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第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
全日本バレーボール高等学校選手権大会 > 第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会
第74回
全日本バレーボール高等学校選手権大会
リーグ全日本バレーボール高等学校選手権大会
スポーツバレーボール
期間2022年1月5日 - 2022年1月9日
チーム数男子52校・女子52校
男子
優勝日本航空(山梨)
準優勝鎮西(熊本)
シーズンMVP前嶋悠仁
女子
優勝就実(岡山)
準優勝古川学園(宮城)
シーズンMVP深澤めぐみ
シーズン

第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会(だいななじゅうよんかいぜんにほんばれーぼーるこうとうがっこうせんしゅけんたいかい)は、2022年に開催された74回目の全日本バレーボール高等学校選手権大会である。男子は日本航空が、女子は就実がそれぞれ優勝した。

概要

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本大会は新型コロナウイルスの影響で開会式は行わず、全試合無観客試合として開催された。男子は鎮西(熊本)と日本航空(山梨)が決勝に進出し、日本航空がフルセットの激戦を制した。女子は就実(岡山)と古川学園(宮城)が決勝に進出し、就実が2大会連続の優勝を果たした。

開催要項

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日程

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  • 2021年11月28日 - 組み合わせ抽選会(オンライン)
  • 2022年1月5日 - 男女1回戦
  • 2022年1月6日 - 男女2回戦
  • 2022年1月7日 - 男女3回戦・準々決勝
  • 2022年1月8日 - 準決勝
  • 2022年1月9日 - 決勝

出典:フジテレビ大会サイト

出場校一覧

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右が女子代表で、左は男子代表である。

北海道・東北

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関東

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  • 茨城県代表:日立第二(2年連続3回目)
  • 栃木県代表:國學院栃木(35年連続36回目)
  • 群馬県代表:健大高崎(6年ぶり5回目)
  • 埼玉県代表:細田学園(2年ぶり21回目)
  • 千葉県代表:敬愛学園(3年連続11回目)
  • 東京都代表I:八王子実践(7年連続44回目)
  • 東京都代表II:共栄学園(3年連続26回目)
  • 東京都代表III(開催地):下北沢成徳(3年ぶり20回目)
  • 神奈川県代表I:川崎橘(4年連続27回目)
  • 神奈川県代表II:大和南(4年ぶり15回目)
  • 山梨県代表:帝京第三(2年連続3回目)

東海・北信越

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  • 長野県代表:東京都市大塩尻(4年連続9回目)
  • 新潟県代表:長岡商(4年連続10回目)
  • 富山県代表:富山第一(9年連続14回目)
  • 石川県代表:金沢商(20年連続47回目)
  • 福井県代表:福井工大福井(2年ぶり7回目)
  • 静岡県代表:富士見(9年連続14回目)
  • 愛知県代表:岡崎学園(2年ぶり45回目)
  • 岐阜県代表:岐阜総合学園(12年ぶり2回目)
  • 三重県代表:三重(2年ぶり5回目)

近畿

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  • 滋賀県代表:近江兄弟社(2年ぶり13回目)
  • 奈良県代表:奈良文化(4年連続4回目)
  • 和歌山県代表:開智(8年ぶり6回目)
  • 京都府代表:京都橘(2年ぶり24回目)
  • 大阪府代表I:大阪国際滝井(3年連続23回目)                   
  • 大阪府代表II:金蘭会(11年連続11回目)
  • 兵庫県代表:氷上(3年連続37回目)

中国

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  • 鳥取県代表:米子北斗(5年ぶり4回目)
  • 島根県代表:安来(3年連続38回目)
  • 岡山県代表:就実(8年連続45回目)
  • 広島県代表:進徳女子(4年ぶり10回目)
  • 山口県代表:誠英(32年連続42回目)

四国

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  • 香川県代表:高松南(3年ぶり5回目)
  • 徳島県代表:城南(3年連続13回目)
  • 愛媛県代表:松山東雲(6年連続8回目)
  • 高知県代表:高知(3年連続3回目)

九州・沖縄

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組み合わせ

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男子

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組み合わせは以下の通りである[1][2]

 
ラウンド64ラウンド32ラウンド16準々決勝準決勝決勝
 
                      
 
 
 
