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第3期順位戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第3期 順位戦 / 第8期 名人戦
開催期間 順位戦 1948年5月 - 1949年1月
名人戦 1949年3月29日 - 1949年5月24日
第7期名人 塚田正夫(通算2期目)
挑戦者 木村義雄
第8期名人 木村義雄(通算6期目)
△ 昇級 △
次期A 五十嵐豊一 / 高島一岐代 / 原田泰夫
次期B 加藤博二 / 山本武雄 / 荒巻三之 / 南口繁一
次期C1 下平幸男(C級1組へ昇級)
▼ 降級 ▼
次期B 土居市太郎(引退) / 加藤治郎(引退) / 萩原淳
引退ほか
引退 金子金五郎 / 渡辺東一 / 奥野基芳
順位戦
第2期順位戦
第7期名人戦
第4期順位戦
第9期名人戦
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第3期順位戦(だい3き じゅんいせん)は、1949年度(1948年5月 - 1949年1月)に実施された順位戦である。順位戦は、将棋タイトル戦の一つ「名人戦」の予選にあたる棋戦である。

第8期名人戦(だい8き めいじんせん)は、1949年度(1949年3月29日 - 1949年5月24日)に実施されたタイトル棋戦「名人戦」である。第8期名人のタイトルをかけ、「第7期名人」および第3期順位戦で選出された「挑戦者」により五番勝負で争われた。

ここでは「第3期順位戦」および「第8期名人戦」について、あわせて記述する。

第8期名人戦五番勝負

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名人戦五番勝負は、木村義雄前名人が塚田正夫名人を3勝2敗で下し、名人位を奪取した[1]

対局者 第1局 第2局 第3局 第4局 第5局
1949年
3月29日
1949年
4月8日
1949年
4月20日
1949年
5月11日
1949年
5月24日
塚田正夫名人
木村義雄前名人 名人位奪取

ルールの改定

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  • A級上位3名とB級1位が挑戦者決定戦に進出する。
  • A級を10名に増員し総当たり戦。各9局。下位3名が次期B級降級。
  • B級を全員を4組に分け1組5~6名の総当たり予選を行い各組から上位2名を選抜。選抜者で決勝リーグ戦を行いその上位3名がA級昇級。
  • C級もB級と同様の予選を行い、決勝リーグ戦上位4名がB級昇級。1組は予選上位各2名(計8名)、2組は予選1位3名のうち2名が決勝リーグに進出。
  • 個人の順位制度はA級のみに限り、B級以下は順位なし。
  • B級以下は降級なし。

順位戦結果

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  •    :名人挑戦者決定戦進出・次期昇級・決勝リーグ進出
  •    :次期降級
  • 千:千日手

名人挑戦者決定戦

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1回戦 準決勝 決勝
 五十嵐豊一(B級1位) 千〇
 五十嵐豊一
 大山康晴(A級3位) 千●
 松田辰雄 ●●
 松田辰雄(A級2位)
 木村義雄(A級1位) 〇〇

A級1位の木村義雄前名人がトーナメントを勝ち上がり名人挑戦を決めた。

A級

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挑戦者決定戦進出3名・降級3名

第2期の得点順により、第3期の順位が決まるため、第2期B級からの昇級者が第2期A級残留者よりも上位に位置することがある。ただし、松田辰雄八段は、花田長太郎八段の死去により補充されたため、得点に関わらず最下位(10位)となった。[2]

順位 棋士名 段位 年齢 前期成績(順位) 備考
1 升田幸三 八段 31 12-2(7) 6 3
2 大野源一 八段 37 9-5(2) 4 5
3 大山康晴 八段 26 11-1(B/3) 6 2 決定戦進出/1
4 土居市太郎 八段 61 8-6(4) 2 7 降級(引退)
5 丸田祐三 八段 30 10-2(B/16) 4 4 持1
6 木村義雄 前名人 44 7-7(1) 7 2 決定戦進出
7 加藤治郎 八段 38 7-7(4) 2 7 降級(引退)
8 北楯修哉 八段 36 9-3(B/11) 4 5
9 萩原淳 八段 44 3-10(3) 2 7 降級
10 松田辰雄 八段 32 8-4(B/11) 7 2 決定戦進出
坂口允彦 八段 40 休場(6) 0 0 休場

B級

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順位なし・挑戦者決定戦進出1名・昇級3名

順位 棋士名 段位 年齢 予選成績(順位) 備考
松下力 七段 36 1組1位 1 6
原田泰夫 七段 26 1組2位 4 3 昇級
高柳敏夫 七段 29 2組1位 4 3
京須行男 七段 35 2組2位 3 4
小泉雅信 八段 48 3組1位 2 5
五十嵐豊一 七段 24 3組2位 6 1 決定戦進出/昇級
高島一岐代 七段 32 4組1位 5 2 昇級
板谷四郎 七段 35 4組2位 3 4
  • A級昇級3人目は原田-高柳の同率決戦の結果、原田泰夫七段が昇級。

