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富山県立山博物館

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立山博物館から転送)
富山県立山博物館
Tateyama Museum of Toyama
2018年11月19日撮影
富山県立山博物館の位置(富山県内)
富山県立山博物館
富山県内の位置
施設情報
正式名称 富山県立山博物館[1]
愛称 たてはく
専門分野 立山の自然、立山と人間の関わり
館長 岡田知己
事業主体 富山県
管理運営 公益財団法人 富山県文化振興財団
建物設計 磯崎新(展示館)[2]
開館 1991年平成3年)11月1日[3][4]
所在地 930-1406
富山県中新川郡立山町芦峅寺93-1[5]
位置 北緯36度34分57.76秒 東経137度23分36.56秒 / 北緯36.5827111度 東経137.3934889度 / 36.5827111; 137.3934889座標: 北緯36度34分57.76秒 東経137度23分36.56秒 / 北緯36.5827111度 東経137.3934889度 / 36.5827111; 137.3934889
外部リンク 富山県[立山博物館]
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富山県立山博物館(とやまけんたてやまはくぶつかん)は、富山県中新川郡立山町芦峅寺にある富山県立の広域分散型博物館である[6]。施設名は、「とやまけんりつ やま(山)はくぶつかん」と誤認されるのを避けるため、富山県[立山博物館]角括弧を用いて表記される。

概要

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立山信仰などの文化・民俗や立山の自然について見学・体験できる。展示館や現存する宿坊を含む教界ゾーン、映像ホールの遙望館[注 1]を含む聖界ゾーン、現存する宿坊や古民家、かもしか園などを含む遊界ゾーンから構成されている[7]

1965年昭和40年)芦峅寺地区にかもしか園を開園。1972年(昭和47年)より立山風土記の丘として、民俗資料館などを併設して、展示や収集を行ってきた地域を改修整備する事業の中で設置された。

沿革

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おもな展示施設

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教界ゾーン

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  • 展示館[2] - 3階建ての展示施設で、最上階の3階から下へ向かって見学する方式としている[7]磯崎新が設計を手掛けており、館内の螺旋階段立山黒部アルペンルートの「雪の大谷」をイメージしている[2]
    • 常設展示室(2階・3階)、企画展示室、エントランス、事務室(1階)
  • 山岳集古未来館[6] - 加賀藩から寄贈された、雄山神社中宮祈願殿(芦峅雄山神社)の神輿2基(立山町指定文化財)が展示されている[6]
  • 教算坊[6] - 江戸時代の立山登山のための宿坊(宿)、この地区にあった33宿坊のひとつ。

聖界ゾーン

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  • 閻魔堂と閻魔堂の仏像群(富山県指定有形文化財[12]
  • 布橋 - 女人禁制の立山の信仰登山を救済するための儀式である布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)が3年に一度執り行われる[13][14][15]
  • 遥望館(ようぼうかん)[2][16] - 聖界ゾーンの中核施設。

遊界ゾーン

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  • まんだら遊苑[2] - 中心的な展示施設の一つで、極楽浄土地獄がともに立山山中にあるとされた立山曼荼羅の世界を「地界」「陽の道」「天界」「闇の道」の屋内外の4つのエリアを巡ることにより、五感で体感できる施設[6]
  • 旧嶋家住宅 - 富山県猪谷にあった、江戸時代(18世紀)の木造平屋建て、板葺石置屋根の商家住宅(国の重要文化財
  • 旧有馬家住宅と田屋門 - 江戸時代(18世紀後期)の萱葺き木造2階建ての豪農住宅(立山町指定文化財)
  • 善道坊 - 江戸時代の「坊造り」建築様式を残す宿坊。
  • かもしか園 - 国の特別天然記念物ニホンカモシカを飼育展示する施設。

展示内容

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立山信仰(立山修験)の拠点であった芦峅寺を拠点とする博物館のため、主に立山信仰および立山の自然についての展示が多い[17]

主な収蔵品

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重要文化財(国指定)
  • 銅錫杖頭(どうしゃくじょうとう)[4][18] - 1907年(明治40年)7月、参謀本部陸地測量部陸地測量手の柴崎芳太郎剱岳頂上で発見したもの。
  • 銅造帝釈天立像[19] - 寛喜2年(1230年)銘。旧名称は「銅造男神立像」。調査の結果、本来の像名は「帝釈天」であることがわかり[20]、2015年(平成27年)に重要文化財指定名称が変更された[21]
  • 旧嶋家住宅[22]
重要有形民俗文化財(国指定)
  • 立山信仰用具 1,243点 - 1970年に1,083点が指定され、2020年に160点が追加指定されている[23]
富山県指定有形民俗文化財
  • 芦峅閻魔堂の仏像群(9体所蔵)[12]
立山町指定文化財
  • 旧有馬家及び田屋門
  • 布橋擬宝珠
  • 芦峅雄山神社・神輿

