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身延ショッピングセンターCOMA

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
COMA
店舗概要
所在地 409-2411
山梨県南巨摩郡身延町丸滝557
開業日 1993年3月18日
閉業日 2008年7月27日
正式名称 身延ショッピングセンターCOMA
施設所有者 身延ショッピングセンター事業協同組合
施設管理者 身延ショッピングセンター事業協同組合
敷地面積 4,270 m²
延床面積 2,329 m² 
商業施設面積 3,551 m²
中核店舗 日向(Huga)身延店(休業直前)
店舗数 13(休業直前)
駐車台数 350台
後身 身延町丸滝宮の前団地[1]
最寄駅 身延駅
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日向 (Huga) 身延店
2007年4月5日撮影

身延ショッピングセンターCOMA(みのぶショッピングセンターこま)は、かつて山梨県身延町に存在したショッピングセンターである。

概要

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1988年(昭和63年)地元の業者6社による共同出資で「身延ショッピングセンター事業協同組合」を設立、30億円を投じて1993年(平成7年)3月18日に大手の資本を受けない地域主体のショッピングセンターとして開店した[2]。食品館「ハウディ」と衣料店「ふじやエクセル」を核店舗とし、館内には数々の専門店のほか映画館(ビデオシアター)、プール、スポーツジム、会議室などの施設が入るなど多彩な商業施設であり、他の過疎地からも視察がくるほどであった。

しかし竣工当時の旧身延町域だけで約9千人、商圏と指定されていた旧下部町、旧中富町、旧南部町、旧富沢町を含めても3万人にも満たない環境では過剰規模となり、さらに誘いを受けた県内大手スーパーの社長が「裏に山が迫っており商圏として成り立たない」と進出を断念し、当時の身延町長も近隣に大型店舗が進出した時太刀打ちできるのかと先行きを危惧していた[2]。その不安は的中し、商圏の過疎化が進行したうえ身延町にほど近い甲府都市圏および富士都市圏に大手資本のショッピングセンターが開店すると身延ショッピングセンターの経営がたちまち悪化。入居していた専門店が次々と撤退し、2004年4月18日には映画館「COMAシアター」が閉館した。客を取り戻そうと改装を行ない、「ハウディ」を「COMA食品館」に変更するなどし2004年(平成16年)12月16日にリフレッシュオープン、2006年(平成18年)1月26日ケーズデンキを誘致し「こまパワフル館」をオープンさせたがケーズデンキはわずか8ヶ月で撤退、2007年(平成19年)2月3日にケーズデンキが入居していたフロアに日向身延店が入り、2階を完全閉鎖しエレベーターを使用不可にするなど経営合理化をすすめていたが[2]、町内にCOMAとほぼ同じフロア面積の商業施設が開業するなど経営は悪化の一途を辿っていた。

2008年(平成20年)7月27日にこれ以上経営を継続をすることが困難となり、この日を以て身延ショッピングセンターは全面閉鎖された[3]。閉鎖後も閉店ではなく営業休止扱いとし、再開を模索していたが施設は差し押さえられ、3度にわたる競売も買い手がつかなかった[4]。この間山梨県では中小企業向けに貸し出していた中小企業高度化資金のうち108億円が回収困難になるなど社会問題となり、そのうち身延ショッピングセンターへは22億円を融資し18億円が焦げ付いたことが発覚[2]。地方紙の山梨日日新聞をはじめ、読売新聞朝日新聞などといった全国紙が資金焦げ付き問題を指摘する中、TBS系列の情報番組「噂の!東京マガジン」2012年3月11日放送分では身延ショッピングセンターの事例を中心に取り上げ、問題提起を行っている。

2012年(平成24年)5月17日、身延町は身延ショッピングセンターの場所に定住者向けの住宅造成を行うことを決め[5]、同年5月23日甲府地方裁判所へ土地および建物の買受けを申し出た[4]。これにより営業休止扱いであった身延ショッピングセンターの閉店が正式決定し、その後建物は解体された。2021年令和3年)現在は身延町丸滝宮の前団地として、宅地分譲が行われている[1]

フロア構成

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  • 閉鎖時点での店舗
  • ★印はnanaco利用可能、☆印はQUICPay利用可能

