鴨の入首
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概要
[編集]1884年の書籍『四十八手相撲古実 櫓太皷音高砂』に「鴨の入首」という相撲技が登場する[1]。1885年の書籍『古今相撲大要』によると鴨の入首は反り手であり、三つ(背後にあるまわしの結び目、三つ結い)が先に着いたほうが負けとなる旨、記載がある[2]。1900年の書籍『新編相撲叢話』で徒然坊は、撞木反りと並んで花相撲以外では滅多に出ない技で明治10年ごろ、本場所で使用されたのを見たことある旨、述べている[3]。1902年の書籍『日本相撲伝』ではこの技は両者腋の下に相手の首を抱え込んだ体勢から両者半横転し、両者、反り返った人橋のような形になる技だとしている。三つが先に着いたほうが負けであり大概は預りになる、としている[4]。
この技は日本相撲協会制定の決まり手には入ったことはなく、日本のアマチュア相撲の中学生以下の審判規定で取組中止取直しとなる危険な体勢、両者が相手の腋の下に頭部を入れた体勢の名称として残っている[5]。