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阪神高速8号京都線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
都市高速道路市道
阪神高速8号京都線
地図
8号京都線ルート図
路線延長 9.9 km
開通年 2008年 - 2011年
廃止年 2019年
起点 山科出入口
京都府京都市山科区
終点 第二京阪道路接続部
(京都府京都市伏見区
接続する
主な道路
記法
記事参照
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
京阪神地域におけるルート図。赤線が阪神高速。
北側からの遠望。新油小路通から大きくカーブし、稲荷山トンネル方面(左手)へつながっている。左手のループは鴨川西出入口。(京都タワーより撮影。手前の建物は京都駅
城南宮北出入口(下り線)付近。右奥には京セラの本社ビルが見える。

阪神高速8号京都線(はんしんこうそく8ごうきょうとせん、Route 8 Kyoto Line)は、かつて京都府京都市に存在した阪神高速道路の路線。

2019年4月1日に鴨川東IC以西が西日本高速道路に移管され、第二京阪道路へ編入、山科出入口 - 鴨川東ICの間は京都市へ移管され、無料開放となった。

稲荷山トンネル(伏見区側から撮影)

概要

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京都市初の都市高速道路であり、阪神高速道路としての営業を終了するまでの間、京都市唯一であった。

地域高規格道路の計画路線「京都高速道路」に指定されている。開通によって国道1号が南北に走る京阪国道南区伏見区周辺での渋滞解消・低減が確認されている[1]

路線名

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本路線の正式名称は京都市道高速道路1号線及び京都市道高速道路2号線が付与[2]されており、道路法上は市道である。路線呼称とトンネルおよび各出入口の名称は2007年8月28日に決定された。

京都市道高速道路1号線
京都市山科区西野山桜ノ馬場町山科出入口)から同市伏見区深草西川原町鴨川東出入口)に至る延長2.8kmの区間。基本計画の路線名は新十条通であった。
京都市道高速道路2号線
京都市伏見区深草西川原町(鴨川東出入口)から同区向島大黒第二京阪道路接続部)に至る延長7.3kmの区間。基本計画の路線名は油小路線であるが、2008年に供用を開始した二区間を接続する鴨川東出入口 - 上鳥羽出入口の1.9kmは油小路線斜久世橋区間として事業された。

独立した料金設定

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この路線は阪神地区の他の路線とは直接接続しておらず、料金設定(料金圏)においても独立した区間となっていた。なお、それぞれの阪神高速道路を利用して両地区を往来する場合は他の有料道路(第二京阪道路・近畿自動車道および京滋バイパス・名神高速道路、それぞれ別料金)または一般国道などを経由することとなっていた。

上鳥羽出入口付近から分岐する計画だった京都高速道路久世橋線からは、さらに地域高規格道路候補路線京阪連絡道路として大阪の阪神高速5号湾岸線中島PA付近までつなげる構想もあった[3]

管理移管

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近畿圏の高速道路料金体系の整理・統一とネットワーク整備の観点から、国土交通省が2016年12月に公表した「近畿圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」で、鴨川東出入口 - 第二京阪道路接続部間(油小路線)を西日本高速道路へ移管し、第二京阪道路等との一元的管理とするとともに、山科出入口 - 鴨川東出入口間(新十条通)は京都市へ移管し無料開放する方針が示された。この方針に基づき、2017年3月31日に日本高速道路保有・債務返済機構と阪神高速道路、西日本高速道路との間の協定が変更され、「阪神高速道路8号京都線」としての営業は2019年3月31日で終了し、翌4月1日から油小路線の区間は西日本高速道路の「油小路線」として営業を開始する一方で、新十条通の区間は本来の道路管理者である京都市へ移管され無料開放されることが確定した[4]

「油小路線」は、既存の第二京阪道路へ「編入」され、移管後は第二京阪道路の一部として一元的に管理されることになった[5]。また、管理移管に伴い、油小路線の区間の正式名称は「京都市道高速道路2号線」から「一般国道1号 油小路線」に変更された。

道路規格

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  • 道路区分 : 第2種第2級
  • 設計速度 : 60 km/h
    • 出入口 40 km/h
  • 車線数 : 4車線(鴨川東出入口-上鳥羽出入口間は暫定2車線)

車線・最高速度

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区間 車線[6]
上下線=上り線+下り線
最高速度[7]
山科 - 鴨川東 4=2+2 60 km/h
鴨川東 - 上鳥羽 2=1+1
上鳥羽 - 城南宮北 3=1+2
城南宮北 - 第二京阪道路接続部 4=2+2 80 km/h

出入口など

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  • 出入口番号欄の背景色がである部分については道路が供用開始済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色がである部分は施設が供用開始されていない、または完成していない事を示す。なお、未開通区間の名称は仮称である[8]
  • 第二京阪道路に編入されたものの、編入区間の出入口番号は阪神高速8号京都線時代のものを引き継いでいる。ただし、編入区間の出入口呼称については、旧・阪神高速8号京都線時代は他の阪神高速に倣って「出入口」と称していたが、第二京阪道路編入時に元来からの第二京阪道路同様に「インターチェンジ」が正式な呼称となった。
  • 全区間京都府京都市内に所在。
出入口
番号
施設名 接続路線名 起点
から

