黒田日出男
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黒田 日出男(くろだ ひでお、1943年1月9日[1] - )は、日本の歴史学者。東京大学名誉教授。専門は日本中世史(絵画史料論、歴史図像学)。東京大学史料編纂所所長、立正大学文学部史学科教授、群馬県立歴史博物館館長を歴任。
略歴
[編集]東京生まれ。1961年東京都立白鷗高等学校卒、早稲田大学第一文学部史学科国史専修入学。1972年早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。1986年『日本中世開発史の研究』で早稲田大学より文学博士の学位を取得。
1972年東京大学史料編纂所・教務職員、1973年助手、1984年助教授、1989年教授、1997-1999年所長、1999-2003年東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター長。2004年東京大学を定年退官、東京大学名誉教授、立正大学文学部教授。2013年退任。2002年より群馬県立歴史博物館館長(非常勤嘱託、2014年3月まで。のち名誉館長)。この間、宇都宮大学教育学部、学習院大学文学部、明治大学文学部、早稲田大学文学部、山梨大学教育学部、大阪市立大学大学院、東京大学文学部、同教育学部、同教養学部、等に出講。
所属学会は、歴史学研究会、史学会、日本史研究会、歴史科学協議会、民衆史研究会、立正大学史学会。
最も尊敬する歴史学者として、60歳を過ぎてから『鎌倉遺文』の完成に専心した恩師・竹内理三を挙げている。
著書
[編集]単著
[編集]- 『日本中世開発史の研究』(校倉書房、1984年)。角川源義賞(第七回国史部門)受賞
- 『姿としぐさの中世史―絵図と絵巻の風景から』(平凡社、1986年/平凡社ライブラリー、2002年)
- 『境界の中世 象徴の中世』(東京大学出版会、1986年)
- 『絵巻 子どもの登場―中世社会の子ども像』(河出書房新社、1989年)
- 『王の身体 王の肖像』(平凡社「イメージ・リーディング叢書」、1990年/ちくま学芸文庫、2009年)
- 『謎解き 洛中洛外図』(岩波書店〈岩波新書〉、1996年)
- 『歴史としての御伽草子』(ぺりかん社、1996年)
- 『中世荘園絵図の解釈学』(東京大学出版会、2000年)
- 『謎解き 伴大納言絵巻』(小学館、2002年)
- 『龍の棲む日本』(岩波書店〈岩波新書〉、2003年)
- 『絵画史料で歴史を読む』(筑摩書房「ちくまプリマーブックス」、2004年/増補・ちくま学芸文庫、2007年)
- 『吉備大臣入唐絵巻の謎』(小学館、2005年)
- 『江戸図屏風の謎を解く』(角川学芸出版〈角川選書〉、2010年)
- 『源頼朝の真像』(角川学芸出版〈角川選書〉、2011年)
- 『国宝神護寺三像とは何か』(角川学芸出版〈角川選書〉、2012年)
- 『豊国祭礼図を読む』(角川学芸出版〈角川選書〉、2013年)
- 『江戸名所図屏風を読む』(角川学芸出版〈角川選書〉、2014年)
- 『甲陽軍鑑』の史料論―武田信玄の国家構想』(校倉書房、2015年)
- 『洛中洛外図・舟木本を読む』(角川学芸出版〈角川選書〉、2015年)
- 『岩佐又兵衛と松平忠直 パトロンから迫る又兵衛絵巻の謎』(岩波書店〈岩波現代全書〉、2017年)
- 『岩佐又兵衛風絵巻の謎を解く』(角川学芸出版〈角川選書〉、2020年)
共編著
[編集]- <佐藤正英・古橋信孝>『御伽草子―物語・思想・絵画』(ぺりかん社、1990年)
- 『肖像画を読む』(角川書店、1998年)
- <メアリ=エリザベス=ベリ・杉本史子>『地図と絵図の政治文化史』(東京大学出版会、2001年)
辞典類
[編集]記念論文集
[編集]- 『黒山に龍がいた ―開発史から絵画史料論まで―』(黒田日出男先生退官記念誌刊行会、2004年2月)
参考文献
[編集]- 「年譜」「著作目録」『黒山に龍がいた ―開発史から絵画史料論まで―』 黒田日出男先生退官記念誌刊行会、2004年2月
- 「黒田日出男教授略歴および研究業績」『立正史学』第113号〈黒田日出男教授・木村靖二教授退職記念号〉、立正大学史学会、2013年3月
脚注
[編集]- ^ 『著作権台帳』