 
1月6日
 
 
1
東福岡
2
 
1月5日
 
東亜学園0
 
札幌藻岩0
 
1月7日
 
東亜学園2
 
東福岡2
 
1月5日
 
習志野0
 
玉野光南2
 
1月6日
 
松山工0
 
玉野光南0
 
1月5日
 
習志野2
 
習志野2
 
1月7日
 
東山1
 
東福岡1
 
 
日本航空2
 
 
1月6日
 
 
2
松阪工
0
 
1月5日
 
川内商工2
 
天理0
 
1月7日
 
川内商工2
 
川内商工1
 
1月5日
 
日本航空2
 
日本航空2
 
1月6日
 
一関修紅0
 
日本航空2
 
 
3
岡谷工
1
 
 
1月8日
 
 
日本航空3
 
 
雄物川0
 
 
1月6日
 
 
4
郡山北工
2
 
1月5日
 
東京学館新潟0
 
川崎橘0
 
1月7日
 
東京学館新潟2
 
郡山北工0
 
1月5日
 
崇徳2
 
高知1
 
1月6日
 
佐賀学園2
 
佐賀学園1
 
 
5
崇徳
2
 
 
1月7日
 
 
崇徳1
 
1月5日
 
雄物川2
 
福井工大福井1
 
1月6日
 
霞ヶ浦2
 
霞ヶ浦0
 
1月5日
 
雄物川2
 
雄物川2
 
1月7日
 
松江工1
 
雄物川2
 
1月5日
 
県岐阜商0
 
県岐阜商2
 
1月6日
 
鎮西学院0
 
県岐阜商2
 
 
6
清風
0
 
 
1月9日
 
 
日本航空3
 
 
鎮西2
 
 
1月6日
 
 
7
鎮西
2
 
1月5日
 
埼玉栄 0
 
埼玉栄2
 
1月7日
 
大阪産大附1
 
鎮西2
 
1月5日
 
高川学園1
 
高岡第一0
 
1月6日
 
高川学園2
 
高川学園2
 
1月5日
 
東海大菅生0
 
東海大菅生2
 
1月7日
 
弘前工1
 
鎮西2
 
 
高松工芸1
 
 
1月6日
 
 
8
開智
1
 
1月5日
 
高松工芸2
 
大分工0
 
1月7日
 
高松工芸2
 
高松工芸2
 
1月5日
 
東海大札幌1
 
東海大相模2
 
1月6日
 
清水桜が丘0
 
東海大相模1
 
 
9
東海大札幌
2
 
 
1月8日
 
 
鎮西3
 
 
日南振徳0
 
 
1月6日
 
 
10
足利大附
2
 
1月5日
 
石川県工0
 
美里工0
 
1月7日
 
石川県工2
 
足利大附2
 
1月5日
 
山形中央1
 
市立尼崎2
 
1月6日
 
明和県央0
 
市立尼崎1
 
 
11
山形中央
2
 
 
1月7日
 
 
足利大附1
 
1月5日
 
日南振徳2
 
星城2
 
1月6日
 
城東0
 
星城0
 
1月5日
 
日南振徳2
 
近江0
 
1月7日
 
日南振徳2
 
日南振徳2
 
1月5日
 
駿台学園1
 
仙台商2
 
1月6日
 
鳥取中央育英0
 
仙台商1
 
 
12
駿台学園
2
 
 
 
 

女子

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結果

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男子

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1回戦

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2回戦

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3回戦

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準決勝

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準々決勝

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2022年1月8日
10:00
鎮西 3 – 0 日南振徳 東京体育館
観客数: 0人
主審: 高橋直也
レポート
25
25
25
75
Set 1
Set 2
Set 3
Total
21
23
21
65

2022年1月8日
12:00
日本航空 3 – 0 雄物川 東京体育館
観客数: 0人
主審: 山下亮
レポート
25
25
25
75
Set 1
Set 2
Set 3
Total
19
14
19
52

決勝

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2022年1月9日
11:30
鎮西 2 – 3 日本航空 東京体育館
観客数: 0人
主審: 伊藤薫
レポート
25
25
23
19
11
103
Set 1
Set 2
Set 3
Set 4
Set 5
Total
20
23
25
25
15
108

全国高等学校総合体育大会で優勝をおさめた熊本県代表・鎮西は、2冠を目指しセンターコートに立った。対する関東大会優勝校の日本航空は初の優勝を目指す。

序盤、鎮西はセンター攻撃を多用し日本航空の裏をかき2セットを先取。後がない日本航空は、エースの前嶋悠仁に鎮西のブロックが寄っていることに気づき、セッターの樋口はセンターにボールを集め、これが成功する。一方鎮西は、エースの2年生・舛本颯真が「足が攣りそうになった」とスパイクを決め切ることができず、3セット目・4セット目を落としてしまい形勢逆転される[3]。迎えた最終セットでは日本航空のコンビバレーが炸裂し、鎮西のブロックは乱れ、最後は前嶋の強烈なスパイクが決まり、これがチャンピオンシップポイントとなった[4]。日本航空は学校としてだけでなく、山梨県勢として初の優勝を果たした。そのため2月14日、山梨県イメージアップ大賞を受賞している[5]

