コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

国立館山海上技術学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
館山海上技術学校から転送)
国立館山海上技術学校
国立館山海上技術学校
過去の名称 国立館山海員学校
学校種別 (文部科学省管轄外学校)
設置者 海技教育機構
設立年月日 1963年4月
共学・別学 男女共学
学期 3学期制
学科 本科
航海実習科
所在地 294-0031
千葉県館山市大賀無番地
公式サイト 公式サイト
テンプレートを表示

国立館山海上技術学校(こくりつたてやまかいじょうぎじゅつがっこう、National Tateyama Maritime Poly-technical School)は、千葉県館山市にある独立行政法人海技教育機構の学校。中学校卒業者を対象に生徒を募集し、船舶を運航できる船員を養成する学校である。

2023年(令和5年)1月現在、海上技術学校(中卒後3年間)は唐津佐賀県)、口之津長崎県)、そして館山の3か所である。

所在地

[編集]

学校名の変遷

[編集]
  • 国立館山海員学校 -1963年(昭和38年)~2001年(平成13年)までの38年間
  • 国立館山海上技術学校 -2001年(平成13年)~現在に至る。

高等学校との違い

[編集]

沿革

[編集]
  • 1963年(昭和38年)1月 -運輸省所管国立館山海員学校が開校。本科航海科機関科(修業年限1年)を設置。
  • 1964年(昭和39年)2月 -本科を廃止。高等科(修業年限2年)を設置。
  • 1993年平成5年)4月 -乗船実習科(修業年限6ヶ月)を設置。
  • 2001年(平成13年)
    • 1月 -中央省庁改革により、国土交通省所管となる。
    • 4月 -全国8校の海員学校が統合[3]され、独立行政法人海員学校として発足。これに伴い国立館山海上技術学校に改称。
  • 2006年(平成18年)4月 -独立行政法人海員学校と独立行政法人海技大学校が統合され、独立行政法人海技教育機構が所管の学校となる。

設置学科

[編集]
  • 本科(修業年数3年)
  • 乗船実習科(本科卒業後の6か月: 4月1日から9月30日まで)- 北海道から沖縄までの太平洋沿岸、日本海沿岸の各地に寄港しながら航海実習を行う。

学期

[編集]

共学・別学

[編集]

[編集]
  • 男子寮・女子寮が学校敷地内にあるが、通学生もいる。
  • 学期ごとに部屋替えをしている。

奨学金

[編集]

取得できる資格

[編集]

卒業(3年間)と同時

[編集]
  • 高等学校卒業同等資格(上述の通り)
  • 四級海技士免状[4]受験資格の一部。(筆記試験が免除
    • 四級海技士試験の受験には実際に船で働いた経験(「乗船履歴」)を経て、「筆記試験」と「口述試験」の両方に合格しなければならない。(上述の通り、筆記試験は免除となる。)
    • 3年で卒業するか、その後続けて6か月間の乗船実習科を修了するかで、「乗船履歴」の期間が異なる。つまり試験を実際に受けられるまでの速さが異なる。
      • 3年で卒業---卒業後、就職した企業の船で1年9か月乗船。
      • 卒業後すぐ乗船実習科を修了---6か月。(修了と同時)

在学中

[編集]
  • 以下の資格の取得が可能。

進路

[編集]

カリキュラム

[編集]
  • 本科では以下の科目、実習を合わせて学ぶ。
    • 一般科目 -高等学校で学ぶ普通教科。
      • 国語、社会、数学、理科、英語、体育、情報
    • 専門科目(商船)-海上技術者として必要な専門科目。
      • 航海科目 -航海学、運用学[5]、海事法規、海洋気象
      • 機関科目 -船用機関、電気電子工学、計測制御、情報技術
      • その他 -船用機関、海運実務、海事英語
      • 海上実習 -航機実技、校内練習船実習、端艇実習、小型船舶実習、総合訓練
    • 練習船乗船実習(3か月)3年生の3学期に行う。

学校設備

[編集]
  • 校内練習船 「望洋丸」(ぼうようまる)
    • 総トン数 -44t
    • 全長   -22.86m
    • 型幅   -5.50m
    • 型深   -2.05m
    • 航海速力 -10.0ノット
    • 主機関  –ディーゼル600ps*1,350rpm(ヤンマー製)