(km)
備考 所在地
8-01 山科出入口 勧修寺今熊野線新十条通 0.0 山科区
8-02 鴨川東出入口 十条通
師団街道
0.6
0.0
山科方面のみ出入り可能 伏見区
8-03 鴨川西出入口 竹田街道 0.6 第二京阪道路方面のみ出入り可能 南区
8-04 上鳥羽出入口 油小路通 2.2 第二京阪道路方面のみ出入り可能
8-06 城南宮北出入口 油小路通 2.7 山科方面のみ出入り可能 伏見区
8-07 城南宮南出入口 4.0 第二京阪道路方面のみ出入り可能
8-08 伏見出入口 油小路通
外環状線
5.4 山科方面のみ出入り可能
E89 第二京阪道路 門真方面

沿革

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2008年平成20年)1月19日上鳥羽出入口から第二京阪道路接続部までの区間(油小路線)が、同年6月1日山科出入口から鴨川東出入口までの区間(新十条通、稲荷山トンネル)が、それぞれ供用を開始した。のちの2011年3月27日に、残る鴨川東出入口から上鳥羽出入口までの区間(油小路線斜久世橋区間)が供用開始され、全線が開通した。

年表

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  • 1995年平成7年)
    • 3月 : 山科出入口 - 鴨川東出入口間(新十条通)が着工される[9]
  • 2000年(平成12年)
    • 1月 : 上鳥羽出入口 - 第二京阪道路接続部間(油小路線の一部)が着工される[10]
  • 2006年(平成18年)
    • 1月 : 十条換気所施設内に「京都高速 工事情報館」がオープン[11](2008(平成20)年7月に閉鎖)。
    • 12月 : 稲荷山トンネル(西行)が貫通する[12]
  • 2007年(平成19年)
    • 8月 : 路線・トンネル名と各出入口の名称が決定する。
    • 12月 : 稲荷山トンネル(東行)が貫通する。
  • 2008年(平成20年)
    • 1月19日 : 上鳥羽出入口 - 第二京阪道路接続部間の供用を開始する[13]
    • 6月1日 : 山科出入口 - 鴨川東出入口間の供用を開始する。
    • 11月 : 鴨川東出入口 - 上鳥羽出入口間(油小路線・斜久世橋区間)が着工される[14]
  • 2011年(平成23年)
    • 3月27日 : 鴨川東出入口 - 上鳥羽出入口間の供用を開始する。城南宮北出入口 - 第二京阪道路接続部間の最高速度が60km/hから80km/hに引き上げられる[15]
  • 2019年(平成31年)
    • 4月1日 : 鴨川東出入口 - 第二京阪道路接続部間(油小路線)を西日本高速道路へ移管(国道1号 油小路線として)[16]。稲荷山トンネルが通る山科出入口 - 鴨川東出入口間(新十条通)を京都市へ移管し無料開放[17]

交通量

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24時間交通量(台) 道路交通センサス

区間 平成22(2010)年度 平成27(2015)年度
山科出入口 - 鴨川東出入口 2,065 7,292
鴨川東出入口 - 鴨川西出入口 調査当時未開通 5,206
鴨川西出入口 - 上鳥羽出入口 15,615
上鳥羽出入口 - 城南宮北出入口 14,966 27,172
城南宮北出入口 - 城南宮南出入口 14,717 26,096
城南宮南出入口 - 伏見出入口 17,602 30,264
伏見出入口 - 第二京阪接続部 15,648 26,434

(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)

脚注

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  1. ^ 阪神高速8号京都線・第二京阪道路上鳥羽出入口~巨椋池インターチェンジ開通後の交通状況について (PDF) 阪神高速株式会社
  2. ^ 京都市認定路線網図提供システム - 京都市(2012年9月8日閲覧)
  3. ^ 阪神高速なのに「京都線」なぜ? 「飛び地」状態、NEXCO移管と一部無料化で変化へ - 乗りものニュース(2019年3月8日閲覧)
  4. ^ 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構と高速道路株式会社との「協定」等について - 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構Webサイト(2017年4月9日閲覧)
  5. ^ 平成31年春からの近畿圏の新たな高速道路料金について - 西日本高速道路Webサイト(2019年2月3日閲覧)
  6. ^ 路線網図 京都詳細図 (PDF, 2.86MB) - 阪神高速道路ドライバーズサイト(2016年3月24日閲覧)
  7. ^ 制限速度区分図 - 阪神高速道路ドライバーズサイト(2016年3月24日閲覧)
  8. ^ 京都高速道路 油小路線斜久世橋区間 (PDF, 3.0MB) (斜久世橋区間パンフレット) - 阪神高速道路(2009年7月発行、2010年10月5日閲覧)
  9. ^ 京都高速道路って?(新十条通) - 阪神高速道路(2011年5月13日閲覧)
  10. ^ 京都高速道路って?(油小路線) - 阪神高速道路(2011年5月13日閲覧)
  11. ^ 京都高速 工事情報館パンフレット (PDF) - 阪神高速道路
  12. ^ 新十条通シールドトンネル工事の情報 - 阪神高速道路
  13. ^ 同時に、第二京阪道路起点 - 巨椋池IC間も供用開始。
  14. ^ 京都高速道路って?(油小路線・斜久世橋区間) - 阪神高速道路(2011年5月13日閲覧)
  15. ^ 阪神高速道路8号京都線の最高速度規制の見直しについて - 阪神高速道路ドライバーズサイト(2010年3月29日閲覧)
  16. ^ 高速自動車国道中央自動車道西宮線等に関する協定の一部を変更する協定(平成29年3月31日付け) - 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構Webサイト(2017年4月9日閲覧)
  17. ^ 京都市道高速道路1号線等に関する協定の一部を変更する協定(平成29年3月31日付け) - 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構Webサイト(2017年4月9日閲覧)

関連項目

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外部リンク

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