B級予選

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B級の24名を4組に分けた予選各上位2名、計8名によりB級決勝リーグ戦を実施。

B級1組
棋士名 段位 年齢 備考
松下力 七段 36 4 1 予選通過
原田泰夫 七段 26 4 1 予選通過
松田茂行 七段 27 2 2
佐瀬勇次 七段 30 2 2
斎藤銀次郎 八段 44 1 2
山川次彦 七段 29 0 5
B級2組
棋士名 段位 年齢 備考
高柳敏夫 七段 29 5 0 予選通過
京須行男 七段 35 4 2 予選通過
建部和歌夫 八段 39 3 3
小堀清一 七段 37 2 3
渡辺東一 八段 43 1 4 引退
金高清吉 七段 30 1 4
B級3組
棋士名 段位 年齢 備考
小泉雅信 八段 48 2 0 持2/予選通過
五十嵐豊一 七段 24 3 1 予選通過
金子金五郎 八段 47 1 1 持2/引退
梶一郎 八段 36 1 3
大和久彪 七段 35 0 2 持2
B級4組
棋士名 段位 年齢 備考
高島一岐代 七段 32 3 1 予選通過
板谷四郎 七段 35 3 1 予選通過
松浦卓造 七段 34 3 1 [3]
村上真一 八段 51 1 3
中井捨吉 七段 56 0 4

C級

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順位なし・昇級4名

順位 棋士名 段位 年齢 予選成績(順位) 備考
加藤博二 六段 25 C1第1組1位 6 3 昇級
山本武雄 六段 32 C1第1組2位 6 3 昇級
北村秀治郎 六段 41 C1第2組1位 1 7
廣津久雄 五段 26 C1第2組2位 1 8
市川一郎 六段 46 C1第3組1位 4 5
富沢伝助 六段 28 C1第3組2位 4 4
山中和正 六段 34 C1第4組1位 4 5
星田啓三 六段 32 C1第4組2位 5 4
荒巻三之 六段 34 C2第1組1位 7 2 昇級
南口繁一 五段 30 C2第2組1位 6 3 昇級
  • 北村-富沢戦は不戦。

C級予選

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1組は21名を4組に分けた予選各上位2名計8名、2組は13名を3組に分けた予選1位3名のうち2名の計10名によりC級決勝リーグ戦を実施。2組には第1回全日本アマチュア名人戦準優勝の三好幸男がアマチュア代表として出場した。

C級1組第1組
棋士名 段位 年齢 備考
加藤博二 六段 25 4 0 予選通過
山本武雄 六段 32 2 2 予選通過
加藤恵三 六段 40 2 2 [4]
奥野基芳 六段 43 1 3 引退
間宮純一 六段 40 1 3
C級1組第2組
棋士名 段位 年齢 備考
北村秀治郎 六段 41 4 1 予選通過
廣津久雄 六段 26 4 1 持1/予選通過
藤内金吾 六段 56 3 2 持1/休場明け
灘照一 六段 22 2 3
本間一雄 六段 29 1 4
藤川義夫 六段 40 1 4
C級1組第3組
棋士名 段位 年齢 備考
市川一郎 六段 46 3 1 予選通過
富沢伝助 六段 28 3 1 予選通過
花村元司 六段 31 2 2
飯塚勘一郎 七段 54 1 3
橋爪敏太郎 六段 40 1 3
C級1組第4組
棋士名 段位 年齢 備考
山中和正 六段 34 4 0 予選通過
星田啓三 六段 32 3 1 予選通過
岡崎史明 五段 41 2 2
畝美与吉 六段 48 1 3
野村慶虎 五段 49 0 4
C級2組第1組
棋士名 段位 年齢 備考
荒巻三之 六段 34 3 0 予選通過
佐藤豊 四段 34 2 1 初参加
木川貴一 四段 29 1 2 初参加
吉田六彦 五段 39 0 3
C級2組第2組
棋士名 段位 年齢 備考
南口繁一 五段 30 3 1 予選通過
西本馨 四段 25 3 1 初参加[5]
角田三男 五段 39 2 2 休場明け
二見敬三 四段 17 2 2 初参加
三好幸男 四段 0 4 アマチュア代表
C級2組第3組
棋士名 段位 年齢 備考
下平幸男 四段 24 3 0 初参加[6]
鈴木禎一 五段 49 1 1 休場明け
平野広吉 五段 33 1 1
志沢春吉 五段 50 0 3

脚注

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  1. ^ 名人戦・順位戦|棋戦”. 日本将棋連盟. 2021年7月23日閲覧。
  2. ^ 第2期順位戦・挑戦者決定戦を巡るあれこれ(ルール編)|将棋棋士の食事とおやつ出張所”. demae.3rin.net. 2023年5月25日閲覧。
  3. ^ 高島・板谷・松浦の同率決戦で敗退。
  4. ^ 山本・加藤恵の同率決戦で敗退。
  5. ^ 南口・西本の同率決戦で敗退。
  6. ^ 荒巻・下平の同率決戦で敗退。

外部リンク

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