群馬大学医学部附属病院
群馬大学医学部附属病院 | |
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情報 | |
英語名称 | Gunma University Hospital |
前身 |
前橋厚生病院[1] ↓ 前橋医学専門学校附属医院[1] ↓ 前橋医科大学附属病院[2] |
許可病床数 |
731床 一般病床:680床 精神病床:40床 感染症病床:2床 結核病床:9床 |
機能評価 |
一般病院3(主たる機能) 精神科病院(副機能) 3rdG:Ver.2.0 |
開設者 | 国立大学法人群馬大学 |
管理者 | 病院長齋藤 繁(病院長) |
開設年月日 | 1944年(昭和19年)3月28日[1] |
所在地 | |
位置 | 北緯36度24分28秒 東経139度3分48秒 / 北緯36.40778度 東経139.06333度 |
二次医療圏 | 前橋 |
PJ 医療機関 |
群馬大学医学部附属病院(ぐんまだいがくいがくぶふぞくびょういん、英語: Gunma University Hospital)は、群馬県前橋市にある国立大学法人群馬大学の附属病院(大学病院)である。
沿革
[編集]- 1943年(昭和18年)
- 1944年(昭和19年)
- 1946年(昭和21年)11月 - 群馬県より新病棟、2棟の寄附を受けて内科ほか3科及び薬局を移転。新病棟を本院、旧医院を分院と呼称。
- 1948年(昭和23年)2月 - 前橋医科大学が開学し[4]、前橋医科大学附属病院と改称[注釈 2]。
- 1949年(昭和24年)
- 1950年(昭和25年)
- 1951年(昭和26年)
- 1952年(昭和27年)
- 1955年(昭和30年)
- 4月 - 草津分院で外科の診療を開始[3]。
- 1960年(昭和35年)
- 1963年(昭和38年)
- 内分泌研究所に改組[5]。
- 1965年(昭和40年)
- 4月 - 助産婦学校を開設[2]。
- 1970年(昭和45年)
- 4月 - 草津分院にリハビリテーション施設を開設[3]。
- 1995年(平成7年)3月 - 群馬県内初の「特定機能病院」となる[6]。
- 2002年(平成14年)
- 2007年(平成19年)4月 - 院内保育所を設置。
- 2010年(平成22年)3月 - 重粒子線治療施設を設置[7]。
- 2015年(平成27年)
- 2019年(平成31年)4月 - 「特定機能病院」の再承認[16]。
診療科
[編集]- 内科診療センター
- 循環器内科
- 呼吸器・アレルギー内科
- 消化器・肝臓内科
- 内分泌糖尿病内科
- 腎臓・リウマチ内科
- 血液内科
- 脳神経内科
- 外科診療センター
- 消化管外科
- 肝胆膵外科
- 呼吸器外科
- 循環器外科
- 乳腺・内分泌外科
- 小児外科
- 外科系
- 泌尿器科
- 歯科口腔・顎顔面外科
- 形成外科
- 感覚器・運動機能系
- 整形外科
- 皮膚科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科
- 脳神経・精神・麻酔系
- 精神科神経科
- 麻酔・集中治療科
- 脳神経外科
- 小児・女性系
- 小児科
- 産科婦人科
- 放射線系
- 放射線治療科
- 放射線診断核医学科
- 救命救急センター (救急科)
- 総合診療科
- 臨床試験部
- リハビリテーション部
- 病理科
- 重粒子医学センター
医療機関の認定
[編集](下表の出典[17])
保険医療機関 | 労災保険指定医療機関 |
指定自立支援医療機関(更生医療) | 指定自立支援医療機関(育成医療) |
指定自立支援医療機関(精神通院医療) | 身体障害者福祉法指定医の配置されている医療機関 |
精神保健指定医の配置されている医療機関 | 生活保護法指定医療機関 |
結核指定医療機関 | 指定養育医療機関 |
指定小児慢性特定疾病医療機関 | 難病の患者に対する医療等に関する法律(平成26年法律第50号)に基づく指定医療機関 |