4翼CPP×1軸

なお最大舵角は各舷70度、CPPのピッチはダイヤルにて1度ずつの調整が可能であり、高い操船性能を持っている。 (テレグラフでの回転数、ピッチ角制御も可能)

また小型の練習船ながらAIS、GPS、音響測深器、国際VHF、ナブテックス受信器、レーダー、ECDIS、その他無線装置等を装備し、大型船舶と遜色ない船橋設備を有している。

  • 発電機×2
  • 非常用発電機×1
  • 主空気圧縮機×1
  • 非常用空気圧縮機×1
  • 主空気槽×2
  • その他ポンプ各種

機関制御室は最大15人程度収容可能であり、モニターにより主機その他の情報が確認できる。

船内は、船室、船橋、制御室が冷暖房完備である。


その他所有設備 小型船舶×2 novaI、novaII カッター×3 船外機付伝馬船×3

  • 建物
    • 本館
    • 教室棟
    • 実習技業棟

制服

[編集]
  • 色は「濃紺」
  • 男子 -学生服(学ラン)
  • 女子 -ブレザー・ネクタイ
  • 制帽がある。
  • 通常時は、作業服もしくは校内着を着る。

※女子生徒はスカートの他にズボンも選択できる。

学校行事

[編集]

1学期

[編集]
  • 4月 -始業式、入学式、新入生歓迎会(BBQとレクリーション)、防火操練
  • 5月 -中間考査、実力考査
  • 6月 -期末考査、四級海技士口述試験対策合宿(乗船実習科対象)、救命講習
  • 7月 -伝馬回航[7]、水泳訓練(5日間、最終日に水泳大会)、実力考査、沖の島探検隊館山湾クルージング[8]救命講習、バーベキュー大会、終業式
  • 8月 -夏休み、第1回体験入学、マリンセミナー[9]

2学期

[編集]
  • 9月 -始業式、1年サバイバル訓練、防災訓練、第2回体験入学、四級海技士口述試験対策合宿(乗船実習科対象)
  • 10月 -バス遠足、中間考査、四級海技士口述試験対策合宿(乗船実習科対象)、第3回体験入学
  • 11月 -四級海技士口述試験、海校祭
  • 12月 -期末考査、3年生修了式、終業式

3学期

[編集]
  • 1月 - 3年生練習船乗船(3か月)、始業式、耐寒訓練、マラソン大会、実力考査、推薦入試[10]、生徒会執行部役員選挙
  • 2月 -砂山遠足、地震火災訓練、一般入試[11]
  • 3月 -学年末試験、3年生練習船下船、本科卒業式、修了式

部活動

[編集]

カッター部は全国優勝常連校であり全国の水産学校及び海上技術学校の中で優勝回数は3位-4位を推移している。 また連覇を達成した年もあるほか、学生以外も参加する横浜港カッターレースにおいても強豪である。

アクセス

[編集]

周辺

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 昭和23年文部省告示第47号(学校教育法施行規則第150条第4号に規定する大学入学に関し高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者) 昭和23年5月31日(最終改正 令和4年2月25日)
     十九 独立行政法人海技教育機構法による独立行政法人海技教育機構(旧運輸省組織令及び独立行政法人国立公文書館等の設立に伴う関係政令の整備等に関する政令による改正前の国土交通省組織令による海員学校並びに独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律による改正前の独立行政法人海員学校法による独立行政法人海員学校を含む。)の本科を卒業した者
  2. ^ 高等学校等コード-大学入試センターHP
  3. ^ 小樽・宮古・館山・唐津・口之津・沖縄を国立海上技術学校(中卒3年制)、波方・清水の2校を国立海上技術短期大学校(高卒2年制)に改称する。2005年(平成17年)沖縄は閉校、2008年(平成20年)宮古は短期大学校に転換。
  4. ^ 航海士・機関士になるために必要
  5. ^ 操船・荷役・船体構造等を学ぶ。
  6. ^ 卒業後の乗船実習科(6か月)でも使用される。
  7. ^ 伝馬船(てんません)の準備。
  8. ^ 小3~6が対象の航海体験。
  9. ^ 保護者が航海を体験できる
  10. ^ 館山のみで行われる。
  11. ^ 館山以外にも受験会場が複数ある。

関連項目

[編集]

リンク

[編集]