右 | 25 | ||||
35 | マーク・マランソン★ | 右 | 右 | 28 | 63 | サム・レキュア | 右 | 右 | 29 | ||||
29 | ブライアン・モリス | 右 | 左 | 26 | 45 | ショーン・マーシャル | 左 | 左 | 31 | ||||
44 | トニー・ワトソン | 左 | 左 | 28 | 66 | ローガン・オンドルーセック | 右 | 右 | 28 | ||||
37 | ジャスティン・ウィルソン | 左 | 左 | 26 | 43 | マニー・パーラ | 左 | 左 | 30 | ||||
捕手 | 14 | ジョン・バック | 右 | 右 | 33 | 31 | アルフレド・サイモン | 右 | 右 | 32 | |||
55 | ラッセル・マーティン | 右 | 右 | 30 | 捕手 | 29 | ライアン・ハニガン | 右 | 右 | 33 | |||
59 | トニー・サンチェス | 右 | 右 | 25 | 39 | デビン・メソラコ | 右 | 右 | 25 | ||||
内野手 | 24 | ペドロ・アルバレス★ | 右 | 左 | 26 | 内野手 | 2 | ザック・コザート | 右 | 右 | 28 | ||
12 | クリント・バームス | 右 | 右 | 34 | 21 | トッド・フレイジャー | 右 | 右 | 27 | ||||
5 | ジョシュ・ハリソン | 右 | 右 | 26 | 9 | ジャック・ハナハン | 右 | 左 | 33 | ||||
46 | ギャレット・ジョーンズ | 左 | 左 | 32 | 3 | シーザー・イズトゥリス | 右 | 両 | 33 | ||||
10 | ジョーディー・マーサー | 右 | 右 | 27 | 4 | ブランドン・フィリップス★ | 右 | 右 | 32 | ||||
36 | ジャスティン・モルノー# | 右 | 左 | 32 | 19 | ジョーイ・ボット★ | 右 | 左 | 30 | ||||
17 | ギャビー・サンチェス | 右 | 右 | 30 | 外野手 | 32 | ジェイ・ブルース | 左 | 左 | 26 | |||
18 | ニール・ウォーカー | 右 | 両 | 28 | 17 | 秋信守 | 左 | 左 | 31 | ||||
外野手 | 2 | マーロン・バード# | 右 | 右 | 36 | 6 | ビリー・ハミルトン | 右 | 両 | 23 | |||
6 | スターリング・マルテ | 右 | 右 | 24 | 28 | クリス・ハイジー | 右 | 右 | 28 | ||||
22 | アンドリュー・マカッチェン★ | 右 | 右 | 26 | 48 | ライアン・ラドウィック | 左 | 右 | 35 | ||||
23 | トラビス・スナイダー | 左 | 左 | 25 | 26 | ゼイビア・ポール | 右 | 左 | 28 | ||||
31 | ホセ・タバタ | 右 | 右 | 25 | 15 | デリック・ロビンソン | 左 | 両 | 26 |
試合
[編集]映像外部リンク | |
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動画共有サイト "YouTube" にMLB公式アカウントが投稿したハイライト映像(英語、4分11秒) |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
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シンシナティ・レッズ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 6 | 0 |
ピッツバーグ・パイレーツ | 0 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | X | 6 | 14 | 0 |
- 勝利:フランシスコ・リリアーノ
- 敗戦:ジョニー・クエト
- 本塁打
CIN:秋信守1号ソロ
PIT:マーロン・バード1号ソロ、ラッセル・マーティン1号ソロ・2号ソロ - 審判
[球審]ジョー・ウェスト
[塁審]一塁: デイル・スコット、二塁: ダン・アイアソーニャ、三塁: ロブ・ドレイク
[外審]左翼: ティム・ティモンズ、右翼: ランス・バークスデイル - 試合開始時刻: 東部夏時間(UTC-4)午後8時6分 試合時間: 3時間14分 観客: 4万487人 気温: 73°F(22.8°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / FanGraphs
シンシナティ・レッズ | ピッツバーグ・パイレーツ | ||||||||
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打順 | 守備 | 選手 | 打席 | 打順 | 守備 | 選手 | 打席 | ||
1 | 中 | 秋信守 | 左 | 1 | 左 | S・マルテ | 右 | ||
2 | 左 | R・ラドウィック | 右 | 2 | ニ | N・ウォーカー | 両 | ||
3 | 一 | J・ボット | 左 | 3 | 中 | A・マカッチェン | 右 | ||
4 | 二 | B・フィリップス | 右 | 4 | 一 | J・モルノー | 左 | ||
5 | 右 | J・ブルース | 左 | 5 | 右 | M・バード | 右 | ||
6 | 三 | T・フレイジャー | 右 | 6 | 三 | P・アルバレス | 左 | ||
7 | 遊 | Z・コザート | 右 | 7 | 捕 | R・マーティン | 右 | ||
8 | 捕 | R・ハニガン | 右 | 8 | 遊 | C・バームス | 右 | ||
9 | 投 | J・クエト | 右 | 9 | 投 | F・リリアーノ | 左 | ||
