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立川こしら

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
若林大輔から転送)
立川たてかわ こしら
立川(たてかわ) こしら
丸に左三蓋松は、立川流定紋である
本名 わかばやし 大輔だいすけ
生年月日 (1975-11-14) 1975年11月14日(49歳)
出身地 日本の旗 日本千葉県東金市
師匠 立川志らく
弟子 立川かしめ
名跡 1. 立川らく平(1996年 - 2001年)
2. 立川こしら(2001年 - )
出囃子 with T.K.
活動期間 1996年 -
活動内容 落語家
ラジオパーソナリティ
所属 落語立川流
第プロ伝統組(マネジメント)
公式サイト 立川こしら(伝統組)
受賞歴
令和3年新さっぽろ演芸大賞

立川 こしら(たてかわ こしら、1975年昭和50年)11月14日 - )は落語立川流落語家

本名、若林 大輔(わかばやし だいすけ)。立川志らく門下総領弟子、真打。

経歴

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  • 千葉県東金市出身。千葉県立東金商業高等学校卒業。
  • 10代のうちはパンクバンドをやった後に劇団・お笑いなどを転々とする。
  • 1995年(平成7年)放送作家の奥山コーシンが講師を務めていた東京アナウンス学院「お笑いタレント科」一期生となる[1]
  • たまたま奥山の使いで立川志らくの落語会に届け物をする機会があった際に「なんとなく勢いで」初対面の志らくに入門を直訴した[2]
  • 1996年平成8年)5月 - 立川志らくに正式に入門(「東西寄席演芸家名鑑2」2021年版・東京かわら版刊より)[3]。立川らく坊(卒業[4])と同時入門。前座名「らく平」。
  • 2001年(平成13年)5月 - 二つ目昇進。「こしら」に改名。
  • 2011年(平成23年)11月 - 志らく一門の真打トライアル試験に合格。真打昇進が内定。
  • 2012年(平成24年)12月 - 弟弟子の立川志ら乃と共に真打昇進。立川談志の孫弟子では初、5代目柳家小さんの曾孫弟子(孫弟子から預かり弟子となった者の弟子は除く)でも初となる真打昇進となった。
  • 2013年(平成25年)7月 - 武川雅寛白井良明とユニット「ガカリョウこしらのクールじゃ、PON」を結成、フジロックフェスティバル「苗場食堂」に出演[5]。落語家がフジロックに出演したのはこの時が初。
  • 2014年(平成26年)5月 - 一旦、落語家を休業。
  • 2014年(平成26年)12月 9日 - 活動再開。休業中は静岡県賀茂郡松崎町ハーブ養蜂などの農業に携わっていたことが本人から明かされ、落語会会場や通販でそれらが販売された。
  • 2009年から、毎月東京でファンミーティング的独演会「こしらの集い」を開催していたが、2014年(平成26年)の休業によりいったん休止。復帰後の2015年(平成27年)より「集い」の開催場所を増やし、東京・大阪(一時は2か所で開催)・京都(終了)・名古屋(2016年で終了、会場を変更して2022年3月~)・浜松(2016年1月~2021年12月)・札幌(2020年1月 ~ )・福岡(2022年1月~)、帯広(2023年1月~)で毎月独演会を開催している。
  • 2017年より海外でも公演を行う。(オーストラリア、バルセロナ、ヒューストン、メキシコ、インド、ニューヨーク、ニュージーランド)。2024年より 韓国・釜山での公演もスタート。
  • 2020年令和2年)4月7日 ~ 13日 - 新型コロナウイルスの影響で外出を控える人のために、山形県米沢市小野川温泉の「鈴の宿 登府屋旅館」で、旅館の協力のもとZoomYouTubeによる7日間連続配信落語会を開催[6]
  • 2020年(令和2年)5月1日 ~ 3日 - ZoomとYouYubeを用いweb上で「GW落語fes (GW寄席)」を開催。各日16:00(初日17:00) ~ 23:30まで春風亭一之輔三遊亭萬橘笑福亭たま登龍亭獅篭柳家東三楼桂ぽんぽ娘サンキュータツオ広瀬和生など東西・協会を縦断した顔ぶれの出演者によるプログラムの落語会を単独でプロデュースした。キャッチフレーズは「視聴無料・入退場自由・飲食OK・スマホの電源切る必要無し[7]
  • 2021年9月、住民票長崎県対馬市に移す[8]
  • 2021年11~12月、山形県の小野川温泉「鈴の宿 登府屋旅館」の遠藤直人が企画した『ご当地落語プロジェクト』にプロデュースとして参加。山形・福島両県の5つの温泉地に、4~5人の落語家と落語作家、フォトグラファーらが4日間連続滞在。この間、名所・旧跡めぐり、地域の方々へのインタビューを行い、それらを盛り込み創作した新作落語を、最終4日目に現地で開く落語会で披露した。4日間の落語家の現地での行動は、絶えずSNSなどで動画配信され、「落語が創られるプロセス」をオープンにした画期的な企画。地元メディアやNHKテレビラジオ(全国ネット)にも大きく取り上げられた。「ご当地落語」を主催した地元落語協議会は第25回「人に優しい地域の宿づくり賞」(主催:全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)優秀賞を受賞[9]。福島・芦ノ牧温泉で生み出された鈴々舎馬るこ「バルブ職人」「贋金の村」などは東京の寄席でも演じられるレパートリーのひとつとなった。また、落語家が地域の人々に話を聞いて落語を作るご当地落語のフォーマットは、後に日本財団による「海と日本プロジェクト」でも用いられた[10]
ご当地落語プロジェクトの概要
日程 温泉地 主会場 参加者など
2021/
11/6~9
山形・小野川温泉 鈴の宿 登府屋旅館 立川こしら立川志ら門立川寸志柳家緑助、ナツノカモ※、武藤奈緒美〇
2021/
11/15~18
福島・土湯温泉 YUMORI ONSEN HOSTEL 立川こしら桂優々柳家緑助柳亭信楽、ナツノカモ※、武藤奈緒美〇
2021/
12/6~9
山形・赤倉温泉 湯守の宿 三之亟 立川こしら立川志ら門桂竹千代柳亭信楽柳家緑助、武藤奈緒美〇
2021/
12/10~13
福島・芦ノ牧温泉 大川荘 立川こしら鈴々舎馬るこ立川志ら門柳家緑助、讃岐邦好※、武藤奈緒美〇
2021/
12/14~17
福島・岳温泉 お宿 花かんざし 立川こしら立川志獅丸桂優々柳家緑助三遊亭萬丸、武藤奈緒美〇