日本航空は前回大会を前嶋頼みの戦術で挑み、3回戦敗退。そのため1年間前嶋に頼らないプレーを模索し、これが効果を発揮した形となった[4]。鎮西のエース・舛本はこの試合だけで52点を得点し、両チーム最多の得点となった。舛本は準々決勝・準決勝など共にフルセットで出場したため疲労が目立ち、試合終了後「疲れが溜まっていたのかな」と体を案じる声も聞こえたが、「言い訳をしていたら鎮西のエースは務まらない」とし、次回大会でのリベンジを誓った[3]


女子

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1回戦

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2022年1月5日
10:00
青森西 0 – 2 熊本信愛女 東京体育館 (D)
観客数: 0人
15
17
32
Set 1
Set 2
Total
25
25
50

青森西は5年連続18回目の出場。対する熊本信愛女学院は2年連続33回目の出場となった。大会開幕前の2021年12月13日、2013年より青森西の監督を務めた木村大地が急逝[6][7]。試合へは監督不在で参加し、試合中は監督席に笑顔の遺影が座った。名門とされる熊本信愛女学院を前に試合は苦しい展開となったが、監督が遺した「どんな時でも笑顔でプレーを」という言葉をもとに、最後まで笑顔で戦った[8]。なお、監督代行は青森県バレーボール協会の斎藤達人理事長が務めた[9]


2回戦

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3回戦

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2022年1月7日
10:00
就実 2 – 0 熊本信愛女 東京体育館 (A)
観客数: 0人
25
25
50
Set 1
Set 2
Total
18
19
37

2022年1月7日
10:00
八王子実践 0 – 2 三重 東京体育館 (D)
観客数: 0人
18
17
35
Set 1
Set 2
Total
25
25
50

激戦の東京都代表決定戦を1位で通過した名門・八王子実践は、三重県代表三重と対戦。八王子実践は日本一を目標に試合に挑んだが[10]、2年生でエースの瀧沢凛乃は三重にサーブで徹底的に狙われ、攻撃に加わることができずに2セット途中でコートを出る。これにより八王子実践の攻撃陣は壊滅的な打撃を受け三重にストレート負けを喫した。 貫井直輝監督は「負けたのは監督の責任。心の鍛錬が足りなかった」と振り返った[11]


2022年1月7日
11:00
岡崎学園 2 – 1 米沢中央 東京体育館 (A)
観客数: 0人
18
25
25
68
Set 1
Set 2
Set 3
Total
25
15
18
58

2022年1月7日
11:00
都城商 0 – 2 金蘭会 東京体育館 (D)
観客数: 0人
24
16
40
Set 1
Set 2
Total
26
25
51

2022年1月7日
12:00
進徳女 0 – 2 下北沢成徳 東京体育館 (A)
観客数: 0人
15
18
33
Set 1
Set 2
Total
25
25
50

2022年1月7日
12:00
大阪国際滝井 1 – 2 共栄学園 東京体育館 (D)
観客数: 0人
25
21
20
66
Set 1
Set 2
Set 3
Total
15
25
25
65

東京都代表Ⅱとして出場した共栄学園は、3回戦目で前回大会準優勝の大阪国際滝井と対戦。試合始め大阪国際滝井がテンポの速いコンビバレーで共栄学園を翻弄し、共栄学園を15点に抑え第1セットを奪う。しかしながら第2セット以降は共栄学園のエースのスパイクを止めることができず、大阪国際滝井はフルセットの末3回戦敗退を喫し、日本一という目標は破れた[12][13]


2022年1月7日
13:10
奈良文化 0 – 2 八女学院 東京体育館 (A)
観客数: 0人
20
26
46
Set 1
Set 2
Total
25
28
53

4年連続4回目の出場の奈良文化は、1回戦目で大和南を、2回戦目で岐阜総合を破り3日目に進出。対する福岡県を代表する八女学院は初出場にして3日目に進出。どちらも粘り強いレシーブを武器としていたが、奈良文化は相手のスパイクに対応できず、序盤に大量失点する。一時9点差をつけられるも、主将の奥出やエースの伊関のスパイクなどで5連続得点を記録し、1セット目は落としたものの2セット目では序盤からリードを広げる。しかしながら後半追いつかれ、24点から3回スパイクを決め健闘するが、八女学園に敗北し、初のベスト8進出は叶わなかった[14]


