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福島 E.文彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
福島 E. 文彦
Edwardo Fumihiko Fukushima
人物情報
生誕 (1967-04-14) 1967年4月14日(57歳)[1][2]
出身校 ブラジルの旗 パラナ国立工業大学[3]
日本の旗 東京工業大学
学問
研究分野 ロボット工学
研究機関 日本の旗 東京工業大学
アメリカ合衆国の旗 スタンフォード大学[4]
スイスの旗 チューリッヒ大学[4]
日本の旗 東京工科大学
博士課程指導教員 広瀬茂男[5]
学位 博士(工学)(東京工業大学)[5]
主な業績 ロボット用モータードライバー「TITech Driver」シリーズ[6][7]、人道的地雷探査ロボット「GRYPHONE」[2][8][9]
学会 日本機械学会、日本ロボット学会、計測自動制御学会、設計工学会、IEEE
主な受賞歴 日本ロボット学会 実用化技術賞[3]計測自動制御学会 システムインテグレーション部門賞 部門技術業績賞[7]
公式サイト
陸海空移動ロボティクス(福島)研究室
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福島 E.文彦(ふくしま E. ふみひこ、本名:エドワルド・フミヒコ・フクシマ、Edwardo Fumihiko Fukushima、1967年4月14日[1][2] - )、は、ブラジル出身のロボット工学者[3]。学位は、博士(工学)東京工業大学[5]。ロボット用モータードライバー「TITech Driver」の開発者[6][7]。移動ロボットの駆動系や制御系、システムインテグレーションを専門とし、人道的地雷探査ロボット「GRYPHON」や、ロボットのシリアル通信システム「TITech Wire」の開発でも活躍した[2][8][9]

東京工業大学広瀬茂男研究室の助手、准教授を経て[9]2014年より東京工科大学教授[10]2000年 日本ロボット学会 第5回実用化技術賞[3]2009年 計測自動制御学会 システムインテグレーション部門賞 部門技術業績賞[7]受賞。

来歴

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1989年、ブラジルの連邦工業教育センターポルトガル語版のひとつであるパラナ国立工業大学ポルトガル語版の電気・電子工学科を卒業し、その後、東京工業大学大学院理工学研究科機械物理工学専攻に進学。ロボット工学を専門とする広瀬茂男の研究室で研究を開始する[3][5]1993年には修士課程を修了し、1994年8月から同大学工学部機械宇宙学科[注 1]の助手となる[1]。引き続き広瀬のもとで研究を続け、蛇型ロボットの一種「節体幹型移動ロボット」の研究で2002年に学位を取得する[5]

この間、東京大学井上博允が推進する重点領域研究の一環で、1995年頃から四足歩行ロボットのプラットフォーム開発に参加することになり、福島はこのロボット用のモータードライバ「TITech Driver」を開発する[6][9]。この「TITech Driver」は単独で商品化され、幾度かのヴァージョンアップがなされた[6][9]。このプロジェクトにより2000年に日本ロボット学会 第5回実用化技術賞を[3]、一連の「TITech Driver」の開発で計測自動制御学会システムインテグレーション部門技術業績賞[7]を受賞している。

また、2001年頃から人道的地雷探査ロボットの開発に取り組むようになる[1][8]。当初は歩行ロボットを検討していたが、現場の実際を考慮し、バギー車を改良したロボット「GRYPHON」を開発。2005年には香川県における国内実証試験、2006年にはカンボジア王国における実証試験に参加した[8][12]。なお、この間、2006年には大学院理工学研究科機械宇宙システム専攻で助教授に昇任している(制度変更により2007年より准教授)[13][9]

2014年10月に東京工科大学メディア学部教授[10]2015年からは同大学工学部機械工学科教授[10]、および東京工業大学鈴森・遠藤研究室連携教授[14]

略歴

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主な受賞歴

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著作

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学位論文

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著書(監修)

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  • Olaf Pfeifferほか 『CANおよびCANopenによる組み込みネットワーク』 シュタールジャパン、2006年、ISBN 978-4381088581

解説

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脚注

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注釈

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  1. ^ 東京工業大学は大学院重点化の時期であり[11]2000年12月からは大学院理工学研究科機械宇宙システム専攻の所属になる[6]
  2. ^ 受賞テーマ - 研究用プラットフォームとしての普及型歩行ロボットの開発、共同受賞者 - 広瀬茂男、有川敬輔、片桐正春[3]
  3. ^ 受賞理由 - ロボット用モータードライバ TITech Driver開発[7]
  4. ^ 受賞ロボット - 超高圧送電線の活線点検ロボット「Expliner(エクスプライナー)」、受賞企業 - ハイボット、東京工業大学、関西電力、かんでんエンジニアリング、ジェイ・パワーシステムズ [15]
  5. ^ a b 特集 設計手順からRTLinux搭載ロボットのモータ制御まで システムを動かすモータの選定/制御/実装」『インターフェース』第31巻2号、2005年2月。

出典 

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  1. ^ a b c d 広瀬茂男、福島 E.文彦、加藤恵輔「人道的対人地雷撤去作業の自動化技術」『日本ロボット学会誌』第19巻第6号、2001年、722-727頁。 
  2. ^ a b c d e 福島・広瀬 2003.
  3. ^ a b c d e f g h i 日本ロボット学会第 5 回実用化技術賞の贈呈 ―第5回実用化技術賞選考結果報告― 福島 E. 文彦」(PDF)『日本ロボット学会誌』第18巻第8号、日本ロボット学会、2000年、お知らせ8、2015年8月19日閲覧 
  4. ^ a b c d 遠藤玄、福島E.文彦、桑原裕之、広瀬茂男「大道芸ロボットコンテストによる創造性教育と卒業生アンケートによる評価」『日本ロボット学会誌』第31巻第2号、2013年、198-205頁。 
  5. ^ a b c d e f 福島 2002.
  6. ^ a b c d e f g h 広瀬ほか 2005.
  7. ^ a b c d e f システムインテグレーション部門賞”. 計測自動制御学会システムインテグレーション部門. 2015年9月20日閲覧。
  8. ^ a b c d 福島・広瀬 2006.
  9. ^ a b c d e f g h 福島 2008.
  10. ^ a b c 教員紹介 福島 E.文彦 / Fukushima E,Fumihiko / フクシマ E, フミヒコ”. 東京工科大学. 2015年8月19日閲覧。
  11. ^ 『すべて僕に任せてください-東工大モーレツ天才助教授の悲劇-』新潮社、2009年。 
  12. ^ 広瀬茂男、福島E.文彦「地雷探査ロボットの開発とサンダーバード部隊の創設」『東工大クロニクル』第418号、2-5頁。 
  13. ^ a b 米田ほか 2007.
  14. ^ STAFF”. 鈴森・遠藤研究室. 東京工業大学大学院理工学研究科機械宇宙システム専攻. 2015年9月20日閲覧。
  15. ^ 第4回受賞ロボット”. 「今年のロボット大賞」アーカイブ. 2015年9月20日閲覧。

外部リンク

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