無印は落語家、※は落語作家、〇は記録カメラマン。

  • 2024年4月8日に開局したコミュニティFMFMつしま」(運営会社:(株)コミュニティメディア)[11]では、東京の落語家出演の番組を多くプロデュースしている[12]

人物

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  • 立川志らくの一番弟子。しかし、師匠の志らくが暖めておいた高座名「志ら乃(シラノ・ド・ベルジュラックを参照のこと)」を与えてもらえなかった。(「志ら乃」は現在弟弟子が名乗っている)。
  • 前座当時は談志門下に登龍亭獅篭(当時・立川志加吾)がおり、彼の漫画『風とマンダラ』の登場人物として、作者と立川キウイに次ぐ出演回数で登場していた。獅篭とは現在でも仲が良く、2017年(平成29年)1月から、名古屋で毎月「ママには俺から言っておく(通称:ママ俺)」というタイトルの落語会を二人で開催している。会のタイトルは、二人が前座時代に東京で開いていた会の名前[13]
  • 独自のページデザインや映像製作などを手がける「合同会社第プロ」「合同会社伝統組」の主宰。
  • 同門の立川志ららと組み「平成立川ボーイズ」「カラッペタンズ」、「Hallo中堅(番組名)」など、二人でユニットを組み番組を持った。
  • コカ・コーラがトレードマークになるくらいの無類のコーラ好き。手ぬぐいにコカ・コーラのデザインをもじったものが存在する(落語で使用されるめくりなどの寄席文字は基本的に名前を縦書きなので、「こしら」を「こーら」と読み間違える人も少なくない)。
  • 真打昇進のニュースが流れた正に同時期、大師匠である談志が死去した。よってこしらと弟弟子の志ら乃のみが、談志存命中に真打昇進が決まっていた孫弟子となった。
  • ゲームマニアで過去に艦隊これくしょんを無課金でプレイしユーザーランキング80位に食い込み横須賀鎮守府の提督を与えられた。[14]
  • Google Niantic Labsが提供するスマートフォンゲーム「Ingress」のプレイヤーであることを公表している。Ingressのあるあるネタを用いた落語を2015年6月20日、宮城県仙台市太白区あすと長町 ゼビオアリーナ仙台で行われた公式イベントの「Persepolis XM Anomaly Primary: Tohoku Japan」で披露した。[15][16]
  • Pokémon GOベータ版からプレイ。地域限定ポケモンをゲットするためと銘打ち、落語の世界公演を行っている[17]
  • 仮想通貨とその運用について詳しい[18][19]
  • 毎年、夏と年末年始は釜ヶ崎でイベントに出演している。
  • 宗教家でひかりの輪代表の上祐史浩と、2019年9月に新宿ロフトプラスワンでトークライブを開催。以降、複数回開催している。
  • 2023年、落語立川流に所属しつつピン芸人として漫才協会に入会を考え、メールで漫才協会に打診してみたが、理事会での検討を経て断りの返事が来た[20]

弟子

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二ツ目

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主な出演番組

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ラジオ・ネットラジオ

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テレビ

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映画

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  • ギフテッド~フリムンと乳売り女~ (出馬康成監督、2017年)
  • どっこいしょ(小手川望監督、2021年)

