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田辺若男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

田辺 若男(たなべ わかお、本名は富蔵、男性、1889年明治22年)5月28日 - 1966年昭和46年)7月30日)は日本の俳優詩人[1]

略歴

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新潟県刈羽郡生まれ。東京俳優学校卒業[1]。鉄道駅員から新派の木下吉之助門下生となり、川上音二郎一座、新社会劇団、新時代劇協会、土曜劇場を経て、大正2年、島村抱月らの芸術座の創立に参加。以後、新芸術座、新国劇、第2次芸術座、築地座、文学座、瑞穂劇団などの俳優を務めた[2]。大正13年、「市民座」主宰。

歌作・詩作にはげみ、1924年(大正13年)に詩集「自然児の出発」を刊行。

1924年(大正13年)3月、小柳京二の紹介で林芙美子と知り合う。当時、「市民座」主宰中で、本郷初音町に住んでいたが、二人は田端で同棲生活を開始。6月、田辺の相手役の女優が愛人と知られ、林芙美子との同棲を解消。

この頃、田辺は、本郷区肴町にあった南天堂書房2階の喫茶店(レストラン南天堂)に出入りし、萩原恭二郎壺井繁治岡本潤高橋新吉小野十三郎、神戸雄一、辻潤、野村吉哉、友谷静栄、平林たい子ら、アナーキスト詩人たちと親交を図る。こうした詩人と林芙美子を出合わせた[3]

田辺と林芙美子の関係は、林芙美子「放浪記」「文学的自叙伝[4]などに描かれている。

戦後は「新日本歌人」同人となる。

作品

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  • 詩「現実」「鎖」「新潟の夕暮」『日本プロレタリア全集・38 プロレタリア詩集(一)』新日本出版社、1987年、ISBN 4-406-01512-4OCLC 所収

著作

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  • 詩集『自然児の出発』抒情詩社 1924年[5]
  • 自伝『俳優 舞台生活五十年』春秋社 1960年[6]

出典

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  1. ^ a b 日本プロレタリア全集・38 プロレタリア詩集(一)』Shin Nihon Shuppansha, 新日本出版社.(初版)、新日本出版社、東京都新宿区、1987年。ISBN 4-406-01512-4OCLC 21046269https://www.worldcat.org/oclc/21046269 
  2. ^ 20世紀日本人名事典= Major 20th-century people in Japan : a biographical dictionary』Nichigai Asoshiētsu, 日外アソシエーツ.、Nichigai Asoshiētsu、東京、2004年。ISBN 4-8169-1853-1OCLC 56819231https://www.worldcat.org/oclc/56819231 
  3. ^ 川本, 三郎『林芙美子の昭和』(初版)新書館、東京、平成 15 [2003]。ISBN 978-4-403-21082-2OCLC 52115157https://www.worldcat.org/oclc/52115157 
  4. ^ 林芙美子. “林芙美子 文学的自叙伝”. www.aozora.gr.jp. 2021年2月21日閲覧。
  5. ^ 国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online”. ndlonline.ndl.go.jp. 2021年2月21日閲覧。
  6. ^ 国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online”. ndlonline.ndl.go.jp. 2021年2月21日閲覧。