戦傷病者特別援護法指定医療機関 | 原子爆弾被害者一般疾病医療取扱医療機関 |
第一種感染症指定医療機関 | 公害医療機関 |
母体保護法指定医の配置されている医療機関 | 特定機能病院(2015年取り消されたが、2019年再承認[18]) |
災害拠点病院 | 救命救急センター |
臨床研修病院 | 臨床修練病院等 |
がん診療連携拠点病院等 | エイズ治療拠点病院 |
肝疾患診療連携拠点病院 | 特定疾患治療研究事業委託医療機関 |
DPC対象病院 | 地域周産期母子医療センター |
都道府県アレルギー疾患医療拠点病院 |
- 群馬県難病診療連携拠点病院[19]
- 都道府県がん診療連携拠点病院[20]
- 認知症疾患医療センター指定医療機関(中核型)[21]
- 公益財団法人日本医療機評価機構認定病院[22]
交通
[編集]医療事故
[編集]- 2005年、生体肝移植手術で肝臓の一部を提供した女性が手術後に下半身不随となった。
第二外科による診療過失による連続死亡事件
[編集]2014年、保険適用外の腹腔鏡を使った肝臓手術で、群馬大学病院第二外科の同一の医師が執刀した患者8人が術後4カ月以内に死亡していたことが発覚した。本件は厚生労働大臣が「尋常な事態ではないことは間違いない」とし、厚生労働省は医療法に基づく立入検査を実施する方針を表明した。腹腔鏡を使った手術だけではなく、開腹手術でも同一の執刀医によって過去5年間に10人が死亡しており、厚生労働省は説明を求め、診療報酬が優遇される高度医療を提供できる「特定機能病院」の承認取り消しも含めて対応を検討するとしている[23]。 2015年3月3日、群馬大学病院は、腹腔鏡手術にて死亡した8人全員について診療に過失があったとの調査結果を公表した。病院側は遺族への補償の意向を示しているとされるが、患者の死亡例が相次いだ後も執刀医や教授が高難度の手術を続けた理由や背景はなお不透明であり遺族の一部からは「納得できない」との声も出ている[24]。 また、同日、同病院第二外科による開腹手術後3日目に死亡した患者1人について、死亡後にがんではないと判明したのに、執刀医はその事実を遺族に告げず、虚偽の診断書を作成していたと発表した。同病院は遺族に説明、謝罪を行い、その他開腹手術による死亡例についても調査、発表するとしている[25]。2015年4月、2010年12月~2014年6月に腹腔鏡手術で8人と、2009年4月以降の開腹手術での10人の計18人が死亡したことが分かっていたが、既に発表されている以外にも同じ執刀医による死亡者がいたことが判明した[26]。
- 2015年11月、上位頸椎奇形と診断された50歳代の男性に対し、骨に4本の医療用ねじを刺す手術を実施したが、このうちの1本が脊柱管に誤って刺さり、男性は右手足の麻痺や呼吸困難など、神経障害が残った[27]。
不祥事
[編集]- 2020年7月8日 - 8日までに、本院が診療報酬を不正に請求し患者約7万人から医療費計約1億7,000万円を余分に受け取っていた(医療詐欺)。病院は対象患者全員に郵送で通知し、余分に受け取っていた医療費を返還するとした。不正請求は2010年4月~2015年3月に延べ約74万件に及び、患者の特定を進めていた。健康保険組合など保険者向けの返還は既に着手。法規定により保険者に加算して支払う分も合わせ、返還総額は当初想定より増えて約17億円となる見込み。麻酔治療の際に実際よりも高い保険点数で請求したり、カルテに記載のない医療行為を請求したりしていた。群馬大学病院腹腔鏡手術後8人死亡事故をきっかけに、厚生労働省が行った監査で判明。不正請求を巡り、病院と医師1人が2017年3月、戒告の行政措置を受けた[28]。
関連項目
[編集]出典・脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f 群馬県教育史研究編さん委員会 『群馬県教育史 別巻 人物編』 群馬県教育センター 群馬県教育委員会、1981年3月30日。
- ^ a b c d e f g h i 前橋市教育史編さん委員会 『前橋市教育史 下巻』 前橋市、1988年11月30日。
