直井武夫
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直井 武夫(なおい たけお、1897年1月3日 - 1990年8月22日[1])は、日本のジャーナリスト、文筆家、翻訳家。
自由主義の立場からマルクス主義文献を翻訳、ソ連の動向について多くの著書をのこした。
生涯
[編集]香川県生まれ。同志社大学神学部中退の後に山川均に勧められて上京。1927年に日本共産党に入党するが三・一五事件で検挙されて獄中で転向。出獄後の1935年に内閣調査局入りし、企画院を経て北支那開発でソ連研究を担当する。
戦後帰国するとニューリーダー誌の通信員の傍ら、ハーバート・パッシンとも交流。民主労働者協会や日本文化フォーラムに参加し、『自由』誌の創刊にも関わった。
著書
[編集]- 『ソ聯邦の製鉄業に就て』(皐月会) 1937
- 『躍進ソヴェト経済読本』(春秋社) 1937
- 『ソヴェト計画経済』(河出書房、世界計画経済) 1938
- 『ソ聯計畫經濟の動向』(皐月會) 1938
- 『ソ聯邦の電力事業』(皐月會) 1938
- 『歐洲戰とソ聯經濟の將來』(皐月會) 1939
- 『第三次五ヶ年計畫の檢討』(皐月會) 1939
- 『ソヴェートの協同組合』(彰考書院) 1947
- 『ソヴィエト帝国主義』(社会思潮社) 1953
- 『朝鮮戦乱の真実』(民主日本協会、民主日本文庫) 1953
共著
[編集]翻訳
[編集]- 『産業革命講話』(チヤールス・ベアード、白揚社) 1926
- 『史的唯物論 マルクス主義社会学の通俗教科書』(エヌ・ブハリン、同人社) 1930
- 『レーニンの唯物論と辯証法』(デボーリン、希望閣) 1930
- 『農業恐慌の理論』(リヤシチエンコ、希望閣) 1931
- 『ヘーゲル弁証法批判 「ヘーゲル、マルクス、レーニン」第1部』(イー・ワインシユタイン、春陽堂) 1931
- 『マルクス資本論 註解』(ローゼンベルグ、希望閣) 1931、のち改題『資本論註解』(淡徳三郎共訳、改造社) 1933 - 1935
- 『マルクス・レーニンに於ける弁証法 「ヘーゲル、マルクス、レーニン」第2部』(イー・ワインシュテイン、春陽堂) 1931
- 『弁証法的唯物論』(ツイミヤンスキー、広島定吉共訳 改造社) 1932
- 『「弁証法的唯物論」教程』(イー・シロコフ等、広島定吉共訳、白揚社) 1932
- 『マルクス主義農業経済学』(リヤシチエンコ、南北書院) 1932
- 『レーニン哲學ノート 原文對照全譯』(アドラツキー・モロトフ他編、廣島定吉共譯、白揚社、レーニン集) 1932
- 『マルクス主義經濟學』(コムアカデミー・レーニングラード支部經濟學研究所編、コフマン監輯、廣島定吉, 西雅雄共譯、叢文閣) 1933
- 『石油問題』(ローゼンブリュム, ブロンシュテイン、淡徳三郎共訳、福田書房) 1934
- 『経済学史』(ローゼンベルグ、広島定吉共訳、ナウカ社) 1935
- 『日本の技術的経済的基礎』(コンスタンチン・ポポフ、堀江邑一共訳、ナウカ社) 1935
- 『戦時戦後のアメリカ経済』(編訳、協同出版社、世界政治経済論輯) 1947
- 『虚栄なき独裁者 レーニン評伝』(ダヴィッド・シューヴ、日南書房) 1949
- 『真実のソ連』(D・J・ダーリン、法政大学出版局) 1949
- 『租国を追はれた十三人 ソヴィエト人の見たソヴィエト社会』(ルイス・フィッシャー編、改造社) 1950
- 『ソ連と極東』(D・J・ダーリン、法政大学出版局) 1950
- 『私の見たトルストイ 義妹の手記』(クズミンスカヤ、改造社) 1950
- 『社会民主主義と共産主義の対決』(カール・カウツキー、酣燈社) 1951
- 『哲学としてのヒューマニズム』(コルリス・ラモント、河出書房) 1951
- 『共産主義に対する20の質問』(民主日本協会編、民主日本協会) 1952
- 『スターリン以後 写真による現代史』(ボリス・シューブ, バーナード・クイント、スウェン出版社) 1952
- 『第三の平和 第1部 ソヴィエトの収容所』(マーガレーテ・ブーバー=ノイマン、共同出版社) 1954
- 『第三の平和 第2部 ナチ・ドイツの強制収容所』(マーガレーテ・ブーバー=ノイマン、共同出版社) 1954
- 『スターリン以後の共産党 スターリン以後のソ連』(マール・フェインソド、日本外政学会出版局) 1956
- 『世界の経済 人口・資源・産業』(W・S・&E・S・ウオイチンスキー、共訳、日本経済新聞社) 1956
- 『ソ連入門 政治・経済・労働・軍隊』(ウォルター・コラルツ、日本外政学会) 1956
- 『ソ連圏における労働者と労働運動』(アナトール・シューブ編、社会運動通信社) 1957
- 『変容するソ連』(D・J・ダーリン、日本外政学会) 1959
- 『歴史を生きる わが生涯の回想』(W・S・ウオイチンスキー、論争社) 1960 - 1961
- 『新帝国主義』(ヒュウ・セトン・ワトソン、自由アジア社、思潮講座) 1963
- 『ロバの尻尾論争以後』(フルシチョフ述、英・エンカウンター誌編、自由社) 1963
- 『カリブ海の悲劇 カストロのキューバ』(ジェームス・モナハン, ケンネス・ギルモア、自由アジア社) 1964
- 『テクネトロニック・エージ 21世紀の国際政治』(ズビグネフ・ブレジンスキー、読売新聞社) 1972
- 『平和のための戦い』(ウィリー・ブラント、読売新聞社) 1973
- 『愛し書き生きた私の日本』(ヘッセル・ティルトマン、読売新聞社) 1974
ウラジーミル・レーニン
[編集]- 『勞働者と農民』(レーニン、共生閣、レーニズム叢書) 1927
- 『ストライキについて』(レーニン、希望閣、マルクス主義文庫) 1928
- 『マルクス・エンゲルス・マルクス主義』(レーニン、瓜生信夫共訳、希望閣、マルクス主義文庫) 1928
- 『共産主義「左翼」小児病 マルクス主義的戦略戦術に関する通俗的談話の試み』(レーニン、希望閣文庫) 1930
- 『史的唯物論體系』(レーニン、アドラツキー編、希望閣) 1930
- 『農業に於ける資本主義』(レーニン、白揚社) 1930
- 『農業に於ける資本主義』(レーニン、白揚書館、レーニン重要著作集) 1946
脚注
[編集]- ^ 『著作権台帳』
参考文献
[編集]- 「歴史を生きる」訳者略歴