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豊原路子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
豊原 路子
とよはら みちこ
ペンネーム 家嶋 芙美子(いえしま ふみこ)
誕生 1933年
職業 作家
言語 日本の旗 日本語
最終学歴 日本大学法学部政治経済学科卒業
活動期間 1958年 - 1987年
代表作体当りマンハント旅行記
デビュー作 『銀座のエロス』
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豊原 路子(とよはら みちこ、1933年 - )は、日本の作家である[1][2][3]女優として映画に出演もした[4][5]。旧筆名家嶋 芙美子(いえしま ふみこ)[2]。本名・出生名等不明。

人物・来歴

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1933年(昭和8年)に生まれる[1][3]日本大学法学部政治経済学科を卒業後、英文タイピスト、ホステスを経験する[6]

1958年(昭和33年)、東京ライフ社から「家嶋芙美子」名義で、最初の著書『銀座のエロス』を上梓する[2][6]。翌1959年(昭和34年)、朱雀社から、「豊原路子」名義での最初の著書『マンハント』を上梓する[1]第二書房から、1960年(昭和35年)10月には『体当たり男性論』、翌1961年(昭和36年)8月には『体当りマンハント旅行記』を上梓している[1]未婚の母になり、その後に世界一周旅行をし、1965年(昭和40年)には、その紀行文『出たとこ勝負 私の世界マンユウ記』(東京文芸社)を上梓した[1][6]。同年、第二書房の伊藤文學による新書シリーズ「NIGHT BOOKS」に、『体当たり男性論』、『豊原路子の体当りマンハント旅行記』(『体当りマンハント旅行記]』改題)が収録された。

1966年(昭和41年)には、同年2月19日に松竹が配給して公開された湯浅浪男監督の映画『顔を貸せ』に端役として出演、同時期に同名の自著を原作にした『豊原路子の体当りマンハント旅行[7](監督糸文弘)を完成、同作に主演している[5]横浜静岡浜松京都大阪神戸ロケーション撮影を行い、同作には作家の田中小実昌も出演している[8]。同年12月、九州から東京に来た谷ナオミが豊原の助手を務めている。

作家の遠藤周作とも交流があり、1967年(昭和42年)に出版された『狐狸庵閑話 巻之2 現代の快人物』(桃源社)には、『体当りヌード・豊原路子』として紹介されている[9]。同年4月、東京・神楽坂のキャバレー「ムーンライト」で開かれた、伊藤文學の35歳の誕生日と「NIGHT BOOKS」35巻達成を祝うパーティで、豊原は羽目を外し、下半身を露出する行為に及ぶ事件を起こす[10][11]。同じころ、谷ナオミを雑誌記者を介して国映に紹介、関孝二監督の『スペシャル』(製作新日本映画、配給国映)というピンク映画に出演させ、女優デビューさせている[12]

22年ぶりの著書である『世界の男グルメ・裏のウラ』を上梓した1987年(昭和62年)5月以降の消息はわからない。伊藤文學によれば豊原は相当の美人だといい[10]、『世界の男グルメ・裏のウラ』のカバー裏表紙には、当時の近影が掲載されている[6][13]

ビブリオグラフィ

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国立国会図書館蔵書を中心とした著書、自筆原稿および掲載記事の一覧である[1]

著書
  • 『銀座のエロス』、東京ライフ社、1958年 - 「家嶋芙美子」名義
  • 『マンハント』、朱雀社、1959年
  • 『体当たり男性論』、 第二書房、1960年10月
  • 体当りマンハント旅行記』、第二書房、1961年8月
  • 『出たとこ勝負 私の世界マンユウ記』、東京文芸社、1965年
  • 『体当たり男性論』、NIGHT BOOKS 21, 第二書房、1965年(新書化)
  • 『豊原路子の体当りマンハント旅行』、NIGHT BOOKS 22, 第二書房、1965年(新書化、『体当りマンハント旅行記』改題)[14]
  • 『世界の男グルメ・裏のウラ』、広論社、1987年5月 ISBN 4875351046
手記・座談会
記事
  • 「豊原路子の場合 マネーハントにも破れた〝虚栄の女〟」、『週刊サンケイ』第11巻第22号所収、サンケイ出版、1962年5月、p.24-27.
  • 「この非常識男女の不思議な生き方 ワイド特集 自称才女豊原路子の体当たり新商売」、『週刊現代』第8巻第31号所収、講談社、1966年8月、p.108-115.
  • 『体当りヌード・豊原路子』遠藤周作、『狐狸庵閑話 巻之2 現代の快人物』所収、桃源社、1967年、p.211.
  • 「ピンクパーティーで見せた豊原路子の実力」、『週刊サンケイ』第16巻第15号所収、サンケイ出版、1967年4月、p.116-119.
  • 「タブーを破った有名女性の憂き目 - 堤玲子・豊原路子・応蘭芳のセックス三題噺」(堤玲子応蘭芳)、『週刊サンケイ』第17巻第29号所収、サンケイ出版、1968年7月、p.124-129.
  • 「この女性たち10年の波乱万丈 ワイド 特集 いまでも裸を売っている豊原路子」、『週刊現代』第11巻第13号所収、講談社、1969年4月、p.36-48.
  • 「SEX怪女豊原路子の新商売」、『週刊文春』第26巻第40号所収、文藝春秋社、1984年10月、p.27-28.

フィルモグラフィ

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すべて出演である[4][5]

脚注

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  1. ^ a b c d e f 豊原路子国立国会図書館、2012年6月22日閲覧。
  2. ^ a b c 家嶋芙美子、国立国会図書館、2012年6月22日閲覧。
  3. ^ a b 豊原路子国立情報学研究所、2012年6月22日閲覧。
  4. ^ a b 豊原路子、日本映画情報システム、文化庁、2012年6月22日閲覧。
  5. ^ a b c d 豊原路子日本映画データベース、2012年6月22日閲覧。
  6. ^ a b c d 『世界の男グルメ・裏のウラ』、カバー裏表紙。
  7. ^ a b c 『映画年鑑 1967』、p.331.
  8. ^ 山下、p.47.
  9. ^ 遠藤、p.211.
  10. ^ a b パンティをのぞかせてヘアーを!伊藤文學、2008年3月19日付、2012年6月22日閲覧。
  11. ^ 週刊サンケイ』第16巻第15号、p.116-119.
  12. ^ 18歳のとき、わたしが初めて脱いだ日のこと谷ナオミゲンダイネット、2012年6月2日付、2012年6月22日閲覧。
  13. ^ 世界の男グルメ・裏のウラAmazon.co.jp, 2012年6月22日閲覧。
  14. ^ 『豊原路子の体当りマンハント旅行』、豊原路子、ナイト・ブックス第二書房、1965年。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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