- ^ a b c d e f g h 久保田一雄 『群馬大学医学部附属病院草津分院 は閉院しました』 日本温泉気候物理医学会雑誌 第65巻4号 (日本温泉気候物理医学会) (2002年8月1日)
- ^ 『日本の歴代知事 第1巻』 歴代知事編纂会、1980年。
- ^ a b c d 群馬県教育委員会 戦後における群馬県教育史研究編さん委員会 『群馬県教育史 戦後編 上巻』 群馬県教育委員会、1966年3月30日。
- ^ a b 尾崎修二、杉直樹(2015年5月1日). “群馬大病院:「特定機能病院」取り消し 「信頼回復を」 再発防止望む遺族ら”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ a b c d 尾崎修二(2015年5月15日). “群大病院:新規・先進医療停止 再開時期は未定”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ 馬場由美子(2015年6月17日). “スポーツ外来を新設 群大病院、現場復帰後押”. 朝日新聞(朝日新聞社)
- ^ “先進医療、受け入れ停止要請 群馬大など 厚労省”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2015年5月12日)
- ^ a b “特定機能病院、取り消し決定 東京女子医大・群馬大”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2015年5月28日)
- ^ a b 尾崎修二(2015年6月2日). “群馬大:「拠点病院」も不更新 指定外れ大幅減収へ”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ 田内康介、上田雅文、井上怜(2015年5月1日). “特定機能病院、取り消し 東京女子医大と群馬大 厚労省、月内に”. 朝日新聞(朝日新聞社)
- ^ “群馬大病院 承認取り消し 病院長「重く受け止める」”. 東京新聞 (中日新聞社). (2015年5月1日)
- ^ “がん拠点の指定更新せず 厚労省”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2015年6月2日)
- ^ 尾崎修二(2015年7月3日). “群馬大病院:先進医療再開へ 待機患者優先受け入れ”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ “社会保障審議会 (医療分科会)”. www.mhlw.go.jp. 2019年3月29日閲覧。
- ^ “群馬県統合型医療情報システム”. 群馬県健康福祉部医務課. 2020年7月28日閲覧。
- ^ “群馬大病院、特定機能病院に再承認 4年ぶり”. 朝日新聞 2019年3月30日 9時00分. 2021年1月11日閲覧。
- ^ “難病特別対策推進事業について”. 群馬県健康福祉部保健予防課. 2020年7月28日閲覧。
- ^ “都道府県がん診療連携拠点病院・地域がん診療連携拠点病院・群馬県がん診療連携推進病院”. 群馬県健康福祉部保健予防課. 2020年7月28日閲覧。
- ^ “認知症疾患医療センター”. 群馬県健康福祉部健康福祉課. 2020年7月28日閲覧。
- ^ “病院機能評価結果の情報提供”. 公益財団法人日本医療機能評価機構. 2020年7月28日閲覧。
- ^ 群馬大病院を立ち入り検査へ 塩崎厚労相「尋常でない」 朝日新聞 2014年12月26日20時58分
- ^ 腹腔鏡手術8人死亡「全例に過失」…補償の意向 読売新聞 2015年03月03日 03時00分
- ^ 開腹3日死亡、がん誤診判明…診断書に虚偽病名 読売新聞 3月3日(火)12時14分配信
- ^ 読売新聞 4月30日
- ^ 群馬大病院 首の手術ミスで患者に神経障害 毎日新聞 2016年7月9日
- ^ “患者7万人に医療費返還へ 診療報酬不正で群馬大病院”. 日本経済新聞 2020/7/8 17:16. 2020年7月28日閲覧。