研究

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  • 古文書などから歴史的な新事実を解析している。2007年には、交易ルートの同士の密約を発見した[24]
  • 年刊の『研究紀要』をはじめ、『立山禅定名所案内』など企画展のまとめなど数多くの本を出版している。

施設情報

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開館時間
  • 9時30分 - 17時(入館は16時30分まで)[4]
休館日

脚注

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注釈

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  1. ^ 大型3面スクリーンと最新の音響装置によって観覧者に臨場感あふれる立山の自然とかつての立山信仰のこころを疑似体験できると同時に、映像終了後スクリーンが跳ね上げられ、布橋灌頂会のクライマックスを楽しむことができる。

出典

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  1. ^ 富山県立山博物館条例 第2条
  2. ^ a b c d e Toyama Just Now No.907:インスタ映えする空間で、春の立山曼荼羅特別公開展鑑賞へ”. 富山県知事政策局広報課 (2019年5月15日). 2022年5月9日閲覧。
  3. ^ a b 富山県 1991, p. 6.
  4. ^ a b c d e “立山信仰の軌跡 開館30周年記念 富山県「立山博物館」”. 朝日新聞デジタル. (2021年10月3日). オリジナルの2021年10月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20211003164830/https://www.asahi.com/articles/ASPB26V2CPB1PISC015.html 2022年5月9日閲覧。 
  5. ^ 富山県 1991, p. 9.
  6. ^ a b c d e f Toyama Just Now No.617-1:日本の山岳文化を発信、山岳集古未来館開館”. 富山県知事政策局広報課 (2013年7月31日). 2022年5月9日閲覧。
  7. ^ a b 富山県 1991, p. 7.
  8. ^ みんなの県政 昭和47年4月号” (PDF). 富山県総務部県民課. p. 22 (1972年4月). 2022年5月9日閲覧。
  9. ^ 『県広報とやま』1995年8月号(通算319号、富山県企画部広報課企画・発行)3頁『7/7 立山曼荼羅の世界を肌で館じる 立山博物館野外施設"まんだら遊苑"開苑式』より、
  10. ^ 集古未来館:オープン 立山の山岳文化紹介 竹内ヒサら登山史の資料も/富山”. 毎日新聞. 2014年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月9日閲覧。
  11. ^ 山岳集古未来館きょう開館 立山博物館、文化資料など展示”. 北國・富山新聞 (2013年7月27日). 2014年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月9日閲覧。
  12. ^ a b “おんば様お召し替え 富山県立山町・芦峅寺 女性の会が伝統行事”. 富山新聞. (2022年3月15日). オリジナルの2022年3月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220315111714/https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/685539 2022年5月9日閲覧。 
  13. ^ Toyama Just Now No.555-3:立山信仰の儀式「布橋灌頂会」、日本ユネスコ「未来遺産」に登録”. 富山県知事政策局広報課 (2012年5月9日). 2022年5月9日閲覧。
  14. ^ 立山を代表する華麗な橋渡り儀式「布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)」がサントリー地域文化賞を受賞しました!”. サントリーホールディングス (2014年10月17日). 2022年5月9日閲覧。
  15. ^ 立山・芦峅寺で伝統儀式「布橋灌頂会」 女人衆が布橋渡る”. 富山経済新聞 (2017年9月25日). 2022年5月9日閲覧。
  16. ^ 富山県 1991, p. 8.
  17. ^ 富山お宝帳 立山信仰(立山町) 地獄めぐり浄土へ”. 読売新聞 (2011年10月21日). 2012年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月9日閲覧。
  18. ^ 銅錫杖頭 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  19. ^ 銅造帝釈天立像 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  20. ^ 杉﨑貴英「〈立山神像〉再考-富山県[立山博物館]銅造男神立像の尊名と性格をめぐって-」同志社大学文化史学会大会、2008(発表要旨)
  21. ^ 平成27年9月4日文部科学省告示第149号
  22. ^ 旧嶋家住宅(旧所在 富山県婦負郡細入村) - 国指定文化財等データベース(文化庁
  23. ^ 『立山信仰用具 追加指定 国重要有形民俗文化財 岩峅寺資料など160点』北日本新聞 2020年1月18日34面
  24. ^ 加賀藩が木材搬出で松本藩と密約 富山県立山博物館、絵図で判明”. 富山新聞 (2007年8月1日). 2014年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月9日閲覧。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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