先発投手 | 投球 | 先発投手 | 投球 | ||||||
J・クエト | 右 | F・リリアーノ | 左 |
試合前の式典では、アメリカ合衆国国歌『星条旗』独唱をパイレーツ外野手アンドリュー・マカッチェンの母ペトリーナが行い[10]、始球式ではダグ・ドレイベックがボールを投じた[11]。この試合の先発投手は、パイレーツはフランシスコ・リリアーノ、レッズはジョニー・クエト。レギュラーシーズンでの成績は、リリアーノが26試合161.0イニングで16勝8敗・防御率3.02、クエトが11試合60.2イニングで5勝2敗・防御率2.82である。ドミニカ共和国出身の投手どうしが先発で投げ合うのは、ポストシーズンでは9年ぶり史上3度目となる[12]。
ペンシルベニア州ピッツバーグでポストシーズンが行われるのは1992年のリーグ優勝決定戦以来21年ぶりとあって、この日のPNCパークには球場史上最多の観客が詰めかけてパイレーツに声援を送っていた[13]。そのなかで登板したリリアーノは、1回・2回とレッズを三者凡退に封じた。パイレーツは2回裏、先頭の5番マーロン・バードが4球目のチェンジアップを捉え、左翼スタンドへ飛び込む先制のソロ本塁打とする。この展開に場内のファンはさらに盛り上がり、7番ラッセル・マーティンの打席では「クエエエト! クエエエト!」と、相手投手の名前を連呼し始めた。煽られたクエトはマーティンに対してボール先行のカウントにし、4球目を投げる前にはマウンド上でボールを落とした。それを拾ってからの4球目はフォーシームが真ん中に入り、マーティンがこれを逃さずに引っ張ると、左翼スタンドへ飛び込むソロ本塁打となった。クエトは喚声の影響を否定したが[14]、マーティンは「本人じゃないからわからないけど、観客の声は聞こえているはずだ」と述べた[13]。
パイレーツは3回裏も一死一・三塁の好機を作って、6番ペドロ・アルバレスの犠牲フライで1点を加える。3点差をつけられたレッズは4回表、先頭の1番・秋信守が死球で出塁し、これをきっかけに二死一・二塁として、5番ジェイ・ブルースの左前打で1点を返した。だがパイレーツはその裏、一死から1番スターリング・マルテが二塁打を放ち、クエトを降板に追い込んだ。彼の球を受けた捕手のライアン・ハニガンは「今日はストライクゾーンの低めを突けてなかったし、球の沈みもいつもより悪かった」と振り返った[14]。クエト降板後もレッズ投手陣はパイレーツ打線を止めることができない。2番手ショーン・マーシャルは2番ニール・ウォーカーの二塁打で4点目を奪われ、一塁が空いたので3番マカッチェンを敬遠したが、4番ジャスティン・モルノーにも四球を与えて満塁とする。3番手J.J.フーバーは5番バードを二ゴロに打ち取るも、二塁手ブランドン・フィリップスが打球をこぼしたため併殺とはならず、その間に三塁走者ウォーカーが生還した。
リリアーノは失点を喫した4回と同様に、5回も先頭打者を出塁させる。7番ザック・コザートを3球で2ストライクに追い込むが、1球ファウルのあと3球連続で見極められての四球だった。しかし8番ハニガンを右飛に退けると、代打クリス・ハイジーはフルカウントからのスライダーで三ゴロ併殺に仕留め、失点を免れた。レッズ打線が3周り目に入った6回表は、一死から2番ライアン・ラドウィックがチーム初長打となる二塁打で得点圏に進み、好機で中軸に打順をまわす。リリアーノは、3番ジョーイ・ボットを外角低めスライダーで空振り三振に、4番フィリップスを外角低めチェンジアップで二ゴロに封じ、この場面を切り抜けた。レッズは7回表も一死から、今度は6番トッド・フレイジャーが二塁打を浴びせ、再び得点圏に走者を出す。それでもリリアーノは、7番コザートにスライダーで遊ゴロを打たせて走者を進ませもせず、8番ハニガンもスライダーで三ゴロに片付けた。リリアーノは結局、7イニング90球を4回の1失点のみで投げ切った。
7回裏、パイレーツは先頭の7番マーティンがこの日2本目のソロ本塁打を放ち、6-1と点差を5点に広げた。一死後、9番リリアーノの打順で代打にトラビス・スナイダーが送られた。スナイダーは空振り三振に終わったが、場内のファンは打席のあいだ、リリアーノの名前を連呼して好投を称えていた[15]。8回表、左腕トニー・ワトソンがリリアーノからマウンドを引き継ぐ。レッズはワトソンを攻めたて、一死から1番・秋のソロ本塁打で4点差に戻すと、2番ラドウィックもエンタイトル二塁打で続いた。だが3番ボットと4番フィリップスがともに一ゴロに倒れ、3点目を取ることはできなかった。この日は3・4番コンビのふたりが、第1打席以外は得点圏に走者を置いた場面で打席に立ちながら、無安打と沈黙した。9回表、パイレーツは抑えのジェイソン・グリーリが登板し、5番ブルースを空振り三振に、6番フレイジャーを左飛に片付ける。そして最後は7番コザートを1球で二ゴロに打ち取り、三者凡退で試合を締めくくった。
パイレーツがポストシーズン初戦突破を決めると、場内のファンは大歓声をあげた。試合を通してパイレーツに声援を送り続けた彼らについて、マーティンは「こんなに大きな声援は人生でも初めての経験だ」と振り返り[16]、また「10人目の選手になって僕らを勝たせてくれたようなもんだね」と語った[17]。マカッチェンは「もし僕が敵チームの選手だったら、こんなにやかましいところでプレイするのは嫌だ」と話した[13]。次にPNCパークで試合が行われるのは5日後の地区シリーズ第3戦で、対戦相手は同じ中地区でレギュラーシーズン最終盤まで競ったセントルイス・カージナルスである。一方のレッズは、ダスティ・ベイカーが監督に就任して6年目で3度目のポストシーズン出場だったが、地区シリーズで敗退した2010年と2012年に続き、またも初戦で姿を消すことになった。これを受け、チームは試合から3日後にベイカーを解任し[18]、2014年シーズンを新たな体制で迎えることにしたのだった。
脚注
[編集]- ^ Craig Calcaterra, "MLB announces umpires through the Division Series," NBC Sports, September 30, 2013. 2022年5月19日閲覧。
