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玉本奈々

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
玉本 奈々
(たまもと なな)
誕生 (1976-02-23) 1976年2月23日(48歳)
日本の旗 富山県
職業 美術家現代美術 著者
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
教育

修士
京都芸術大学2010年

学士
成安造形大学1998年
最終学歴

京都芸術大学

大学院芸術研究科修士課程修了
活動期間 2000年 -
ジャンル 美術
代表作 『Alphabetシリーズ』『Numberシリーズ』『シリーズLUNA』『樹』(2012年)『内と外』(2011年)2000年代顔シリーズ『心眼』(2003年)高橋龍太郎 (精神科医)コレクション/『千里眼』(2004年)『永眠』(2000年)他
デビュー作 個展『コルセットの中で新しい生活が始まる予感』(2000年) 著書『マスクの旅路』(2009年)
ウィキポータル 文学
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玉本 奈々(たまもと なな、1976年昭和51年)2月23日 - )は、富山県高岡市生まれ。小杉町(現在の射水市)に育つ。第一アトリエは大阪府日本の女性現代美術作家/著者。 繊維造形物によるレリーフ状絵画と立体、インスタレーション作品。布を縫い合わせ収縮、亀裂を起こした技法、また古木の樹皮か珊瑚のような質感のオブジェと化した布の塊、樹脂による凸状波紋など、豊穣な物質的マチエールや飛沫状の色彩表現が特徴。その稀に見る、マチエールを際立たせる飛沫状の色彩表現やマチエールは、国内外で高い評価を得ている。また独特の世界観によるや執筆、ワークショップなどにも注目を浴びている。

2020年、絵画におけるポートレートとして、コラージュされたドローイングが発表され、新たなシリーズとして確立された。

2023年、年譜になるのではなく、自ら年譜を創るべくシリーズ化された《絵巻物》は、繋がる人々との人生の絵巻物として2024年に初公開され、玉本の生涯の仕事のひとつとなった。「空飛ぶ法王」160俳句/こおろ社発行 東京堂出版発売2008・夏石番矢氏他。

経歴

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生家は旧家本家で、父の昇、母の千惠子共に経営者。母は草月流師範でもあった。玉本家の長女であり、玉本は母方の姓、富山県の元3大地主の家系。

生まれつきの重度の弱視に加え股関節脱臼、免疫も弱かったが、12歳を境に奇跡的に視力が回復。補助視力により「見る」行為が可能となった玉本は、世の中に線が多い事実を知り、ひたすら線を描き続ける。経済学と美術を両立して学ぶ。油絵を主とし制作を進めるが、表現方法に限界を感じ、一度油絵の具という手段を捨て、人間の生死に纏うであろう布に興味を抱き始める。大学はファイバーアートを専攻。1998年に成安造形大学を卒業後、大阪の瀧定株式会社/現スタイレム瀧定大阪のデザイナーとして就職。病を機に退職後、本格的に美術家としての道を歩み始める。その年に、東京の日仏現代美術大賞展にて優秀賞を受賞。他同年にフランスの現代美術展において奨励賞、フランスの選抜作家展にて同じく奨励賞を授与される。2006年に大阪にアトリエを構える。2010年、京都芸術大学大学院修了。

フランスでの公募「Grand Concours International」において、2003年にはフランス共和国名誉賞、2004年にはフランス共和国新人賞、2005、2006年にはそのコンクールの最高峰であるフランス共和国栄誉賞を受賞、また、2002~2003年・2005年・2007~2008年の芸術に対する功績として「La Toile d’Or」賞が、3度に渡り授与されている。[1][2][3]2019年には東久邇宮記念賞、東久邇宮文化褒賞を受賞。世界遺産五箇山、菅沼合掌造り集落の国史跡指定50周年、ならびに世界遺産登録25周年の2020年に「概念 2020」が収蔵され、感謝状が授与された。2021年には東久邇宮平和賞を受賞。記念賞、文化褒賞ならびに平和賞3部門のトリプル賞受賞となった。同年、ヨーロッパで玉本の初期顔シリーズが再燃する。顔シリーズの最後に「自画像age34」2010がある。

川端康成氏没後50年の2022年に、茨木市立川端康成文学館企画「玉本奈々 在る-数秘」が開催され、AlphabetシリーズならびにNumberシリーズ計7点が収蔵された。親鸞聖人のご誕生850年、立教開宗800年の2023年には、世界遺産の龍谷山本願寺(西本願寺・京都)に「蓮」2015年作を、また富山県の照伝寺には、花まつりの節気である二十四節気シリーズ「清明」を奉納。