CD

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  • 高速落語 R-30 3分×30席! これで古典落語がざっくりわかる vol.1~3(avex trax、2011年11月)
  • 立川こしら真打昇進記念盤 高速落語 大ネタ十 (avex trax、2012年11月)
  • 死神(avex trax、2017年12月) 

著書

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  • 『妄想肥大症候群』 (オンブック) – 2005年6月
  • 『その落語家、住所不定。 タンスはアマゾン、家のない生き方』 (光文社新書) – 2019年1月18日
  • 『立川こしら “まくら”で知る落語家の華麗なるITライフ』(竹書房) - 2023年5月

脚注

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  1. ^ 奥山侊伸 (2017-11-18). 昭和のテレビと昭和のあなた. 海豹舎. p. 232. ISBN 9784901336345 
  2. ^ 【スペシャルインタビュー】立川こしら -前編- (日本語) - HANASHI
  3. ^ 2022年12月23日まで、なぜか「1997年5月1日入門」とWikipedia本稿に記されていた。
  4. ^ 志らく門下では廃業を卒業と呼ぶ
  5. ^ 写真:宗川 真巳 (2013年7月26日). “ガカリョウ・こしらのクールじゃPON!”. Fuji Rock Express 2013. 2021年1月15日閲覧。 (日本語)
  6. ^ “温泉宿から落語生配信 宿泊客激減の米沢・登府屋旅館”. 河北新報. (2020年4月10日)  (日本語)
  7. ^ GW寄席”. 合同会社伝統組. 2021年1月15日閲覧。 (日本語)
  8. ^ 立川こしら (2021年9月16日). “東京脱出計画 第一部完結 住民票取得”. 立川こしらWALK. youtube. 2021年10月20日閲覧。
  9. ^ 第25回「人に優しい地域の宿づくり賞」受賞者”. 宿ネット. 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会. 2022年9月14日閲覧。
  10. ^ ”笑い”から海の現状を学ぶ「海の落語プロジェクト」長崎県川棚町コラボイベント『海のご当地落語イベント』大盛況! (2024年3月22日). “”笑い”から海の現状を学ぶ「海の落語プロジェクト」長崎県川棚町コラボイベント『海のご当地落語イベント』大盛況!”. PR TIMES. 2024年4月4日閲覧。
  11. ^ 株式会社コミュニティメディア (2024年4月8日). “長崎離島のコミュニティFMラジオ局「エフエム対馬」令和6年4月8日(月)放送開始!地元CATVの株式会社コミュニティメディアが運営。”. PR TIMES. 2024年4月8日閲覧。
  12. ^ FMつしま”. コミュニティメディア (2024年4月8日). 2024年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月10日閲覧。
  13. ^ 雷門獅篭 (2020年8月9日). “なごや落語だポン!『三人旅』の巻”. 中日新聞プラス. 2021年1月15日閲覧。 (日本語)
  14. ^ 飛べサル第208回放送分より - ウェイバックマシン(2014年1月16日アーカイブ分)
  15. ^ Ingress「Persepolis」オープニングイベント速報 - ケータイ Watch (日本語) - 2015年(平成27年)6月20日 12時18分
  16. ^ Ingress大規模イベント Persepolis in Tohoku 開催、世界から4000人のエージェント集う。サプライズIngressで結婚 - Engadget Japanese (日本語) - 2015年(平成27年)6月22日 11時15分
  17. ^ 植松久隆 (2017年1月18日). “【インタビュー】落語界の異端児、立川こしら豪州上陸!”. 日豪プレス. 2021年1月15日閲覧。 (日本語)
  18. ^ 撮影・岩本慶三. “くらし/落語家・立川こしらさんに聞く、仮想通貨事始めQ&A。”. クロワッサン ON line. マガジンハウス. 2020年8月9日閲覧。 (日本語)
  19. ^ くらし/事情通のこしら師匠が、話題の“仮想通貨”について教えます。”. クロワッサンON line. マガジンハウス. 2021年1月15日閲覧。 (日本語)
  20. ^ [ツイキャス 漫才協会加入失敗 / こしら配信 (2023.08.17)]”. 立川こしら-伝統組-. Youtube. 2023年8月18日閲覧。
  21. ^ 週キャスこしら”. 2021年1月15日閲覧。 (日本語)

関連書籍

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  • 立川談志・落語立川流一門『談志が死んだ、立川流はだれが継ぐ』講談社、2003年、415頁
  • 広瀬和生『この落語家を聴け!』集英社文庫版、2010年、357 - 362頁
  • 広瀬和生『落語評論はなぜ役に立たないのか』光文社新書、2011年、176 - 180頁
  • 広瀬和生『噺家のはなし』小学館、2012年、110 - 113頁
  • 南葵亭樂鈷『落語家のようなもの 立川こしら論』2013年、彩流社

関連項目

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外部リンク

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