2022年1月7日
13:10
古川学園 2 – 0 誠英 東京体育館 (D)
観客数: 0人
25
25
50
Set 1
Set 2
Total
18
17
35

準々決勝

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準決勝

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2022年1月8日
14:15
就実 3 – 0 金蘭会 東京体育館
観客数: 0人
主審: 細井啓太
レポート
25
25
25
75
Set 1
Set 2
Set 3
Total
15
19
20
54

2022年1月8日
16:15
古川学園 3 – 1 下北沢成徳 東京体育館
観客数: 0人
主審: 清水弘也
レポート
27
16
25
25
93
Set 1
Set 2
Set 3
Set 4
Total
25
25
14
23
87

決勝

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2022年1月9日
14:20
就実 3 – 1 古川学園 東京体育館
観客数: 0人
主審: 松永美志
レポート
25
27
25
25
102
Set 1
Set 2
Set 3
Set 4
Total
18
29
18
20
85

表彰

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出典[15]

男子

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名前 学校名
最優秀選手賞 前嶋悠仁 日本航空
優秀選手賞 前嶋悠仁 日本航空
樋口響 日本航空
舛本颯真 鎮西
九冨鴻三 鎮西
石塚蓮 雄物川
甲斐優斗 日南振徳
ベストリベロ賞 伊東昌輝 日本航空
勝利監督賞 月岡裕二 日本航空

女子

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名前 学校名
最優秀選手賞 深澤めぐみ 就実
優秀選手賞 深澤めぐみ 就実
深澤つぐみ 就実
タピア・アロンドラ 古川学園
鈴木玲香 古川学園
吉武美佳 金蘭会
古川愛梨 下北沢成徳
ベストリベロ賞 井上凜香 就実
勝利監督賞 西畑美希 就実

脚注

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出典

[編集]
  1. ^ トーナメント表(2022年) 春高バレー 全日本バレーボール高等学校選手権大会”. 春高バレー. 2022年11月10日閲覧。
  2. ^ 日程・結果 - 春高バレー2022 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年11月10日閲覧。
  3. ^ a b 信哉, 奥村 (2022年1月9日). “【春高バレー】鎮西2冠ならず エース舛本52得点も逆転負け”. 産経ニュース. 2022年11月26日閲覧。
  4. ^ a b 千尋, 川峯 (2022年1月9日). “【春高バレー】日本航空、コンビバレーで総体王者を撃破”. 産経ニュース. 2022年11月26日閲覧。
  5. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年2月14日). “春高バレー優勝の日本航空高に山梨県イメージアップ大賞”. 産経ニュース. 2022年11月26日閲覧。
  6. ^ 青森西、貫いた「笑顔でプレー」 12月に急死…監督の教え守って戦った/春高バレー”. サンスポ. 2022年11月26日閲覧。
  7. ^ 【春高バレー】青森西初戦敗戦、最後は天国の木村監督に笑顔で感謝 - バレーボール : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年11月26日閲覧。
  8. ^ 【春高バレー】青森女子代表・青森西が惨敗 急逝の監督の教え胸に”. 産経ニュース. 2022年11月26日閲覧。
  9. ^ 信哉, 奥村 (2022年1月5日). “【春高バレー】監督急逝の青森西、初戦敗退も「出し切った」”. 産経ニュース. 2022年11月26日閲覧。
  10. ^ 八王子実践女子バレー部 28人でつかめ「日本一」”. タウンニュース (2021年1月1日). 2022年11月27日閲覧。
  11. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年1月7日). “【春高バレー】8強逃した八王子実践、封じられた滝沢「気持ちも崩された」”. 産経ニュース. 2022年11月27日閲覧。
  12. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年1月7日). “【春高バレー】女子は共栄学園が大阪国際滝井を撃破 男子は駿台学園が3回戦敗退”. 産経ニュース. 2022年11月27日閲覧。
  13. ^ 前回準優勝の大阪国際滝井は3回戦で敗退/春高バレー”. サンスポ. 2022年11月27日閲覧。
  14. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年1月7日). “【春高バレー】女子3回戦 奈良文化(奈良)初のベスト8ならず”. 産経ニュース. 2022年11月26日閲覧。
  15. ^ 日程・結果 | 春高バレー 全日本バレーボール高等学校選手権大会”. 春高バレー. 2024年8月18日閲覧。

外部リンク

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