1F

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  • 「日向」身延店
  • 「シャディ」(ギフトショップ)※2Fから移動
  • 「澤田屋」(和菓子)
  • 「不二家」(洋菓子)
  • 「アニステン」(薬・化粧品)★☆
  • 沼津直送鮮魚「魚政」(鮮魚)
  • 「ふじやエクセル」(総合衣料)※2Fから移動 ☆
  • 「スキップ」(シューズ・バッグ)※2Fから移動 ☆
  • 「ハッピーズ」(ファーストフード)

 ※かつては飲食コーナー「ぐるめん亭」と併せて「フーズエクスプレス」の総称があった。

  • WAVE」(携帯電話・レンタルビデオ)※別棟から移動
  • 「ブックスコマ」(書籍・雑誌)☆

2F

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  • きわみスポーツクラブ(スポーツクラブ)

別棟

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  • ペットサロンONE(ペットサロン)★☆ ※現在も身延町内で営業中

過去に入居していた店舗

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  • リカーズ「イトウ」
  • 「ハウディ」(スーパーマーケット)

 ※2004年12月「COMA食品館」としてリニューアル

  • ミートショップ「サノ」
  • フレッシュベーカリー「パンの笛」
  • 「わかば園」(お茶・のり)
  • 「タカラブネ」(和洋菓子)
  • 花の店「ブーケ」
  • 「クリーニング江戸屋」(クリーニング)
  • プレイランド「Joy City」
  • 「COMAシアター」(映画・劇場) 2004年4月閉館
  • 「エメ」(ブティック)
  • 「花暦」(着物・小物)
  • 「リブレスポーツクラブ」(スポーツクラブ)
  • ニューベーシックショップ「マミー」(婦人服)
  • 「サムスポーツ」(スポーツ&ファッション)
  • バッグハウス「リバティ」(バッグ・小物)
  • 「トレイン」(婦人・カジュアル)
  • 「アプローズ」(レディースファッション)
  • シューズショップ「靴のフジノヤ」
  • 「チャオ」(おもちゃ&ファンシー)
  • 「ラスカル」(おもちゃ&ファンシー)
  • ジュエ・ラ・アート「シノン」(ジュエリー)
  • 「由貴」(ジュエリー)
  • 「オリーブトマト」(イタリアンレストラン)
  • 「ノワ・ルーナ」(レストラン)
  • 「ペティ」(100円ショップ)
  • 「ケーズデンキ」こまパワフル館 2006年1月-9月

また、店舗とは別に2F奥に催事場・会議場スペース「COMA文化ホール」があった。

競合

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COMAが営業していた期間の状況を記述する。

身延町内

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COMA開業後しばらくは町内に同規模の大型商業施設は存在しなかったが、2005年に大和リース系列のショッピングモールフレスポみのぶ」が開業した。COMAとほぼ同じ商業施設面積であるが生活必需に特化した店舗のみとなっており、入居1店舗あたりの売場面積はCOMAよりも広い。さらに甲府方面へ車で10分程度の場所と近く、旧下部町、旧中富町、旧身延町北部の商圏を奪われる状況になっていた。

甲府都市圏南部

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身延駅から車で1時間程度の甲府リバーサイドタウン中央市)内にリバーシティショッピングセンターアピタ田富店(2018年9月閉店)といった売場面積が1万m2を超える店舗があり、専門店の数もCOMAより多かった。また、COMAが閉鎖する直前の2008年6月に同市内の山梨大学医学部附属病院付近にイオンタウン山梨中央が開業している。

富士都市圏北部

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開店当初は長崎屋富士宮店、ユニー富士宮店、ヤオハン富士宮店(その後ダイエー富士宮店)などが存在したが、2001年にイオンモール富士宮がオープンするとこれらの店舗は軒並み閉鎖している。イオンモール富士宮の商圏は南部町も含まれており(同町の内船駅から20km圏内)、売場面積や専門店の店舗数はCOMAとは比較にならない規模である。

脚注

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  1. ^ a b 身延町丸滝宮の前団地 全22区画分譲中”. 身延町. 2021年2月16日閲覧。
  2. ^ a b c d 噂の!東京マガジン2012年3月11日放送分
  3. ^ 2008年8月6日、山梨日日新聞
  4. ^ a b UTYニュース2012年5月23日
  5. ^ 2012年5月17日、山梨日日新聞