福知山電車区
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福知山電車区 | |
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基本情報 | |
鉄道事業者 | 西日本旅客鉄道 |
帰属組織 | 近畿統括本部 |
所属略号 | 近フチ |
配置両数 | |
機関車 | 1両 |
電車 | 132両 |
気動車 | 21両 |
貨車 | 5両 |
合計 | 159両 |
福知山電車区(ふくちやまでんしゃく)は、京都府福知山市および兵庫県豊岡市にあった西日本旅客鉄道(JR西日本)の車両基地である。
概要
[編集]福知山線宝塚 - 福知山間と山陰本線福知山 - 城崎(現・城崎温泉)間の電化にあわせて建設されたもので、福知山支社(現・西日本旅客鉄道福知山管理部)が管轄していた。2022年10月の組織改正[1]に伴い、吹田総合車両所福知山支所に名称変更された[2]。(豊岡支所は福知山支所豊岡派出所となった。)
本区
[編集]本区は福知山市半田にあり、福知山駅の西方1.5kmに設けられている。敷地面積は、223,000m2である[3]。車両基地建設の際、整地作業の直後に多数の古墳や塚(主に弥生時代の人類の住居跡)が点在しているとして教育委員会の調査が行われたが、資料保存のための調査が完了した後にそれらはすべて取り壊されてしまった。そのため、現在の福知山電車区は古墳跡の上に所在していることになる。
車両基地建設時は単線の連絡線で福知山駅と接続されていたが、福知山駅高架に伴って福知山駅構内の運転設備と保線設備が車両基地内に移転することとなり、留置線の増強や連絡線の複線化が行われた。
またJRグループの現業機関で「電車区」を名乗り、かつ車両配置があるのはこの福知山電車区と岡山電車区だけであった。(2022年10月の組織改正に伴い福知山電車区は吹田総合車両所に、岡山電車区は下関総合車両所にそれぞれ編入されたため「電車区」を名乗り、かつ車両配置がある現業機関は消滅した。)
豊岡支所
[編集]豊岡支所は豊岡市大手町にあり、豊岡駅構内に設けられている。敷地面積は77,000㎡[3]。
配置車両の車体に記される略号
[編集]所属組織の略号と、福知山の電報略号である「フチ」または豊岡の電報略号である「トカ」から構成され、電車は「近󠄁フチ」、気動車は「近󠄁トカ」である。2022年9月30日以前は「福フチ」、「福トカ」だった。
機関車は豊岡を意味する「豊」である。
配置車両
[編集]北近畿地区で運用される車両が配置されている。2022年4月1日現在の配置車両は以下の通り[4][5]。
区所 | 電車 | 気動車 | 機関車 | 客車 | 貨車 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
本区 | 132両 | 0両 | 0両 | 0両 | 0両 | 132両 |
豊岡 | 0両 | 21両 | 1両 | 0両 | 5両 | 27両 |
合計 | 132両 | 21両 | 1両 | 0両 | 5両 | 159両 |
本区
[編集]- 287系電車(46両)
- 289系電車(40両)
- 4両編成のFG編成が7本(FG401・FG403・FG406・FG408 - FG411編成)、3両編成のFH編成が4本(FH302 - FH305編成)配置されている。
- 老朽化した381系電車の置き換えとして、2015年3月14日の北陸新幹線金沢開業に伴い、北陸特急「しらさぎ」の運用から外れた683系2000番台を直流化改造して投入[6]。同年10月31日に営業運転を開始した。
- 運転開始当初は「北近畿ビッグXネットワーク」のほぼすべての特急に使用されていたが、2016年3月のダイヤ改正で「こうのとり」のみの使用になった後にグリーン車は普通車との合造車化改造された。現在は、「きのさき」「はしだて」の一部にも使用される。
- 当初は287系と同数の46両が所属していたが、2019年4月にFH編成2本(FH301・FH306編成)が683系に復帰の上、「サンダーバード」へ転用した。
- そのため、車両不足が生じる事があり、287系と共に、増結車に「くろしお」編成が使用されることもある。[7]
- 223系電車(32両)
- 113系電車(12両)
電化から長年旧国鉄車両で運転されていた特急電車は現在、JR化後に製造された車両に統一されている。この他、運用の関係で網干総合車両所宮原支所所属の223系・225系(いずれも6000番台)も数編成、当区に留置している。
-
223系5500番台
-
113系5300番台
-
115系
過去の車両
[編集]- 125系電車
- 381系電車
- 2015年10月1日時点では6両編成6本、4両編成1本のFE編成計40両が配置されていた。6両編成の2・3号車は個別の編成番号が付けられており、適宜に編成から外されて運用された。
- もとは「くろしお」で運用されていた車両で、2012年以降日根野電車区から転属された。
- 2011年3月11日のダイヤ改正で特急「こうのとり」用に287系が新造投入された際、増備車が投入するまで日根野電車区から国鉄色塗装のモノクラス車である6両編成3本が貸し出され[8]、FH編成として同年5月31日まで使用されていた[9]。
- 上記の289系電車の導入とともに2015年10月30日に定期運用を終了した。2015年12月から2016年3月までに22両が廃車、2両が後藤総合車両所出雲支所へ転属したほか、2016年4月から同年7月までに15両が廃車され、最後まで残ったクロ381-1104も2017年3月31日付で廃車。配置が無くなった。