- ^ Associated Press, "Pirates move to MLB-best 50-30 with eighth straight win," ESPN.com, June 29, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ Associated Press, "Pirates beat Reds 4-1 for leg up to host wild card," ESPN.com, September 27, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ Associated Press, "Pirates belt most home runs in single game since 2007 with 6," ESPN.com, September 28, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ SLUGGER 「全30球団通信簿 ピッツバーグ・パイレーツ 後半戦の崩壊を阻止して悲願のプレーオフ進出」 『月刊スラッガー』2013年12月号、日本スポーツ企画出版社、2013年、雑誌15509-12、71頁。
- ^ Associated Press, "Reds best Mets in 10th to clinch playoff berth," ESPN.com, September 23, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ SLUGGER 「全30球団通信簿 シンシナティ・レッズ 地区3位という煮え切らない結果に監督更迭」 『月刊スラッガー』2013年12月号、日本スポーツ企画出版社、2013年、雑誌15509-12、69頁。
- ^ "PIT vs. CIN from 2013 to 2013 Head-to-Head Records," Baseball-Reference.com. 2014年3月11日閲覧。
- ^ "McCutchen's mom sings anthem," MLB.com, October 1, 2013. 2017年10月15日閲覧。
- ^ "Drabek's first pitch," MLB.com, October 1, 2013. 2017年10月15日閲覧。
- ^ Tom Singer / MLB.com, "NL Wild Card Game to be a Dominican duel / Bucs' Liriano, Reds' Cueto first elimination matchup of Caribbean countrymen," MLB.com, September 30, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ a b c Alyson Footer / MLB.com, "Fans as much a factor in Bucs' win as players / Pirates consider crowd, biggest in PNC Park history, a variable in victory," pirates.com, October 2, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ a b Anthony Castrovince / MLB.com, "A target for Bucs fans, Cueto shows rust on mound / Reds starter says chants didn't bother him despite dropped ball, subsequent homer," reds.com, October 2, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ Cliff Corcoran, "New additions the difference as Pirates beat Reds, advance to Division Series," The Strike Zone – SI.com, October 2, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ Jayson Stark, "A special night in Pittsburgh," ESPN.com, October 2, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ Jonathan Mayo / MLB.com, "Martin rewards Pirates' faith with multihomer game / Experienced catcher left Yankees to sign two-year deal with Pittsburgh in offseason," pirates.com, October 2, 2013. 2014年3月11日閲覧。
- ^ Mark Sheldon / MLB.com, "Baker's tenure with Reds comes to an end / Skipper led Cincinnati to three postseason berths in six years but didn't win a series," reds.com, October 4, 2013. 2014年3月11日閲覧。
外部リンク
[編集]- Pittsburgh secures spot in NLDS - YouTube(MLB公式アカウント "MLBGlobal13" による試合映像)
- ESPN