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福島洋上風力コンソーシアム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

福島洋上風力コンソーシアム(ふくしまようじょうふうりょくコンソーシアム)は、福島県沖合で浮体式洋上風力発電の実証試験を行うために設立されたコンソーシアム

概要

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第1期工事では、福島県沖約20km地点に出力2MWダウンウィンド型浮体式洋上風力発電設備1基、66kV浮体式洋上サブステーションを建設、第2期工事で世界最大級の7MW油圧ドライブ式浮体式洋上風力発電設備を設置して浮体式洋上風力発電の実証試験を行った。

構成メンバーと担当

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プロジェクトインテグレーターは丸紅が務め、テクニカルアドバイザーは東京大学(石原孟教授)が担う。主な役割分担は次の通り[1]

試験の経緯

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  • 2012年3月 - 経済産業省より浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業(第1期実証研究事業)を受託[2]
  • 2013年11月 - 楢葉町の沖合で2MV風車「ふくしま未来」を設置。実証研究開始。
  • 2015年12月 - 7MW風車「ふくしま新風」を増設。
  • 2017年2月 - 5MW風車「ふくしま浜風」を増設。
  • 2018年8月 - 専門家による総括委員会による実証研究の検証、提言をとりまとめた報告書を発表。2MW、5MW風車試験の継続と7MW風車の撤去などを決定[3]
  • 2020年6月 - 7MW風車「ふくしま新風」の撤去作業を開始。風車は鹿児島県谷山港まで曳航した後に解体処分となる[4]

ふくしま新風

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浮体式洋上発電は設置場所(水深)を選ばないメリットがある一方、建設費やメンテナンス費のコストは高額なものとなる。コストを引き下げるために一機当たりの風車を大型化する必要が求められる中で、7MW級の風車「ふくしま新風」が製作された。風車は、三菱重工が2010年に買収したアルテミス社の技術を基礎に完成させたもので、同規模の実証機としては2機目。従来のギア式の動力伝達系統を油圧式に置き換え大型化を容易にしたことが特徴で、ブレード長は82mに達し、水面から最高点までは187mと高層ビル並みの高さとなった[5]

ふくしま新風は2015年12月から稼働を開始したが、初期不具合や解決に至らなかった技術的課題等の影響もあり稼働率は低迷。2MW、5MWの風車との間で大差が付いた。2018年に実証試験の見直しが行われ、ふくしま新風の実証試験の終了と撤去が決定された。

脚注

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  1. ^ 福島復興 ・ 浮体式洋上ウィンドファームの理念と方針” (PDF). 福島洋上風力コンソーシアム. 2020年6月13日閲覧。
  2. ^ 福島復興・浮体式ウィンドファーム実証研究事業の進捗について” (2013年6月28日). 2020年6月13日閲覧。
  3. ^ 福島沖での浮体式洋上風力発電システム実証研究事業総括委員会の検証結果と提言” (PDF). 資源エネルギー庁 (2018年). 2020年6月14日閲覧。
  4. ^ 福島沖での浮体式洋上風力発電発電システムの実証研究(7MW風車及び浮体等の撤去実施に係るもの)”. 株式会社 吉田組. 2020年6月13日閲覧。
  5. ^ 浮体式洋上風力発電「ふくしま未来」運転開始”. Nippon.com (2013年11月15日). 2020年6月14日閲覧。

関連項目

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