- 115系電車
- 6500番台2両編成(R編成)1本が配置されていた。ワンマン運転に対応している。
- 当初は2両編成5本が配置されていたが、2008年末期から一部下関にいる550番台を置き換えるために、下関総合車両所に転属している。
- 2022年3月11日まで山陰本線(綾部 - 城崎温泉間)・舞鶴線・京都丹後鉄道宮福線で運用されていたが同年8月吹田に回送され、同月9日付で廃車された。
-
381系
-
183系
豊岡支所
[編集]気動車
[編集]以前は深紅に黄緑のワンポイントを入れた区所専用色だったか、全ての車輌が単色(朱色)に変更された。
- キハ40形気動車(3両)
- キハ41形気動車(5両)
- キハ47形気動車(11両)
- 0番台が7両(キハ47 1・2も配置されている)、1000番台が4両配置されている。基本的に1000番台は豊岡側に連結されるが、0番台車は鳥取側にも豊岡側にも連結される。山陰本線(豊岡 - 鳥取間)で運用されており、主に浜坂以東で運用されるが、豊岡・城崎温泉 - 鳥取間を通しで運行する1往復にも使用される[13]。また過去には、臨時快速の山陰海岸ジオライナーの豊岡を午前に出る便と、鳥取を午後に出る便にも使用されていた。
- キヤ143形気動車(2両)
機関車
[編集]DE10形ディーゼル機関車(1両)
- 1両が配置されている。入換、臨時列車牽引用。
貨車
[編集]
歴史
[編集]- 1981年(昭和56年)5月29日 - 福知山電車基地の起工式が挙行される[14]。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化で西日本旅客鉄道の施設になる。福知山運転区が福知山運転所に改称されたことにより、福知山支区から福知山支所に変更[17]。
- 1996年(平成8年)3月16日 - 福知山支所から電車グループに改称[18]。
- 1999年(平成11年)10月 - 気動車の車両基地が豊岡鉄道部へ移管[3]。
- 2007年(平成19年)7月1日 - 福知山運転所から独立し、福知山電車区が発足[19]。
- 2010年(平成22年)6月1日 - 組織改正により豊岡鉄道部が廃止され、車両・検修部門が福知山電車区豊岡支所になる[20]。
- 2022年(令和4年)10月1日 - 組織改正に伴い、吹田総合車両所に統合されて吹田総合車両所福知山支所となる[2]。(豊岡支所は福知山支所豊岡派出所となる。)
脚注
[編集]- ^ “地方機関等におけるスタッフ部門の組織改正について”. 西日本旅客鉄道株式会社. 2023年1月22日閲覧。
- ^ a b “データで見るJR西日本 2022”. 西日本旅客鉄道株式会社. pp. 116-117. 2023年1月22日閲覧。
- ^ a b c 『 Rolling stock & machinery 』2011年9月号、日本鉄道車両機械技術協会、p.48。
- ^ 交友社『鉄道ファン』2022年7月号 「JR旅客会社の車両配置表」
- ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2022夏 交通新聞社、2022年、p.182-185。ISBN 9784330028224。
- ^ 「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」へ289系(683系)車両を投入します - JR西日本プレスリリース 2015年4月28日
- ^ https://railf.jp/news/2019/11/17/204000.html
- ^ 『鉄道ダイヤ情報』2011年5月号、交通新聞社、p.23。
- ^ 381系が“こうのとり”運用を終える - 『鉄道ファン』交友社 railf.jp鉄道ニュース 2011年6月1日
- ^ 『 j train 』イカロス出版 vol.14、2004年、p.80。
- ^ 『鉄道ファン』交友社 2004年7月号 「JR各社の車両配置表」 p.74
- ^ ジェー・アール・アール『JR電車編成表 2011冬』交通新聞社、p.243 - 245。ISBN 978-4- 330-18410-4。
- ^ a b ジェー・アール・アール編『普通列車編成両数表』Vol.37ジェー・アール・アール、交通新聞社、2017年。ISBN 9784330788173。
- ^ 『近畿地方の日本国有鉄道-大阪・天王寺・福知山鉄道局史』大阪・天王寺・福知山鉄道局史編集委員会、2004年、p.197。
- ^ 『近畿地方の日本国有鉄道-大阪・天王寺・福知山鉄道局史』大阪・天王寺・福知山鉄道局史編集委員会、2004年、p.254。
- ^ ジェー・アール・アール『復刻版 国鉄電車編成表1986.11 ダイヤ改正』交通新聞社、2009年、p.251。ISBN 978-4-330-10609-0。
- ^ 『JR気動車客車情報 87年版』ジェー・アール・アール、1987年。
- ^ 『JR気動車客車編成表 '97年版』ジェー・アール・アール、1997年。ISBN 4-88283-118-X。
- ^ ジェー・アール・アール『JR気動車客車編成表 2010』交通新聞社、2010年。ISBN 978-4-330-14710-9。
- ^ ジェー・アール・アール『JR気動車客車編成表 2011』交通新聞社、2011年。ISBN 978-4-330-22011-6。