個展

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  • 2002年に、初の美術館個展「玉本奈々の世界」が富山県民会館美術館にて開催された。その個展を皮切りに、巡回個展として東京のO美術館2002年、茨城県つくば美術館/つくば文化会館アルス内2003年、福井市美術館2004年[4]、愛知県の刈谷市美術館2006年、他で開催された。
  • 2004年に、個展「玉本奈々の世界 文化の息づきと共に」が富山県 国登録有形文化財豪農の館 内山邸ならびに薬種商の館 金岡邸にて同時開催された[5]
  • 2007年に、坂のまち美術館企画「玉本奈々展」が開催された。
  • 2007年に、個展「玉本奈々の世界」が世界遺産の相倉合掌造り集落の高桑家ならびに山崎家の2つの家屋にて開催された。
  • 2011〜2012年の2ヶ月間に渡り、高岡市美術館にて、ジュニア☆アート☆ワールド「天までのぼれ!ねがいの龍」ワークショップが開催された。
  • 2015年に、白川郷・五箇山合掌造り集落世界文化遺産登録20周年記念事業として、個展「共鳴り」が開催された[6]。関連イベントとして、ベルギー王立美術館公認解説者・森 耕治講演「マティス、豪奢、静けさ、快楽」玉本奈々さんへのオマージュが催された。
  • 尼信博物館にて尼崎信用金庫スポンサー、による個展「真相-深層」が開催された。
  • 2014年2月28日-3月12日、大阪の枚方市立サンプラザ生涯学習市民センターにて、平成25年度枚方市平和の日記念事業企画展「玉本奈々-向き合う時間」ならびに「増殖×集積」玉本奈々立体「捻転」とのコラボレーションが開催された。[7][8]
  • 2019年の枚方T-SITE(ツタヤ本店)、ニューイヤーイベントとして、玉本奈々新刊発売記念の原画展ならびにトーク、サイン会が開催された。[9]
  • 枚方市 市制施行70周年記念事業として、ひらかたまちかど空間アートフェスティバル 個展「仕合せ」が浄行寺にて開催された。併せて、ワークショップ「編むコム」紙で紙を編む。「編むコム」から何が見える?が催された。(旧京街道 枚方宿「東見附」から「西見附」) (大阪)
  • 2022年2月16日〜3月16日、川端康成氏没後50周年に、茨木市立川端康成文学館 年に一度の企画展として「玉本奈々 在る-数秘」が開催された。


コレクション・奉納

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茨木市立川端康成文学館/大阪(川端康成氏没後50周年)

*世界遺産 五箇山 菅沼合掌造り集落/富山   (白川郷、 五箇山合掌造り集落世界文化遺産登録20周年・五箇山菅沼合掌造り集落の国史跡指定50周年)

枚方市

*公益社団法人 北部地区医師会北部地区医師会病院/沖縄

*学校法人 京都女子学園/京都

富山県立高岡商業高等学校/富山

*ママステーション/大阪

*天の川保育園/大阪

*坂の下保育園/富山

*高橋龍太郎コレクション/高橋龍太郎 (精神科医)

*玲コレクション

他 国外美術機関


奉納
*世界遺産 龍谷山本願寺/西本願寺・京都

「蓮」2015年 玉本奈々作

親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年 2023年

*照伝寺/富山

二十四節気シリーズ「清明」2019年 玉本奈々作

親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年 2023年


賞歴

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『現代美術PARIS』奨励賞(PARIS・2000)

『日仏現代美術大賞』優秀賞(東京・2000)

『日本の心と現代アート』奨励賞(PARIS・2000)

『Salon d'automne/サロン・ドートンヌ』(PARIS・2002 2003)

『Grand Concours International』 フランス共和国名誉賞(2003) フランス共和国新人賞(2004) フランス共和国栄誉賞(2005 2006)(FRANCE)

『La Toile d'Or』(FRANCE・2003 2005 2008)

『Young Creator Award』松谷武判審査員賞(大阪・2014)

『国際芸術コンペティション アートオリンピア』順佳作(東京・2019)

東久邇宮記念賞』(2019)

東久邇宮文化褒章』(2019)

東久邇宮平和賞』(2021)

著書

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  • 集積ーあるふぁべっとのかたちたち[10]2019 海青社
  • マスクの旅路(絵本賞) 2009
  • シロアリの事典 表紙カバー 海青社
  • ネイチャー・アンド・ソサエティ研究第1~5巻 横山智氏表紙カバー 海青社
  • わたしが掴んだONE CHANCE 自分のインスピレーションを信じた20人の女たち、2022 Rashisa出版、共著

出典

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  1. ^ 玉本奈々 (2009年8月1日). マスクの旅路. 株式会社文芸社ビジュアルアート. ISBN 978-4-7818-0216-9 
  2. ^ 玉本奈々”. 2019年3月閲覧。
  3. ^ 玉本奈々 アマゾン著者紹介”. 2019年3月閲覧。
  4. ^ 玉本奈々の世界 カウベルコーポレーション”. カウベルコーポレーション. 2019年3月閲覧。
  5. ^ 玉本奈々の世界 ポスター”. Le monde de TAMAMOTO Nana. 2023年2月14日閲覧。
  6. ^ 南砺市 (2015年7月). “世界遺産菅沼合掌造り集落内の羽馬家住宅で個展「玉本奈々-共鳴り-」開催”. https://www.city.nanto.toyama.jp/cms-sypher/www/info/detail.jsp?id=14631 
  7. ^ 枚方市平和の日記念事業 玉本奈々-向き合う時間”. 2015年3月閲覧。
  8. ^ 枚方市平和の日記念事業企画展 玉本奈々-向き合う時間”. ホルベイン. 2019年3月閲覧。
  9. ^ 蔦谷書店 (2019年1月1日). “T-site (TSUTAYA本店)ニューイヤーイベント 玉本奈々新刊発売記念 原画展、トーク&サイン会”. http://real.tsite.jp/hirakata/event/2018/12/---4.html 
  10. ^ 玉本奈々 (2019年1月1日). 集積ーあるふぁべっとのかたちたち. 海青社. ISBN 978-4-86099-347-4