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2-アセチルチアゾール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2-アセチルチアゾール
2-Acetylthiazole[1]
識別情報
CAS登録番号 24295-03-2
特性
化学式 C5H5NOS
モル質量 127.16 g mol−1
外観 無色ないし薄い黄色の透明な液体
匂い ナッツ香
嗅覚閾値 10ppb(水中閾値)[2]
沸点

90℃(1.6kPa)

危険性
引火点 78 °C (172 °F; 351 K)
関連する物質
関連する異性体 C5H5NOSを参照
関連物質 2-アセチル-1-ピロリン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

2-アセチルチアゾール: 2-Acetylthiazole)は、化学式C5H5NOSで表される有機硫黄化合物の一種である。

性質

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ポップコーンナッツを思わせるグリーン香を持つ無色の液体で、天然には牛肉ジャガイモなどに含まれる。純品は結晶体である[3]。分子構造の近い2-アセチル-1-ピロリン(APy)やアセチルテトラヒドロピリジンアセチルピリジンに類似した香気を呈するが、APyに比べると嗅覚閾値は高い(すなわち、匂いの感じ方が弱い)[2]

日本の消防法では危険物第4類第三石油類(非水溶性)に区分される[1]

用途

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飲料やチューインガム冷菓、キャンディなどの食品フレーバーに0.2~1.4ppmほど用いられる[3]。タバコ用香料としても、5ppmほど添加される[4]

脚注

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  1. ^ a b 2-アセチルチアゾール東京化成工業
  2. ^ a b ワインの異臭とダダチャ豆の香り - アセチルピロリン”. アナライズ・ジェイ・ネット (2012年3月). 2021年7月18日閲覧。
  3. ^ a b (合成香料編集委員会 2016, p. 766)
  4. ^ たばこ添加物リスト”. 日本たばこ産業 (2021年1月1日). 2021年7月18日閲覧。

参考文献

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  • 合成香料編集委員会『合成香料 化学と商品知識(増補新版)』化学工業日報社、2016年。ISBN 978-4-87326-677-0